人狼議事


239 ―星間の手紙―

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【人】 哲学者 エスペラント

―― 星間移動船にて ――

[水槽の中に入った脳味噌が、
軽い振動でふよふよと揺れていた。

暇つぶしに端末を立ち上げれば、
ルシフェルが新着メッセージ2件を告げる。

早速確認を開始すれば、
聞きなれた幼馴染のキンキン声>>5:-77
男の内臓収音装置を揺らすことになる]


 ウ、ウルセーヨ。


[慌ててボリュームを下げる]

(0) gurik0 2018/04/29(Sun) 09時半頃

【人】 哲学者 エスペラント



 ヤッパリ顔ハソンナニ
 イケテナカッタノカ……。


[神妙な電子音で告げると、
おあいこだという幼馴染の言葉>>5:-78
ひどく安心したように男は義眼を揺らした。

海の星にいるはずの
金髪の彼女に、そっと想いを馳せた。

ちゃんと今のピスティオと向き合う、と。
彼女は確かにそう言った。
ピスティオ、と呼んでくれた]

(1) gurik0 2018/04/29(Sun) 09時半頃

【人】 哲学者 エスペラント



 オタンコナスダナ、本当ニ。


[彼女と向き合おうとしてこなかったのは、
恐れて前に進めなかったのは、彼自身なのだ。

見たことのない海を背にして、
きっとあのときよりも大人に成長した彼女と
馬鹿言って笑い合う未来を夢想した]


 ……………………。


[水槽の義眼が、ふよりと揺れた。
きっと男は、笑ったのだと思う]

(2) gurik0 2018/04/29(Sun) 09時半頃

【人】 哲学者 エスペラント

[続くメッセージに目を通した。
“モナ”からの激励>>5:-33が、そこには綴られていた]


 ソンナ心配、不要ダト解ッテイマスケド……カ。
 エスパーダナ、モナハ。


[男は優しい電子音で、呟いた。
彼女の言うとおりだった。
心配する必要なんて、なかったんだ。
ただ勇気を出して、一歩を踏み出せばよかった]


 ……アア。


[星間移動船の窓から、小さく男の故郷が見えた。
もうすぐ終着駅。船内アナウンスが告げる。
約束を果たすために、男は故郷「エデン」へ向かう*]

(3) gurik0 2018/04/29(Sun) 09時半頃

【人】 哲学者 エスペラント



『ハナシニヨルト、ウチュウトハ
 スベテノバショデ、ジカンガ、キンイツニハ
 ナガレテイナイモノラシイ』>>5:-6

 

(37) gurik0 2018/04/29(Sun) 21時頃

【人】 哲学者 エスペラント

―― スペースコロニー『エデン』 ――

[“ネズミ野郎”から来たメッセージを、
男は思い返していた。

想い出の場所に、男は立っている。
其処の時間は、あのときのまま止まっていた。
確かに、宇宙の時間は均一には流れてはいないらしい。

天井窓から見える宇宙《ソラ》は、
零れ落ちそうなほど美しい星々を映し出していた。
記憶と寸分変わらぬ、景色]


 ……………………。


[小さく切り取られた、宇宙《ソラ》。
あの頃の男にとってそれが外の世界の全てだった。
憧れ、焦がれていたものに手を伸ばす]

(38) gurik0 2018/04/29(Sun) 21時頃

【人】 哲学者 エスペラント

[伸ばした機械の無骨な腕が、
記憶の中の真白な少女の手のひらと重なった。

機械の身体となって、全ての触覚を失っても
ふわりと羽のように軽い彼女を持ち上げた温もりは
記憶の中にしっかりと刻まれている]


 ……ステラ。


[小さく、呟いた*]

(39) gurik0 2018/04/29(Sun) 21時頃

【人】 哲学者 エスペラント

―― 想い出の場所で ――

[瞬きをする星々に目を奪われ、
恋い焦がれた宇宙《ソラ》へと手を伸ばす。

―――と。男は我に返った。
端末のルシフェルが、
新着のメッセージを告げていた。

ルシフェルに命じて音声の再生を始めれば、
聞きたかった彼女の声が
会いたくてたまらない彼女の声が
ふたりの想い出の場所に響き渡った。

天井窓から注ぐ星々の光に照らされながら、
男は彼女の話す言葉にしばし聞き入っていた]

(53) gurik0 2018/04/30(Mon) 05時頃

【人】 哲学者 エスペラント

[この場所で彼女の声を聞けば、
自然とあの頃に戻って
ふたりで会話をしている気分になる]


 オカシイヨナ。俺ヒトリナノニ。


[ぽつり、と呟いて。
そうして通信の最後の言葉に
ふよりと微かに義眼を揺らした]


 モウ来テタリシタラ……?


