169 きみがおとなになるまえに
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狼
墓
少
霊
全
藤之助に12人が投票した。
シルクに1人が投票した。
藤之助は村人の手により処刑された。
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シルク! 今日がお前の命日だ!
2015/09/19(Sat) 00時頃
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時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
シルクが無残な姿で発見された。
現在の生存者は、クラリッサ、ゾーイ、ジェフ、オーレリア、芙蓉、レオナルド、夕顔、マリオ、ミケ、ショコラ、ヴェスパタインの11名。
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”すてきなこんぺいとうのお舟 良い旅になるわ ベッドにもぐりこんで 夢を見るの” *
(0) 2015/09/19(Sat) 00時頃
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/*
投票デフォが先生
(-0) 2015/09/19(Sat) 00時頃
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[口ずさみながら、世界で一番かわいい女の子は、衣装を着飾る。
柔らかい巻き毛にリボンの装飾をほどこして、鏡に向かって微笑んだ。
今日も、たくさんの大人が、みんなの女の子に会いに来る。]
(#0) 2015/09/19(Sat) 00時頃
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― 前日、月下のキネーン ―
[人気の少ない通り道に、カラコロと下駄を響かせる。 あんなに沢山みたこどもは、 皆眠りについているのだろうか。
だとしたら、自分が会いに行く子はいったいなんなのだろう。 こどもの掟を破っているのに、こどもではない。
「ショーの子」に留まらず、 彼女の紅は、ずっと彼女を染め上げる。]
(1) 2015/09/19(Sat) 00時頃
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[視界に見えてきたショーテントも恐ろしいほど静かだった。 昼間に話した路地裏が、街中に広がったみたいで。
テントの前、路地裏の傍、一角の傍の壁に背中を預ける。
夜の恐ろしさなんて、大人になってからは まったくもって失ってしまった。 とくに目立った美貌でもなく、 子の埋めない身体なんて、だれも好みなんかしない。
強いて怖い時間をあげるなら、 締め切り直前の夜明けくらいだ。]
(2) 2015/09/19(Sat) 00時頃
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[だからこそ、彼女が昼と人をこれほどまでに恐れる感覚は、 理解はしても、同情はできなかった。
互いの合意があるからこそきづいていない。 自分こそ貴重なこどもの時間を奪っているおとなの一部にすぎない。
それを、悪、とも思わない。 今までであったおとな達にも、同情はできないが悪とも思っていない。 里があっさり朽ちていったのも、 仕方の無い事であると思えるくらいには、おとなだった。]
(3) 2015/09/19(Sat) 00時頃
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[全部を話した上で、彼女はまだ、 こどもの頃だったフヨウという目でみてくれるのだろうか。
不安ではあるが、その時はそのときだ。
楽しむ時間をいただけるのなら、いただこう。 全てを語る予定だった、原稿の詰まった鞄を握り直して、
近づいてきた紅の足音に顔を向けた>>2:167]
こんばんは、ユウガオ。 …落ちつける場所の宛は、ありますか?
なければ、アタシのオススメの飲み屋のでもつれてくけど。
[もちろん、口の堅いないしょのお店。と、 手を引かれるだけのそれではない事を伝えてみる。]**
(4) 2015/09/19(Sat) 00時頃
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薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2015/09/19(Sat) 00時半頃
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/* あぐ…体力落ちたな…完全に家についてからばたんきゅしてた もうしわけない…
(-1) 2015/09/19(Sat) 00時半頃
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小娘 ゾーイは、メモを貼った。
2015/09/19(Sat) 00時半頃
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[頬を伝う涙。 感動したのか、或いは、何か思うことが――。いや、やめておこう。 ハンカチで、彼女の頬を軽く撫でて、これまた純粋な問いかけ>>2:230に、苦笑を浮かべた。]
楽園、ですか。
[宗教的な意味合いのそれは兎も角、 その言葉通りのものの在処など、自分が知る由もない。 さて、どう答えたものか、と思考を巡らせて。]
(5) 2015/09/19(Sat) 01時半頃
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……そうですね。 人に依る、としか言えませんね。
[人も疎らになってきた礼拝堂に背を向けて、 穏やかな陽光の下、彼女と二人、街への道をゆっくりと進んでいく。 何とも曖昧な答えに、少しずつ分かりやすい言葉を付け足しながら。]
お金がある場所がそうだとか、愛する人がいる場所がそうだとか。 人の数だけ、そういった場所があるのだろうと、私は思いますが。
[きょとん、とした眼差しが返ってくるだろうか。 まぁ、彼女には少しばかり難しい話だったのだろう。仕方ない。]
(6) 2015/09/19(Sat) 01時半頃
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つまり、幸せの形は人それぞれ、ってことでしょうね。 きっと、貴方にとっても――。
[ああ、これは余計な言葉だろうか。 口をつぐむ。ごまかすようにして、彼女の手を引くだろうか。]
(7) 2015/09/19(Sat) 01時半頃
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[いつからだろう。 少女が、“こども”に――クラリッサのようなこどもであることに、固執している。 そう感じられるようになったのは。
憧れの延長線? こどもの価値を知って?
分からない。けれど、それが――“こどもでいられる場所”が、彼女の幸せだとしたならば、 自分は、どうやって彼女の隣に居座れるというのだろう?]
(8) 2015/09/19(Sat) 01時半頃
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……さっきの彼が、楽園に辿り着けることを祈りましょう。
[そんな言葉で、半ば強引に話を打ち切って、 そうして、賑やかな街へと歩を進めていく。 やけにさざ波だった内心が、少女に伝わらないことを、心の隅で願いながら。
繋いだ手。温かなこどもと対照的に、骨ばった自分の手は、やけに冷たい。**]
(9) 2015/09/19(Sat) 01時半頃
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調律師 ミケは、メモを貼った。
2015/09/19(Sat) 01時半頃
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[なんでもやってみたがる年頃のパワーに、受話器は奪い取られた。 返してもらおうかとも考えたが、経験を増やすことも大事だ。]
ルームサービスをお願いします、って言ってくれ。
[それを聞いたゾーイが張り切って、元気よく受話器の向こうと話していた。]
(10) 2015/09/19(Sat) 04時半頃
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[食事も美味しいものだった。 備え付けのシャワーに入り、あとはもう寝るだけ、となったところで、名前を呼ばれる>>3:201。]
ああ、いたな。
[今までほとんど会うこともなかったこどもが、この街に来た途端二人も出会った。 ここは、本当に子供が多い。]
話?
[物珍しい願いを口にする少女に、一つ瞬きを送る。 そして、窓の外に視線を投げた。]
"タリン"って、知っているか。
[それは、かつて探した、そして今も捨てきれない理想郷の名前だった。]
(11) 2015/09/19(Sat) 04時半頃
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[そこは、恐らく自然に囲まれた、人の手が最小限しか入っていないところで、 そして恐らく、大人と子供がのんびりと暮らしている、そんなのところだ。
きっと、自分はずっとそこに行きたかった。 子供という資格をなくしても、薬を使ってもいいから、そこに行きたかった。]
(12) 2015/09/19(Sat) 04時半頃
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ある子の話だ。 そいつも親を知らなかった。 その代わりに、世話を焼いてくれる大人が居た。 その人が、タリンをその子に教えた。
[椅子に深く腰掛け、ぽつぽつと零すように、言葉を紡ぐ。]
その大人は、子供のままで居られる手術をその子に受けさせろと、偉い人に命令された。 だが、その大人は命令を嫌がった。
[代名詞がふんだんに使われた、ある子の話。 それは同時に、ある大人の話でもあった。]
(13) 2015/09/19(Sat) 04時半頃
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その大人は、その子供に荷物を持たせて、夜の暗闇の中に逃がした。 その子はひたすら走って、逃げた。
別れる最後に、その大人は、タリンに行けと言った。 タリンになら、と言った。
[ふう、と細く息を吐き出す。
荷物の中に手を突っ込んで、古びたナイフを取り出した。 素っ気ない木の鞘には、泥や手垢が染み付いていて、お世辞にも綺麗とは呼べないシロモノだ。 その柄には、小さく『スクード』と掘られている。]
(14) 2015/09/19(Sat) 04時半頃
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……この話を聞いた時、タリンを探してみようと思った。 そんな場所があるのか、そこは本当に安全なのか、穏やかなのか。 行って、自分の目で知りたいと思った。
今まで、一つの所にとどまらなかったのは、そこが"タリンではなかった"からだ。 お前は、
[そこで一旦言葉を切った。 そしてもう一度口を開く。]
ゾーイは、今まで行った街の中でずっと居たいところはあったか?
[そう尋ねた彼は、見た目の外見よりもずっと老成して見えたことだろう。**]
(15) 2015/09/19(Sat) 04時半頃
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捜査官 ジェフは、メモを貼った。
2015/09/19(Sat) 04時半頃
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――月明かりの街角――
ごめんなさいね、待たせてしまって。
[芙蓉の姿を認めるなり、きょろきょろとあたりを見渡す。 誰かに見られてはいないか、これから誰かに見られないか。 こんな警戒はめんどうなのだけれど、仕方ない。]
(16) 2015/09/19(Sat) 10時半頃
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一泊追加を払っても、あなたの宿のお部屋におじゃまで きるのが、心配なくていいのだけれど。 むずかしいみたいなら、その酒場でもいいわ。
その店が、こどもも躊躇いなく入れるような、危ない店なら、ね。
[何もかもにも目を瞑る、そんな"ないしょ"のお店は、そうないものだ。 しかも30年のショーキャリア持つこどもの前で、どれだけそれが通用するのか。もしそれが問題なく通るなら、それは逆に危険だと。 警戒を顕に、半ば忌避感を持って告げるも、かと言って代替案もあまり持たない。 結局は、その二択で落ち着くことになるだろう。 夜の外出はまれにあっても、こうした類の嘘はつきなれていなかった**]
(17) 2015/09/19(Sat) 10時半頃
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[酒場か、宿か、腰を落ち着けた場所がどちらでも。 話す内容は、さほど変えないつもり。 どうしても憚られることだけわずかにぼかしながら、基本的には30年の日々を、語り合うつもりだ。]
……いざ、顔を合わせると何を言っていいかわからないものね。
[ただ、その口を切るのは難しく。唯一はじめに言えたのは、謝罪。]
あの日は、ごめんなさい。 もう、覚えているかわからないけど。 一緒に遊ぶ約束、したのにね。
[わたしがうたって、彼女が鞠つき。 テンテン、テンテン、夕顔の花の咲く頃まで。 そういう約束だったのに、わたしは朝顔のしおれる頃合いまでも、サクヤに居ることは出来なかった。]
(18) 2015/09/19(Sat) 13時頃
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[狭い里のこと、わたしと芙蓉以外にこどもはいなかった。若いおとなも、少なかった。 けれど他の地では、数少ないこどもが商品になることや、この里でも子供が売られたことがあったと、聞かされてはいた。 母親を知らずに人の手を渡ることもあると聞いて、母を知り、八つを里で迎えたのは、こども心に幸せなことなのだと思っていた。 別れは、突然だった。理由は聞かされていない。親が売ったのか、それとも夕べまでうたう歌を見初められたのか、聞きたくもなかった。
理解したのは、親を知らぬまま売られる方が、何倍かよかっただろうということだ。]
(19) 2015/09/19(Sat) 13時頃
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いやだ、どうして! 約束があるの、出かけるのなら、謝らなくちゃ。
[家に尋ねてきた、知らない男の人。 かかさまは、この人と今日は出かけるのよ、と静かに言った。 芙蓉ちゃんには言っておくからついていきなさいと、囁くようなのに有無を言わせぬ強さで、言った。]
……はい。
[わたしは頷くことしかできなかった。 かかさまが泣いているのを、わたしはその日はじめて見た。]
(-2) 2015/09/19(Sat) 13時頃
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双子 夕顔は、メモを貼った。
2015/09/19(Sat) 13時半頃
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― →キネーン・教会 ―
[ 数分遅れたことで、 先生に何か、言われたかもしれません。 ただ、何を言われたところで、きっと。 オーレリアはやっぱり、反抗なんてしないで。 斜め後ろを、静かに――でも。 お出かけへの期待を持って、ついて行きます。
