250 ─ 大病院の手紙村 ─
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フローラは投票を委任しようとしましたが、解決不能でした。
ディ♪ジアンはビール配り フローラに投票した。
ワタルはビール配り フローラに投票した。
メイはビール配り フローラに投票した。
カガはビール配り フローラに投票した。
メルヤはビール配り フローラに投票した。
アオはビール配り フローラに投票した。
ザーゴはビール配り フローラに投票した。
フローラは逃亡者 メルヤに投票した。(ランダム投票)
トレイルはビール配り フローラに投票した。
フローラを処刑するには畏れ多かったので、取りやめた。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
犠牲者はいないようだ。殺戮の手は及ばなかったのだろうか?
現在の生存者は、ディ♪ジアン、ワタル、メイ、カガ、メルヤ、アオ、ザーゴ、フローラ、トレイルの9名。
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〜〜〜♪
(0) 2018/09/27(Thu) 00時頃
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/* 噛みパス確認。 今日のデフォはアオくんでした。
本日が最終日です。やったね。
(-0) 2018/09/27(Thu) 00時頃
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/* 最終日だーー!九さんお返事できなくてごめんなさい……
(-1) 2018/09/27(Thu) 00時頃
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/* 畏れ多い顔(・x・)
(-2) 2018/09/27(Thu) 00時頃
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/* 最終日だぁ。 りじあんさまもふもふ。 あお先生だいじょぶかなあー
(-3) 2018/09/27(Thu) 01時半頃
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/* 昨日はお手紙いっぱい来てほくほく 今日は時間あるしいえーい
(-4) 2018/09/27(Thu) 01時半頃
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わあ
[熱は下がった。念のためにマスクをして、眼鏡の代わりにコンタクト。 入室前の手指のアルコール消毒も忘れない。 そうして目の当たりにしたデスクの上の惨状に、咄嗟に漏れた第一声がそれだった。] [要確認の書類に、予約の入っていたクライエントへ連絡してくれたらしい看護師からのメモが複数枚。封筒がいくつか、千切ったような紙、薄黄色の小さなもの、エトセトラ、エトセトラ。]
ミルフィーユかよ…
[余所行きの表情ではない虚無に侵され切った顔も、今日はマスクが覆い隠してくれる。 一先ずは2日分の仕事だ。それから、落ち着いたらまた無くなってしまったレターセットを買い足しに行こう。全てに返せるかはわからないが、それでもこのお祭り騒ぎがいつまで続くとも知れない状況。 変わらない日常にようやく訪れた変化を、みすみす逃すわけにもいくまい。 しかしながら今日も変わらず、昼食の時間は無くなりそうだった。]
(1) 2018/09/27(Thu) 01時半頃
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[ 今日のリジアン様は大盤振る舞いだな、と 引き出しぎりぎりに入っていた、A4の茶封筒を見て つくづく思った。 そもそも、どこまでの大きさの、どんなものまで リ・ジアンさまは届けてくれるんだろうか。 それはまだ実験してなかったなぁ、 そう考えつつ、引き出しからそれを取り出せば 一緒に入っていた封筒や紙片も飛び出した。
昨日自分が書いておいた封筒は、無論、ない。 怪奇現象が日常に溶け込むのを感じつつも、 悪くは無いな、そんな感じ。]
(2) 2018/09/27(Thu) 02時頃
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[ しかしこんな大きなもの、どうしたのだろう。 大事な書類を間違ってここに持って来たりされたら 私はどうしようもないぞ、そう思いつつ 中身を改めなくてはと、花丸のシールをはがす。
ご丁寧にクリアファイルに入れられた、それを見て 私はきっと、苦い顔をした。]
……どっか行ったままでも良かったのに。
[ 綺麗に伸ばされた皺、私の筆跡、 少し滲んだプリントの文字。 どこかに行っていた退部届、そのもの。 …と、小さなメモが一緒にあった。]
(3) 2018/09/27(Thu) 02時頃
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[電子カルテこそ導入されているものの、未だに書面でのやり取りは多い。面倒なことこの上ない。 目を通し、署名をし、目を通し、丸めて捨て。当日欠勤分の埋め合わせに奔走してくれた方々には、後日何かの形で機嫌を取っておく必要がある。心の底から面倒であったが、仕方ない。]
お待たせしました、xxさん。 ……ああ、すみません。少し風邪気味で。 xxさんもこの時期は気をつけてくださいね。 それで、前回から調子は――……
[合間には本業。否、本業の合間に事務作業か。 元々仕事の能率が悪い方ではない、つもりでいる。だがいかんせん病み上がりだ、出がけに飲んだ市販薬のせいか纏わり付くような眠気もある。 非効率的に進めても意味が無い。明日に回せる作業は明日に回そう。潔く諦めた。]
(4) 2018/09/27(Thu) 02時半頃
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/* >>1 目が覚めてみにきたらwねえwwミルフィーユってなにwww ほんとみゃお先生の言い回し好き……お大事にして……
(-5) 2018/09/27(Thu) 03時頃
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[今日はおばーちゃんはおやすみ。 でも、私はもう、その理由を知っていた。
いつもより早くお店に来て。 準備が終わった開店前。 私はカウンターに座ってため息をつく。]
……どうしようかなぁ。
[昨日、おばーちゃんとゆっくり話をした。 ケーキの練習と聞いて、遠慮したのか 父親も母親もいなかったのをいいことに。 『そろそろ言わなきゃと思ってたの』 と、おばーちゃんは、全部話してくれた。]
(5) 2018/09/27(Thu) 08時頃
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[…結論から言うと。 全部、私の予想通りだった。
おばーちゃんの病気は、治らないということ。 検査入院とかもこの先あるということ。 近い将来。お店を私に任せて おばーちゃんは引退するつもりということ。 その時は、代わりの店員さんを 探して欲しいということ。
わかっていたことだった。 でも、一気に先が真っ暗になった気がして 話を聞いた後の私は、すぐには何も言えなかった。]
(6) 2018/09/27(Thu) 08時半頃
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『風香なら大丈夫よ。 あなたの笑顔がお客さんを笑顔にしてるの 私はよく知っているわ。』
[優しく微笑みケーキを一口。紅茶を飲んで。 紅茶によく合うケーキだと褒めてくれた。
けれど。ずっと、祖母とやって来たお店だ。 いなくなることを考えると寂しいし、 まだミスも多いわたしには自信もない。 私は、今はとても笑うことなどできなくて。 カップを両手で持って俯いてしまっていた。]
(7) 2018/09/27(Thu) 08時半頃
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[そんな私を見て、おばーちゃんは言ったのだ。]
『なにも、すぐって話じゃないのよ。 風香が安心できるように…………
…………そうだわ!』
[ぱん、と。皺々の手を叩いて。]
『これから少しずつ、"テスト"をしましょ。』
[おばーちゃんだって、寂しいだろうに。 なんだか嬉しそうな笑顔を見て、 私はそこまでの沈んだ気持ちを すっかり吹き飛ばされてしまったんだ。]
(8) 2018/09/27(Thu) 08時半頃
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[そうして、寝る前は。 昨日受け取った手紙を布団の中で見ていた。 私の作ったケーキを"店長として"見てくれる。 それはとても嬉しいけれど、緊張もあって。
でも…元々あまり無かった自信が、 最近になってついてきたのも事実だった。
店を利用してくれているお客さんの手紙。 手紙が届く魔法のような出来事は、 未だに、原理はわからないけれど。 不思議で奇跡のような日々をくれた リ・ジアン様に私はありがとうと言いたい気持ち。 最近のお店のケーキは全部私が焼いてるから 褒められれば、自信にもなるというものだ。]
(9) 2018/09/27(Thu) 08時半頃
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[最後に書かれた利用客さんのお名前を 指先でなぞって、ふふ、と笑った。 どのお客さんが加賀さんなのかはわからない。 でも、それはわからなくてもいいんだ。 またきてくれるなら、美味しい蜂蜜の紅茶を味わってもらえますように。
……結局。明後日の閉店後と言われた、 おばーちゃんからのテストに出すための ケーキの案はなにも思い浮かばないまま。 昨日は、そのまま眠りについたのだった。]
(10) 2018/09/27(Thu) 08時半頃
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[今日のケーキは洋ナシのタルトに、 スタンダードなチョコレートケーキ。 これから追加で焼きはするけれど、 最初からおばーちゃんがいないこともあって 準備の数は少なめだ。
お返事を仕舞いに引き出しを開けようとして、 最初のお客さんが店前に見えて、背筋を伸ばした。]
(11) 2018/09/27(Thu) 08時半頃
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いらっしゃいませ!
