24 ロスト・バタフライ
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ああ、良かった フグじゃないのか もしフグだったら、悪霊に会うより早く皆殺し状態 私大量殺人犯になる所でした
[はぁ、ほっと致しました。水質が少々悪いくらいならば、きちんと火を通したら問題ないだろうと想います。]
果物、収穫に参ります お二人の分も作りますから、ぜひご一緒にお食事をどうぞ デザートは、どんな物がよろしいでしょうか?
(0) 2011/01/27(Thu) 02時頃
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ほぅ、野苺 ジャムにすると、なかなかに良い味が出るのですよ 小麦粉があったなら、オーストリア料理も作りたいです
[皆様が死亡する事がないのなら、大丈夫でしょう。ですが一度、最初に毒見をしようと心に決めたので御座います。]
ではごゆっくり 収穫致しましたら、すぐに夕食に致しますから
(6) 2011/01/27(Thu) 02時半頃
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…―――
ああ、イライラする
今すぐにでも、引き裂いてしまいたい
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―― 森 ――
はっ はっ くっくく…―――
[胸の中に、炎が灯ったように熱い。もう少しだ、もう少し待ちなさい。胸の炎よ、私の魂の業火よ。静かな夜は、もうすぐ来る。もうすぐ、静寂が私の元に舞い戻る。耳を失った私の、静寂はヘッドフォンの中に。]
はぁ はぁ はぁ…――――
ああ、イライラする
[ふぅ、と大きく息を吐き、表情はまたいつものそれに戻る。]
違う、まだ戻っていない
[軽く果物を収穫し、私は湖の小屋に戻りました。]
(12) 2011/01/27(Thu) 03時頃
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―― 小屋付近 ――
…――――?
[霧の中、小屋に戻ろうとしておりました。私の肩には、蝶が一匹。私から離れる事もなく、ひらりと舞います。小屋の近くにたどり着いた時、人影が小屋から出る所を見ました。もうすぐ食事だと言うのに、何処に行くので御座いましょう。]
仕方ない、一人分は作るのを後回しにしましょうか
(17) 2011/01/27(Thu) 03時頃
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―― 小屋 ――
只今戻りました
[胸の熱さが、今はもう収まって。表情はいつもの通りに、台所に戻ります。いくつか収集した果物の中から、柑橘類であろう果物を切り、フィレ・ド・ペルシュもどきにそえたので御座います。]
皆様、よろしかったらどうぞ 満足な食材が入手出来ませんで、味の方は保証しかねますが
(19) 2011/01/27(Thu) 03時頃
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蝶々。
なんだろう、僕のこと、そんなに気になるの?
ああそうだなぁ。
この蝶は死者を好む、なんて設定。
――――面白いかもしれない。
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…――――
私は、一足先に毒見を致しましたから 一応、私はまだ大丈夫なようだし、死にはしないかと
[真顔で事を言いながら、私は皆様の食事が終わるのを待ち。食事が終わったのなら、食器を洗います。こうしていないと、私は]
…――――
(40) 2011/01/27(Thu) 11時頃
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―― 深夜・台所 ――
ああ…――――
[胸が熱い]
イライラする…――――
[大事な物を]
それもこれも…――――
[取り戻すために]
貴様達が悪い
(41) 2011/01/27(Thu) 11時頃
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[ヒラリ、私の肩に蝶が止まる。そう、私は蝶が好きだ。私の世界に必要な物、それは静寂。静かな眠りを、静かな日々を、何もない日常を、求むる事が悪だろうか。あるべき物を、あるべき姿で、あるべき場所に。そう思うのが悪だろうか。いいや、悪なのかもしれない。行動も、行動理由も、正義とは言い辛い。それでも構わない、何の問題もない。他者から悪逆と罵りを受けようと。残虐非道をさげすまれようと。私は一向に構わない。静かな夜を、再び我が手に。]
君達が悪いのだ 死者に会いたいなどと、夢を追うから 会いたいとすら思ってもらえない魂は、どうしたらいい
静かに眠っていた魂は、君達が歩く度に起こされて 代償だ、代償だと何かを支払う度に 悲しみを纏った蝶達が、その数を増やしていく
死者の世界は、死者の物 生者がそこに踏み込む代償は、本来たった一つしかないのだ そいつを支払って頂こう
(43) 2011/01/27(Thu) 11時半頃
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…――――?