いつも、出かける時にはそうする様に。 駅まで歩き、馬車に乗り。 御者と会話する先生と、それから、景色を眺め。 キネーンの喧騒の中、ゾーイと会うことは、今日は無く。 先生と言葉を交わすことも、あまり無いまま。 図書館で、返しそびれた本を返して、――― ]
(20) 2015/09/19(Sat) 13時半頃
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[ ―――ところで。 ]
(21) 2015/09/19(Sat) 13時半頃
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[ オーレリア自身が知らずとも、 先生が、オーレリアに隠し事をしている様に。 オーレリアも、先生に隠していることがあります。 …もっとも、オーレリアのそれは。 隠し事と言えば大げさかもしれません。 ただ、気のせいと一蹴されてしまいそうな気がして、 先生には、言っていないだけのこと、です。 ]
(22) 2015/09/19(Sat) 13時半頃
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[ どうしてそんなことを思い出したか、は。 図書館の後で向かった教会で、 修道女にそんな表情をされたから、でしょうか。
先生と神父が、おとなどうしの話をしている最中。 こどものオーレリアは、 そう離れていない位置で大人しく椅子に座り、 ステンドグラスの光をぼう、と眺めていました。 そんな状況ですから、 修道女が興味を持って来るのは、きっと当然のこと。
対象が"こども"か、あるいは"聖女"なのか。 それはどうか、分からないけれど。 ]
(23) 2015/09/19(Sat) 13時半頃
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[ "こども"ですから、真意なんて、やはり読めません。 記憶の中とまるで変わらない修道女に、 大きくなりましたね、と言われれば、 緩く頷く、それだけのこと。
でも、皮肉なことに。 外と屋敷で変わる先生を見てきた故でしょうか。 表情の変化は、オーレリアにも微かでも分かるようです。
たとえば、彼女だけじゃなくて。 馬車で軽く挨拶をした御者、とか。 図書館で本を返却した際、視線の合った司書、とか。 頻度こそ多くなくとも、彼ら彼女ら、 先生以外の"おとなたち"が、 段々と成長するオーレリアを、見るたびに、 ]
(24) 2015/09/19(Sat) 13時半頃
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[ ふ、と過らせる ]
[ あの、悲しむ様な表情は、なんなのでしょう? ]
(25) 2015/09/19(Sat) 13時半頃
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―――………
[ 再び浮かんだ疑問は、やはり、 口に出されることはありません。
両の灰色は、こどもなのか、聖女なのか、 いずれにせよ"わたし"を見てくれないおとなに、 向けられた後。 讃美歌を良く歌いに来る、ゆきはいないのかと、 ゆるり、動きます。 ]
(26) 2015/09/19(Sat) 14時頃
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[ 歌を教えてほしかったのか。 それとも、おとなの、この表情を見たくないと。 こどもながらに思った故、でしょうか。
既に出て行った後とは知らず。姿が見えず、諦めて。 次に見遣った先生も、まだ話している最中で。
――どうしてでしょう、居るべき場所に思えた場所に、 なんだか酷く、居づらい気持ちを抱いて。
暫く、逃げる様に視線を彷徨わせました。 ]
(27) 2015/09/19(Sat) 14時頃
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ええんですよ。 ほら、いきましょう。――夜道は、危ないから。 宿部屋はですね…生憎だけど、 客を招けるような茶も酒も、床もありはせんのですよ。
[仕事中は、片づけが出来ないんです、と、 少女のちょっとした皮肉なんかひらりと避けてクスリと笑う。
未知の領域に足を踏み出す事に対して、人一倍警戒を解かないその姿は、どれだけ彼女がショーを抜け出したいと願っていようと、飼いならされた結果だ。 気持ちが自分に向いている以上、その顔をこちらに向けさせる事は簡単ではあろうけど。]
…安全は、保障するわ。 少なくともアナタのいるショーより、客の持成し方は上手いもの。
[何より、女自身が信用されたくもあった。 ひっぱるつもりも無いが、足を踏み出すのが億劫そうな少女の手をゆっくりと引き寄せて、月明かりのあてもなく、歩く。]
(28) 2015/09/19(Sat) 15時半頃
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―BER Papagei―
[宿よりとは反対方向にあった、古臭い建物の階段を折り、 塗装が少し剥がれた洋扉を引けば、 見た目だけは若い、白シャツとカマーベストの青年が、 バーカウンター越しにたたずんでグラスを磨いているだけだった。
何かを飲みたいとユウガオが言うのなら、それを頼んだだろうか。 自分は、グラスワインとオリーブを、注文した。
そのまま、バーより少し離れた、 小さなテーブル席に彼女を座らせるだろう。 自分が対面に座れば、彼女が少々口ごもるのが見える。>>18 ゆっくりでいい、とまた優しく笑って、鞄を横に置いた。]
そう?アタシからは、沢山聞きたい事はあるんですよ。 ただ、どこまで聞いていい、ものか。
[出会う前にぽつぽつ浮かんだものを口にする前に、彼女の話に耳を傾ける。謝られてしまえば、それを今更許さない、なんて話もないだろう。]
(29) 2015/09/19(Sat) 15時半頃
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気にしなくていいのに。 お互い、そこらはもう、わかってるでしょう。 ――、歌声がつぶれてなくて、どれだけ安心したか。
[首を振る力は弱いが、彼女を責めるつもりはなかった。]
(30) 2015/09/19(Sat) 15時半頃
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[そのぶん、あの日、大人というものをどれ程恨んだのかといわれると、 よくは、覚えていない。 楽しみを平気で取り上げる都合のいい言葉ばかりを並べられて、それを全部理解したのは大人になってからだなんて。なんて、都合の良い。
この集落にはおかねがない。 こどもは、ひとりでもいれば十分だ。 こどもはしあわせなのだから、大人になろうだなんて言わないだろう。 皆に与えられる幸せを二人抱えてるわけにもいかない。 里の皆のソウイの上だ。
――なんて、都合のいい。]
(-3) 2015/09/19(Sat) 15時半頃
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何から、話しましょうか。 里のこと?アタシの事?
どちらもね、アタシはつい最近まで「書いてた」のですよ。
[ほら、といいながら、鞄から、 一日中持ち歩いていた本になる予定だった分厚い原稿の束を取り出す。 何ページかは、丸めて捨ててしまったけれど。 それと一緒に、横に紙の手毬を置いて、頬杖をついた。]
こっちは、わからずやが多くて困るわ。 キネーンのひとたちの殆どは、畑のいじり方も鳥の声の違いもわからないんです。 せせらぐ浅い川に足をつけて歌っていれば、暑さを忘れるんだといっても、そんなこと知らないよ、って言われちゃって。
[読者の心は掴みにくい、と、零すのは、思い出話と同時に上司への愚痴でもあって。それに気付けば、あらあら、ごめんあそばせ。なんていいながら、服の裾で口を隠した。]**
(31) 2015/09/19(Sat) 15時半頃
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薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2015/09/19(Sat) 15時半頃
薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2015/09/19(Sat) 15時半頃
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/* マウスがあらぶって二回クリックするのこわい
バーのにいちゃんはフィリップです。 多分男だったらこのこつかってたね。
(-4) 2015/09/19(Sat) 15時半頃
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/*
ああああ メモにシルクってかいたりゆきってかいたり
………今気づいた…後で直そう…orz
(-5) 2015/09/19(Sat) 16時半頃
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/*
よく変なミスするよねほんと…
(-6) 2015/09/19(Sat) 16時半頃
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[薫るブロンドが通り過ぎ。 ちいさなせかいを確りと閉じれば。 屋敷の中は静寂に満ち。
廊下を進み、学者の部屋。其の扉の前で彼女は灰玉を上げる。>>2:224
小さな意思の滲む確かな口調に、学者は一度碧を合わせて。 然し言葉は交わさずに、静かに部屋の扉を開けた。]
(32) 2015/09/19(Sat) 17時半頃
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[少女のおやすみ、が背中に届き>>2:225。
──おやすみ、と言い忘れた事に気が付いた。
少しばかりの後悔を覚えながら、後ろ手に扉を閉じてしまって。
"おとな"に、なってきた。と、思う。 己で考え、意思を持ち。 友人と共に人生を歩む。そうやって、そうやって普通に成長して。 少女から女性になった、彼女は。きっと、
其処で、学者は何時も思考をやめてしまう。]
(33) 2015/09/19(Sat) 17時半頃
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[ 其れはもう、Aureliaではなく、 ]
[ María、なのだ、と。 ]
(34) 2015/09/19(Sat) 17時半頃
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――月夜、星の下――
あら。 そんなこと言って、ショーを見に来たこともないくせに。
[笑う。軽口を交わす時の、こどもらしさのない笑い方。 キネーンのショーを見たことがあるなら、今日のような偶然でもない限りわたしはうたっている。わたしが歌うたいと知らなかった彼女は、きっとステージを見てはいない。 それでもショーより客扱いがうまいというなら、それを信じようか。]
(35) 2015/09/19(Sat) 17時半頃
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――Bar Papagei――
[バーというものには、この生活をしているととんと縁がない。 なにせこどもなものだから、アルコールを店舗でとることはまず許されないことだ。 家でホットワインを寝酒にするくらいで、慣れない雰囲気に足は縺れるようで少し重い。]
……なにか、ソフトドリンクをもらえる? カクテル用のジュースでも、いいから。
[夜長を過ごすのに、眠りを近づけることはない。 奥の席につけば、心持ち高めのテーブルに腕を乗せてそう注文した。]
(36) 2015/09/19(Sat) 17時半頃
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[そして、グラスが来る前に静かな謝罪をする。 気にしなくていい、と言われて、胸にすっと風が通った思いだった。]
そうね、うたうことができたのは、よかった。 だからこそ、わたしが選ばれたのかもしれないけど。 芙蓉じゃなくてよかったって、芙蓉にはサクヤでずっと、おとなになっても静かに生きてほしいって、思ってたのに。
[言葉だけを取るなら、責めるような。 けれどそうした色は声音に乗らず、仕方なしの諦観を交えて、バーの空気に溶けた。]
(37) 2015/09/19(Sat) 17時半頃
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[グラスがテーブルをこつりと叩き、バーテンの低い声がワインとグレープフルーツジュースの到着を告げる。 そこで話のイニシアチブが芙蓉へと変わったか。]
そうね、聞きたいことを聞いてくれる方がいいし、話したいことを話してくれる方が、ありがたい。 答えられないことは、そう言う。何でも、聞いて。
わたしからは、そうね。 芙蓉は、どうして物書きになったのか、聞かせて。
[それは、きっと里のあれからと、芙蓉の心の中身が関係しているのだろうから、何かを順番に聞くより、一番ちょうどいいと思った。 言葉を待って、グレープフルーツジュースに口をつける。 舌先にほろ苦く、これから語られる言葉たちの想いを表したみたいだった。]
(38) 2015/09/19(Sat) 17時半頃
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[灰玉の眼、ブロンドはもう少し燻んだ色だった。 強い意思と、皮肉な笑顔を浮かべて、 ずっとずっと、世界の隅を知ったその小さな身体は生命の神秘を宿していた。
『おとこのかたって、なんでこう、面倒なのかしら。』 『恥とかそういうものはすべておんなに押し付けるくせにね。』
未だに、"めんどう"なおとこなんだ。 扉に背を預けて、ため息ひとつ。]
(39) 2015/09/19(Sat) 17時半頃
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[夜は、更け。]
(40) 2015/09/19(Sat) 18時頃
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[次の朝。 安楽椅子に重く重く腰を預けて懐中時計を開く男が一人。
こつり、こつりと革靴で床を叩く、その足は明らかな苛立ちを見せている。秒針よりも少し早く、
こつ、 こつ、
数分の遅刻も秒針を追いながらでは長くも感じるもので、待ち遠しい朝告げ鳥の声。 靴の音に混じって。
軋ませて立ち上がり、扉を開けるまで、普段よりもずっと早く。 整ったリボン、其方には触れずに、]
乙女には準備が必要だったかね?
[と、開口一番。懐中時計を厭味に見せながら。 嗚呼何て面倒なおとな!]
(41) 2015/09/19(Sat) 18時頃
|
|
─ キネーン・教会 ─
[そんな、何時も寄りも少しだけばたついた、朝の風景。 馬車に乗って、図書館に寄って。 然して、教会まで。
ステンドグラスからは虹の光が落ち、磔刑の神の御子と囲む使徒達が象られ。──其処には本当は、Mariaが居る筈だ。 光と、祭壇からは眼を離して。
司祭は深々と頭を下げ、そしておとなのおはなし。 思惑と、欺瞞と。]
(42) 2015/09/19(Sat) 18時半頃
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”はるか遠くに緑の土地がある いつの日か、あの場所に行こう”
[あのひ、そんなうたを二人で口遊みながら交わしたやくそく。 ここから、とおく、とおく離れた場所に。 本当にそれがあるというなら、きっと今からでも遅くはない]
(43) 2015/09/19(Sat) 19時頃
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― 翌日 ―
なあ、マリオはあの日のやくそく、覚えてる?
