人狼議事


272 【R18RP】十一月と、蝶が奏でる前奏曲

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【人】 七星拳 ナツミ

[ピッ ピッ ピッ
とおく、とおくに電子音が聞こえる。
規則的な音。アラームにしては小さいような。
だいたい私の携帯の音じゃないし。

手を伸ばして止めようとして
身体の節々が痛いことに気がついた。
そうだ刺されたんだし当然なはず。

待って、痛いのはむしろ背中というか肘とかで
でも刺されたのは腕なはずで……。
あと右足はどうにも感覚がないし
それに何かが引っかかって
腕が動かせるんだけど引っ張りにくい。

おっかしいなーと思っていると
何かが私の手を強くつかむ。

疑問符を浮かべながらようやく目を開ければ
――そこに居たのは。]

(15) moggyu 2019/11/10(Sun) 14時頃

【人】 七星拳 ナツミ

――病院――

[バタバタせわしなく病室に入ってきた
看護師さんとお医者さんによると

私は車の前に飛び出した子供を助けようとして
道路に飛び出して子供をかばった結果
車のボンネットとフロントガラスに全身打ちつけて
意識不明のままここに運ばれてたらしい。

……お、おう? すごいね??

我がことながらそんなことをするとは
ちょっと思えなかったんだけど
そういうことなら、そうなんだろう…?

全身強打はしているのと
右足はしばらくギプスだそうですが
幸い命に別状はないとのことだった。]

(16) moggyu 2019/11/10(Sun) 14時頃

【人】 七星拳 ナツミ

[――私が選んだのは
「知らない今日」の「続きの明日」。

私の大切な人は
そこで笑っていてくれるだろうか。**]

(17) moggyu 2019/11/10(Sun) 14時頃

【人】 七星拳 ナツミ


[目を開けたら、そこに居たのは――>>30]

 や、まと?

[声を出そうとしたら掠れていて
思わず咳き込めば彼が笑った。]

(38) moggyu 2019/11/10(Sun) 21時半頃

【人】 七星拳 ナツミ

[さっきまで見ていた十五歳の少年ではなく
けれど私の知る、私から遠い彼ではなく>>0:248
あの頃そのままの印象で大人になった
知っているけど、知らない大和。]

 …………

[やまと、と唇だけでもう一度繰り返して
彼の手をぎゅっと握り返す。

横顔を見つめていれば
こちらに気がついてくれたかな。

こころは無事かなってそれだけ聞きたかったけど
私が何かを言う前に病院の人がやってきたから
その時はそれ以上話せなかった。]

(39) moggyu 2019/11/10(Sun) 21時半頃

【人】 七星拳 ナツミ

[先生たちがいなくなったのと入れ替わりに
タッタッタと足音が聞こえる。
大和かな、と体を起こそうとすれば
バッとカーテンが開かれて正面から抱きつかれる。

誰に?
     ―――――そう

一瞬誰かわからなかったのは
私が知らない みらいのカタチだったから。]

(40) moggyu 2019/11/10(Sun) 21時半頃

【人】 七星拳 ナツミ

 こ、こころ……?

[恐る恐る名前を呼べば
私の欲しかった未来は私をぎゅうぎゅう抱きしめた。

幻なんじゃないかって思うこともできないほど
いい感じで首にキまっててしんどい!
ギブギブ! ギブです!]

 ちょ、痛い痛い苦しい!
 ごめ、ごめんね!?

[心配したとかあんたは全くもうとか
前もどれだけ心配したと思ってんのとか。
耳元で散々怒られたんだけれども

……記憶、ないって、言いづらい。]

(41) moggyu 2019/11/10(Sun) 21時半頃

【人】 七星拳 ナツミ

[私を散々締め上げてから
勤務中だったらしいこころは風のように去っていく。
そういえば看護師さんの恰好だったな。
こころはちゃんと夢を叶えたんだね。

よかったなぁ、って思いながら
ヘッドアップしていたベッドにもたれかかる。
何が起きたか本当によくわからないけれど
あと6日ぐらいで退院できるらしい。

……さて残る問題は
この七年間の記憶がないってことだよ。
ううん、ないわけじゃないんだけれども
それは、こころのいない世界の記憶だから――……]

(42) moggyu 2019/11/10(Sun) 21時半頃

【人】 七星拳 ナツミ

[だから、ようやく二人だけになった部屋で
大和が山盛りにされているみかんを剥きながら
今回の事故(?)――について聞いてきたとき。

私は困った顔をしながら
どう答えるか考えあぐねてしまった。

覚えてない、と正直に言えば
大和をさらに心配させてしまいそうだし
こころには、いよいよ殺されちゃいそう。

そんな私の表情を読み取ったのか
それとも長すぎる沈黙のせいなのか
大和の表情が変わってしまったから
私はあわてて首を横に振った。]

(43) moggyu 2019/11/10(Sun) 21時半頃

【人】 七星拳 ナツミ

 違うの――子供がって意味じゃなくて。

[大和が私の話を聞いてくれそうなら
離れてもいかず、視線もそらさないのなら
私はその姿に、打ち明ける勇気をもらえる。]

 ……こころが死んじゃった世界があったって
 そう言ったら大和は信じてくれる?