[私の悩みも、お返事も、今は後回し。 可愛らしい男の子と母親の二人に 背をかがめて、ケーキを説明する。
おばーちゃんに出すケーキも考えなきゃだけど 今は、お店のお客さんに、 良い時を過ごしてもらうことが大切。 ───今日の喫茶店も、開店だ。]
(12) 2018/09/27(Thu) 08時半頃
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[16歳。女性。複数の精神疾患有り。 閉鎖病棟入院回数2回。現在経過観察中。]
[29歳。男性。激務による自律神経失調から 通院、その後現在まで退職できず悪化。]
[23歳。女性。家庭環境に問題有り。 実家を離れるために入院が推奨される。]
[皆、救うこともできず、 指の隙間から零れ落ちていった命。]
(-6) 2018/09/27(Thu) 11時半頃
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[ゆるされたい]
[誰に?]
[だれでもいい]
[どうやって?]
[もういい、と]
[もう抱える必要はないと。 もう生きて償わなくていいと。 誰かがそう言ってくれるのなら。]
(-7) 2018/09/27(Thu) 11時半頃
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[沈み込んでいたソファから身体を起こす。 首が痛い。目を閉じた数分の間に嫌な夢を見たような気もするが、きっと薬のせいだろう。]
[プラセボ程度でも胃に優しいようにと、今日のコーヒーはミルクもひとつ入れて。 一見荒れたデスクだったが、元々ものが少ないぶん紙類だけなら整頓はすぐに済む。 そうしてやおら、溜まった手紙の開封の儀に臨んだ。]
(13) 2018/09/27(Thu) 11時半頃
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[何度目かの売店へ。 店主に「今日は眼鏡は?」なんて聞かれて、適当に言葉を濁す。さほど頻繁に通っているわけではないのに、何故覚えられているのか。そして何故眼鏡を気にされるのか。]
[どこぞの悪役顔のせいとはつゆ知らず、また別のレターセットを手に取った。]
(14) 2018/09/27(Thu) 12時半頃
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[まずは手帳の一頁。 最後に書き添えられた“コーヒー”の文字に、そんな話をしたかどうかと記憶を辿る。 今もデスクの周りは湯気の立つコーヒーの香りで満ちているのだが、それが当たり前になっている当人は理由に気付けぬまま。]
[紙の向こうは恐らく男で、恐らく大人で、恐らく父親なのだろう。 全ては仮定である。顔も知らぬ誰か。匿名だからこそことばに責任は必要無く、嘘の中にほんの少しの真実も混ぜられる。]
(15) 2018/09/27(Thu) 12時半頃
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[クラフト用紙の封筒に、白い便箋。 相変わらずのシンプルさにコーヒーの香りを添えて、 その手紙はあなたのもとへ。]
(-8) 2018/09/27(Thu) 12時半頃
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御機嫌よう、コウ殿。
何を以って願いが叶ったとするか、ね。 恐らくだが、もういい、と。上位存在からのその一言があれば、もう抱えて生きる必要はないと解釈して、何かが許された気にでもなるんじゃないかな。 少なくとも今生への未練は無くなるだろう。 まあ、俺にはわからない話だがね。
我が子との再会か。 何故離れていたかはさておいても、さぞ感動的なシーンだったことだろう。 子供が架空か、関係性が架空か、そもそもあなた自体が架空の存在かは知らないが。ドキュメンタリーでも組んだら視聴率が取れそうな話だな。
(-9) 2018/09/27(Thu) 12時半頃
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追伸 x棟x階、エレベーターを降りて左手の突き当たり。 美味しいコーヒーが出る部屋があるらしいが、まああなたはこういった場所に顔を出す手合いではないだろうな。 『蜜蜂』のコーヒーはお勧めだ。売店のものは地雷だから気をつけるように。
(-10) 2018/09/27(Thu) 12時半頃
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[院内案内図を見れば、示された場所には“カウンセリングルーム”とあるだろう。]
(-11) 2018/09/27(Thu) 13時頃
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〜喫茶 蜜蜂 ご来店アンケート〜
好きな果物や飲み物はありますか? リクエストがあれば、是非、ご記入下さい! アンケートのお礼に、心ばかりですが、 蜂蜜入り紅茶の試飲をご馳走します。
・食べたい果物:( いちじく ) ・好きな飲み物:(ブレンドとアッサム) (茶葉などの好みもあればお書きください)
・当店では、紅茶や珈琲、ケーキをお供に 心安らぐ空間を目指しています。 参考までに、普段貴方がリラックスできる 場所があれば、お教えください。 :(窓際カウンター席の一番端 )
(-12) 2018/09/27(Thu) 13時半頃
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[二つ折りの薄黄色の紙は、角と角をピッタリ合わせてより一層丁寧な折り目をつけて、あなたのもとへ。] [表面は印字されたアンケートに答えるように、そして裏面には]
いつも美味しいコーヒーをありがとう。 普段甘いものは食べないけれど、 そのうちケーキかタルトでも頼んでみようかな。
[と、あなたが悩みに悩んだぐるぐる線の隣に添えるように、癖のある字が。]
(-13) 2018/09/27(Thu) 13時半頃
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[クラフト用紙の封筒に、白い便箋。 相変わらずのシンプルさにほんの少しのコーヒーの香りを添えて、その手紙はあなたのもとへ。 封筒の表面には「メイさんへ」、裏には小さく「祝宮」。]
(-14) 2018/09/27(Thu) 18時頃
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メイさん
こんにちは、祝宮です。 手紙も日記も紙として積み重ねていくものだから、明日は今日より1日分多く読める。 そう考えると、なんだか楽しい気がしますね。
蜜蜂のコーヒー、口に合ったのなら良かった。 私はあまり甘いものは食べないんだけれど、メイさんのおすすめなら今度タルトも頼んでみようと思います。
院内は広いから、散歩にはちょうどいいですね。 今の時期だと、そろそろ中庭に金木犀が咲いているかもしれません。 未知のものに親しんで触れられるきみは、きっととても賢い子なのだろうと思います。 今日も明日も明後日も、きみが積み重ねてきたものとこれから訪れる未知が楽しいものであるように。カウンセリングルームから願っています。
祝宮
(-15) 2018/09/27(Thu) 18時頃
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[明けない夜は、ないらしい。 醒めない夢も、ないみたい。
夢と知っていたならば 昔の人は、そう、うたったんだって。]
[じゃあ 今もまだ眠っている男の子は、どうなんだろう。 八国メイが、炎の色の、少し前を忘れてなかったら たぶん、そうやって、お姉さんに聞いたりもしたのでしょう。]
(16) 2018/09/27(Thu) 21時頃
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[一度だけ この病院で、一つの病室の前に立ち止まったことがある。 お姉さんは、知ってる? って、聞いてきたけど メイは、知らないって答えたの。
「宇都木 千秋」
そのプレートを指さしたお姉さんは そっか、って。やっぱり、困ったみたいに、笑ってた。]
(17) 2018/09/27(Thu) 21時頃
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[朝が来ても、夢見てなくても 真っ白い天井を見ることがなかったら 明けたって、言えるのかな。 メイとおんなじ、いっつもにこにこだった子が メイの腕を引っ張って、カチ、って音に背中向けて走ったことも。
今日の八国メイは知らないで。
知らないで、窓の向こうを眺めて 知らないで、届いてたお手紙を握りしめて。 知らないで、──あの日、歌えなかった歌を。]
(18) 2018/09/27(Thu) 21時頃
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にじの とんねる くーぐーったー らー
おーれーんーじー いーろ のー
……何だった、かなぁ。
[なんとなく、知っている気がした。 アタマで考えたらわかんないや。 うんうん、アタマを傾けて お空の色を、見上げた。
四角くないお空、でも、建物がいっぱい並んでて 広い様で、狭い。]
(19) 2018/09/27(Thu) 21時頃
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……。
[ ぐしゃぐしゃの紙が、 こんなにしっかりした状態で返って来たんだ、 どこかの大人のところに行ったんだろう、 とは思っていた。
メモにも、そうある。大人としてのお節介。 後悔しない選択を、と。
私には、選べるほどの 選択肢があるのだろうか。]
……わかんない。
[ わからない。わからないけれど。 今は見えてないだけかもしれないし、 案外他にも道があるのかもしれないけど。
とにかく、お礼は書かないと、と思った。]
(20) 2018/09/27(Thu) 21時頃
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[クラフト用紙の封筒に、白い便箋。 ほんの少しのコーヒーの香りを添えて、その手紙はあなたのもとへ。 表には「逃矢メルさん」、裏には小さく「祝宮 碧」と宛名書き。]
(-16) 2018/09/27(Thu) 21時半頃
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退部届、ありがとうございます。 お見苦しいものをお見せしました。
後悔しないように選べたらと思います。 難しいですけれど。 逃矢メル
[ クローバーのワンポイントの描かれたメモ書き、 女の子らしい文字で、ところどころインクが溜まっていて 迷いながら書いた様子がわかる。]
(-17) 2018/09/27(Thu) 21時半頃
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メルさん
こんにちは、祝宮です。 わざわざ返事をありがとう。 そして、今までよく1人で頑張ったね。
カウンセラーはクライエント(患者)に何かアドバイスしたり励ましたりする立場ではなくて、ただきみの食道で縺れて絡まってしまったものを解きほぐす手伝いをする。 本当にそれだけなのだけれど、今のきみにはそんな交通整理役がいた方がいいかもしれない。 今ひとつだけ言えることは、きみの感情は全て抱いて当然のもので、誰かに否定される謂れはない。そんなところかな。