[それがいつのことだとか、何の事とは言わず、それだけ簡潔に。 不思議そうな顔をされただろうか、分からないが。 あの歌を口遊んで、微笑んだ]
そこが本当にあるというのなら 僕は、そこにいきたい。
マリオ、お前と一緒に。
[彼が僕のことを赦してくれても、くれなくっても。 だめか?と不安気にこえを震わせながら、その顔を覗き込んだ *]
(44) 2015/09/19(Sat) 19時頃
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/* ひえ、たったか進めて申し訳ない。 マリオ束縛しちゃってすまん
(-7) 2015/09/19(Sat) 19時半頃
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|
[ 知らない。といつもなら言うところ、 だったのだろうか。 少女はまた、ぱちんと音のしそうなまばたきをして、 それから、考えてみる。
タリン。この世の果て。 おとなとこどもが、行き着くところ。
この街とも、これまで旅したどんな場所とも違う。 少女の知らない、いいえ、誰も知らない宝物。]
(45) 2015/09/19(Sat) 20時頃
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|
[ じい、と男を見つめる眼は、 今では、ぱちりと開いて。 まっすぐな視線と、ゆっくりと、まばたき。]
── その子は、タリンにたどり着けたの?
[ 確かめるようなささやき。 薄暗がりの中で、少女は手を伸ばす。
うんと遠くにあるように見える背中。 それは、 少女がベッドに沈んでいるせいかもしれないけど、 知っている。絶対に距離の縮まらない追いかけっこ。 少女には、わからない。 男がこれまで、積み重ねてきたもの。 言葉にふくむもの。瞳にたたえるもの。]
(46) 2015/09/19(Sat) 20時頃
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|
── ジェフは、タリンに行きたいの? .
(47) 2015/09/19(Sat) 20時頃
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[ 静かな声は、じゅうぶんに部屋に響いた。]
わたし、今まで行った街、 全部同じくらい好きだけど、 ずっと旅しててもいいよ
[ それは、透き通った男の子にしたのと、似た話。 もうひとつまばたきをして、名を呼んだ。ジェフ。]
わたしはおとなになるの?
[ ぽつん、とつぶやきは空気に溶けて消えて、 暗がりに吸い込まれていくようだった。*]
(48) 2015/09/19(Sat) 20時頃
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小娘 ゾーイは、メモを貼った。
2015/09/19(Sat) 20時頃
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[デ・トーレスの名は。 キネーンの端っこ、正教会に於いて重く大きい。 たった一言の文章でさえ、彼等にとっては大きな意味を持ってしまう。
まるで、"神"の言葉かのように。 色々捏ねくり回されて、思っても無い解釈を投げられるのも、屡々。 最大限の注意をして、最小限の言葉を、記す必要がある。
正直労力のわりに合わないので、何時も先伸ばしに先伸ばして居る。
さて、目の前のへりくだった、信用ならない──聖職者に信用できる人間なんてひとつまみ居たら良いくらいだが。そう、己を含めて信用できるとは思わない──笑顔で話す司祭には、人良く接しつつ。 欲しい内容を書き留めて。]
(49) 2015/09/19(Sat) 21時半頃
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[口許は緩やかな弧を描く。]
――いや、今もまだ探しているんじゃないかな。
[ひょい、と軽く肩をすくめる。 先程までの雰囲気は取り払われ、いっそ軽い口調で口を開いた。]
どこにあるかも分からない所だからなあ。 その子がタリンだと思った場所が、なんて事だったりするのかもな。
(50) 2015/09/19(Sat) 21時半頃
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そっ、か。
[柔らかい布が頬にあてられる。 同時に返ってきたもの>>6は、初めは理解が難しかった。 けれど次第にかかる言葉を、ゆっくりと咀嚼して]
…幸せ…ですか。 難しいです、ね。
[幸せの形はそれぞれだと、言われれば。 こく、と小さく頷いて]
(51) 2015/09/19(Sat) 22時頃
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[少女の中でも考えることを止めたから、彼が無理に打ち切ったことには気付かなかった。 自分の幸せ。その終わりを考えることなど出来ない]
はい、せんせい。 この後の予定はありますか?なければ、街を散歩したいです。 あ、でも、その前にお腹が空きました。
[手を繋いで歩きだす。 今日こそショーを、と我侭は言わないけれど。 内に秘める少女は、劇場に"楽園"への近道があると、未だ信じていた*]
(52) 2015/09/19(Sat) 22時頃
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俺は、
[悩むように眉をひそめる。 言葉を探すように目を伏せ、呟く。]
行って、そこに留まりたい訳じゃなかった。 そんな場所があると、それがわかればよかったんだ。
[過去形の望みを吐き出した。 では、今は。 何を望んでいるのか。
しっかりと考えたことはなかったが、なんとなくはわかっていた。]
(53) 2015/09/19(Sat) 22時頃
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そうか。 なら、ここはどうだ?
[子供が沢山いるここは、ゾーイにとってのタリンになり得るだろうか。 もしも、そうなら。]
ここが気に入ったんなら、留まりたいと思ったら、言ってくれ。
[それは、手を離すときが来た、ということなのだろう。]
(54) 2015/09/19(Sat) 22時頃
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[ふと、司祭が背後に視線を向けたのを、学者もまた、追う。 後ろには、ちょこんと座り、ステンドグラスを見上げる聖女が居る。 恐らくは、修道女が彼女に声をかけたから、司祭も気になったのだろう。
──大きくなりましたね、と、彼もまた言う。 此方から、修道女の表情は伺い知れない。
──オーレリアさんを、未だ養女とされませんか。
必ず、必ず問われることだった。 時を止めない家長、そして家柄を知る者は、"後継ぎ"を確かめる。 彼女は、おんなだから。 家の為、という大義名分があるだけで、身売りと変わらない方法が赦されるのだから、おとなは、美しくない。]
──…彼女は、こどもですから。
[未だ、]
(55) 2015/09/19(Sat) 22時頃
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[少女を拾い上げた時の事を思う。 手を差しのべたのは自分で、その手をとったのは彼女だった。 それから今までずっと手を繋いで来たが、いつかは必ず離れるときが来る事も知っていた。]
お前がそれを望むなら。 大人になれる。 子供のままでいることも出来るが、それをすればもう二度と大人にはなれない。
[だからこそ、選択肢を与える。 いつか手が離れたときに、ゾーイが自分の意思で選べるように。]
(56) 2015/09/19(Sat) 22時頃
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[知識のないものに、選択肢など有りはしないのだから。*] .
(57) 2015/09/19(Sat) 22時頃
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―茜さす頃・ベンチで―
ちぇっ つまんないやつー ま、そうだとは思ってたけどさ…
[予想通りの答えに>>2:215、あけすけにそう言い放ち。 大人にならなければ、その言葉には、…そうか、とだけ返して。 問い返された言葉にも、返すは黙秘。
可愛いあの子の話>>2:217も、懐かしさに目を細めながらも どこか上の空な様子で、生返事。 冗談への、笑えないななんて呟きは彼へ届かなかっただろう。]
…なんだ、そんなに早くから戻ってきてたのか 出会ったのは、50前だったよな? それまで俺はお前を探しもしなかったのに、ご苦労なこった
[決意のような言葉>>2:218に、少し眉を寄せて、 あえて皮肉気な声でそう言い、乾いた笑みをこぼした。 正確に言えば探せなかった、だが、傍から見れば変わらない。]
(58) 2015/09/19(Sat) 22時頃
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[聞きたかった筈の答えを聞いて、それだというのに心は酷く重く その気持ちを、熱意を、こちらも愚直に受け取るには 自分も彼も、余りに多くを犠牲にしてきた、そう思ってしまう。]
ヴェス、お前、馬鹿だなぁ そんなもの抱えて、100年近くもさ…
ほんとに 今更なんだよ どうしようもないことだったんだ だから、だからさ……
[ ――もう、忘れていいんだよ、ヴェス 言うべき言葉は、喉をつかえて 出てきてくれない。 それが悔しくて情けなくて、目を伏せてしまう。 重苦しい、沈黙。]
(59) 2015/09/19(Sat) 22時頃
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─否、 この世の中、血筋を継ぎ続けるなんて無理なのですから、
[神秘の力を宿すおとこもおんなも、一握りなのだから、]
もう逸そ、家柄なんて要らない。 ───そう思われませんか?
[極、普通に。 笑顔さえ浮かべて、聖女を眺めながら。 ぽつりと、投げ掛けて。
結果、狼狽える司祭に、冗談ですよ、と変わらぬ表情で言う。
学者は、養子らしい。何処か其も良い家柄で生まれた男児、其を買い取った後継ぎ。 どうせ、遠い昔に血筋なんて途絶えてしまっているのだから。
それでも名字が重いのは、過去からの遺産であり枷だった。]
(60) 2015/09/19(Sat) 22時頃
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[未だ、焦りを隠しきれない司祭の肩を軽く叩いた後、修道女と聖女の元へ。
嗚呼、そうだ。此処は"帰ることができる"場所では、有る、けれど。 "居るべき"場所ではない。]
──オーレリア。
[純潔の聖女の名を。
異教徒との婚約を拒否し、拷問の末に純潔のまま死した、その逸話の為に聖人とされ、 "結婚の拒否"を名の一つの意味として持つ、彼女の名を、呼んで。
さ迷う灰は、学者に向くか、それとも。]
(61) 2015/09/19(Sat) 22時頃
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[泊まっていくか>>2:221、その言葉にうなずいて。
気づけば半分残ったメロンパンは、もう手の中で冷めきっていて。 それでも捨てられずに、そっと紙袋にもどして、ベンチから降りた。
大きくて冷えた手のひらを握って 夕焼け特有の何とも言えない寂寥感から逃げるように 今夜は酒盛りだ、なんてからからと笑いながら、帰路についた。**]
(62) 2015/09/19(Sat) 22時頃
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[ジュースを注文する少女は、どれだけ大人びていたとしても、体質も味覚すらも、こどものそれだ。
何度もちらつく、時間の動きの差。
酒の1杯位では酔わなくなっている自分の身体とは違って、歌の他には何が楽しみなのだろう、と純粋な興味が湧く。]
嫌ですねえ、生きてるだけで、いいんですよ。 静かな生活の何が、面白くて?
立ち止まるのは、苦手なんです。
[自分ばかりが巻き込まれ、攫われていないことが犠牲ではないと言ってくるその様子に、苦笑いする。>>37 本心を言えば、疑問に思わないなんてことはない。
「何故自分ではなかったのだろう」と。
歌の才だけ捕られたのだろうか。 たまたまだったのだろうか。 残される意味、だけは良く理解していたのに、それだけはわからないままだ。]
(63) 2015/09/19(Sat) 22時頃
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[白の葡萄酒と、グレープフルーツジュースが運ばれる。>>38かるく、口につけては、薫る甘さに目を細め、自分の名と共にまたその目を薄ら開く。]
…物書き自体は、アナタが消えるまえからだいたいそのきっかけは持ってたんです。
どうして、散った花がまた咲くのか。 それがずっと不思議でならなかったから。
[アルコールに酔わされることもなく、グラスだけはくらりと揺らし、言葉の頭を少しだけ考えてから、語る。 それから、原稿の数ページをめくり、手にとったそれを、彼女の前に差し出した。
文章が綴られた枠の端には、【摘まれた祝福の子】とタイトルがどのページにも書かれている。]
(64) 2015/09/19(Sat) 22時頃
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― 摘まれた祝福の子より ―
『サクヤから、祝福の花が独り旅だった後、
アタシは里一番の大樹の桜を見上げました。
春の終わりでした。 桜はこれから、萌黄色に変わり行き、 冬になるまでに葉を枯らし、次の春にはまた今年以上の花を咲かせるのでございましょう。
おおきくなって、キレイになるのです。
夕顔が誰かに選ばれたとしたら、きっと、アタシよりキレイな声をもって可愛げがあったからなのでyそう。
そうならば、アタシだってキレイになったっていいじゃあありませんか。 だというのに、大人たちは、アタシがキレイになることを許してはくれませんでした。』
(65) 2015/09/19(Sat) 22時半頃
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『こどものままでいろというのです。
おとなに問い詰めました。 どうしてだと。
おとなたちは何も答えちゃくれませんでした。
こどもが大切だといいながら、 こどもを同じ民として輪にいれてはくれないのです。 アタシは、大人が嫌いになりました。 里にいても、おとなはおとなの話しかしません。 こどもとしてではなく、誰も「芙蓉」の話を聞いてなんかくれはしなのです。
キレイになるには、枯れるしかありません。 アタシは頑なに子で居続ける事を拒絶しました。
祝福は、子が作るのではないと証明してやりたく思いました。読者という心を掴んで、幸福になるのは自分だけで十分だと。 アタシは、アタシの才に賭けてみたくなったのでございます。』
(66) 2015/09/19(Sat) 22時半頃
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『この本を手に取ったそこのアナタ。
アナタに対して、既にアタシは勝っているのでございます。』
(67) 2015/09/19(Sat) 22時半頃
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「いけすかない」っていわれました。 これをもっていた編集者には。 あとは「読者層が高い」と。
[原稿の内容は読んでくれただろうか。そこに、だいたい理由は詰まってるよとは告げてはいたが。 本になっていない理由を、ぽつんと落とし、
笑う声色は、どうしても自嘲めいていた。 何でも話して良い、位に言われたが。>>38 自分が思う以上に、自分は中身の無い人生だったのやもしれない。]
(68) 2015/09/19(Sat) 22時半頃
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[背後から追い付いた司祭は、後ろ手に持っていた封筒を、学者に押し付けた。
─此度の感謝です、と。 明らかに媚びた顔で。 この司祭はこんな顔で説教しているんだろうか、ほんの少しの呆れも有りながら。中身は見ずに、受け取った。
なんて、教育に悪いおとなたちだろう。 大人になることを祈り、其の先を見る司祭と、 こどもはこどものままで、鑑賞されよと思う修道女と、
そのどっちも認めきれない保護者であるはずの、己と。]
(69) 2015/09/19(Sat) 22時半頃
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…アタシたち以降、子は生まれなくて。 祭りも盛大には行われなくて。
1年を通して土しか弄れない生活ばかりで。 …ユウガオと遊んでいたときが、 一番。輝いてたような気が、しますね。
[楽しかった思い出、と言われても。 いのいちの出て来るのは目の前の彼女なのだ。 自分と同じ位の年の子がおらず、 手鞠も独りでついたって、歌う子もいない。
単純に退屈だったのかもしれませんね。 彼女と違って、喋る事全てが、吐き捨てるようなものだったかもしれない。 が、その口ぶりさえ、構わずにいた。 彼女も彼女で、口当たりそのものは、自分と同等に感じられていたから、自然と気を許していたのもあるだろう。]*
(70) 2015/09/19(Sat) 22時半頃
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[ 黙り込むオーレリアに、 話題を続けようとする目の前のおとなが、 ―――聖女様は、今、おいくつで?
