136 【半身内】ぼくらの学校
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―あおのひとみでみたもの―
[少女の、猫を模したパーカーと。
鬱陶しい程の、前髪に覆われたその奥。
年頃の女の子らしい大きな瞳は、
日本人にしては珍しい、蒼の色をしていた。
両親も至って普通のお堅い日本人で、
祖父や祖母にも異国の血は混ざっていないのだが。
昼の空の様な色をしているその瞳は、
確かに他の人とは違うことを、あらわしていた。]
[調べてみたところ。
少女の様に瞳の色が少し変わった人は、僅かにいるらしい。
だがそれが受け入れられるかというと、
少女のおかれた環境では、ノーだった。
幼稚園、小学校。それから中学。
少女の空の様な瞳は、注目の的。
流石に高校ともなると、
付き合い方を心得始めたから、少し薄れたけれど。
でも出会って、その瞳を覗き込まれる度に。
いやなわらいをするクラスメイト。訝しむ教師。
少女の蒼の瞳は、そういうものばっかり見てきていて。]
[全て防御する様に。
一目ぼれした猫のパーカーと、
染めていない、夜の空の様に深い、蒼がかった黒の髪で、
少女の瞳は覆い隠された。]
[少女は楽しいものがすきだ。面白いものがすきだ。
いやなものは、自分を見てくるあれらは、好きじゃない。
噛み終わったガムみたいに全てゴミ箱に捨ててしまいたい。
だから、わくわくしている。新しい生活に。
瞳に映し出されるのは、こういうものでなくっちゃ。
可愛らしい後輩。明るい季節の男の子。
次は何が、あるのだろう。*]
[友人に差し出した後に引っ込めた、
片手に持っているお菓子の袋。
その中に見える、色とりどりのキャンディ。
白。緑。黄色。ピンク。オレンジ。そして、青。
みんなもこういう色だったらいいのになあ。
そうすれば、自分の色は異物でも異質でもなく。
綺麗な色として認識されそうなものなのに。
実際ありえないって、そんなの分かっているし。
今は目の前の、可愛らしい友人を見ていれば。
少女の瞳は、満ち足りるから、良いのだけど。]
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