24 ロスト・バタフライ
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―― 埋葬へ ――
ニール、顔色悪いところ申し訳ないんだけどさ。 今から埋葬を手伝って貰えないかな。 僕らだけでは手に負えそうに無い。
[小屋へ戻れば、ロビンが埋葬へ行くらしい。 連れ立っていたニールへと頼み込みついて来て貰う事にした]
アイリスは… どうする。
[埋葬してしまえばもう確かめる術はないだろう。 様子の変化気づいてはいたが、 声を掛ければ瞳に戻る色へと頷いた]
トニー、僕らは今から埋葬をしてくるよ。 待ってるから、後から追いかけてこれるかな。
[ペラジーの世話をするトニーへと言い残し、 その場で待つことはせず先立って小屋を後にする]
(7) 2011/01/28(Fri) 06時頃
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[ロビンへと信用尋ねたのはその少し後>>229]
[同意と宣言に礼を紡いだ後>>234 緘口令を敷いた立会人へと向き直る。 何をする心算か言うでもなく、何をして欲しいと言うでもなく。 ただ、それぞれへと揺らがぬ眼差しを送るに留める]
ところで、そんなに色情魔に見えるかな。心外だよ。
[スコップを肩に担ぐ道行。 先ほどの例え話を蒸し返して呆れ顔]
大体酷い話じゃないか。 評判のジョークはブラック過ぎて、 アイリスの心臓が止まらないか僕の肝が冷えきって凍死する。
[無駄口は近づく異臭か死の気配にか徐々に沈黙へと変わり]
(8) 2011/01/28(Fri) 06時頃
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―― サイモンの遺体前 ――
…、…。
[遺体を調べるより先に、長く、冥福を祈る間。 それから、焼け焦げた口内へと指を入れて中を覗く。 鼻につく異臭が自然表情を険しくさせた]
高度な薬品でもないと、無理そうだ。
[ここにそんな物があるとは思えず。 人ならぬ所業に、おぞ寒さを実感して首裏を撫ぜる]
特にこれといって伝言の類はない。 見せしめなら…これで足りるという思考をする。 悪霊が一人なら、子供はまず除外して構わないんじゃないかな。 加減の仕方が違うと思う。
[憶測ながらもそう言って、サイモンの見開かれた瞼を下ろした]
(9) 2011/01/28(Fri) 06時頃
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―― 湖畔にて ――
[埋葬終えて泥に塗れた手足を洗い終わる頃。 湖畔には、ロビンと青年しか残らない]
[――ヒュゥイ。指笛が湖面を渡る。
羽音。力強い羽音がする。
訪れたものは片羽しか持たぬ地で、 鮮やかな双翼の鳥は風を連れて舞い降りる。 空へと述べた手を伝い降り、肩で羽を休める鳥は喉を鳴らす]
マーロウ… ひさしぶりだね。
[小さく呼んで触れる指先に、理屈わからずとも確信が宿る。 これは、友の霊でも鳥の霊でもなく、自分の記憶だ。 左の羽に生を、右の羽に死を。 望みに応じて姿形変えるべくして在るもの]
(10) 2011/01/28(Fri) 07時頃
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…、…。
[さよならも告げずに、腕の中。 鮮やかな鳥は魔法のように解けて姿を変える。 鳥の代わりに手の中に残るのは二つの小瓶。 軽くなった肩には、鳥が甘えていた分の糸の解れが残るだけ。 そのうちひとつをロビンのへと手渡す]
寝る前にこれを。空になれば瓶も、きっと無くなる。 童貞でも無いのに40過ぎの魔法使いとは―― 一周してただの魔法使いだな…
[冗談のなりそこない口にして]
軍の試薬だよ。治験はクリアしているから問題ない。 僕の記憶が確かなら、ね。
[こつこつ、こめかみを指先で叩き示す] [それ以上、特にこちらからは何を言うでもなし、小屋へと戻る]
(11) 2011/01/28(Fri) 07時頃
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―― 夜 ――
[ロビンが薬を飲み干す頃。
雑魚寝に横たわる体から、毀れ行くもの。 いつも、鮮やかな鳥を挟んで向こう側に居たはずなのに。 どの場面を思い返してもぽっかり空いたひとり分。
生と死のハザマの地で、 此度 死を容易く繰る代償は――死した友の記憶]
…おやすみ。
[横になるらしき気配へ、ただの挨拶告げる。 寝息が聞こえなくなるまで静かに待ち、目を閉じた]
(12) 2011/01/28(Fri) 07時半頃
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―― 朝 ――
[昨日は誰より早く起きて、 食事の支度をしていた執事の彼は起きない。
途絶えた息。触れればひどく冷たい。揺すっても起きることは無い。 サイモンとはまるで反対。 小屋の中で、外傷も無く、死臭も漂わず。ロビンは死んでいた*]
(13) 2011/01/28(Fri) 07時半頃
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片羽探さないなら──
急がないなら
──みつけちゃうかもしれないよ?