コーヒーくらいしか出せないが、いつでも気軽に来て欲しい。 気が向いて、身体の方も無理のないタイミングで。
祝宮
(-18) 2018/09/27(Thu) 21時半頃
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[いくつかの手紙と、手紙ともいえない何かを書き終えて。 読めなかったはじめの一文字は“逃”だったこと、はじめましての要らない書き出し、希望、願い。 停滞していた日常は、たった数日で目まぐるしく変化したように感じられる。]
……あいつ、大丈夫かな
[ふと、一期崎からの手紙はどこか思いつめたようにも見えた一枚が最初で最後だったことに気づく。 まあ多分、うちに担ぎ込まれたという話は聞いていないから大丈夫なんだろう。恐らく。きっと。]
(21) 2018/09/27(Thu) 21時半頃
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[ たった一枚のメモを書くのに、 やたら悩んでしまった。 ありがとうございますは当然としても、 向こうはどこまで私のことを知ってるかわからないし、 そもそも、大人といっても医者か見舞客か患者かも わかったものじゃないのだ。
だから、そこまで。 がんばります、とは書けなかった。 頑張れるかもわからない、この現状では。]
[ リ・ジアン様が夢とか御伽の類なら、 この退部届は、現実そのものだった。]
(22) 2018/09/27(Thu) 21時半頃
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[ 封筒を取り出す時に一緒に出て来た 他の封筒や紙片をいくつか並べて、眺める。 今日は随分いっぱい来るなあ、思いつつも ひとつひとつに返事を書くのは楽しいもの。
最初に目についたのは、手帳の切れ端。 ラッキーな貴方。名前は無いけど、以前もこの紙だった。]
……最後、かぁ まあ、見舞客だって言ってたし…ね
[ ここに来なかったら私のこの手紙も届くかどうか。 運次第。運次第だ。最初から、そういう関係だった。
あなたのことを深く知ることは無く、 きっとこれからも無いのだけれど。]
(23) 2018/09/27(Thu) 21時半頃
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父の方のpere へ
返事ありがとう。 それなら私からもこれが最後かな。少し名残惜しい。 元々は海からじゃなくて、自分の名前からの mer、なんだけれどね。
最近は何故か手紙がよく出回っているから、 退屈しのぎには事欠かない気はする。 リハビリも頑張らないとだし。
多分私はその子よりは年上なんじゃないかな。 私はよく、包帯に落書きをされに行ってる感じ。 小児病棟には、そこまで詳しくないよ。
そう、喫茶店、蜂蜜が美味しいの。 期間限定タルトは私はまだ食べてない。良いなあ。
(-19) 2018/09/27(Thu) 22時頃
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何かの参考になったならありがたい。 私には、気を遣わなくても。気持ちで充分。 pereも忙しいのだろうし、色々事情があると思う。
ただ、まあ、そうだね もし病院内で、両足に落書きだらけの包帯をした 車椅子の女の子を見かけたなら、それはきっと私だ。
それじゃあね、pere。 いつかまた何かの縁があったら。 mer
(-20) 2018/09/27(Thu) 22時頃
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[ 名乗るのが恥ずかしいといった意趣返しのように、 merは何度もpereと呼んだ。
相変わらずの字と一緒に、四つ葉のクローバーの絵。 黄色の封筒に、良いことがありますようにと願いを込めて]
(-21) 2018/09/27(Thu) 22時頃
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[ ひとつ書き終えて、次の封筒を開く。 前回とは違う封筒だけれど、開ければ あちこちに可愛い花が描かれた便箋と、 あの子らしい、丸っこい字。
それと、はじめましてから始まらない文面。 その事実が、なんだか嬉しかった。]
もしかして、今なら会っても はじめましてじゃないのかな。
[ レターセットから便箋を一枚取って、 お返事を早速。]
(24) 2018/09/27(Thu) 22時頃
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めいちゃんへ
こんにちは、メルです。お返事ありがとう。 こうやってめいちゃんとやりとりが出来るの、 私もとっても嬉しいです。
思い出してくれてありがとう。 お手紙、やっぱり形に残るものだから、良いですね。 ……多分、私の包帯のどこかに、吸い取っちゃった めいちゃんの記憶があるんじゃないかな。なんてね。
素敵って言ってくれて良かったです。 ううん。それじゃあ、今回の秘密は、 私は結構、本を読むのも好きだって事にします。 入院中はどうしても暇なので、読書がはかどります。 ハッピーエンドの、幸せなお話が特に好きですね。
(-22) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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[あれは小学校中学年の頃だろうか、 国語の授業の為に辞書が必要になった。
大切に使うようにと買い与えられたのは一冊。 クラスを分けられてしまう双子には、それで充分だった。 真新しい沢山の言葉が詰まった本は、 まだ幼い子供にとってはとても魅力的で。 隣に座って覗き込む君と顔を並べ、 私たちの名前を探して頁を捲ったことをよく覚えている。
類は似たもの、まとめられたたぐい 怜は賢い人、聡いこと
そっくりな二人の名前の意味は、大きく違う。 ▇▇▇▇▇なのにって、なんだか嫌だって 君は自分のことみたいに拗ねていた。]
(25) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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[その顔を眺めながら頭を撫でる私は、 少しも気にしていなかったのに。 むしろ、相応しいとすら思ったのに。]
(26) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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[私はきっと、君の為に生まれてきたのだろう。 切り離された君の一部なのだろう。 私も僕も、本当は同じ人間だったのなら 何よりも愛するのは当然のことだ。
だから、▇として、個を持たない半身として いつだって君を守り続けた。 大きな虫から、絵本のおばけから、 父親に去られ荒れた母親からも、
必要の無い異物は、全て排除した。]
(27) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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[今日も男は白い部屋で片割れに思い出を語り聞かせる。 冬にこの病室に初めて足を踏み入れてから、 春が来て、夏が来て、秋が訪れ。 何度でも、何度でも、楽しい記憶だけを いつでも、何処でも。幾度もループさせながら。
気づくことは出来ない。 複雑に混ざって、まるで同じものにしてしまったから。 いらないものは捨ててしまったから。 片割れは、何も語らないままだから。]
(28) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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あっ、そうだ…… うん、やっぱり今日も来てるな。兄さんへの手紙。
[楽しい話をしていると、時間と日課を忘れそうになる。 もしかして、と引き出しを覗けばやはり今度はそこに。 相変わらず送り主ごとに違う姿で手紙は届き、 なんだかわくわくしてしまうけれど、 今日はまた多い気がするな。]
(29) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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前までは、よく運動してたんですけれど、 最近は、インドアなことばっかしてます。
めいちゃん、きっと歌上手いだろうなあって、 勝手に思ってました。 いつも楽しそうな声してるから、明るい歌が似合いそう。 思い出せたら、是非教えてくださいね。 私も、今度会った時に、歌集とか持っていきます。 それで、一緒に歌おうね。 メル
(-23) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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[ カラーペンで彩られた女の子らしい文字と、 ちょこちょこ描かれた四つ葉のクローバー。 そっちがミツバチなら、と蝶々をいくつか描き添えて。]
(-24) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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……あれ、そうなんだ。
[最初に開いた一通に、少し気が落ちる。
確かにそうだ、いつまでも続くわけがない。 医師や看護師ですらこの地に腰を据えるとは限らず、 患者や見舞い客ならやがて去るのが喜ばしいこと。
そうでなくとも、不可思議な手段だ。 当たり前のように紙が消え、 不本意なものすら届ける怪奇現象。 私たちにとっては不可視同然の郵便屋は 期限なぞ教えてもくれないのだろうし。
だからこの手紙たちを、 私はもっと大切にするべきなのだろう。 全てを最初に開封するのを止めて、 一つ一つ読み返事を書いていくことにした。]
(30) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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おはよう、こんにちは、こんばんは。今はどれかな? 誰とも知らないあなた、再びの返事をありがとう。
まずはあなたの不幸せを笑ってしまったことを 誠心誠意お詫びしよう。 正直なところおじさんかおばさんだと思っていたから、 なんだか可愛く見えてしまった。
僕の幸せといえば、こうやってリ・ジアン様が 病室に手紙を届けてくれることくらいだよ。
でも、あなたとはもうすぐさよならなんだね。 折角こうやってやり取りも出来るようになったのに。
でも、それが正しいことだ。 その理由に悲しみが無いのなら、 僕は健全な毎日に戻るあなたを祝福しよう。
(-25) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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声は掛けてもらいたいけれど、 残念ながらそんな愉快な服は持っていないんだ。 この便箋を貼り付けて練り歩くしかないかな?