と、先生が外に出る時に浮かべる様な、 きっと上手な、おとなの笑みをオーレリアに向けて、 そうして、声をかけた時でした。 ]
(71) 2015/09/19(Sat) 23時頃
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"オーレリア"
[ と。 おとなの声に被さって、"わたし"の名前を呼ばれれば。 其方に反応してしまうのは、仕方のないことです。
こども、にとっては。 ]
(72) 2015/09/19(Sat) 23時頃
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[ 揺れる灰が、ようやく定まります。 立ち上がる勢いで、ぐん、と、顔ごと向けて。 何時の間に、力がこもっていたのか。 膝の上に添えた両の手が、緩みました。 ]
――せん、せい
[ 見上げた灰と、表情と、そして声には。 緊張の糸がぷつんと切れた、 安堵の色が、あったことでしょう。 新しく、封筒を持っていることに気付いても。 それが何なのか、問うことはせず。 修道女が先生に挨拶をし、去っていく足音も拾わず。
ただ、ただ、暫く見上げて。 こどもらしく、ねえもう帰ろう、なんて、 居心地の悪いままの言葉よりも、先に出たのは。 ]
(73) 2015/09/19(Sat) 23時頃
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………、どうしたの?
[ だって。 外行きとも、あのお屋敷の中とも。 そのどちらとも違う表情が映っていたものだから。 何か、あったのだろうか、と。
仕事用と、そう分かる訳も無い。 オーレリアにとって思い当たるものもない。 ちいさな、でも確かな、疑問でした。 ]
(74) 2015/09/19(Sat) 23時頃
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―翌日―
[昨晩の酒盛りは、大いに盛り上がった。 いつもより騒がしく、大きな声で笑い。 昔のことも、出会ってからのことも、沢山話した。 それでも、未来のことには、触れられなくて。
だから、目が覚めて。 告げられた言葉>>44に、首を傾げて。 つづいた歌に、大きく目を見開く。 ――それはむかしのやくそく 忘れようとして、忘れていた、大切なうた
震える声に、覗き込まれる瞳に 唾を、ごくり、のんで ほそく、息をすって ]
(75) 2015/09/19(Sat) 23時頃
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/*
時間軸すすめすぎてないかな大丈夫かな… 区切り自体は無いみたいだから、 このまま話すのも大丈夫なんだろうけど、も
(-8) 2015/09/19(Sat) 23時頃
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―――それで、 どうするんだよ
[ぐしゃり、 悲痛に割かれるようで、苦痛に耐えかねるようで いたみをおさえきれず、顔が歪む。 本当は怒鳴ってやりたいくらいだというのに、 なんでだろう、言葉は震えて、情けなく ゆれる。]
俺とお前で、いつかの楽園に 逃げたってさ、
何も、ないよ
だって俺は大人になれない『こども』で 大人ももう、こどもには戻れない
[きっとそれは大切なやくそくだった。 でも、もう二人は純粋なこどもであることを捨てていた。 だから、あの約束だって無効なはずだ。 それなのに、どうして今も、お前は ]
(76) 2015/09/19(Sat) 23時頃
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いまでさえ、もう100年もむだにしてきたっていうのに それでもまだ、俺の手を、とって
―――それで、おまえの人生は どうするの
[殆ど泣き出しそうな声、滲むのは隠しきれない罪悪感。
目の前の男は、過去の後悔の為にどれ程を捨てて来たのか。
自分を買おうなどと思わなければ、仕事だった選べただろう。 素敵な女性に出会って、家庭を持つことも難しくなかったはずだ。 こんな偏屈な偽物ではなく、もっと明るい仲間に囲まれて 多くの人が歩むような、しあわせを手にして 笑っていたはずなのだ。
その未来を、自分の存在が奪ったというのならば。 けじめを、つけるべきなんだと。 唇を噛んで、それでも決意を込めて、目の前の男を見た。**]
(77) 2015/09/19(Sat) 23時頃
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|
[ ───聖女様は、今、おいくつで?
修道女の言葉。恐らくは話題接ぎであったのだろう、けれど。 其に丁度良く被せたのは、けして偶然ではなかった。 立ち上がり、顔を向ける聖女は、安堵したような、そんな表情。 昨日の、こどものおしゃべりには、無かった、緊張の糸。
何時か、知らなければいけない─かも、しれない。教会のこと。 血筋のこと。──過去の、聖女のこと。 彼女には、矢張、未だ、─もう時間も無いと言うのに、未だ。早い気がしてしまって。 少しでも触れさせようと連れてきた、意思が揺れる。]
(78) 2015/09/19(Sat) 23時頃
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[仕事用に貼り付けた笑み、それでいて他を蔑む瞳に、僅かに映ったろう其。まるで気づいたかの様に問う聖女に。]
──改めて、貴女も大きくなったのだな、と、思いまして。
[仕事用の、外向きともまた違う感情の乗らない口調で、そうして嘘をつく。 また、遥か遠く空の向こうの、聖女からの叱咤がきこえる。]
行きましょうか、オーレリア。 何処かで休憩するのも、良いですね。
[封筒と荷物を持たない手、右手は一度手を取ろうと伸ばしかけ、何故か急に、触れてはいけないような、そんな予感のもと、結局手持ち無沙汰に揺らしたまま、教会を、出ようと。
恐らく近くには、エスペラル──勧めたホテルがある。 手の内の封筒、この重さに。 ホテルにこのままおいてこようか、と。 新しい友人へのおもてなしなのか、それとも金の厄介払いの思い付きの様な思考を、して。]
(79) 2015/09/19(Sat) 23時半頃
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/* なんか思ったより疲れてて何も浮かばない……
(-9) 2015/09/20(Sun) 00時頃
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/* ゆきたそとの出会い回想拾ってないから拾いたいんだけど……うーんうーん。
(-10) 2015/09/20(Sun) 00時頃
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―――………
[ 灰が、見開かれました。
安堵なんて、何処かに消えて行って。 今聞いた言葉も、見えた表情も、信じられないと。
そう思ってしまえば、もう。 反射的に身体が動いていました。
弛んだ手が、再び握りしめられれば、 先生を見ていた瞳を逸らして、 微かに動いた手なんて、 取ってたまるかと言わんばかりに、背を向けて。 扉に真っ直ぐ、背を伸ばして。 何時もよりも早足で、歩んでいきます。 ]
(80) 2015/09/20(Sun) 00時頃
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[ …そうして、先生を置いて。 ――それでも、約束は守って、 ある程度近くにはいたのだけど―― 教会の大きな扉を、力を込めてひとりで開けば。
たん、と。 昨日と同じく、軽いステップで街に出て、 プラチナブラウンと、黒のスカートを躍らせて。 続いて出てきただろう先生と、向き合いました。
でも。 碧を捉える灰は、いつになく気丈で、 浮かべる表情は微笑でも無くて、真面目なそれで。 紡ぐ言葉は讃美歌でも、祈りでも、なんでもない。 ]
(81) 2015/09/20(Sun) 00時頃
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…先生って、
[ 咎める様な、それでいて悲しさ混じりの言葉が、 思った以上にするりと出たのは。 きっと思ったことを真っ直ぐ言う、 あのおんなのこに会った故か。
あるいは、オーレリアが、聖女に 似たのか。 ]
(82) 2015/09/20(Sun) 00時頃
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―――結構、うそつきなのね
(83) 2015/09/20(Sun) 00時頃
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[ 遥か、遠く遠くの空から。 真白な鳩が羽ばたく音が、します。 ]
(84) 2015/09/20(Sun) 00時頃
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/* ヴェスマリもレオレもいいなあ
クッソおはなしつなぐのへたくそですまぬ すまぬ…
(-11) 2015/09/20(Sun) 00時頃
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クラリッサ[[who]]
(*0) 2015/09/20(Sun) 00時頃
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ジェフ[[who]]
(*1) 2015/09/20(Sun) 00時頃
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[ おとなが並べる様な、まともな理由なんて、 きっとオーレリアには、ありません。 ただ、ただ。 外向きの先生よりも、あのお屋敷の先生よりも、 もっと別の"誰か"に対する、嫌悪感が強かっただけです。 言い切れば、くしゃり、 泣き出しそうな表情に変わるでしょう。 ここまで感情が荒れることなんて無かったから、 なんだかもう、いっぱいいっぱいだったし。 ――ああ、怒られるのかな、と、 今朝の光景がちらと過れば、思ってしまったけれど。 ]
(85) 2015/09/20(Sun) 00時頃
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――オーレリア、は。 そんな先生、…嫌。
[ でも、絶対に目を逸らす事は、ありませんでした。 ]
(86) 2015/09/20(Sun) 00時頃
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[ ぱちん。まばたき。瞬く星のように。]
もしも、
[ ゆっくりと言葉を選ぶおとなも、少女は知らなかった。 悩ましげに吐き出される言葉を、 小さな耳は、よく拾って、まばたき。]
わたしが、そうだとおもった場所が、タリンなら わたしが、ずっといたいとおもう場所が、タリンなら
[ 身体を起こす。 ベッドの上に膝立ちになって、椅子の上のおとなに近付く。 また、少し、ベッドが沈んだ。]
(87) 2015/09/20(Sun) 00時頃
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|
わたし、その場所を知ってるから、
[ 目を合わせる。まっすぐに。 手を伸ばした。支えを求めるように。 あるいは、包み込むように。 小さな手を、男の肩に。頬に。]
だから、ずっと、旅をしていてもいいの ジェフにとってのタリンを探して
[ 男の瞳のずっと奥を覗き込むようにして、 少女は、歌うように囁く。]
(88) 2015/09/20(Sun) 00時頃
|
|
── ジェフは?ジェフにとっては? どうして旅をするの?わたしと、
[ ただのこどもと。何も生まないこどもと。 そこまで、少女の頭が理解していなかったとしても、 言葉の意味は、同じこと。]
……わたし、ジェフと旅するのが好き
[ 洗いたてのシーツのにおい。 喧騒。波の音。小鳥の鳴く声。 知らない訛りや、珍しい食べ物や、 そのほかの、少女の毎日をつくるもの、すべて。]
(89) 2015/09/20(Sun) 00時頃
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|
わたしが、"わたし"してても、怒らないジェフが好き
[ この世界で、こどもが、自分自身であるということ。 みんなの大好きな"こども"として振る舞わずに済むこと。 それが、許されているということ。
たぶんそれって、とてもむずかしいのだ。 そういうことには、こどもの鼻はよくきく。
おとなになっても、わたしはわたし? それは、おとなになったことがない少女には、 とうてい分からないけれど。]
(90) 2015/09/20(Sun) 00時頃
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[ ぷつん、と言葉が途切れる。 すっかり眠気をどこかに忘れた顔で、 少女は、にいっと、いたずらっぽい笑顔を浮かべた。]
── けど、明日のシアターは、やくそく!