[はやくはやく]
急いだ方が、いいかもね
のんびりしてると
ニールも、悪霊に齧られちゃうかもしれないよ?
[聞こえない忠告。きしし、と声は笑って]
でもそれが、
わかんない限りはさ
"おいら"には、良い事しか起きないんだ。
"おいら"は
自分の失くしたとこは、
── 埋まんなくていい。
* 埋まらないままが、いいんだよ *。
ねぇ、もしかして。
…僕とイーラは、もう混ざれなくなっちゃったのかな。
声がしないね。
寂しい?ガウ。
寂しい、のかな。
──回想、番人の姉妹──
[それは昨日の出来事。湖畔で歌が歌われている時分のこと
フィリップたちと分かれて
霧の中に消えた身体の足元から、
すう。と影が広がる。]
おれ、今、
二人におやすみっていいにいくけど
ナハトも、食べに来る?
[尋ねる声。待つ気はあまりないみたいな調子で響く]
[それと同時に霧に浮かぶ影]
[近くの青い蝶が数匹 巻き込まれて黒い影に成った]
[もしも、小屋に忍び込むところ
誰かに見られたとしても問題は無い
なぜなら手足が伸びた姿は、
子どものかたちはしていない]
こんばんは?
[──声も大人びて、それは
無力な子どもを装うことをやめた 青年の姿 ]
[片羽はやはり欠けて無いけれど──
それは、蝶のかたちをしてはいない。]
よかったね
イーラがやるより、おれがやる方が、
あまり痛くなくて済むかも
[二人をやさしく包むように広がるそれは、
──御伽噺によくあるような 蝙蝠の皮翼。]
ああでも、痛かったら叫んでもいいよ?
[包む影は、──冷たく、人の身体から熱を、*血を奪う*。]
イーラ、
イーラ? 終わったよ。
終わったけど、
イーラ?
[番人の二人が起きてこないの確認して、
声をかけるけれど返事はなく]
ナハト。
[ 声がしない。と、
そう、呟かれるもう一人の声に
ぽつりと名前を呼んで]
[言われたこと、なぞって確かめるみたいな声。]
……
[少しの間、沈黙が挟まって]
[けれど]
… わかんない。
[返す答えは、いつもみたいには、笑わないまま]
でも、
イーラの怒ったいらいらした声が、しないのは
なんか、ちょっと、
… つまんない、かな。
[ぽつり、呟くように返す*]
[ふわり、ふわりと、
ガウを追いかけるのは砂色の蝶々。
息のない姉妹の周りを、ひらひらと舞って。]
うん、わかんない、ね。
[声は沈んでいるだろうか、でも。]
よくないなぁ。
うん、よくない。
人間は嫌いじゃない。
イーラとガウは要らなくない。
でも誰か、イーラを居なくしてしまった。
誰が?
よくない、ね。
どうせ奪われる僕が、
僕が奪いたかったのに。
イーラを殺した誰かが死んだら、
その身体から魂の一部が漏れてくるかな。
[紡ぐ言葉は、仲間のことばかり。
冷たくなった姉妹に興味はない。]
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―― 回想/埋葬 ――
[埋葬終えた後、トニーから掛かる声>>29 ニールとのやりとり聞きながら、スコップ預けていた体。 しゃがんで視線をトニーに合わせる]
だめじゃないよ。 頭でわかって泣くなんて、変だろう?
[区切られた言葉に、ん。と、ゆるく目を細め]
トニー。
ここが、いっぱいになったら。
[とんとん、指先で胸元叩いてみせる]
誰かのことで一杯になったら。 自然とわかるかもしれないね。
(62) 2011/01/28(Fri) 20時半頃
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―― 朝 ――
[泣き叫ぶ声。 浅い眠りから、はっと目覚めて体を起こす]
…、…。
[ロビンへと縋るコリーンの姿に [ノックスが思ったのと同じ疑問は抱いても 何も言わず、深い息が漏れた]
死んじゃったんだよ。
[脈を取るまでもなく、縋る彼女になんら反応を示さぬ体]
死んだらもう、起きないんだ。 ロビンのご飯はもう食べられないよ。
[寝た。と言ったトニーへとそう言って]
(64) 2011/01/28(Fri) 21時頃
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そうだね…、今にも起きそうだから、 どこかで休ませてあげようか。 まだ、お別れをしたい人も居るかもしれない。
[サイモンと違う縋れる体。コリーンの方を視線で示せば ノックスが彼女を支えているところ。コリーンを預かる>>57]
[番人も。との言葉に苦い顔。 湖畔を漂う小船を聞けば、ノックスへと行くのかと尋ねる視線]
みんなが起きてきたら、 トニーのソファーをロビンに譲ってあげてもいいかな。
(67) 2011/01/28(Fri) 21時頃
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…そっか。
[コリーン支えている為、ペラジーに手は貸せずに。 匂いの話に特に驚くでもなく視線がロビンへと落ちる]
ペラジーは、怖いかな。 同じ小屋に居たくない? サイモンと同じように外に出してしまう?
(71) 2011/01/28(Fri) 21時半頃
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