もし出会うことは無くても、 僕を覚えていておくれ、名も知らない猫舌のあなた。
[別れを意識する文章も、変わらずにあの封筒の中。 あなたの元に密やかに届けられるのだろう。]
(-26) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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/* ぐったりして発言がかけねぇ!!!!!>< 正直寝たいが、えぴに在籍しない(うぃきもかいてない突発村の)村たてってなんなのって感じなので必死に起きてる。 なにかこ……どうでもいいメタ発言ならいくらでもかけるのに、ろるはかけない。不思議だね。
カガさんはどう考えても、村建てたら来てくれると仰ってくれた方だし、ワタルは知り合いだと思うんだよな。 ろるの感じが好きだから……
(-27) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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[ 次に会う時は歌集を持って行こう。 その時はきっと、はじめましてじゃない筈だから、 そう心に決めて、封筒に仕舞う。]
[ 次の手紙は、前回と同じ封筒の時点で 誰から宛てられたかを察することが出来た。 黒猫の便箋も、前と変わらず。 前と違う点は、私が送った便箋にあった赤い花が 封筒に描かれていたところだろうか。]
……覚えてて、くれてた
[ 喫茶店に訪れるお客さんは多いだろうに、 私の事をよく覚えててくれたなあ、素直に感心した。 包帯の隅には、蜜蜂が楽しげに飛んでいる。]
(31) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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[加賀さんへ宛てた手紙は、前と同じ薄黄色の封筒。 でも、中に入っている紙は黒猫ではなかった。 黄色い無地の紙に、定規とペンで線を引き、 両脇に蜜蜂や蜂蜜、花などのイラストを散りばめた 全て手書きの、お手製の便箋だった。]
(-28) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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加賀 様 こちらこそ、ご丁寧にありがとうございます。 またいらしていただけて、嬉しいです。 ……はい。こんな風にお客様とお話しできるなんて リ・ジアン様の不思議のお陰なんでしょうね。 ケーキを完食して頂けたこと、本当に嬉しいです。 どのお客さんかなと思い返してみても お連れ様のいるお客様は多いもので。 加賀さんとお連れ様がどの方かはわかりませんが きっと、お店で、緩やかな時を過ごせたのだと そんな想像をするだけで、胸が温まる気持ちです。
(-29) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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実は、お手紙に使用している封筒と便箋は リ・ジアン様の噂が出てきた頃に 気まぐれで、文房具屋で買ったものなんです。 本当は、便箋も、はちみつ色の封筒に合わせて 蜜蜂の可愛い便箋を買おうと思っていたのですが。 残念ながら、そういう便箋は置いてなかったので 目についた黒猫の便箋を買った次第です。 蜜蜂の絵を便箋に書いていたのも、 そのあたりの誤魔化しもありました。 ……指摘されたのは加賀さんが初めてです。 ちょっと悔しい気持ちを、便箋に込めました。
(-30) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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[見舞い相手が退院するのだろうか? 互いに名すら語らないやり取りでは、 そこまで聞くのは野暮というものだろう。
毎日通う喫茶店だ、これを送った誰かとは 本当に会っていたのかもしれない。 万が一来なくなった客に気づければ、それが答え。 叶ったとしても寂しいことだ。
次に手に取るのは見覚えのある果物柄の封筒。 少しの間手描きの蜜蜂を眺め、開く 便箋を抜いても質量のあるそれの中を覗き、摘んでみると。]
(32) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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これはまた。
[可愛らしいものを貰ったものだ。 似たような形を昔彼と作ったような気もする。
ひとまずはテーブルに置いて、手紙を手に取り 私はそれからすぐ、表情を変えることになった。]
(33) 2018/09/27(Thu) 22時半頃
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店には甘い蜂蜜、優しい味の蜂蜜、 いろんな蜂蜜入りの紅茶がありますので、 甘いのが得意でないお客さんにも、 美味しいと思ってもらえればと思っています。
もし、もうお飲みになった後でしたら。 お連れさんも、加賀さんも。 蜂蜜と紅茶の美味しさを、 少しでも感じて貰えたことを願います。 珈琲も美味しいですが、たまには紅茶もいいものですよ。 蜜蜂店員 九 風香
(-31) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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九 風香様
お返事ありがとうございます。 願いごとが叶うなら、叶えて欲しい事 私にもいっぱいあります。 でも、リ・ジアン様は、まず、手紙以外の、 変なメモを持ってかないで欲しいものです… だからこそこうしてやりとりが出来てる、 そんな部分もありますけれど。
毎日作って貰ってると、なんだか当たり前に 思えてきちゃうんですけど、 こうしばらく離れて、母の味の大切さが 私にもわかった気がします。
(-32) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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覚えててくれていると思わなかったので、 とっても驚きました。店員さんってすごい。 蜜蜂の絵は、まだしっかり残っています。
サボりは怒られちゃうんですけど、 でも、どうしてもそういう気分になったら 喫茶店の方に、お邪魔させていただきます。
ケーキ、大好きなので、また食べたいです。 期間限定でタルトもあると聞きました。 スープも気になるので、 これは、…何回か通わないとですね。
おばあさんにも、よろしくお伝えください。 風邪などひかれませんように。 逃矢メル
(-33) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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[ 美味しいものの事を考えたせいか、 書き終えて、無性に甘いものが欲しくなった。 病院食の味気なさは、年頃の女の子には ちょっと寂しいものだ。
ワンポイントの花は、オレンジ色の金木犀にした。]
(34) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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[ そう。これは、小さな怪異に蝕まれ、 千切れた頁と虫喰いだらけの日常譚。 ]
(35) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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[ 最後の日、加賀はそこに一人で立つことを選んだ。]
(36) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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[ 大した理由などない。気まずいからだ。 或いは、依頼人の女は嘘が下手であるからで、 最後くらいは静かに終えたかったのかもしれない。
女がまだ仕事をしている頃合いに、 加賀はその子の部屋を訪れ、扉を数度ノックする。
応える声はなかったが、扉を開いた。 その子が、静かな部屋の一点で、 首を傾けて、笑っている。来客を待つかのように。
無言でベッドに歩み寄った。 土産だと言って、ポータブルCDプレイヤーをやった。
昨日までこの部屋を観察した限り、 音楽を再生する機器はなかったためだ。]
(37) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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[ 加賀には最近の流行りの音楽など、 さほど魅力的なものにも思えず、 添えたCDは、加賀が今の少年より少し年上だった頃、 狂ったように繰り返し聞いていた、 かの有名なイギリスのロックバンドのものだった。
試しにと持ってきたCDをかけてやったら、 「 どうして? 」とその子が言って、加賀は、]
入院の退屈をまぎらわすには、 音楽が良いと聞いたからな。 ……この部屋は静かすぎるんだ。
[ と言って、歯を見せて笑ってやったのだが、 そんなことも知らないその子は不思議そうに、
「 そのほうが音がよく聞こえるからいいんだ 」 挙句、「 パパが来たのがすぐに分かる 」などと言う。]
(38) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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/* なんか類さんのこと途中まで女の子だと思ってた気がする なんでだっけな
(-34) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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[ 加賀は、もう二度とここに来るつもりなんて、 なかった男は、ひどく苦々し気な表情を浮かべた。]
……それが、
[ それが正しいとも思えなかったが、 加賀は苦し気に口を開き、淡々と言う。]
それが。 おまえが、静かに首を傾けて、 ずっと待っているようなのが、嫌だった。
[ 部屋は、小さな宇宙みたいに静かだ。 「 そっか 」と言ったきり、その子も黙り、 曲に織り交ぜられた手拍子が奇妙に響いた。
加賀は手持ち無沙汰に、手帳を弄り、 二通の、父親に宛てられた手紙を、見つける。]
(39) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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[ 加賀の視線が、その二通の紙に釘付けとも知らず、 その子は先ほどよりも明るい声をして、 「 パパの話をしてよ 」と強請った。
昨日、女にパパとやらの現在を問えば、 もはや今、何者であるかもわからないからして、 架空の父を語っても、加賀自身が騙ってもよい。 ──と、言われていた加賀は、いくつか自分の話をした。