[ ぺちん、と両手で男の頬をはさみこむ。 たった、それだけのことで、何が面白いのか、 少女はけらけらと笑い転げた。
不安定なベッドの上、身体の重心がかたよっても、 笑いながら、男にもたれかかったまま。*]
(91) 2015/09/20(Sun) 00時頃
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|
[そうか。
タリンを知っている、と言うゾーイを見返す。 今まで過ぎてきた街か、それともここか。 キネーンであればいい、と思う。 ここには、オーレリアがいるから。 寂しくないだろう。
小さな手が、自分の方と頬に触れてきた。]
(92) 2015/09/20(Sun) 00時半頃
|
|
[唐突な暖かさに、一つ瞬きをする。 それでも、少女の目から視線を逸らせない。]
それが、お前の答えか。
[やっとの思いで、それだけを口にする。 知識を与えた、選択肢を示した。その上で、]
ここは、オーレリアが居るだろう。
[俺の手を離さないのか。]
(93) 2015/09/20(Sun) 00時半頃
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[自分にとって、ゾーイを連れて行く理由。 あまり考えたことはなかった。 何も考えずに、手を差し伸べていた。
それはもしかしたら、幼い時に自分がして欲しかったことを、ゾーイに与えることで満足させていたのかもしれない。
そんな、もしかしたら自己満足から始まった二人旅を、いつの間にか楽しく感じているのも、紛れも無い事実だった。]
俺も、飽きないよ。
[頬を緩めて、そう告げた。 無駄に歳を重ねた大人の、最上級の賛美だった。]
(94) 2015/09/20(Sun) 00時半頃
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|
お前が、お前で何が悪い。
[そのままのゾーイだから、楽しいと思うのに。 それを変えてしまうことに、なんのメリットもありはしないのに。]
(95) 2015/09/20(Sun) 00時半頃
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|
[と、また唐突にゾーイの表情が切り替わる。 いつもの、悪戯をする直前のような笑み。
ぺちん、と自分の両頬が音を立てた。鈍い痛みがじんわりとやってくる。]
――はいはい。
[すくなくとも、ここを出て行く時も手をつなぐことになりそうだ。 遠慮無くもたれ掛かってくる少女の後頭部を、ポンポンと撫でた。*]
(96) 2015/09/20(Sun) 00時半頃
|
捜査官 ジェフは、メモを貼った。
2015/09/20(Sun) 00時半頃
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/*
なんかへんだとおもったら!!!!! (変な汗かいてる)
(-12) 2015/09/20(Sun) 00時半頃
|
|
/*
はずい はずかしい ぷらちなでぶらうんってなんだよ
(-13) 2015/09/20(Sun) 00時半頃
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小娘 ゾーイは、メモを貼った。
2015/09/20(Sun) 00時半頃
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/*
あいをこめてジェフにせっと!
なんかとても 親子っぽいなあという気持ちで じゃれるゾーイを見ていた
(-14) 2015/09/20(Sun) 01時頃
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|
んなもん、着いてから考えりゃあいいだろ
[在るかどうかもわからない場所。 それはまるでお伽噺のような。 そうすることが当たり前のように、あっけらかんと言い放つ。 彼の歪んだ表情、震えたこえ。 両手でその頬を包み込んだ]
だから? おとなになれないから、こどもに戻れないからなんだっていうんだ。 僕が聞きたいのはそんな屁理屈じゃない。
そうじゃ、ないんだよ
[絞り出すように、こえを紡ぐ。 今更のように遠い日の約束を持ち出してまで聞きたかったのはそんな言葉じゃない。 そんな、表情じゃあないんだ。
自分勝手におしつける、ことばに 呆れられてしまっただろうか]
(97) 2015/09/20(Sun) 01時頃
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|
……ぼくの心配を、してくれているの おまえを放って逃げた、ぼくを
無駄か、そうじゃないか 決めるのは僕だ。おまえじゃない
[言葉を区切り、ちいさく息を吸う]
僕がこうやって、こういう生き方をしてきたのは 自己満足の為であって決してお前のためじゃあないんだ。 一緒にいたいから一緒にいる。
だから、負い目を感じることなんてないんだよ、マリオ
[優しい子、やさしいこども。 優しくてあまい、僕のたいせつなこ。 おまえがどうして罪悪感を感じることがあるんだ。 悪いのは、全部僕なのに]
(98) 2015/09/20(Sun) 01時頃
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[瞳を、合わせた。 それは、なにかを決意したように感じられた]
なあ、マリオは僕と一緒にいたくない?
[あの問いを、もう一度 **]
(99) 2015/09/20(Sun) 01時頃
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/* ゆきとの回想ぽつぽつ作ってたら今日が終わってしまった。 そして思ったより早くヴェスマリオとの再会が叶いそうな感じ。
(-15) 2015/09/20(Sun) 01時半頃
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/* 明日にはなんとか発言だけでも落とせるようにしよう
(-16) 2015/09/20(Sun) 01時半頃
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/* (メモ立候補見て)
気が早すぎた すみません… 今日がたがたすぎる
(-17) 2015/09/20(Sun) 01時半頃
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[……其処で、学者は。 聖女が背中を向けるのを、何処か麻痺してしまった思考で追っていて、危機感も、罪悪感も、否処かオーレリアの見開かれた灰玉、其の意味さえ考えず。 最早凝り固まった老人の其のように、司祭に腰も折らずに去る意思を告げ。丁寧に頭を下げる司祭を見れば、漸く。
────漸く聖女の背中を追う。 開かれる、教会の大きな、二枚扉。 灯りを窓に頼った、薄明るい教会内に射し込む昼過ぎの太陽は、嗚呼、ずっと明るくて。 眩しくさえ、有る。]
(100) 2015/09/20(Sun) 02時半頃
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[聖女が軽いステップを踏んで、外へと駆けるのを、遠い世界の出来事の様に思える。 教会の、扉の内。此方を振り向いた聖女と、眼が合って。
彼女の姿は、逆光に黒く、黒く、 其なのに、表情まで鮮明に、
気丈な瞳と、プラチナブロンド、咎める様な、悲しげな、其れは。]
(101) 2015/09/20(Sun) 02時半頃
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[ 嗚呼、私は。 ]
[ 未だ此の境界から1歩も出られていない。 ]
(102) 2015/09/20(Sun) 02時半頃
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[ 足が、止まる。 後1歩で、教会の敷地から出る。そんな所で。
遥か遠く、遠くの空。風切り音。]
(103) 2015/09/20(Sun) 02時半頃
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『もう、わたしの前でそんな顔みせないでちょうだい。』
『貴方、今泣いてるの、ご存知?』
『ね、もう、私にうそをつかないで。』
[──やくそく。]
["聖女"は微笑った。]
(104) 2015/09/20(Sun) 02時半頃
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[遠い、遠い昔のやくそく。 彼女は、"彼女"で、ない、のに。
怒られたこどものように、言葉も何も忘れてしまって、茫然と、只。
嗚呼、其の頬には一筋、遠い昔に忘れてしまった筈の物が、通ったろうか。生暖かい体温が、過ぎていく。]
(105) 2015/09/20(Sun) 03時頃
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[くしゃりと、ゆがんだ聖女の顔。 漸く、弾かれたよう、彼女に追い縋り、
人目も憚らず、そう未だ教会の扉も閉めぬまま、掻き懐こうと手を伸ばしかけ、
其よりも前に、急な行動のせいか、 歳を経た身体が付いて来ず、 足が、縺れて。 視界が下がる。
だいぶ無様に、転んだ気がした。 嗚呼でもそんなことよりも、もっとたいせつなことがあって、]
────、っ、 …ごめん、なさい。
(106) 2015/09/20(Sun) 03時頃
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[あの時も、同じ様に謝ったんだ。 こどものように、細い腰に手を回して。
謝るなんてことを知らなかった若い男に、此の言葉を教えたのは、彼女だった。]
(107) 2015/09/20(Sun) 03時頃
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[背後から駆ける足音がする。 それは、そうだ。扉が開いている。
緩慢に立ち上がり、先ず最初にしたことは。 気まずさと、気恥ずかしさとが、隠しきれないこどもの顔で、 力いっぱい二枚扉を引いて、閉めること、だった。
伸ばされるおとなの手は、もう見えない。]
(108) 2015/09/20(Sun) 03時頃
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――Papagei>>63――
静かな生活ほど、羨ましいものはないわよ。 何も知らずに、ただ生涯を慎ましく過ごす日々が来れば、どれほどよかったか。
――贅沢すぎる願いなのは、わかってるけれど。
[世界を、世間を知って、いや知った気になって、嫌気が差して嫌がる。 見た目通りのこどもじみた感情に、おとなの我慢で蓋をして、今までをやってきた。 事実蓋がしきれているかは別として、けれど選択肢があったはずの芙蓉に、選択肢がなかったこどもとして、やりきれない思いがふつりと湧く。]
(109) 2015/09/20(Sun) 03時半頃
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ふぅん。 あの頃から、そんな話を聞けたらよかったのに。
[出る前から物書きのきっかけを抱いていたというなら、知りたかった。 散った花が咲く理由、なんて、春が来たからとしか思えない自分には、難しかったかもしれないが。 差し出された原稿を、手にとる。薄暗い灯りの中で、文字に目を通した。 摘まれた祝福の子。その題名だけで誰のことを言っているのかありありとわかって、こそばゆいような、少し泣けてしまいそうな気にすらなってくる。]
(110) 2015/09/20(Sun) 03時半頃
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[原稿をめくる。文字を目で追う。その間は、バーテンのシェイカーの音すらなく、無音。 グラスの上下くらいはあるかもしれないが、あとはあまりに、静。 読み終えて、息をつき。本になっていない理由を聞けば、頷く。]
そうね。 いけすかない。
[きゃらと笑う顔は、幼少の頃の、顔見合わせて笑いあった顔そのまま。]
そもそも、勝負を挑んでどうするの。せっかく手にとってくれたお客様に。 しかも、お客様の負けだなんて。
[謝礼どころか、勝利宣言を突き付けてくる読み物なんて、見たことがない。 原稿を束ねて返し、それからの里の話を聞いた。]
(111) 2015/09/20(Sun) 03時半頃
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そう言ってくれると、うれしいけど。 穏やかに、土いじりでもして過ごせるほうが、いけすかないおとなに「いけすかない」なんて言われなくて済むし、そんなに粋がって香水臭くならなくて、済んだのよ。
わたしはもう、そんな生活叶いやしませんが。
[皮肉めいて、締めくくる。 退屈かもしれないが、それでも何も知らず生きてほしかった思い、まだ僅か。]
(112) 2015/09/20(Sun) 03時半頃
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こんな風に、見せてくれたんだもの。 わたしも見てもらわなくちゃぁ、いけないわね。
[とはいえ、歌をうたうだけなら、もうすっかり聞かせてしまっていたし、それ以外に出来ることも少ない。 今までの自分を見せるにはあと何があるかと、思考辿れば答えはひとつ。]
じゃあ……よかったら、明日のショーのステージを、見ていって。 口利きはしておくから。
[ステージ付近が騒がしい、という話の時に、このよく目立つ朱色を見ていたから。 ショーを嫌うようなそぶりを見せながら、案外ステージが見たかったのだろうかとも、邪推した。]
(113) 2015/09/20(Sun) 03時半頃
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それで? わたしに聞きたいことは、なあに?
[テーブルに両手で頬杖ついて、言葉を待つ。 夜は、それの繰り返しで次第に更けていくだろう。 空の白む頃に耐えきれず、こくりと船を漕ぎはじめるまで、ずっとそうしていた**]
(114) 2015/09/20(Sun) 03時半頃
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双子 夕顔は、メモを貼った。
2015/09/20(Sun) 03時半頃
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[ ――今、オーレリアは。何を、見たのでしょう。
泣き出す直前。こどもらしくゆがめた表情で、 今、まさに瞳から、何かがこぼれ出そうな、ところで。 揺らめく視界。眩しい程の、陽の光。鳥の、影。
伸ばされかけた手、今度は――とらなきゃ、と。 何故か心の内が、訴えて。小さな手を伸ばそうと、して。
先生の身体が、転び、 地面、擦れる音が聴こえてきます。 ]
(115) 2015/09/20(Sun) 11時半頃
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[ 驚いて、しまったからか。 先生が泣いて、 ―――もう一度見ても、泣いています――からか。 オーレリアの涙なんか、引っ込んでしまいました。 ゆっくり流れても見えた出来事を、遅れて把握して。 いくらか鮮明になった視界、先生がまた、ゆるり。 立ち上がって、扉を閉める光景を見つめて。
それをようやく頭で理解した時には、一歩、 街から教会へ、軽やかに踏み出していました。 ]
(116) 2015/09/20(Sun) 11時半頃
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[ おとなは、ずるい。
オーレリアは、泣いてしまった先生をどうしたらいいか。 ましてや―――"ごめんなさい"、なんて。 そんなこと、初めて言う先生に、 なんて声をかけたら良いか。 教えてもらいなんて、しなかったのです。 ]
(117) 2015/09/20(Sun) 11時半頃
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[ それに、ああ、…また。 "わたし"以外の誰かを見ている、気もして。 ]
(118) 2015/09/20(Sun) 11時半頃
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[ でも、それでも、駆け出してしまうのだから。 なにかしないと、と。 抱いていた感情さえ飛んでしまう位には。
オーレリアというこどもにとって、 先生はどうしようもなく、替えなんて無く。 ただひとりの、先生で。 ]
(119) 2015/09/20(Sun) 11時半頃
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先生、
[ さらに一歩、とうとう教会の敷地内に、 オーレリアから、踏み出します。
淑女なんて、そんな綺麗な歩みじゃなく。 周りの事を考えられない、外面なんか知らない。 スカートを大きく翻す、こどもの走りだけど。
そんなこと、どうだっていいのです。
重々しく閉じられた扉になんか、見向きもしないで。 こっちを見て。そう言いたげに声をかければ、 先生は――オーレリアを、見てくれるでしょうか。 ]
(120) 2015/09/20(Sun) 11時半頃
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先生、……泣いてるよ、 ―――い、いたく、…ない?
