96 【飛び入り募集】たびびとのまち
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……そうね。
[クラリッサに短く答え、墓地まで送る。 さいごまで送る。 それが、まるで かのように。]
(103) 2013/09/24(Tue) 23時頃
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[夜の滲んだ町の中、夜闇の黒は常より黒く。 口遊む鼻歌は舞台で披露できるような上等な代物ではない、旋律しか覚えていないような歌。
一歩歩くごとに、義足の継ぎ目は重く痛む。 薬が効かない事は分かっている。 どうせ、この痛みはいつまでも付き纏うものなのだから。]
………町が沈みきらなきゃいーんだが、なぁ……
[重なる死者に重く沈む、町。 迫る死に心を擦り減らしている者は多い。 故に、死は続く。
それほどまでに、この町は死に近い。]
(104) 2013/09/24(Tue) 23時頃
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[揃わぬ足音を、歪な足跡を残しながら、町を行く。 切れ切れに覚えている歌詞を、時折口遊みながら。
普段来ないような場所まで来れば、足を止めた。 時刻はきっと、夜と呼んでも差し支えない程の時刻。]
……帰って、寝るかな……
[ここから自宅まで歩いて帰れば良い時間だろう。 明日も棺作りに回した方が良さそうだ、しっかりと、眠っておいた方が良い。
一度大通りに出るべく、来た道とは違う道を選びながら、建物の間を縫っていく。
昨晩はあれほどまでに輝いていた月は、雲の向こう。 けれど、ほんの、一瞬だけ。 雲の切れ間から、黄金色を降らせた。]
(105) 2013/09/24(Tue) 23時頃
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/* ヘクターさんの所に行っていいものかなーと考えているものの、話し過ぎかな?とも思うので、謎の躊躇をしている。
(-17) 2013/09/24(Tue) 23時頃
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[とっぷりと日も暮れて。 スヴェルチェルから学ぶ、ランプの話。
真っ直ぐに、聞く。 それが、お手伝いになるのならば。 それが、誰かの望みならば]
[兄も。 関わりの少なかった、ピアニストも。サイモンも。 欠片として、少女の中に、刻み込まれてゆく]
(106) 2013/09/24(Tue) 23時頃
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[何処からか、音が聞こえる。 知っているような、知らないような不思議な旋律。
遠くから響くそれは誰の音だろう。
少し、寒い。 散歩にしては歩きすぎた気もする。 昨日よりぎこちなくなった足を動かし、来た道を戻り始めた。]
(107) 2013/09/24(Tue) 23時頃
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…うん、
ここ、点けてみて?
[マッチの箱を差し出す手は、煤に汚れたかのようにまだらに染まっている。 感染ってもいいだなんて言われたけれど、 こんな風になるのは自分だけで充分だ。 彼女の白い手は白いままで居て欲しい。 痛々しい傷も、本当は治って欲しいけど]
(108) 2013/09/24(Tue) 23時半頃
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[夜に、死に、沈む町に響く足音。 それが自分のものだけでないと気付けば、歩みは、歌は、一度止まるか。
黒の衣装の後ろ姿>>107。 昨日並んで歩いた姿よりも、仕草が堅く見えるのは気のせいだろうか。
再び歩み出せば、一歩一歩の足音の感覚は短く。 昨日の様に隣に立てば、少しだけ躊躇った後。]
……こんな夜道に一人は、ちと危ないんじゃねーのかぃ、
[急に声をかけては驚かせてしまうだろうかと。 低く顰めた声は、何処か、内緒話の様な。
夜道が危ないなど、隣を歩く為の口実にすぎない。 この町は、異常なほどに治安が良いのだから。]
(109) 2013/09/24(Tue) 23時半頃
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ああ、そうか…… すまない。私の方こそ、馬鹿な事を聞いたね。
[すっかり、ロバートの頭からは抜け落ちてしまっていた。選べない者達も、この街には居るのだ、と言うことを。
ロバートの病は、ホレーショーの茨とは違い、さほど人目に目立つものではない。長期間同じ街に居座ることさえしなければ、この街でなくても、奇異の目に晒されずとも過ごすことは可能だろう。 選択の余地が、彼にはあった。それだけまだ幸せな方なのだろう、と彼は思う。
自分は、まだ幸福なのだ。皮肉なことだが、この病のお陰で十分なほど生きた。最期の地を、選び取ることもできた。なのに、どうして怖がる必要があろうか?]