昔勤めていた会社は辞めたこと。 代わって、便利屋じみた仕事で生計を立てていること。 今も独り身であること。それなりに幸福なこと。
その子は、興味深そうに耳を傾け、 加賀も、その時ばかりは話だけをした。
もうこれ以上、話せることはないと思ったとき、 目を伏して、手の中の便箋の文字を指でなぞった。]
(40) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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[ その子もまた、静かなままであったが、 加賀は手紙の返事でも書こうと、ペンを取った。
一通は、さよならの手紙めいていたから、 これで終わりとしても良いとして、 青色の便箋のほうは、どうにも後味が悪い。
無垢に何かを信じるようなことを言われても、 加賀は、この病院で、誰のお父さんでもないのだ。
まだ少し残っていた便箋に、 加賀はペンを走らせはじめた。
その子が口を開いたのは、その時だった。 「 パパ、いつも何かを書いてる 」 ぎくりとし、手を止める。その子は歌うように言う。]
(41) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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──リ・ジアンさま。リ・ジアンさま。 人の子の願いを聞き入れてくださいませ。
(42) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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[ 「 知ってる? 」と言って、笑った。 黒目がてんでおかしな方を向いた笑顔は、 なんだか、無垢なようにも思えた。
とうに加賀が知っている語り草を、 その子はなぞらえるように語った。
手紙を届ける気まぐれな生き物。 この病院では、紙が消える。手紙でさえなくとも。 それから。願いを叶えてもらえるのは──、]
……知ってる。 パパのところにも、来たよ。手紙が。
[ 加賀は、その子の言葉を遮るように言った。 「 どんな? 」とその子は尋ねる。首を傾けて。 「 どんな手紙が届いたの? 」と、愉快気に。]
(43) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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幸運の手紙とか、おかしな問いかけとか。 大人からのも、おまえみたいに、 ずっとここにいるみたいな子どもからも。
いろんな手紙が届いたよ。 たぶん、おまえが思っているより、たくさん。
[ その子は興味深げに「 ふうん 」と呟く。
なんて返事をしたの? 色々。本当も、嘘も。 手紙の差出人とは会えたの? いいや。わからない。
未知のものへの好奇心を見せるが如く、 質問を繰り返すその子に、加賀は一つ尋ねた。]
(44) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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……おまえは、リ・ジアンさまに、 叶えてもらいたい願い事があるのか。
[ 「 ぼくには関係ないもの。字が書けないから 」
その返答が、どこかはぐらかすようであったから、 加賀はうっかり。本当に、気の迷いだった。
その瞬間ばかりは、気味が悪いとも、恐ろしいとも、 早く帰りたいとも思っていなかった加賀は問う。]
言ってみろよ。お父さんが代筆してやる。
[ 幸い、手元にまだ便箋は残っている。 くるりと指の上でペンを回したが、 その子には当然見えなかっただろう。残念なことに。]
(45) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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[ どこか、気分良さげに言った加賀に、 その子は、首を傾げたまま、少し顎を上げ、 ベッドの上を這わせるように、手を伸ばした。
何かを探すみたいに。宙を彷徨った指先が、 膝の上、開いた手帳の上でペンを握っていた、 加賀の手を捉え、引き寄せるように指を巻き付ける。
腕を引かれるような感覚。 身体を持ち上げ、こちらに寄せたその子に、 加賀は素直に自分からも距離を詰めた。
体温が感じられるほど、ほんの近くに、 顔を寄せ、その子は低く、静かな声で言った。]
(46) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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「 ……パパに会いたい 」
(47) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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[ ぞわり。と悪寒が走り、身を引こうとしたが、 加賀の手はしっかりと汗ばんだ指に掴まれていた。
その子は、やはり声を荒げることもなく、 もう一度言うのだ。 「 パパに会いたい。書いてくれる? 」 加賀の沈黙を、どこか愉快そうにさえして。
息が詰まる。と加賀は思い、 数度、無音のまま口を開閉させた。 意を決したように、言葉を声に乗せる。]
(48) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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……おまえにも、手紙を書いたよ。 別の子から、返事が来たけど。
[ 乾いた笑いの滲む声で加賀は語ったが、 その子はふうんとも言わず、それを聞いていた。]
……書かないよ、お前の願いは。ごめんな。
[ 「 叶えられちゃ困る? 」とその子は言った。 加賀は、「 そうだな 」と答えた。頷きもした。]
(49) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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……でも、 もしおまえがその手紙を見つけたり、 おまえを取り巻く嘘を見抜いた上でさ、 俺に頼み事をしにくるんなら、 望みの一つくらいは叶えてやる。 リ・ジアンさまじゃなく、俺が。
[ この手で、と加賀は言い、 その子は不思議そうにも、悠然と微笑むようにも、 どちらともとれる表情を浮かべて、聞いていた。
言葉の途切れた病室に、流暢な英語が、 OPEN YOUR EYESと歌い、息もできずにいる加賀に、
その子はもう一度だけ、「 もう来ないの 」と聞いた。]
(50) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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わたるへ
返事をありがとう。
笑顔なんて見せてもやれない子ではあるが、 もし私が、彼の願いを叶えてやる日が来るなら、 きっとそれは、君の祈りが届いた結果だ。
どうもありがとう。 リ・ジアンさまなどよりも余程心強い。
加賀
(-35) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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[ 最後に一枚残っていた白いばかりの便箋に、 加賀は文字を綴り終えて、一息つく。
不意に、人の気配を感じた。 その瞬間、目の前に立ち尽くす細い足首が見えた。
加賀の前に、どこか困ったような顔をして、 依頼人の女が立つ。待ちぼうけでも食らったみたいに。]
……ああ、失礼。
[ 手帳に便箋を一枚、封筒にも入れぬまま挟み、 加賀は、立ち上がって女を見下ろした。]
(51) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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[ 「 集中していらしたようなので 」 そう言ったのは、この女なりの嫌味だろうか。 加賀には分からず、「 ええ、まあ 」と濁す。]
──支払いは、はじめに伝えた口座に。
[ 人通りのあるロビーで、加賀は微笑んで言った。 人に聞かれたくない話は大仰に声を潜めるよりも、 世間話のような体でするべきと加賀は思っていた。]
(52) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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[ ────■■■。
加賀は、その子の問いかけに答えられず、 最後に一度だけ、その名を呼んだ。 呼んだはずであるが、やはりその音は、 ぐずりと崩れて聞こえ、正しく呼べたかも怪しい。
あの白い部屋を立ち去る直前の出来事である。 加賀が、静かに去り、扉を閉めたあと、 物音一つしない部屋の中に、 聞き慣れた音楽ばかりが響いていた。
あの部屋にも、もう戻ることはないだろう。]
(53) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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[ 女は最後の時もしきりに礼ばかりを言い、 加賀は、堂々とした態度でそれを受けた。
『 院内禁煙 』の文字がやたらと目につき、 帰ったらまず一服しよう。と心に決める。
依頼人の女に見送られ、出入口へ向かう。 ガラス戸の向こうに、色づき始めた葉が見えた。
「 ──あの、」と意を決したように、 女が背後で口を開いたとき、 木々を揺らすほどの風が吹き、
加賀は、その声を聞き取れないままに、 目を細めて、振り返り、 霞む視界の女と白い世界を一瞥する。]
(54) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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/* うわ、うっわ…………カガさん……
(-36) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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[ 最後のひとつ。 仮の名の署名に、青い便箋。
それから、励ますような優しい言葉。 乱れた文字の最後の一文には、少し笑ってしまった。 ……それじゃあ余計認めてるようなもんだよ、と そうは思ったけれど、…書かない方が良いかなぁ。]
(55) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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[変えた姿を保って再び届く手紙。
星空には賑やかな落書きこそ無いものの、 一際大きな星、宛名を書く為のスペースには 「今日のメイちゃんへ」と書かれていた。
中にはやはり、紙片と便箋が一枚づつ入っている。 乱れの無い文字の書き出しは────]