[どうやら、まだお休みになってない方がいらっしゃったよう]
コリーンお嬢様、如何致しました? こんな夜遅く、危のう御座いますよ
(46) 2011/01/27(Thu) 11時半頃
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お嬢様…――――
私に捧ぐと言う事が、どう言う事か 理解出来ているのですか
もしそうなら、こちらにどうぞ 私の心を、私のする事を教えて差し上げます
[彼女の方に、右手を差し出し。もし手を取るのならば、私の中にある「怒りの炎」の一端を、彼女に語ろうと思う。]
私は、恐ろしいですよ
(48) 2011/01/27(Thu) 12時頃
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ならば、構わない…――――
共にいらっしゃい、静かな夜を取り戻すために
私はIra…イーラ… 憤怒の炎に身を焦がし、自らを焼き、友を焼き、他者を焼く
この先貴女に、幸福などない あるのは苦しみと悲しみ そして、その後に来る長く静かな夜
身勝手な夢を見る生者に、正しい報いと代償を
[微笑み、と言う器。静かな眠りを壊す者に対する憤怒の魂。きっと私が、最たる破壊的悪。そんな私の右手が、彼女の頬に寄せられていく。そっとなでる私の手には、熱などないと言うのに。]
いらっしゃい、今から一人、正しい代償をもらいに行く
(50) 2011/01/27(Thu) 12時頃
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…――――
望み、か
[小さく、微笑みがもれる。そうだ、生者にも望みがある。生きる事すら、その一つだろう。私にも、望みがある。だから殺す、だから壊す、怒りのままに、破壊するのだ。]
そこに、片足を失った男が眠っている 外に出したい、手伝っておくれ
目立つところに、転がしたらいい ああ、小屋の目の前に、樹があったろう そこに座らせよう
しっかり見るんだよ 実体化するほどの魂が、どのような力を持つのか
その後に、チャンスをあげよう 真に私の物になるか、選ぶ機会を
(52) 2011/01/27(Thu) 12時半頃
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ありがとう、助かった 正直、今日は疲労したんだ
皆をここに集合させたのも、この時のために 死者の怒りを買った生者に、反省の機会を与えるために
[片足のない男は、深く眠る。永久の眠りだとは知らず。明日にはまた目が開くのだと信じ。そうさ、大きな声を出されると意味がないんだ。だから食事を振る舞い、寛ぎをあたえ、ゆっくり眠ってもらったんだから。]
おやすみ 今日から君も、この墓地の住人だ
[座った男に、そっと唇を寄せて。右手は、声を出さぬように喉を掴み。唇が重なりあった時、じりじりと音がした。何かを焼く、嫌な臭いがする。男は目を見開いたが、最早遅く。体内に宿った熱さは、次第に彼を動かなくした。断末魔すら、私の唇に阻まれたままで。完全に動きが止まった頃、私は彼から唇を離し。ほぅ、と、深い息を吐いた。]
臓腑を焼く、と言うのは痛いんだ 生涯感じる必要のない痛みだから
[ああ、感じる、私の怒りが和らぐのを。これできっと、暫くは大丈夫。破壊衝動も、随分と我慢出来るだろう。]
コリーン こんな私の口付けを、受ける気が御座いますか?
