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スティーブン! 今日がお前の命日だ!
[せんせいの持っていた燭台が床に落ちると
くすぶった臭いとそれから広がる炎。
きっとその時なら消せたんだろうけど]
地獄の炎に焼かれればいいんだ。
[興奮してたわたしはそう言い捨ててその場を後にしました。
それから家のベッドに潜り込んで窓から教会の方を
吹き上げるように燃える火を
眺めていました。]
─昨夜─
[村には活気が溢れているようでした。
それは決して、いい意味のものではなく。
喧騒、木の燃える、『人々』の声。
小さな彼女は無事に復讐を果たしたようです。]
素敵な火柱。
とぉっても綺麗ね。ふふっ。
[地獄の業火に焼かれていくのは、可哀想な(やさしい)『死神』。
私はただ、鈴を転がしたように。
もしくは、しゃぼんが割れるように。
あるいは、泡沫の夢のように。
くすくすと、笑って見ていました*]
[少女の呼びかけに応じて教会の十字架に細工をする。
根元への傷
彼女の仇討ちは、
彼女の強い思いを受けての協力。
メアリーの事を、ルパートの事を、
グレッグの事を思うなら、
もう少し彼女と相談したほうがよかったのかもしれない。
それでも、強き思いを抱えたままでは苦しいだろう。
思いを抑えることの苦しさは身にしみていて
“味方”として協力は惜しむことなく、共犯の咎を負う。*]
【人】 手伝い クラリッサ[配達の時に浮かべていた笑顔はそこになく (121) 2015/05/18(Mon) 00時頃 |
【人】 手伝い クラリッサ[言葉は途切れ、瞳は揺らぎ。 (128) 2015/05/18(Mon) 00時頃 |
【人】 手伝い クラリッサ[ メアリー… (129) 2015/05/18(Mon) 00時半頃 |
─宿屋─
[泣きながら。
偽りの悲しみに泣きじゃくりながら。
私の裡側はただ、嗤っていました。
幼馴染みを目にしても、それは変わることなどありません。]
悲劇のヒロインぶるのも、板についてきたかしら。
[くすくす、くすくすと鈴は鳴ります。
そう、昨日の教会でも。]
[教会へほどこす仕掛け。
優しくしてくれたお医者さんを見殺しにする、咎。
共犯を担い、重い命の星ひとつ背負いましょう。
細工は、ベネットさんと同じく人の道具を使いました。
それは私が『ひと』であるという主張。]
【人】 手伝い クラリッサ―─ 翌朝/自室 ―─ (162) 2015/05/18(Mon) 01時半頃 |
【人】 手伝い クラリッサ
(164) 2015/05/18(Mon) 01時半頃 |
悲劇のヒロイン……。
みんな誰もが自分の世界ではヒロインだよ。
マーゴもヒロインだったし、ラディスお姉ちゃんもヒロインだよ。
[と、何となく呟く。
わたしがヒロインの話はどんなだろう。
嘘と疑いと甘えで固められたお花の砂糖漬けを
摘まむような。
そんなお話なのかな。]
[狩り以外には己の爪も牙も使わない。
道具を使うはベネットにとってはそれだけの理由。]
[ラディスラヴァの声
メアリーの言葉
――…ならキミもヒロインだね。
ヒーローはグレッグかな。
……とても大事に思われてる。
[グレッグの言葉を思いながら、ぽつ、と紡ぎ。]
ふふ、私がヒロイン?
やめて、ガラじゃないわ。
[幼い声が綴る声に、私は目を細めます。
私はただの『ヒロインかぶれ』。
やがてまたこたえるように声が聞こえたなら
そう。
あなたみたいな可愛い娘が、ヒロインっていうのよ。
素敵なヒーローもいるじゃない、羨ましい。
[側にいてやってくれと謂われたのだったでしょうか。
そうして、想われていることは。
とても羨ましいことでした。]
【人】 手伝い クラリッサ―─ →花屋 ―─ (178) 2015/05/18(Mon) 02時頃 |
[誇り高い獣の彼も。
想う人が居るのでしょう。
手にかけたマーゴさんにも。
十字背負ったスティーブン先生にも。
みんな、私にはないものを、持っているから。]
キミもヒロインだろう。
幼馴染たちはヒーロー候補にならないのかい?
[ガラじゃないという彼女
謂ったでしょ、ガラじゃないって。
[グレッグくんには、メアリーさんが。
ドナルドくんには、きっとクラリッサさんが。
私なんかよりも大事な人が。
私なんかよりも似合う『人』が。
きっといるでしょうから。]
いいのよ、私は。
主人公になんてなれないから。
[その声はどこか、ぽかりと心を空洞にさせたような音で響くでしょう。]
そうやって諦めてしまうのかい?
[主人公になんてなれないという彼女の声
ゆるやかな声を向ける。**]
諦める?
[ええ。]
いいえ。
元から望んでいないのだもの。
[緩やかな声に、私は。
ポツリと、落としていました*]
うん、わたしのお兄ちゃん、とっても優しい。
わたしのこと、「大丈夫」って励ましてくれる。
[ベネットの言葉に
嬉しさがこみ上げる。
が、続くラディスラヴァの言葉に
気まずそうに続ける。]
ふたりは、どこが『終わり』なの?
[あと何人殺したら終わるのだろう。
グレッグお兄ちゃんは大事。
何ものにも替えがたい
わたしの大事な家族。
きっとベネットにも同じように思う誰かが
他にいる。]
[じゃあラディスラヴァは?]
ラディスお姉ちゃんは守りたい人、いないの?
[問う声はどこか気まずそうに響きました。
いつ、終わるのかと。
これ以上殺すのか、と。
そんな風に問われてさえいるようで。
どこが『終わり』なのか。
きっと始まってしまった時からもう既に『終わって』いて。
だから全てが消えて、私が何もかも喪うことが
私の『終わり』。
或いは……]
守りたいものなんて、私にはないわね。
[その言葉には、あなたたちも含まれていると理解したなら
あなたたちのペン先が綴る名前は、変わってしまうのかしら。]
……、そう。
なんだか、悲しいね。
[それだけ口にして]
ありがとう…。昨日は助かった。
わたし一人じゃ仇討てなかったから…。
ふたりは…わたしがいなくなっても
元気でいてね。
[気まずい話題を変えようと。]
なくすものがないのは、楽よ?
[悲しいといわれたなら、そうねと肯定を返して。
それから続くのは、「わたしがいなくなっても」
なんて言葉だったでしょうか。]
……謂われなくても。
[鈴はころころと響きます。
模造品が立てる音は、高く澄んだ音でした。]
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