[ 行き場も知らないまま手を伸ばして、 でも、届く様に、つま先で立って、背も伸ばして。 何度見ても、泣いた跡が見えます。 ――泣かれて、しまいました。 ああ、やっぱり。嫌われてるのかも、しれない、けど。 そんなことよりも。 まず、どうすれば、いったいなにをすれば。 たとえそれが、たった一筋のものだったとしても。 先生は、泣き止んでくれるのかな、って。
なにもわからない、なにもしらない。 ただひとりのこどもが考えられるのは、 きっと、それくらい。 ]
(121) 2015/09/20(Sun) 12時頃
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/* ヴェス、多分死んじゃう、のかなぁ。ご都合でいいなら生かしたい、けれど。 趣旨的に多分死ぬのよろしくない、し もんだいはお薬だな
(-18) 2015/09/20(Sun) 13時頃
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/* キネーンに定期的に(マリオに秘密で)帰ってお薬手に入れてる(仮)
(-19) 2015/09/20(Sun) 13時頃
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─ 遡り。─ [こどもの時分。たった50年の昔。]
[少年は自我の無い頃、デ・トーレスの息子になった。 奇跡的に生まれた子、祝福は家の繁栄の為。 政略的に"売られた"に等しい少年には、結局、拠り所何て一つしかなかった。
ヒトの、子は。 先ず保護者がいる前提で育つ。 性格も、嗜好も、結局は保護者に依存して。
毎日神に祈り、 "長男"として、学問と、所作と、家柄についてこの小さな世界で得てきた。新しい価値観何て、そう、それから20年して漸く出逢った。 その頃にはもう、"聖職者"が出来上がっていて、同時に長男であったから、常に勝者で居た。]
(122) 2015/09/20(Sun) 14時半頃
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[こどもらしい時なんて、あったんだろうか。
駆け回ることも、大きな声で笑うことも、ともだちなんて存在も無く、信じられないおとなに囲まれて、己の身を護るための術だけを身に付けて。 嗚呼、恐らくは、こどもじゃなかったんだろう、其の時から。
こどものまま時を止めるなんて、そんな選択肢も与えられなかったのだから。]
(123) 2015/09/20(Sun) 14時半頃
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[男がショーのこどもたちを観るとき、彼等彼女等の苦悩も勿論、有るのだろうと知りながら、其れでも、一時だけ。
──こどものままで居られることに、羨望する。
成長を望まれなかったこどもたちに、喩え其がパトロンと言われる存在であったとしても、保護者が居るこどもたちに。
そんなショー帰りであったのを、記憶している。 一通りの"遊び"に、飽きてきた頃だった。 そろそろ時を止める薬を、使うことになりそうな頃。 Maríaに、出逢ったのは、一番、"転びやすい"時期だった。
新しいもの、珍しいもの、──危険なもの。 そういうものに、心惹かれる、若い頃。]
(124) 2015/09/20(Sun) 14時半頃
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[分かりやすく嵌り込んで、とうとう二人で逃げ出して。 それでも家の手の内からは逃げ切れず、1度は郊外の屋敷に追い出された。
──仕方ない、たったひとり、長男だったから。 家としても放逐しきれず、微妙な扱いだったんだろう。
其処で漸く、男はこどもだった。 だってMaríaは母だったから、泣いたり、笑ったり、そして謝ったりしたのは、漸く、30にも届く頃。 恋し人であって、保護者だった。迷惑ながら。
──そんな彼女を、唐突に失って、親離れもできなかった子は、途方に暮れるばかり。 家は都合良く、『病弱なおんなを看取るという徳を積んだ』だなんて言って縁を引き戻して。]
(125) 2015/09/20(Sun) 14時半頃
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そうですね。 何か食べてから、観光でもしてみましょうか。
[たまには、露店で腹を膨らませるのも悪くないか。 >>52頷いて、賑やかになりはじめた街を歩く。
はぐれないように、小さな手を引きながら、 貼られた張り紙に、視線を向ける。
そこにあるのは、鮮やかな色彩の中、笑顔で此方を向くこどもたち。 それは、ショコラが憧れている場所そのもの。
けれど、あの場所で、作り物の笑顔を浮かべることが。 おとなたちの勝手な願いのまま、舞台で踊ることが、本当に――。]
(126) 2015/09/20(Sun) 14時半頃
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……“幸せ”だなんて、思えないのですけれど。
[ぽつり、つぶやいた言葉は、 街の喧騒にかき消されてしまったかもしれないけれど。*]
(127) 2015/09/20(Sun) 14時半頃
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─ 11年前 ─ [此も偶然の出会いだったと記憶に残る。]
[時を止める選択を、強いられる頃だ、もう。 若しくは男児を買って、育てる必要に駆られる。
家に縛るための、記憶にない過去の自分を探して、ちょっと家柄の良い子達の、写真を見ていた。──そう、売り込んでくるんだ、物のように。 みんなみんな、赤ん坊といって良い子達。自我もなく、親の顔も知らないまま彼等は商品として並ぶ。大体は、おとこのこだった。
其処に、一枚。 後から聞く話、紛れ込んでいたらしいおんなのこ。 名もないその子は、別に家柄が良いわけではなくて、他の子より少しだけ大きかった。其れでも、未だ記憶に親は居ないみたいだけれど。 グレィの瞳に、プラチナブロンド。 嗚呼彼女に、聖女に、良く似て。]
(128) 2015/09/20(Sun) 15時頃
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─ 引き戻し、 ─
[地を踏む音、軽く軽く、羽の有るような。 ──先生、そうやって呼ぶのは、"彼女"ではない。 オーレリア、だけ。
教会の敷地、また戻ってきた聖女。 扉を閉めきれば一度瞳を閉じて、嗚呼其の頃には流れる物はない。 碧を開けば押し隠すのに馴れた、無駄に経験だけを積んだ男の瞳がある。 只、嗚呼、どうしても。こども染みた縋るような色だけは、何処かに有る。
視線を落とせば聖女の灰がある。ワンピースを翻し、つま先立ちで"先生"を伺う彼女は、確かに、確かにオーレリアだった。]
(129) 2015/09/20(Sun) 15時頃
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[ Maríaでは、けして、無い。 ]
(-20) 2015/09/20(Sun) 15時頃
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―露店の隅にて―
[露店での簡素な食事を済ませて、隣で果物を頬張るショコラを眺める。
未だ、先程の話が耳から離れない。 楽園とは何か。どこにあるのか。 そんな、単純なようでいて、難しい問いかけ。
突き詰めていけば、そんな場所、ひとつしかない。 色の違う双眸が、ゆっくりと少女に向けられる。 甘くて、従順で、愛しい彼女が、いつまでも隣にいてくれること。
けれど、それはあくまで、自分にとっての話で。 自分でも言った通り、その形は人それぞれなのだろうと、そう思う。
それは、自分の隣にいる少女も、然り。]
(130) 2015/09/20(Sun) 15時頃
|
|
……ショコラ。貴方は、
[彼女の顔をのぞき込むようにして、その場に屈む。 ああ、口の中がやけに乾くのは、なぜだろう。 脳裏に浮かぶのは、煌びやかな“つくりもの”のせかい。]
何故、クラリッサが……ショーが素敵だと思うのですか?
[表面上は穏やかな笑みを浮かべて、問いかけるのは、 彼女の憧れの視線。それが向けられる場所について。]
ショコラにとっての、幸せは――。
[あの場所にあるのだろうか、と。 けれど、その問いかけばかりは投げることができずに、口を噤んだ。
もしも、肯定されたら。 一瞬、頭を過った光景を振り払うように、小さく首を振った。*]
(131) 2015/09/20(Sun) 15時頃
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調律師 ミケは、メモを貼った。
2015/09/20(Sun) 15時頃
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───…、
[何と言えば良いか、ちょっと、分からなかった。 此の学者もまた、こどもに心配されたときに、何て答えたらいいかなんて、教わってこなかったから。
忘れた頃、足首の痛みを覚えながら。 少しばかり、外向きではない、自嘲の様な、皮肉な笑み。]
──大きく、なったな。
[先ほどと、同じ言葉ではあったけれど。 確かな実感を込めて。]
今更、君に教えなければいけないことを沢山思い出したよ。 こどもであること、おとなであること、その意味を、
[少しばかり饒舌だった。きっと、気恥ずかしさから逃れるため。]
(132) 2015/09/20(Sun) 15時半頃
|
|
[漸く、涙の残滓を片手で拭って、──嗚呼、本当に泣いていたんだ。何て、無様な、──その手を其のまま、聖女に伸ばす。
手をとって、くれるだろうか。
方向を変え、歩きだしたなら、痛みだした右足首に、いて、とか、漏らしたかも、しれない*]
(133) 2015/09/20(Sun) 15時半頃
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/* タリンの人々は廊下防止剤に頼らず生きているって書いてあるだけでタリンに廊下防止剤はないって書いてないから!大丈夫!
(-21) 2015/09/20(Sun) 16時半頃
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/* 老化……
(-22) 2015/09/20(Sun) 16時半頃
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― ある、こどものはなし ―
[ オーレリア。と、いう名前は。 かつての、聖女の代わりでつけられたのでしょうか。
純潔な聖女、その意味を持つ名を与えられたこどもは、 淑女で在れと、小さな世界で育ちました。
時を止めない学者の元、 些細な仕草ですら指摘され、教えられ。 静かで、反抗もせず、大人しく。 言われたことは守ってきた、こどもだったけれど。
だけど、ひとつだけ。 どう教えられても直らなかった癖がありました。 ]
(134) 2015/09/20(Sun) 18時頃
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|
[ ―――オーレリア。と。 自身のことを、名で呼ぶ、癖。
こどもということを差し引いたとして、 わたし、とか、わたくしとか。そう呼びなさいと。 "先生"と呼ぶ大人に何度も言われたことは、 流石に幼くとも、記憶に残っています。 言いつけを素直に聞くこどもだけど、 それは、どうしてでしょう。首を横に振って。 何度、何を言われようとも、 今日までずっと、そのままでした。
名を付けられた、その本当の理由なんて知らなくても。 今よりもっと幼いこどもながらに、 何か――"オーレリア"の存在に、 自分以外の誰かを感じていたのかもしれません。 ]
(135) 2015/09/20(Sun) 18時頃
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|
[ だから、与えられた名前は、代わりなんかじゃなくて。 ましてや聖女になるためのものなんかじゃない。 たったひとりしかいない"わたし"だけのものだと。 そう主張するかの様に、ずっと。
そう、まさに、今日まで、呼び続けて――* ]
(136) 2015/09/20(Sun) 18時頃
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|
― そうして、今 ―
[ じいと、灰が碧を覗き込みます。 何故でしょう、ようやく、先生が。 "わたし"を見てくれた気がしました。 縋る様なそれを、真っ直ぐに、ただ、見つめて。
そうしてかけられた言葉と、浮かべた笑みに、瞬き。 ぱちん、と。一瞬の間に、 真っ直ぐな瞳の色は、驚きへと変わります。
ああ、目の前に居るのは、何時もの先生、でしょうか。 確実に言えることは。オーレリアが――怒った、様な。 そんな、先程とは違う表情で。 やはり、先程とは違う意味を持った言葉を、言ったから。 もしかしたら、もう。 大丈夫かもしれないと、思って。 ]
(137) 2015/09/20(Sun) 18時頃
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|
―――わたし、は、
[ だからオーレリアは、今度こそ。 両の手でしっかりと、先生の手を取ります。 一瞬の躊躇いの後。慣れない発音に、つっかえて。 ]
わたしは、…十一歳だから。 先生が教えてくれたのよ。毎年、
[ 支えが出来た身体で踵を鳴らし、地面に足を付け。 大きくなったでしょう、って、微笑んでみせます。
教えなければならない、そのひとつに。 自分の年齢が関わっているだなんて、 まだ、知りはしないけれど。 ]
(138) 2015/09/20(Sun) 18時頃
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|
[ そうして、歩き出す前。もう一度先生を見上げてから。 ――もう、泣かないかなと。 安堵の息を、今度こそ吐きました。
スカートを緩く躍らせて、教会から街へと。 何処へ行くの?、と。問いかけをしようとした瞬間、 先生の漏らした声に、瞳を丸くして。 何時もより気丈な声で、せんせい、と呟きます。 ]
………座れるところ。
[ 慣れないことをするから! ――なんて。誰に似たのか、諌める様な口ぶりで。
ああきっと、何時もより饒舌なのは、オーレリアもです。 ただそれは、気恥ずかしさから、じゃなくて。 少し、成長した故かも、しれません。 ]
(139) 2015/09/20(Sun) 18時頃
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|
── うん、わたしはわたし
[ きゅ、と猫のように目を細めて、 肯定>>95に、まっすぐに視線を返す。]
他のなにかでいるなんて、 そんな、死んでるような生き方、まっぴらだわ
[ たとえ、そこに何の繋がりもないとて、 その時代錯誤な、勝気な鳶色をつくったのは、 小さな旅の物語。それに登場する人びと。]
(140) 2015/09/20(Sun) 18時半頃
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|
[ 呆れたような物言い>>96に、くすくすと笑う。 頭を撫でるおおきな手のひらの感覚に、 くすぐったげに身をよじって、
そうしてから、ようやく、 再びベッドに身体を沈めた。]
おやすみ、ジェフ 良い夢を
[ 笑いを含んだ声で、少女は告げて、 清潔なシーツのにおいに包まれる。 あたたかい眠りに、包まれていく。*]
(141) 2015/09/20(Sun) 18時半頃
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小娘 ゾーイは、メモを貼った。
2015/09/20(Sun) 18時半頃
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[この世界に生きる子供にしては珍しい、勝ち気な物言いに、頬が緩む。 自分の価値観だけが正しいとは思わないが、少なくともゾーイの語る生き方は、好みだった。]
ああ、寝ろ。 明日は、ショーを見るんだろ。
[ベッドに寝転がった少女に、シーツを掛ける。 そしてクシャリと頭を撫でた。]
おやすみ。
[そう言うと、また窓際の椅子に座り、夜の町並みを眺める。 満足するまでそれを続け、明かりを消して隣のベッドに入った。*]
(142) 2015/09/20(Sun) 18時半頃
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捜査官 ジェフは、メモを貼った。
2015/09/20(Sun) 18時半頃
小娘 ゾーイは、メモを貼った。
2015/09/20(Sun) 21時頃
|
── 朝:ホテル・エスペラル ──
[ こどもの朝は早い。 特に、遠足や、誕生日や、 サンタクロースからのプレゼントや、 そういう、"特別"が待ち受けている日には。
今、この世界に生きるこどもが、 もしかすると、おとなも、 それらのいくつを知っているのかは、さておき。]
(143) 2015/09/20(Sun) 21時頃
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|
── 朝!ジェフ!