(-37) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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あの日を知らないあなたへ
こちらこそ、忘れてしまった手紙に返事をありがとう。 僕はメイちゃんの言葉を読んで、正直なところ 最初は悪いことを聞いてしまったのかと思いました。
でも、やっぱり素敵なことを言うから 昨日が無くてもそんな風にいられるあなたを尊く思うから 謝るよりもそれを受け入れてお話します。
きっと簡単なことじゃ無いのだろうけれど、 いつか昨日が見つかるといいなと僕も思います。 その時、メイちゃんはどんなメイちゃんになるのかな。 昨日より、今日より、素敵になれるといいですね。
(-38) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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明日がどうすれば来るのか、僕にも分からない。 本当は少しだけ、今のままでも幸せだから そんなところが良くないのかもしれない。
でも、あなたにそう言われると 道はいつか見つかるのではと思えてきました。
伊政 怜
(-39) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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[絵の中の男の子は、今度は一人だけ 星を大切そうに抱き締めている。 傍には太陽を指差すセーラー服の女の子。
近くに立つ二人の視線は、別々のものに注がれる。]
(-40) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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[未だ星は開かれていない。 知らないだらけの無邪気さを見ることは無く、 少女の無垢なお願いに気づかないまま。 少し前より上手く描けた気がする、なんて 一人で得意げになっていたんだ。]
(56) 2018/09/27(Thu) 23時頃
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[私が彼女の気持ちに何を感じるのかは、 知った時の私だけが知るのだろう。 今はただ、面会時間に追われるように その中で少し惜しむ気持ちを抱きながら、 次を引き出しなら取り上げて、開くのだ。
「八国 メイ」の次に手にした手紙は 彼女と同じく、自身との共通点を覚えた相手のものだ。]
(57) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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[ぎしり、とキャスター付きの椅子の背を軋ませる。 この手紙たちは果たしていつまで、どこまで届き続けるのだろう。]
リ・ジアン様、リ・ジアン様 ……あー、なんだったか
[子供達が口ずさんでいた歌のようなものすら、はっきりと思い出せない。 代わり映えのない明日が鮮やかに色付いただけで自分の願いは叶ってしまったようなもの。 事実、誰かへの手紙にもそう記して。] [――――けれど、本当に?]
(58) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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kaiへ
お返事ありがとう。私も嬉しい。 リ・ジアン様が届けてくれる間は、 その恩恵にあずかりたいって思っています。
退院の目処が立っているなら、しっかり回復させて こっちにまた、逆戻りしないようにしなきゃですね。 ありがとう。ゆっくりしか良くなっていかないので なかなかに、もどかしいです。
優しい言葉を、ありがとう。 …これからを、正直言ってまだ、考えられずにいます。 私、陸上が好きで、ずっとやっていました。 もう、走れなくなってしまったんですけれどね。
それでも、他にも走る方法があるというのなら、 私はその道を選びたいって、思います。
(-41) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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[薄黄色の封筒に入っていたのは黒猫の便箋。 便箋は前と同じ綺麗な三つ折りで入れられていたが 封筒には小さく、苺のケーキの絵が描かれていた。]
(-42) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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お医者様へ
きっと、私の手紙はお医者様に届いたのでしょう お返事を受け取って、そう思いました。 店にお医者様のお手紙が残されていたのは、 片づけをしていた祖母が見つけてくれました。 苺がとても美味しそうだったので、 私からは、苺のケーキを描いて送ります。 ご丁寧なお返事、ありがとうございました。 私は、今まで、わかりきっていることから 逃げたかっただけだったのかもしれません。 祖母だって、私だって、いつかは死にます。 そのぐらいわかっているはずなのに、 祖母が私より先に旅立ってしまうことから いつか、喫茶店から祖母の姿が消えてしまうことから ずっと、目を背けていました。
(-43) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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一番、見なきゃいけないことを見ていないのに 何も知らないまま、悩みを抱えたまま、 私が祖母にできることが知りたい、だなんて。 それは、無理というものですよね。 お医者様のお話を重く受け止めたあと、 お客様が唐突に来なくなってしまったとき、 そして、その理由に察しがついてしまったとき。 いつも考えることを、思い出しました。 『私は、あのお客さんが亡くなるまでの記憶に ひとつでも、美味しい思い出を、優しい時間を 増やしてあげることができただろうか』……と。 お客さんに喫茶店で美味しいものを食べて 思い思いの時間を過ごしてもらうこと。 それが、喫茶店で働く私の仕事です。 私の仕事は、今まで祖母と共に在りましたが もし祖母が居なくなっても、 喫茶店は続けていきたいと思っています。
(-44) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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お手紙を頂いたあと、祖母と話をしました。 病について、正直に打ち明けてくれまして、 そして今後、店に出すケーキのテストを 今まで以上に厳しくしてくれるそうです。 そう言った時の祖母の笑顔は、 祖母がお店から居なくなるためのテストなのに なんだか、とても嬉しそうでした。 まだ、祖母に見せるケーキは決めていませんが おかげ様で、私が何をするべきか、 見えてきたように思います。 失う前に、できることを、 一つでも多く、出来たらと思います。 今一度、お礼を言わせてください。 本当に、本当に。ありがとうございました。
(-45) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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追伸 蜜蜂、上手ですし、可愛いと思います。 院内のどこかに書いてあるなら見に行きたいぐらい。 蜜蜂店員 九 風香
[一枚に収まりきらず、二枚に及んだ便箋の最後には お医者様の書いた蜜蜂を真似した、 デフォルメされた蜜蜂が何匹か、描かれていた。 でも、いつも書いている書き方ではないからか きっと。元々の、お医者様の書いたもののほうが 可愛く描けていたことだろう。]
(-46) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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メモ書きの君へ
実のところ、僕もそのことを考えていたよ。 手紙をくれた一人がもうすぐ病院に来なくなるそうだ。
いつまで続くか分からない中で、 その少しを向けてもらえて光栄だ。
人間なんて幸せな人のほうが少ないんだよ。 世界には色んな不幸があると思う。 だから、共感されないこともあるかもしれない。 それでも、そんな時くらい他人を気にしなくてもいい。 君が受け入れることが難しいのなら、 少なくとも君にとっては大きな不幸で違いないだろう。
たまには辛いって思いっきり泣いてみたら、 すっきりするかもしれないね。
(-47) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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奪われないように頑張っていたつもりだけどね。 何が悪かったのか、未だに分からない。 けれど、きっとそういうものなんだ。
続けるしかない毎日の中で、 君の傍に誰かがいてくれたらいいのだけれど。
新しい大切が生まれますように、 僕からのお祈りはこれにしておくよ。
君に似ているポケットの僕より
[代わり映えのしない手紙の中で、 最後の一文だけが他より色濃く書かれているようだった。]
(-48) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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ほんとうに、ゆっくりなんですけれど、 自分が後悔しない、いろんな道を探して、考えて 進んで行きたいなって、 この頃やっと そういうことを、考えられそうになってきました。
私のくるしみを認めてくれてありがとう。 数年後には、あんなこともあったな、って 今の悩みを笑って話せる日が、来るんだと思います。 きっと。
気持ち、幾らか楽になりました。 kaiも、やりたい事がめいっぱい出来ますように。 mer
p.s じゃあ、そういうのじゃないって事にしておきます。
(-49) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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本当に。 誰かが誰かを救うなんて…… 望みを叶えるなんて、できるわけがない
[言い聞かせるように呟く。 いくら日常が変化に色付こうとも、停滞し続ける男の根底は、昨日の延長にしか在り続けることができない。それでいい。 ヒトはヒトを救えず、それは同様に自身にも適応される。救われたければ、許されたければ、全ては己で行うほかない。 それこそが摂理であると、昨日も明日も今日も、変わらずに。]
(59) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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[僕たちは「ポケットの僕」と「メモ書きの私」 名前も知らなければ、どんな風に笑うのかも分からない。 だけど、この手紙を綴る「君」の文字は、]