[瞬間。真後ろから、誰かに手を握られた>>51]

(54) gurik0 2018/04/30(Mon) 05時頃

【人】 哲学者 エスペラント

 ワ、ワワワ! ステラ――っ

(55) gurik0 2018/04/30(Mon) 05時頃

【人】 哲学者 エスペラント

[慌てて発した電子音は、
ひどく間抜けなものだったように思う。
あの頃見下ろしていたステラを、
見上げたのも束の間]


 ……………ア、


[ふわり、と優しい感触。
男は自分が抱き締められたことに気付くのに
しばしの時間を要した。

温かかった。感覚を失くしたはずの機械の身体が。
もう永遠に失ったと思っていた
彼女の柔らかな感触に酔いしれる。

まるで、人間に戻ったみたいだった]

(56) gurik0 2018/04/30(Mon) 05時頃

【人】 哲学者 エスペラント

[恐る恐る、ステラの背中に機械の腕を回した。
そうして、優しく彼女を抱き締め返したのだ]


 ステラ、会いたかったぜ。


[彼女の触角の能力だろうか。
囁く男の声は、冷たい電子音ではなく
とうに失ったはずの己の声のように聞こえた。
あるいは、無感情な電子音も
彼女にはこう聞こえているのかもしれない]


 痩せるどころか体重はずしんと重くなっちまったが
 確かに、ずいぶんと背は縮んだな。
 ステラが大きく見える。


[義眼をきゅるきゅると動かして、嬉しそうに男は告げた]

(57) gurik0 2018/04/30(Mon) 05時頃

【人】 哲学者 エスペラント



 本当は、ちょっと怖かったんだ。
 ステラと会うことが。

 楽しみと同時に、怖かった。

 俺の姿を見て、
 やっぱり怖がらせちまうんじゃないかって。

 ……もしかしたら、
 俺に気付いてもらえないんじゃないかって。


[それから、消え入りそうな柔らかい声で]

(58) gurik0 2018/04/30(Mon) 05時頃

【人】 哲学者 エスペラント

 

 ――― ありがとう、ステラ。


[強く、強く。彼女を抱き締めた。
きっと男は、笑っていたのだと思う*]

(59) gurik0 2018/04/30(Mon) 05時頃

【人】 哲学者 エスペラント



      ――― おかえり、ステラ。


 

(69) gurik0 2018/04/30(Mon) 20時半頃

【人】 哲学者 エスペラント

[>>61その言葉を伝えられたことが
何よりも嬉しかった]


 膝、かあ。


[神妙な声で、男は己の身体を見下ろした。
寸胴の身体についた、ふたつの車輪。

今の自分の身体で、
どこが膝に該当するかを真剣に考えた。

……車輪の付け根だろうか?]

(70) gurik0 2018/04/30(Mon) 20時半頃

【人】 哲学者 エスペラント

[男は夢想する。
事故の前に戻ったような気分だった。

昔の姿に戻った己の膝の上に
ステラを乗せて、宇宙《ソラ》を
縦横無尽に飛び回る光景を。

いつか、いつか――……]

(71) gurik0 2018/04/30(Mon) 20時半頃

【人】 哲学者 エスペラント

 おい、ちょ、ま――っ!