こうして、人を見送っているとね。次はいよいよ自分じゃないだろうか、なんてね。
……最近、退化が早くなってきてね。とうとう、ミシンが踏めなくなってしまったんだ。 昔は、「死ぬまでミシンを踏んでやるんだ」、なんて。嫁に口やかましく言ったりしたんだけれど、ね。
(110) 2013/09/24(Tue) 23時半頃
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[そう言って、溜め息を吐いて、笑うと。ふと、ホレーショーを見上げる。]
もうじき、いや、明日かもしれない。 ……私は、戻りきれないところまで戻って、居なくなってしまうよ。 遺体も何も残らないけれど、それでも君は。 私のことを、弔ってくれるかな?
(111) 2013/09/24(Tue) 23時半頃
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/* >>111 いいとも!!!(お昼休みはウキウキウォッチン
(-18) 2013/09/24(Tue) 23時半頃
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/* ふざけました
(-19) 2013/09/24(Tue) 23時半頃
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[不思議な旋律は次第に近くに。 あら、止まってしまったわ。 …後ろ?
聞きなれた足音。隣まで来れば、彼の香り。]
まあ、もうそんな時間でしたの? まだ夕方だとばかり。
[日が落ちた事を知る術はない。 通りで冷える訳だ。
静かな声。 薄い笑みを浮かべると、心配性な紳士様の方向に顔を動かした。]
ふふ。今日は、よく会いますね。
(112) 2013/09/24(Tue) 23時半頃
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狭い町だからな。 ……それに、こんなに長い事歩いたのは久しぶり。
……店がない夜は、こうなの。 あの店だって、連日連夜やってるわけじゃねーだろ?
[生活のリズムを崩したのも、久しぶり。 普段ならこの時間も、工房に籠りきりだっただろうから。
それほどまでに、一日に二人の死者が出るという事は、珍しく。]
……家までなら、送るけど
[送ろうかという、申し出ではなく。 あくまで決定権は彼女に委ねるように。
拒まれなければ、並んで歩く。]
(113) 2013/09/25(Wed) 00時頃
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はい。 これで、良いですか?
[言われた通りに、ランプに火を灯す。 あたたかな光。 生を繋ぐ、光]
(114) 2013/09/25(Wed) 00時頃
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お店が無い時は、 そうね…散歩もするけれど、こんな所までは来ないわ。
[家の周りや、バーの周り。行っても市場付近まで。 行動範囲はとても限られている。 よっぽどの用事が無い限り、こんな方向まで来る事は無い。]
ヘクターさんは、沢山歩いて平気ですの? その、足…の具合は。
[困り顔で問いかける。 自分は沢山歩いたって平気だ。だが、彼は違う。 負担になりやしないだろうか。 あまり、彼の状態に詳しくはない。]
(115) 2013/09/25(Wed) 00時頃
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/* 更新1時か!
赤がカトリーナともう一人わかんない… 爺さんは村なんだけど
ホレショかヘクターだよなあ
(-20) 2013/09/25(Wed) 00時頃
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[足取りは、彼女に合わせた歩幅で。 やはり、昨日よりも違う、と。 詮索しそうになる気持ちを、そっと抑えて。]
足? ……あぁ、これか、
[こつ、と、一度地面を義足で叩いて。 具合について聞かれれば、少しばかり悩んだか。 隠す必要も、無い事なのだけれど。]
歩く分には平気なんだけどな。 何年かは歩いての旅だったから、流石に慣れた。
けど、……足、落とした時の処置が不味かったっぽくてね。 足だけじゃねーな、他の傷も。 ……なんか、俺も気付けないくらいには、酷くなっていった、らしい。
[言葉の締めは、過去形で。 言葉の最後は、伝え聞くような形で。]
(116) 2013/09/25(Wed) 00時頃
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[口を噤み、曇り空の月を見上げる。]
……続かないといいんだがな、
次は自分かも、なんて思っちまうと、余計に逝きやすくなる。 嫌だって思えば思うほど、……呼んじまうのな。
[口調だけは、雑談を続けるように。]
(117) 2013/09/25(Wed) 00時頃
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[埋葬を終え、町を歩く。 また夜が近くなる。
夜は死。 一日の死。
そう言ったのは誰だっただろうか。]
(118) 2013/09/25(Wed) 00時頃
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[空を見上げ、見えない月に息を吐く。]
…… ないわ。