きっと、大丈夫だね。
[四つ葉のクローバーを指でなぞり、呟く。]
(60) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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[ 青い便箋の隅っこには、魚が何匹か。 いつものようにクローバーも一緒に添えて。 女の子らしい文字で、書いてあるだろう。]
(-50) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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[さて、と視線を向けた先 中身を半分以下にした引き出しには、 なにやら変わった形が二つ残っている。 内の一つ、一見丸まった紙にしか見えないほうを そっと皺を伸ばし広げてみれば。]
……みゃお?
[僅かに口元が緩むも。 何やら難解な問い掛けをされているな、これ。]
(61) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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[ 青い便箋を折りたたんで、宛名を書いた白い封筒に。 これで全部か、そう思いながら引き出しに仕舞う。
それから車椅子に移ったなら、 ゆっくりと院内を回ろうかと。
この病院のどこかに、宛先の相手がいるのかな。 そんなことを考えながら。]
(62) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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[ 目が覚めたのは、いつもと同じ白い部屋。 流れる日々の中、置き去りにされたような空間で 僕は新しい今日を迎える。
ベッドから降り、窓の外を見下ろして 少し色付き始めた大きな木の葉をじっと見つめた。 葉っぱは前よりも減ったようにも見えるし 少しも変わらないようにも見える。 落ちろ、と呪文のように呟くことはしなかった。
───ここを出たら何をしようか 頭に浮かぶ思いは同じでも 数日前のふわふわした心地とは少し違う。 ]
(63) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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………ひとつ
[ 朝の習慣となった手紙の確認。 郵便受け代わりになった抽斗を開ければ 果物柄の便箋が一枚。
初めてみるひとだ、と取り出して ベッドに腰掛けながら、ゆっくりと読み始めた。 ]
八国……メイ…………?
[ 記された名前にどこか覚えがあって 僕はううんと眉を寄せた。 たしかに僕は、この子の名前を知っていて そして…………? ]
(64) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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あっ!!
[ 窓の外、秋風に吹かれた葉が飛ぶのを目にして 僕はあの日のことを思い出した。 そうだ、あの子だ。きっとそう。 いつの日か顔を合わせた “同じ年くらいの”女の子を脳裏に浮かべ 同封された折り紙を片手に リズミカルに並ぶ丸い文字を更に追う。 ]
(65) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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[ 忘れられることを怖いと思ったことはある。 置いていかないで、と零したこともある。 だけど、この子は忘れないように きっと自分なりに、なにかを探している。
返事が欲しい、と望まれるまま 僕はすっかり減ったレターセットから 便箋を一枚取り出した。 ]
(66) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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八国 メイ さんへ
こんにちは、僕はワタルといいます。 メイさんの手紙が、リ・ジアンさまによって 僕のもとに届けられたので、 しっかり受け取ったよと伝えたくてペンを執りました。 初めまして…と言いたいところだけど 実は、僕らは以前に一度、会ったことがある。
僕はメイさんを知っています。 いつかのよく晴れた日、 病院のそばに植わる 大きな木の下で 落ちてくる葉っぱを見上げる僕に 「こんにちは」って声をかけてくれた それが、君でした。 またこうしてお話しができること、嬉しく思います。
(-51) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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メイさんはどんなお手紙をもらったんだろう。 たくさんの嬉しいが届いたようで良かった。
僕も、素敵な言葉をたくさんもらいました。 どれも僕の宝物です。 メイさんがくれた小物入れも 何を入れようか、わくわくしながら考えています。 いつか僕に笑ってたくれた君みたいに、 きらきら綺麗なもので溢れたらいいなって、思います。
(-52) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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記憶はその人を作る宝物だと聞いたことがあります。 例え君が忘れてしまっても 君が君であるように、僕達はきっと覚えているから そのとき、僕の持ってる君との宝物を半分こにしよう。 甘いケーキみたいに分け合って そうしていつか、メイさん自身が 綺麗な宝物を見つけられますように。
長くなってごめんなさい。 いつかまた会いたいな。 その時までさようなら。
海堂 航 より
(-54) 2018/09/27(Thu) 23時半頃
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/* 一期崎さんしんぱい 書き途中ならいいんだけど
(-53) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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[ 勘弁してほしい。 初診の患者に泣かれてしまった。 ただ泣くだけならば、よくあることではあるが、 いつまでも声を上げて泣き止まないことは稀だった。
慣れぬ場所に、独特な匂いは不安を煽るだろう。 それに加え、顔の怖い医者まで居たら、 泣きたくなる気持ちもわからないでもない。
最終手段として、 面を被ってみたが、それも駄目。 わざわざ啓之の顔面を確かめるのだから、 どうしようもない。 診察という診察はできぬままに、 患者の母親とのやりとりが主になってしまった。 泣けるなら、正直泣いてしまいたい。 ]
(67) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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[ 大人になれば、挫折という経験にも何度も出会う。 特に仕事に関しては、 何度も啓之は挫折を味わっていた。
こういう日には、甘いものでも食べよう。 手軽に口にできる甘味を手に入れようと、 コンビニに向かう途中で、 誰かが歌うようにそれを呼ぶのが聞こえた。 リ・ジアンさま。リ・ジアンさま。と。
おそらく病院内に"居る"のだろう リ・ジアンさまを見つけようと、 目を凝らすもただの廊下が広がるばかりだった。 ]
(68) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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[ あなたの元に届くのは真っ白な封筒。 表にはあなたの名前、裏返せば 海堂 航 の名が見える。 中に入っている青い便箋には整った文字が並び そうして、同じ便箋で折ったであろう、 青色の紙で折られた葉っぱが一枚入っている。
葉の裏には また会えますように と小さく書かれている。 ]
(-55) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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そういえば、 返事を急かされてるんだった。
[ ふいに患者の一人からの言葉を思い出す。 今日はポニーテールに結われた髪を揺らしながら、 いちご、じょーずにできたんだからね! はやくせんせ、おへんじくれないといやだよ。 と伝えられたことを思い出す。
毎日変わる髪型は、 患者の母親が結っているのだろう。 あの子の髪を櫛で梳かす時、何を思うのだろう。
啓之は頭を振って、コンビニへと急ぐ。 また時間を見つけて、返事を書かねばならないのだ。 ]
(69) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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/* でも表ソロルオンリーだと昨日みたいなリアル炎上デーはいくらでも調整効くから素晴らしいシステムだなって思った…なっさんありがとう…
(-56) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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/* 一期崎さーん!(キャッキャッ
(-57) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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[……気づけば、もう夕暮れ時。 そんなに、大繁盛!って程でもなかったのに 時が経つのが早いのは、暇な時間は全部、 明日おばーちゃんに食べてもらうケーキについて ずっと考えていたからだった。]
……ううん。どうしよう。 [あまりに私が悩んでいるものだから、 そんなに重く考えなくていいって、 おばーちゃんに笑われちゃったりもして。
悩みすぎて余計に疲れた体を、 カウンターの中の椅子に深く預けた。 一日悩んだものを、深いため息とともに吐き出せば 視界に見えたのはレジに、カウンターの引き出し。]
(70) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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主観とは、正しくないものの代表格だ。
人間の視覚には脳の想像が紛れ込むように、 それぞれの世界にそれぞれの正答がある。
私が思うそれらの区別もこれに繋がることだ。
静かに死を迎えたいものには、 苦痛の朝を届ける眠りになる。 毎夜毎に息絶え、新しい自分が朝に目覚めると信じるなら それは当人にとって、死で違いないだろう。
己の主観すらも定められない存在ならば、 人間として未完成であると思う。