(72) gurik0 2018/04/30(Mon) 20時半頃

【人】 哲学者 エスペラント

[現実に引き戻される。

彼女の頭から取り外された耳が、
己の頭に取り付けられていた。>>66

脳味噌だけになった機械男にウサミミ。
どれだけ滑稽な姿かは、
鏡を見なくても想像に難くない]


 こういうのは、さ――……


[己の頭に付いた彼女の耳を引き抜き、
彼女の頭……あるべきところに乗っける]

(73) gurik0 2018/04/30(Mon) 20時半頃

【人】 哲学者 エスペラント



 ステラダカラ、似合ウシ可愛インダヨ。


[魔法は、一瞬にして解けてしまった。

彼女から身体を離せば、聞こえるのは
己の無感情な電子音だった。

少しの間だけ、夢を見ていた]


 ……アノサ、ステラ。
 約束ハ、守ルカラ。


[機械の手のひらを、そっと彼女の頭に伸ばした。
まずは、果たせる小さな約束から。
きっとそれが、男の夢の第一歩]

(74) gurik0 2018/04/30(Mon) 20時半頃

【人】 哲学者 エスペラント



 ピスティオ=エスペラントハ、
 約束ヲ守ル男ダ。

 ダカラ、待ッテイテホシイ。


[そっと、彼女の頭に触れて優しく撫でた]


 ステラ、……大好キダ!


[ふよりと義眼が揺れる。
男はきっと、満面の笑みを浮かべていた]

(75) gurik0 2018/04/30(Mon) 20時半頃

【人】 哲学者 エスペラント





          [天井窓から降り注ぐ星々の光が、
           優しくふたりを照らしていた*]

(76) gurik0 2018/04/30(Mon) 20時半頃

【人】 哲学者 エスペラント

―― スペースコロニー『エデン』 ――


 ンンンンンンンンン……。


[その日、男は頭を抱えていた。
キャンディからの通信を聞いたからだ。

  ――死んじゃうかな、って
        いい加減諦めかけてた。>>-119

それは、戦場からの通信だった。
死地に陥った元戦友の、言葉だった。

すぐに返信をしようと思った。
しかし、もしも彼女からの返事が
いつまでも来なかったときのことを考えると
男は躊躇するのだった]

(77) gurik0 2018/04/30(Mon) 21時頃

【人】 哲学者 エスペラント

[追うべき背中を見失えば、
男は心が折れてしまうと思った。
目標を、戦友を失うのが、怖かった]


 心配スギテ死ヌ。


[本人には、口が裂けても言えないが。
きゅるきゅると、車輪を回して
男はエデンの廊下を進んでいく。
途中、大荷物を抱えた
ピンク髪の女>>31と男はすれ違った]


 ンンン、心配ダア……。


[そのままふたりはすれ違い、
廊下の曲がり角へと消えてゆく]

(78) gurik0 2018/04/30(Mon) 21時頃

【人】 哲学者 エスペラント

 …………ン!?

(79) gurik0 2018/04/30(Mon) 21時頃

【人】 哲学者 エスペラント

[しばらく間を置いてから、振り返る。
あの目立つピンク髪は。間違いなく]


 キャンディ、生キテルジャネーカ!


[後を追おうとして、やめた。

宇宙《ソラ》で待っていろ、なんて
大見得を切っておいて。

こんなコロニーの廊下で再会だなんて
すごくすごく……ダサいではないか。

それは、男の美学に反した]

(80) gurik0 2018/04/30(Mon) 21時頃

【人】 哲学者 エスペラント



 ムゥ……。


[悩んだ末に、ルシフェルを起動させた。
そうして短いメッセージを送信したのだった。

近距離通信だ。
きっとその通信はすぐに彼女に届くだろう]

(81) gurik0 2018/04/30(Mon) 21時頃

【人】 哲学者 エスペラント



  [――― 再会はきっと、あの宇宙《ソラ》で*]


(82) gurik0 2018/04/30(Mon) 21時頃

【人】 哲学者 エスペラント

―― いつかの未来 / 海の星で ――

[青、青、青。
眼下に広がる紺碧の海。
クリスマスとの約束を果たすために
男は、戦闘機を走らせる]


 ステラ、すげーな海って。
 俺はじめて見たぜ。


[“膝”の上に、彼女を乗せて
男は“満面の笑みを浮かべた”のだった]

(131) gurik0 2018/05/01(Tue) 22時半頃

【人】 哲学者 エスペラント



 ……ようし。
 よく掴まってろよ、ステラ。


[操縦桿を、絶妙のタイミングで切り返す。
宙返り、そして急降下の後の急上昇。

目まぐるしく空の青と海の青が入れ替わる。
並みの操縦士では、空間把握をすることすら
ままならない圧倒的なテクニック。

身体は変わっても
この脳味噌が全部覚えている]

(132) gurik0 2018/05/01(Tue) 22時半頃

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