[本当は、私の怒りの炎は暫く外に出る事はないのだが]
(54) 2011/01/27(Thu) 13時頃
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くくく…―――― あははっ、いや、失礼
貴女は、本当に私の味方をして下さるようだ よろしい、信用する事に致しましょう
[私の元々の記憶、人格の殆どは、自らの憤怒の炎に焼かれ、残りカスのような物しか存在しない。だから、私はこの方がどうして私に味方するのか、一切わからないのだ。出来るなら聞きたいと思うが、自分から聞くのも無粋だろう。]
こちらにどうぞ、コリーン このままここにいると、貴女も疑いを受ける お話の続きは、人の来ない所で伺います
朝、皆が起きるより早く小屋に戻りますが それまでは、貴女との時間を楽しみたい
湖畔に参りましょう 雰囲気も、随分と宜しゅう御座いますよ
(57) 2011/01/27(Thu) 13時半頃
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そう、湖畔
ここは霧深く、星も太陽も輝く事はありません だが、代わりにこの蝶達が、私達を彩る事を惜しみますまい
私の、大好きな場所です 静かで、美しく、雄大な場所
[彼女の肩を抱く事は、許される事だろうか。なんとなく、そうする事が正しいような気がしたのだが。私にはその理由がわからないし、その意味もよくわからない。あるのは炎、イーラの炎]
コリーン、貴女の事を聞きたい 私は生者の声を、邪魔な物だと想っておりました だが、貴女の声は随分と穏やかに聞く事が出来る
たまに、そう言う特殊な物がある 墓守の姉妹のように、私の怒りを煽らなかった者達もいる そういう者の話は、伺いたいと思うのですよ
(59) 2011/01/27(Thu) 14時頃
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どうぞ、好きになって下さい 美しいでしょう、静かな夜という物は
[懐かしい、と言う感覚はない。ただ炎の中の灰が、ぱちぱちとくすぶるのだ。何が理由か、私にはわからないのに。]
罪深い? 私以上に、罪深いと? 私は今し方、一人の命を頂いたばかり 今後も、いくつも魂を奪いましょう
その罪に比較したならば、微々たるもの
そんな貴女が、穢れたと言うのなら 私は地獄の底の、血の沼よりも汚らしい
人に「悪」と呼ばれる存在なのですから、私は 私の罪を見るのが貴女なのならば 貴女の罪も、私は見たいのですよ
(61) 2011/01/27(Thu) 14時半頃
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…――――
はい、期待しておりますよ 私がこの身を保つには、怒りの炎が必要なのだから
そろそろ戻りましょう 静かな夜が終わり、生者の時間が来る
私は、正体を知られたくはないのでね 静かな夜を取り戻すには、まだまだ時間と信用が必要だ
[甘美な時間は、また後の事に致しましょう。静かな夜、美しい蝶達、墓と言う私達の住居。私の大好きな世界。そこに雑踏は必要ない。]
思い出す事が、もしあったなら その時は、貴女にも差し上げますよ 地獄の業火の残り火を
―― 小屋へ そして夜は明ける ――
(63) 2011/01/27(Thu) 15時半頃
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―― 朝・台所 ――
[朝食は、如何致しましょう?卵もない、肉もない、満足な調味料すらない。困りました、スープも作る事が出来ません。一応果物をカットして、朝食代わりにして頂きましょう。小屋の前からは、片足のない男のローストから香ばしい匂いが致しますが、流石にあんな物を朝食に出す事など出来ません。]
ふぅ、準備完了 皆様の起床を待ち、朝食に致しましょうか
一つ毒見を…――――
ん、甘い 一応毒はなさそうだ
(69) 2011/01/27(Thu) 15時半頃
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それにしてもここの蝶達は、なんていい子なんだろう。
僕を、真っ先に死体に近付けてくれるだなんて。
ふふ、皆の顔が見物。少し、退屈しのぎになるかな。
…うん、きちんと死んでる、ね。
[ふわりと笑い、死体に手を伸ばす。
蝶はひらひらと舞ったまま。
サイモンに届かない掌は宙を舞い、何も掴むことはない。
突然。
キン、と頭の中で何かが鳴った。]
――――…?
あは、美味しかったんだ。
昨日出した、紅茶みたいに。
そうだなぁ。次は僕も食べてみようかなぁ。
もしかしたら、食べたことも無い甘美な味がするかも。
「全ては、思うがままに。」
でしょ?
ああ、随分と甘美な感覚だった
体の芯が、ふるりと振るうような
そんな、良い気持ちがしたよ
私は今日頂いた、次は君達に譲るよ
どれが良い?
皆、違う味がしそうだ
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