[息と共に零れた言葉は、誰にも聞こえない。 勿論、自分自身にも。**]
(119) 2013/09/25(Wed) 00時半頃
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[納棺師と別れたあと、ロバートはその小さな足を自分の店へと向ける。 この間まで少し小さかったはずの靴は、歩けばうっかり脱げるくらいの大きさになってしまっていた。
やがて店に帰ると、店の奥からポケットの取れかけたジャケットを持ち出して、いつもの作業机に座る。これが終わったら、夕食にしよう。それから、いつものように、揺り椅子でのんびりと読書を。
ホレーショーと話したおかげか、少し、気持ちの整理をつけられたようだ。 ミシンはもう、足が届かない。机を替えても、きっとすぐ、また届かなくなるのだろう。請け負った仕事をこなせないようなら、仕立て屋はもう店じまいだ。 それでもまだ、今までに請け負った仕事は残っている。それぐらいならば、手縫いでなんとかこなすことはできるだろう。 請け負った仕事を投げ出すなんて、彼にはできるはずがない。死ぬまで店を閉じるものかと言ったこの仕事を、できませんと断るなんて、彼のプライドが許すはずはない。
小さな針と細い糸を右手に、依頼主の愛着の籠もったジャケットを左手に。ちくちくと、彼は丹誠込めて縫い続ける。
少し意固地なベテラン仕立て屋の、誇りを込めた最後のお仕事。]
(120) 2013/09/25(Wed) 00時半頃
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/* 要約:投票してくれてもいいよ的な死亡フラグのあのあれ 若者よりジジイが先逝こう #逝こう
(-21) 2013/09/25(Wed) 00時半頃
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/* 死亡フラグ立ち過ぎてて、どうしていいかわからない。 狼あぴーるをどこまでしていいのやら。
(-22) 2013/09/25(Wed) 01時頃
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うん、出来たね。 じゃあこれを、灯しにいこうか。
[少女を連れて廻る、いつもの巡回路。 夜道を照らす灯りは、宵闇から人々を護るかのように。]
朝には油が尽きて消えるから、それを集めて磨いて油を足すんだ。
(121) 2013/09/25(Wed) 01時頃
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[ゆっくりと暗闇を彼と歩く。 星明かりや、明かりの番人が灯した光もあったかもしれないが、 自分にはそれも、昼間の太陽すらも感じる事が出来ない。]
え 足、落とし、て
[ドキリ、心臓が跳ね上がる。 少し考えれば分かる事だ。無いのならば、切っている。 自然に消えて無くなる訳ではない。
どんな感じなのだろう。 きっとナイフで軽く怪我をするより、ずっとずっと痛い。 痛みを越えた、もっともっと上の、更に痛み。
話す彼の表情は、見えない。 怪我も、見えない。見れない。]
(122) 2013/09/25(Wed) 01時頃
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…やはりまだ痛みますか?
あ…変な事聞いてごめんなさい。 痛い、ですよね。
[やはり送って貰うのは、彼の負担になるかもしれない。 正面を向いたまま、不安そうな顔を作る。
彼からは、薬の香りがする。 「酷くなっていった」傷は彼を蝕み、命を食っているのだろう。]
(123) 2013/09/25(Wed) 01時頃
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/* そして投票に困るのが自分 うーん、死亡フラグいちばん強いの誰ですかね
(-23) 2013/09/25(Wed) 01時頃
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私、死ぬのが怖い。 それにこれ以上、誰だって死んでほしくない。
笑って明るくして居れば、嫌なことから全部逃げられると思っていたわ。 でも、もう、そんなんじゃ誤魔化せない…
[最後の声は少し震えた。
死を遠ざける事は出来ない。 ここに居る者は、皆、特に。
彼も自分も、死を待つ者なのだ。]
(124) 2013/09/25(Wed) 01時頃
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痛みはするけど、……慣れる。薬もあったし。 あんま、麻痺させるのも良くなかったらしいがね、進行に気付けないから。
[塗っている薬は治療薬ではなく、あくまで痛み止めの為のもの。 神経を鈍らせる為の、薬。
痛みは身に危険を知らせる為の者だと、いつかの町で誰かが言っていた。 それでも足を失った時から、同じ薬を使っていた。 効かなくなれば配合を変えてもらい、自分では読めない処方箋を握りしめて。
歩んだ、旅路。]
……嫌だと言っても、逃れられない。 それくらいは流石にお前さんもわかってるだろ。
此処は、そういう町だ。
[震えた声に、静かに返す。 死に関して、自分は多くを語れない。 多くの死を見てきたが、死をどう思うか、今更語る事はできない。]
(125) 2013/09/25(Wed) 01時頃
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