[ ぱちり、と。 瞼が上がると同時に飛び起きて、 隣のベッドへと飛び乗った。
こどもは。無邪気なこどもは、 ときに、あまりにも躊躇がない。
どん、とのしかかる体重が、 筋肉痛に苦しんでいるであろう身体に、 響いていなければいいけれど、はて。*]
(144) 2015/09/20(Sun) 21時頃
|
|
/*
すすめたほうがよかったかな…? とりあえず様子みよう
(-23) 2015/09/20(Sun) 21時頃
|
|
[暫く、碧と灰は見詰め合っていたのかもしれない。 ぱちん、と瞬きの後、驚きを湛えた灰色。
差し出した手は小さな両の手に包まれて、こどもの体温を伝えて来る。
───わたし、と。聖女は呼んだ。 此までどう教えても、ある時は宥めるようにさえ言い聞かせた一人称。其なのに聖女は首を横に振った。オーレリアという名を、確かめるように。知らしめるように、ずっと。 今まで呼称し続けていたというのに。
今、此処で、また。 彼女の成長を、知ってしまえば。
とん、踵を鳴らして背伸び。微笑む聖女のプラチナブロンド。其処に、わざわざ鞄を脇に抱えて、包まれていない空いた手をくしゃり、と。 昨日出会った彼が、彼女にしたように、掻き混ぜて。
リボンが歪んでしまっても、また、直してあげれば良い。]
(145) 2015/09/20(Sun) 21時半頃
|
|
…もう、十一歳か。
[感慨と寂寥と。 いいや、難しい話は別のところにしよう。そう、教会なんかじゃなくて、もっと落ち着けるところで。
街へ、一歩同時に踏み出して、思わず漏れた呟きを拾われてしまえば、苦笑は深く。諌める言葉。誰に似たんだ、其の口調は。 其れは過去の聖女を彷彿とさせるものではなくて、10年の時を過ごした証だったのかも知れず。]
─お茶でも、しようか。
[近くには、ホテルがある。一階、軽食なんかもあるラウンジ。近いし、用件も済ませられるし、何て。 頭の良い振りをしてちっぽけな自尊心を満足させてみる。]
(146) 2015/09/20(Sun) 21時半頃
|
|
[葡萄をひと粒、皮ごと頬張る。ぷち、と音がして酸味が口に広がり。 葡萄の入ったカップを、ころころ、揺らして。 目前に先生の白髪>>131が見え、ぱた、と足を止める]
だって、せんせ。
[問いかけに、少女は考える。 重い口を開いたのは、少ししてからか。]
だって、きらきらしてる…から。 クラリッサ・トウシューズは世界一かわいい女の子なんでしょ?ずっと、ずっと子どものままで、スターだったんでしょう?
じゃあ、ずっと可愛いままなら、愛されるんでしょう?
[違うのかな、と。俯く顔は、先生に見えてしまうのだろうか。]
(147) 2015/09/20(Sun) 22時頃
|
|
わたしの幸せは、せんせいと一緒にいることだよ、せんせい。
[小さな、小さな声。]
(148) 2015/09/20(Sun) 22時頃
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――グハッ
(149) 2015/09/20(Sun) 22時頃
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[肺から空気が全て出た、そんな最悪な朝だった。]
(150) 2015/09/20(Sun) 22時頃
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|
── 朝:ホテル・エスペラル ──
ぞーーーーいーーーーー
[片頬を引きつらせながら、起き上がろうと両腕と腹筋に力を込めて、
あえなくベッドへと帰った。 腹筋が、筋肉痛だった。 天井をぼんやりと見上げる彼の目は、どこか虚ろだっただろう。]
(151) 2015/09/20(Sun) 22時頃
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――キネーン・シアター――
[筋肉痛と、朝の事件に軋む身体を動かし、ステージにたどり着く。 フロントから渡されたチケットを二枚、受付に渡せばすんなりと通してくれた。]
すごい人だな。
[熱気が渦巻く客席を、自分たちの席を目指して縫うように進む。 逸れることがないように、少女の手を握りしめながら。*]
(152) 2015/09/20(Sun) 22時頃
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――うん。
[ かき混ぜられた、髪とリボンは。 乱れて歪んでしまったというのに、 何故か勿体無い気持ちになって、そのまま。
今度はふたりで、逃げることも、追うことも無く。 一歩、教会から街へと踏み出します。 斜め後ろを歩くのではなく、 隣をずっと、手を離さずに取ったまま。
―――紳士と淑女は、お茶をしに行かなきゃ* ]
(153) 2015/09/20(Sun) 22時頃
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― ホテル・エスペラル ―
[ 教会の近く、オーレリアも知っているホテル。 そこの一階にあるラウンジの店員は、 先生の顔を見れば、直ぐに中へ通してくれました。
きっと――そう、ジェフが感じた様に、 此処は"高そうな場所"、なんでしょう。 そんな場所で、先生が来れば通される。 そのことの意味は、まだ、知らないけれど。
そうして、さて、何のはからいか。 周りに人が居ない席に通されれば。 ――レモンスカッシュは昨日飲んだから、と。 今日は、何時も頼んでいる、 ミルクたっぷりの紅茶を頼みます。 先生とふたり、いつもそうしている様に。 今日は、今は、そんな気分です。 ]
(154) 2015/09/20(Sun) 22時半頃
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[ きっと先生も注文を終えて、待ち時間。 正面の席に座る先生を、その碧を、見上げて。 メニューを広げることなく、首を傾げます。 おんなのこの興味を惹く甘いお菓子よりも、 今は、もっと大事なことがあるから。 ]
――教えなければいけないこと、って、なあに? 教えて、先生。
[ 姿勢は正しく。大きな椅子に余る身体は動かさず。 でも、問いかける声と表情は、 何時もよりずうっと、軽く。 ]
(155) 2015/09/20(Sun) 22時半頃
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/* 2
(-25) 2015/09/20(Sun) 22時半頃
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─ ホテル・エスペラル ─
[教会近く。馴染みのホテル。 泊まる、と言うよりもラウンジや、パーティールームよ使用がずっと多い、此処でも。 顔を見れば飛んできて、人の居ない奥へと、通される。
少し、何時もの店員も、疑問とか違和感のような物を、持ったのかもしれない。手早く注文を聞いて、フロントに引っ込んでいった。 其れもそう、少女は髪が由れているし、学者に至っては落としきれない砂埃を纏っていて。ほんの少し、足を気にする歩き方だったから。
注文は、簡単。 "同じものを、ふたつ。]
(156) 2015/09/20(Sun) 23時頃
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贅沢なのは仕方ありません。 人生は何かを捨てて、何かを拾うものですから。 綺麗な花を咲かせるのに雑草を摘むのと、一緒。
[時間に縛られた彼女の気持ち>>109も、汲めない事はない。 選べない人生なんて、自分としては考えられないのも一緒だ。
文字の添削ひとつひとつでも、迷ってばかりで。 立ち止まったつもりでいても、進む時間に押されてばかり。
自分の道と、鳥籠の中で囀るのとどちらが酷だろうか。
少なくとも自分は苦しい生活とは思っていない。 ――慣れてしまった、ともいうが。 そこまで皮肉をつづければ、またいけすけない、 と言われるのだろう。]
(157) 2015/09/20(Sun) 23時頃
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[ただ、もし。 彼女が、今の道を酷と思っているのなら。]
……ユウガオは、 タリン、って場所の話を聞いた事ありますか?