[笑ったかな、困ったかな。
止められなければ私は続けよう。]

 私は、こころを死なせないように
 過去に行ってそれを変えてきた
 ……そう言ったら、大和は信じてくれる?

[彼が本気にしないようなら
それ以上は言わず強引に夢オチってことにしておこう。
記憶の欠落は頭を強く打ったことによる健忘症って
診断されるはずだから。*]

(44) moggyu 2019/11/10(Sun) 21時半頃

【人】 七星拳 ナツミ

[大和がいう「いつも」をわからないことを>>46
ちょっとだけ寂しく思いつつ。

私はぽつりぽつりと、
「続けなかった昨日」の話をする。

七年前にこころが死んだこと。
大和が私と疎遠になってしまったこと。
二日だけ過去に戻ることができたこと。
こころを襲った相手を追い払えたこと。

事実だけを並べれば
それは大和の知っている過去だったかな。

  ここにいる私は知らないのだけれど
  待っていて欲しいと言った大和は>>2:343
  同じ気持ちのまま今にいるのかな。]

(49) moggyu 2019/11/10(Sun) 23時頃

【人】 七星拳 ナツミ

 ……あのね、大和。
 私は二つ謝らないといけないの。

[本当は一つのつもりだったけれど
話している間にもう一つ増えちゃった。

本当はこころにも、他の人にも
謝らなきゃいけないことなんだけど。
皆にはこの「なかった過去」の話ができないから。]

 一つは、ちゃんと大和に話さなかったこと。
 怪我させずに済んだかもしれないのに。

[こっちはきっと気にするなとか
そんなことを言うのだろうし
私も大和が怒るなんて思ってないんだよ。

でも――でも、もう一つは
大和は許せないんじゃないかな。]

(50) moggyu 2019/11/10(Sun) 23時頃

【人】 七星拳 ナツミ

[大和が握ってくれている手を>>48
私は強く、強く握り返す。]

 こころが死んだ過去を、私は変えたの。
 だから、私は。今の私は。
 こころと大和がいない世界の菜摘なの。

[この世界にも「私」がいたはずで
なのに私は七年間の記憶はなくて
代わりに「なかった未来」の記憶があるの。

これってどういうことかわかる?
私にはわかってしまった。]

 ……ショッピングモールで怪我したよね。
 あの日から今日まで大和と一緒にいたのは
 「私」であって私じゃ、ないの。

[大和がこの七年間一緒にいた菜摘はもう、いない。]

(51) moggyu 2019/11/10(Sun) 23時頃

【人】 七星拳 ナツミ

[本当は言わないでおきたかったけど。]

 大和がどう思うかは大和に任せるよ。
 その結果私をどう扱っても
 私は構わないって、言っておくね。

[握りしめていた手の力を緩める。
振り払われるなら縋りつきたくはないから。]

 ――……ここのベッドで目覚める前のことは
 覚えていないんじゃないの
 私には、なかった昨日なの。
 だから――ごめんね。

[ごめんね。と言ったときの大和の表情は
私は見ることができたかな。]

(52) moggyu 2019/11/10(Sun) 23時頃

【人】 七星拳 ナツミ

[たとえ大和がどんな反応をしても
私はそれを受け入れるつもりだった。
だって過去を変えたいと願ったのは
私の勝手だったんだから。]

 ごめんね。こんなこと話しちゃって。
 でも大和に言わないままで
 「私」のふりはしたくなかったんだ。

[これも全部私の勝手なんだけど。

戻らない記憶をずっと待ってもらうのも
「私」のふりをし続けるのも
私にはできなかったから。*]

(53) moggyu 2019/11/10(Sun) 23時頃

【人】 七星拳 ナツミ

[構わないって言いながらほとんど手を離したのは
震えていることに気がつかれたくなかったから。

きっと、私はずっと大和が好きだった。
だから離れて行っちゃったことに傷ついた。
でも、こころのことでいっぱいいっぱいで
気がつかないまま、時を過ごしてしまったの。

変えたかった過去は――こころの生死だったけど
恋心っていう大事なことにも気がつけたから
私が手に入れるのには十分すぎるはず。

硬い表情をしている大和をみながら>>73]
自分に必死にそう言い聞かせていれば
いきなり頬をうにょーんと伸ばされた。]

 む、ににゃにゃ!