あなたが私の答えに不満を抱くのならば、 苦情はリ・ジアン様に向けるべきだ。
(-58) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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……そうだ。お返事、置いておかないと。 昨日私が書いたお手紙も、確かめないとね。 ["お返事を入れておけばまた勝手に届けてくれる" もう、すっかりそう思っていた私は、 なんの疑いもなく、引き出しを開けた。
引き出しの中には当たり前のように 私の書いた二通は無くなっていて。 代わりにまた二つ。 淡い色をした封筒が一つと、 星空の絵柄が可愛い封筒が一つ。]
(71) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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[星が彩る夜空を描いた封筒に、揃いの便箋。 子供向けのデザインに対し、綴られる文字は大人のもの。 差出人の記名の無い手紙には、 代わりに最下部に幼い男児が二人描かれていた。 あまり、上手くない。]
(-59) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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[私は、昨日書いてきたお返事を二通入れれば、 引き出しの中の二通を取り出して。]
思い詰めるのも、よくないよね。 休憩もしたいし……きっとまた、 私へのお返事って思うと、楽しみだな。 [これから読むお手紙の内容を思えば、 自然と笑みが零れて、一人笑って。 封筒を開けようとして、何かに気づいてしまう。]
(72) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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[ 続けて新しい便箋をテーブルに置いて 薄黄色の手紙を読み返しながら 僕はようやく、あの人への手紙を綴る。
時折迷ったようにペンを泳がせながら ゆっくりと、時間をかけて まるで大好物のケーキを食べるみたいに。 ]
(73) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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……あれ? そう言えば、私。 昨日は、おばーちゃんにお話しするので すっかりわすれちゃってたけれど。 店で配るアンケートの原案が確かポケットに…… [届いたお手紙と封筒はテーブルの上に置いて ポケットをまさぐるも、あるはずのものはない。 何度探しても、ひっくり返してもなくて。 少しの沈黙の後……思い至るのは。 リ・ジアン様が噂になった直後に いつの間にかなくなっていたメモ書きの件。]
(74) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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リ・ジアン様だ………… …あああ、どうしよう。 またあの紙、私の恥ずかしい文字が…… [うだうだと悩みながら吐き出した言葉が 裏にそっくりそのまま残ったままの、小さな紙。
少しの間、恥ずかしさでテーブルに突っ伏して。 やがて、届いた手紙を読み始めるのだった。]
(75) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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九 風香 様
名前も名乗らない僕の手紙に お返事をくださり、ありがとうございました。 素敵なお手紙、とても嬉しかったです。
そして、ごめんなさい。 九さんにはバレバレでしょうけれど Wは、僕は、あなたをよく知っているし あなたも僕を知っているでしょう。
最初にメモを受け取った時、 僕の名前があってびっくりして そしてちょっと恥ずかしくて 思わずあんな返事を出してしまいました。
これを書いている今も、 やっぱりちょっと、恥ずかしいです。
(-60) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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秋の新作デザート、無事に完成したようでなによりです。 梨と苺のタルト、とても美味しそうで 僕のために作ってくれたのなら尚更 食べないわけにはいかないなって、思います。
お願いごと、九さんのその願いは つまらないなんて少しも思いません。 九さんらしくて素敵だし、 そして、きっともう叶っているだろうとも思います。
蜜蜂の、九さんが作ったものはどれもとっても美味しくて ほっとする温かさがあります。 お客さんへ向けるあなたの笑顔にも 元気をもらっている人はたくさんいるから どうかそのままの九さんでいてほしい です。
(-61) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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僕の願いは、なんだろう。 ここ数日、いろんなことを考えていますが いざ何かを願おうと思うと うまく形になりません。 病気が良くなるように願えばいいのに それもなんだか、違う気がして。
だけど、ひとつ思うのは 寂しいときには寂しいって 痛いときには痛いって 会いたいときには会いたいって ちゃんと伝えられるような そんな人になりたいって、思います。 母さんにも父さんにも、先生にも もっとたくさん、言わなくちゃいけないことがある。
(-62) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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[随分と考え、それでも思うままに綴った。 相手が呆れてため息でもつかなければいいのだが。
そして、私は対峙する。 残った緑色、手紙とも言えなさそうなそれに。 まるで枝に縋る最後の一枚の葉を攫ってしまうみたいに。]
(76) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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本当は、直接お話しに行こうと思いましたが どうしても照れてうまく話せない気がしたので。 これで、最後の手紙にします。
早く元気になって、九さんに会いたいです。
海堂 航
(-63) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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[瞬間、目を見開いて。]
(77) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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[ひゅっ、と 喉から木枯らしのような音が漏れた。]
(78) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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しあわせに、 なってください
(-64) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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[君に返るのは折られてもいない星空の柄の便箋だ。 ほんの一言の文章は、何故か文字の大きさはまちまちで。 震えて、真っ直ぐ書けてすらいない。 君の見覚えはない筆跡であり、 まず誰のものか読み取れるようなものでも無かった。]
(-65) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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[木の葉の主には、確かに返事が届くだろう。 だが、それを読んだ時の私は直ぐにペンを持つことも無く 綴られたのはずっと後のことになる。
私は────]
(79) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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/* うおお。お返事をもう一通ぐらい…と思っていたらもうあと10分! 昨日来たお手紙お返事したかった……! もうあと数分なので昨日今日で貰ったお手紙についてにこにこしたことを。
メイちゃんはほんととても可愛くて。今回のお手紙は「こんにちは」で始まるのが、いいよね……!是非お返事で、昨日来てくれた時のことを書きたい。ハートと蜜蜂、絶対可愛いんだろうな…!
(-66) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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…………変じゃないかな…
[ 大きく息を吐きながら、書き上げた手紙を読み返す。 言葉は選んだけれど、思うままに文字を並べたそれは 素直な自分の気持ちで。
きっとこの手紙も、届くだろう。 僕の想いを文字に乗せて。 ]
(80) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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/* 伊政さんの、「ストーカーと間違われてないか」っていうのはとても笑いましたw毎日病院に居るっていう話をしてくれたのも嬉しかったなあ。そして文面から、今まで結構食べに来てくれてるってのがわかるのも素敵。ナッツについては諸々の理由で真剣に検討したい。
あと、今日貰った祝宮さんのお返事。めっちゃかわいくないですか。リラックスできる場所について、喫茶店の中の場所を書いてくれるあたり、風香ちゃん的には滅茶苦茶嬉しい。今までの表のロルでちょくちょく思ってたけど可愛い。いちじくは真剣に検討したい(にかいめ)
あと、っと、もう時間!!!本編おつかれさまでした!
(-67) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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リ・ジアンさま リ・ジアンさま
(81) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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/* 海堂君……!!!
(-68) 2018/09/28(Fri) 00時頃
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