[乙女の顔引っ張るものじゃないでしょ!って
つい頬を膨らませたらやっと手が離れる。]

(90) moggyu 2019/11/11(Mon) 23時半頃

【人】 七星拳 ナツミ

[赤くなっていそうな頬を押さえたまま
大和は私の選んだ未来を肯定してくれた。>>74
それは私自身への肯定だったから、嬉しくて。

つい表情が緩みかけたところで
大和の手が首の後ろに回って――]

 わふっ――!

[間抜けな声をあげた私は
大和の腕の中に捕まっていた。>>75
ずきずき痛みを感じている余裕もなくて
耳元で聞こえる声に心臓が容赦なく跳ねる。]

(91) moggyu 2019/11/11(Mon) 23時半頃

【人】 七星拳 ナツミ

[あの時も、抱きしめられたけれど>>1:324
広くなった胸と伸びた腕が、私を完全に囲っている。
ぎちぎちに締め上げられているわけじゃないのに
私はみじろぎすらできなくて。]

 でも、そんなに、欲張っちゃ
 いけないって、思ったんだもん……。

[問われた言葉は震える声で肯定する。

こころが居なくならなければ……なんて
百万回は考えたよ。
でもこころが無事だったのなら
私の気持ちは別にいいかって、そうも思ったの。]

(92) moggyu 2019/11/11(Mon) 23時半頃

【人】 七星拳 ナツミ

[代償を払うのが私なら、それでこの奇跡が叶うなら
それでいいかって思ってたのに。
思って、大和に嫌われる覚悟までしたのに。

大和が続けた言葉のせいで
鼻の奥からツンと痛みが強くなって
もうこれは無理だなってわかってしまう。]

 へいきなわけ、ない、じゃん……!

[大和がメールすら送ってくれなくなって
私が、私が、どれだけ。

長い、永い、七年間を過ごしたんだよ。]

(93) moggyu 2019/11/11(Mon) 23時半頃

【人】 七星拳 ナツミ

[昨日の、七年前の私の言葉に応えるように
大和が伝えてくれた言葉を聞いて
涙がぽたぽたと大和の服を濡らした。

変わりないと他でもない大和が言ってくれるなら
私は「私」でもあるって思っていいのかな。

私は、私になかった未来を
生きていこうって思えていいのかな。
――こんなに何もかももらって、いいのかな。]

(94) moggyu 2019/11/11(Mon) 23時半頃

【人】 七星拳 ナツミ

[大和の背中に手を回して
ぎゅっとしがみつくようにした。

体温を分け合えば
これは夢じゃないんだって思えるけど
できればもっと、実感させてほしくて。]

 もういちど、ちゃんと、いうね。
 ――好きだよ。大和。ずっと、

(95) moggyu 2019/11/11(Mon) 23時半頃

【人】 七星拳 ナツミ

――そのあと――

[退院は予定より早くて
ギプスがとれるのも見立てよりずっと早かった。
(なんだか先生は首をかしげていたけれど
 MP使用的な治療が成されてたとは私も知らない)

七年間分の記憶がないことについては
健忘症という診断が下されたので
こころにはものすっっっっっごく怒られた。

退院日はわざわざ休みを取って
大和といっしょに付き添ってくれたし
その後もしょっちゅう家に遊びに来ては
私の知らない、七年間の話をたくさんしてくれた。]

(131) moggyu 2019/11/12(Tue) 22時頃

【人】 七星拳 ナツミ

[高校の卒業旅行は
私のこころの二人で沖縄旅行にいったとか。

大和の大学合格祝いに遊園地にいったときには
私が真ん中で二人とそれぞれ手を繋いだのに
別方向に行かれてひっくり返りそうになったとか。

バレンタインにマカロンづくりに挑んだときは
どうにもこころの分が上手く膨らまなくて
結局、私が作った分もこころの失敗作も
大和が延々食べ続ける羽目になったとか。

一つ一つ、私の知らない過去の話を聞きながら
想像して、笑い転げて、倖せを噛みしめる。]

(132) moggyu 2019/11/12(Tue) 22時頃

【人】 七星拳 ナツミ

[仕事…仕事は…たいへんでした……。

入院中に携帯にかかってきた電話の向うで
私の上司らしい人が大混乱だった。

どうやら今の私は雑誌の編集者をしているらしくて
私に任された記事がまるっと残っているらしい。
……雑誌の編集なんて経験がありませんよ?
ってさすがに言えなかったんだけど。

事情を話せば大きなため息が聞こえたけど
翌日には大量のお菓子と色紙が届いたので
きっと、いい職場なんだと思う。

記憶なくてもできる仕事山ほどあるって書いてあって
泣きそうになっちゃったのは秘密ね。]

(133) moggyu 2019/11/12(Tue) 22時頃

【人】 七星拳 ナツミ

[私の手掛けていた雑誌は若い女性向けのもので
過去に私が担当した記事が載っているものは
全部こころが病室に持ってきてくれたけど。

ページをめくっても私は何も思い出さないけど
『キャシーの相談室! あなたのメイクを100点満点!』
という連載は、メイクじゃない話が半分ぐらいだったけど
キャシーの回答がとても面白かった。

……ただ、どうにも顔に見覚えがあって
この人は俳優さんだった気がするのだけど>>0:119
私の覚え違いだったかな……?]

(134) moggyu 2019/11/12(Tue) 22時頃

【人】 七星拳 ナツミ

――ショッピングモール――

[ギプスが外れてしっかり歩けるようになる頃には
季節はクリスマスになっていた。
クリスマスもクリスマスのイブなんだけど
お仕事に関しては快くお休みをもらえてしまった……。

遠慮しても仕方ないので思いっきり楽しもう。
臙脂色のワンピースに白いコートを着て
星のネックレスを付ける。
黒のヒールを履けば、クリスマスっぽいかな?

イブだからなのか、モール内はカップルが多くて
…あ、いや、私たちもそうだな? そうだね?
混乱しながら隣を歩く大和を見上げる。

……うん、だいぶ見あげなきゃいけない。
七年前は私の方が高いぐらいだったのにね。>>0:70]

(135) moggyu 2019/11/12(Tue) 22時頃

【人】 七星拳 ナツミ

[人が多いからね。はぐれちゃっても困るしね。
そう言い聞かせながらそろりと手を伸ばして
大和の指先をきゅっと握る。

いちおう、両想いの、恋人というやつだよね?
ならこれぐらいはしてもいいんだよね?]

 大和の手、あったかいね。
 ……ッ、ほら、どこからいく?

[自分で握って自分で話題を振っておいて
恥ずかしくなるってことがもう恥ずかしいんだけど
そういうのは! 触れないでください!*]

(136) moggyu 2019/11/12(Tue) 22時頃

【人】 七星拳 ナツミ

[ぎゅうっと指の間に指を挟まれれば>>139
こ、これは恋人つなぎというやつなのでは…!?
意識してしまうと顔が熱くなる。

二人並んで顔を赤くしたりうつ向いたり咳払いしたり
若干挙動不審だった私たちも
寒さに頬が冷えてきたら中へと入った。

一番近くの入り口から入った角には
青い海と白い海岸の写真の前に
綺麗なウェディングドレスが展示されている。

来年度に向けて私が企画している一つも
「特集!海外婚!」だったりして
最近は海外リゾート地での結婚式も流行りらしい。
お価格もそこまで高くないところが多いしね。]

(145) moggyu 2019/11/12(Tue) 23時半頃

【人】 七星拳 ナツミ

[ここは旅行会社とレンタルドレスショップの提携で
日本で選んだドレスを海外で着れる!
というのも売り文句らしくって
事前に試着できて手ぶらで飛行機乗れるのは
楽ちんでいいなあとか思ったり。

価格もお手軽だなあとか
うっかり仕事頭になっていれば
店員さんがパンフレット片手に話しかけてくる。]

 えっ、いえ、あの……その
 式とかは そんな ぜんぜん

[全然も何も付き合いだしたばっかりだし
私はともかく大和はまだ学生だし
そもそもそんなこと考えているかもわからないし。

でも、その気がないというのも変だし
私は曖昧な返事を返すばかりになってしまう。]

(146) moggyu 2019/11/12(Tue) 23時半頃

【人】 七星拳 ナツミ

[ぐいぐい来る店員さんは
私の曖昧な反応を遠慮だと思ったらしい。

今ならこんなにお安いんですよとか
こちらのドレスきっとお似合いになりますよとか
もう試着室まで連れていきそうな勢いだ。
彼氏さんもみたいですよね? とか振るのヤメテー!]

 つ、付き合ってはいるんですけど
 まだ結婚とか、そういうのは早いって言うか……
 し、したくないとかじゃなくて!
 あっ……んんんっ……。

[ここまで言っちゃったら誤魔化せないのでは?
と思っている冷静??な私と
だって大和はまだそういうのないでしょ!
年下だし学生だし重いとか思われたら嫌じゃん!
ってじたばたしている私で大乱闘中です。*]

(147) moggyu 2019/11/12(Tue) 23時半頃

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