アタシも、そこのマスターに聞いた、 御伽噺に似た、噂、ですけども。 [空になったワイングラスを指ではじく。
言葉の始めと共に、キン、とグラスを鳴らした。]
(158) 2015/09/20(Sun) 23時頃
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[語る。 一部の者の理想郷。
止まらない時間の果て。
歩みを止めた先にあるのは、 静かな暮らしなのか、選択肢の連続なのか。
初めて聞いた時、 朽ちる場所はそこならまだ幸せだろうか、と 何度も考えたのだ。]
(159) 2015/09/20(Sun) 23時頃
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……ユウガオ。 アナタが選ぶなら、よ。
アタシは、アナタをその選べない人生から連れ出してやりたい。
嫌だと、歌う声を叫ぶなら。 アタシは枷を外してやること位気にしないんですよ。 いけすかない女ですから。 誰に責められても気にしませんの。
[グラスを置き、対面の彼女を真っ直ぐみつめて。 問いかける。皮肉じみた彼女の心の奥底を探るように。
再会を一度で終わらせるほど、女は、諦めの良い女ではない。
生きていた命を喜ぶことができたのに、 そのまま、誰かに飼い殺される様は見たくは無かった。]
(160) 2015/09/20(Sun) 23時頃
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[――ずっと可愛いままなら、愛される。 ああ、なんと純粋な、こどもらしい理由なんだろうか。
嘲りにも似た感情は、けれど、囁くような言葉>>148に、あっさりとかき消されることとなる。
色の違う双眸が、少しだけ見開かれる。 慌てて眼鏡を直した手が隠した頬が、少しだけ赤に染まっているのが、 ショコラから見えたかもしれないけれど、気に掛けることもなかった。
彼女の頭に手を伸ばす。髪を梳くようにして、その頭を軽く撫でるだろうか。]
(161) 2015/09/20(Sun) 23時頃
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── キネーン:シアター ──
[ どこかぎこちない男の動きも気にせずに、 少女は、ぐいぐいと人の隙間を進む。
ときおり、かけられる声に、 "こども"を観賞するためやって来たおとなに、 あっけらかんと手を振りながら。]
せかいいち、って、すごい。
[ ようやく、たどりついた座席は、 なんだか、"特等席"と言っても差し支えなさそうで、 それにまた歓声を上げる。]
(162) 2015/09/20(Sun) 23時頃
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[ 模範的なこどもを見に来たこども。 はじまりを告げるブザーの音に、居住まいを正して。 こくんと、息をのんだ。
きっと、少女だけではなく、 まるで、我が子を見守るような目で、 おとなたちも、そうしていた。*]
(163) 2015/09/20(Sun) 23時頃
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……私も、ショコラといるのが何よりも幸せですよ。
[流石に、往来で彼女を抱きしめるような真似はしないけれど。]
貴方がこどもでも、そうじゃなくても。 せんせいは、貴方の――ショコラのことが、大好きなんですから。
[ね、と悪戯っぽく笑う様に、少女はどんな顔をしたか。 何にせよ、その反応が拒絶でない限りは、その小さな手を引いて、再び街を歩き始めるだろう。]
(164) 2015/09/20(Sun) 23時頃
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[その手が握り返されること。 彼女の笑顔が、此方を向いていること。 彼女の幸せに、自分が居るということ。
他者から見れば、些細と思えるであろうこと。 その事実に、紛れもない安堵と満足感を感じている自分は、 ああ、やはり、どこかおかしいのかもしれない。
それでも、この手を、 “ショコラ”の手を離すつもりはない。 今も、そして、これからも。*]
(165) 2015/09/20(Sun) 23時頃
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…ご招待はよろこんで。
[ショーを見たかったのは仕事の一環だ。 貴重なこどもの歌って踊る姿を書きとめろ、との上司の仰しつけ。
金を稼げるのなら注文通りに書いただろう。 だが、今はどうだろうか。 この旧き友の苦しそうな生活をみて、「楽しそうな」記録は書ける気がしない。
尚更、確かめたくなった。 ついでに、嫌いなのはショーではなく、 ショーで働くあの男よ、と告げながら。
やがて、少女は答えではなく、まどろみに彷徨うだろうか。>>114]
(166) 2015/09/20(Sun) 23時頃
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――問いたいのは、アナタの本音。 ショーが終わった後、休みが取れた時。 いつでもいいから、どうしたいか、答えをお聞かせくださいな。
[軽い少女の体を姫の如く抱きあげて、 マスターには、ツケといて、といいながら、店を去る。
黎明の空を歩きながら、こっそり宿へと戻り、 自分の部屋のベッドにゆっくりと寝かせるだろうか。
少女が帰ってこない言いわけなんか、後から考えればいい。 悪い事なんかすこしもしちゃあいないのだから。なんて。
女はそんな夜明けであっても、いくら友人にそれを告げられても、 変わらぬ、いけすかない女だった。]*
(167) 2015/09/20(Sun) 23時頃
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[紅茶の香りが届くまで。 少しだけ姿勢を正して、膝を叩いて、
ぴたりとあった灰色から、少しだけ眼を反らし。
──此まで押し込めてきたものが、多すぎて。何から聞かせれば良いものやら。 一番、彼女に大切なこと。これからを、語るには。]
───、オーレリア。 君は、おとなになりたいかね。
[教えて、という言葉には、似わない質問返し。]
君は、もうすぐ、12歳に成る。 12歳になれば、もう、 こどもでは、無いのだよ。
[おとなでも、無いのだけれどね、と。 曖昧な其の間を、曖昧に濁して。 其処で、一度言葉を切った。続く言葉を、少し、選んで?]
(168) 2015/09/20(Sun) 23時頃
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薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2015/09/20(Sun) 23時頃
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[手を引きながらたどり着いた席は、随分と見晴らしの良いもので。 ますます、レオナルドの正体が謎に包まれた。
が、今はそれは置いておいていい。
ブザーが鳴って、客席の照明が落ちた。
スポットライトの中央に、一人の少女が圧倒的な存在感を伴って佇む。
そして、ショーが始まった。]
(169) 2015/09/20(Sun) 23時頃
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[はあ、と感嘆の息をそっと漏らす。 きっと、あの子は養殖の子だ。
でも、いやだからこそなのかもしれない。 純粋で無垢な声は、シアター中を魅了していた。*]
(170) 2015/09/20(Sun) 23時頃
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― 翌日・早朝 ―
[小さな劇場のガラス扉、 何日か前から”CLOSED”の看板がぶら下がったまま。 ぺたり、と内側から新しい紙を貼りつける。
閉店のおしらせと、簡素な文だけが添えられていた。 借りていたこどもたちには、手切れ金としは多すぎるお金を渡した。 今働いているところをやめてもおつりが返ってくるくらいの。 金で全てが丸く収まるなんて思っていない。けれど、今自分に出来る事なんてこれくらいしかない。
どうか、あの子達がきちんとおとなになれますように。 優しいおとなと、出逢えますように。
閉じられたカーテンが、もう開くことはなかった]
(171) 2015/09/20(Sun) 23時頃
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さようなら
[誰もいない店内に、お別れを。 一度だけ振り返ると、ガチャリ、と鍵をかけて。 誰かが、そう。身寄りのないこども達がいればここを使えるようにと、ポストの中に仕舞った]
(172) 2015/09/20(Sun) 23時頃
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── キネーン:シアター ──
[ その幕が再び降りたとき、 周りのおとなたちは、わあっと、 惜しみない拍手を、歓声を、少女に送った。 少女も、同じ。懸命に手を叩く。
ときおり、どこかから、 鼻をすするような声が混ざる。
ねえ、ハンカチを、 目頭に当てている人がいるのは、なぜでしょう。]
(173) 2015/09/20(Sun) 23時頃
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[鞄の中には、旅に必要なものと。 およそ30年分のくすり。 あの地にこれがあるか分からないから。沢山詰め込んで。 無ければこれが無くなった時、自分は生涯を終えるのだろう。 それも悪くない。心残りはないのだから]
お待たせ、マリオ じゃあ行こうか
[あたたかい手をぎゅう、と握りしめた *]
(174) 2015/09/20(Sun) 23時半頃
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/* うーん、うん。 マリオごめん。無理やり締めくくったごめん。
(-26) 2015/09/20(Sun) 23時半頃
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おとなに、成るということは。 ──柵に捕らえてしまうことだと、此まで、ずっと、考えていた。
[家を、継がせる。若しくは。 嫁がせる、ことと。 ファミリーネームの、呪いに近い重みに負けて、境界から踏み出せない思考の上で。]
君に、そんなものは似合わないと、 こどもである君には、未だ早いと、
[選びながら、ぽつり、ぽつり。]
de Torres、…ファミリーネーム位は伝えていたかね? 君に与えていない此の名には、面倒くさい諸々が付いて回る。 要らないものが、沢山。
──もし、君が おとなになることを望むなら。 聖女に此の名を継がせるくらいなら、二人で、
(175) 2015/09/20(Sun) 23時半頃
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──出ていってしまおうか、このちいさなせかいから 。
(-27) 2015/09/20(Sun) 23時半頃
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[震える声は、ばさり、切り捨てられるように返されて。 それとは裏腹な、とても優しい動作で頬を包まれる。 震えも、恐れも、彼に伝わってしまうだろう。 それがひきつるほど怖くて、 泣きたいほど 安心した。
絞り出すような声に、諦めないそのつよさに ぎゅぅと、目を瞑って。 そうしないと涙と共に抑えが聞かない気持ちが溢れそうで。]
逃げたなんて、思ってない……
だって お前は知らなかったじゃないか あの日に手術があったことも 俺も気持ちだって、全部、全部 だから ――おまえは、ヴェスは 何も悪くないじゃないか
[零さないようにと押しとどめた気持ちは、それでも 唇から じわ じわ と、濡れだすように溢れていく。]
(176) 2015/09/20(Sun) 23時半頃
|
|
[ぽつり、まるで駆け落ちのやくそく。 嗚呼これも、ずっと前、過去の聖女に語ったような。]
(177) 2015/09/20(Sun) 23時半頃
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[───さぁ、帰ろう。俺たちの家に。]
.
(+0) 2015/09/20(Sun) 23時半頃
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|
ほんとは、ずっと前から気づいてた 恨んでなんかない、 だけど…
…もういいよって 言ったら ヴェスは、手を放して行ってしまう そう思ったら、許してるなんて いえなかった
[それは懺悔。 諦めたはずの彼が戻ってきて、曖昧なまま縁は再び結ばれた。 それが千切れるくらいなら、そう身勝手に思って。 こころを隠したまま、罪悪感だけが膨らんでいった。 ]
(178) 2015/09/20(Sun) 23時半頃
|
|
──キネーンシアターにて:とある、始まり──
──君はもう、舞台に立たなくて良い。
[舞台と、客席。 ずっと、その距離感でしか出会うことのなかった白い子どもを目の前に。 藤色の大人は、一方的ともいえる傲慢さで、言葉を告げる。
その物言いはまるで、許しを与える言葉のようだったけれど。 実のところは、どこまでも、藤乃の欲でしかなかったのだろう。 "シルク"は、確かに表情の少ない子どもだったけど、決して、ショーで歌い踊る日々を疎んじていたわけでもなかっただろうから。 彼が──彼の歌が、"商品"として消費されゆくだけの未来を嫌悪してしまったのは藤乃の方で、それを回避するために、"商品"として彼を買ったのもまた、藤乃だった。]
(+1) 2015/09/20(Sun) 23時半頃
|
|
[けれど、取り繕うことを覚えた、こんな時ばかりずるい大人の顔をして。 藤乃は、子どもへと笑いかける。
歌うことを禁ずるわけではない、自由に歌っても良い。 行きたいところがあるならば、何処へだって連れていってあげる。 だけど、舞台にはもう立つことはないだろう。 そんな幾つかの条件をさらさらと伝えて、最後に"名前"を呼んだ。]
ゆき、
["シルク"ではない呼び名に、込めたのは欲だ。 ステージを降りて、俺と共に来てほしい、と。 どう上手く取り繕ってみたって、子どもにとってみれば"見知らぬ大人に、突然買われた"だけの話。 殆ど逃げ道なんてないようなものなのに、まるで、選択肢を与える優しさを誇示するように。]
(+2) 2015/09/20(Sun) 23時半頃
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|
[終わらない舞台はない。
幕が下り、照明が戻る。 それを合図に、拍手の音がシアターを埋め尽くした。 勿論、自分も手を叩く。
彼女はどれほどの時を、ここで過ごしたのだろう。*]
(179) 2015/09/20(Sun) 23時半頃
|
|
──帰ろう、ゆき。俺たちの家に。
[そんな言葉で誘いかけて、子どもが手を取るのを待ったのだ。 そうして"ゆき"が手を取ってくれた、その内心で何を思っていたのか。
ずっと、ずっと、知ることはなく。 ──聞くことも、なかった*]
(+3) 2015/09/20(Sun) 23時半頃
|
|
[ すばらしかった。なにもかも。 歌や、踊りや、それを彩る演出、衣装。
ホールを後にしながら、少女は上機嫌に、 聞いたばかりの曲を口ずさむ。]
── こんぺいとうのお舟 良い旅になるわ、
[ どこか調子外れな自らの歌声に、 少し歌ってから、すぐにやめた。 肩をすくめる。]
(180) 2015/09/20(Sun) 23時半頃
|
|
ステージに立つには──きっと、時間が必要ね 練習するために、うんと時間が
[ きっと、気が遠くなるくらい練習したのね、と、 少女は軽い調子で囀る。 だって、彼女は、どれほど同じ舞台を、 同じ日を繰り返したのだろう。 想像もできないこどもは、軽い調子で口ずさむ。]
── ねえ、ジェフ ずっとこどもでいるって、どんな気持ちなのかしら
*
(181) 2015/09/20(Sun) 23時半頃
|
|
/* マリオ……(´;ω;`)
(-28) 2015/09/20(Sun) 23時半頃
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/* 画面がにじむ……
(-29) 2015/09/20(Sun) 23時半頃
|
|
君がこどもでいる、という選択も、 ───私は否定しない。
[セカンドバッグの奥、数年前に押し付けられたとある"紹介状"。 ちいさなこどもを持つ親へ、と書かれた目を閉じられた手術の話。 後継ぎが確実に居なくなる、その方法を家はけして認めはしないだろうが、もしかしたら、何時か必要に成るかもしれないと、忘れた頃に思い出すように仕舞ってある一枚の紙切れ。 瞼の裏に、紙切れの細かい部分までを再現して、]
──ショーに立つ、等といったら流石に止めるが、ね。 こどもがこどものまま、謳歌できるのなら、それは、
[微かな羨望、胸の奥に有り続ける其。]
──其れもそれで、良いのではないかな。
[家の柵からは解放されて、保護者と共にこどもとして謳歌する。 其は、けして叶うことの無かった学者の、小さな憧れでもあり。]
(182) 2015/09/20(Sun) 23時半頃
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|
[──そして、嗚呼その時は。 保護者足り続けようと、思う。紙切れと共に仕舞われた小瓶、此まで使われてこなかったくすりの一部が、其処に有る。]
(183) 2015/09/20(Sun) 23時半頃
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ばか、ヴェス… お前には、もっと別の未来だってあるんだ それを始めるには、今ならまだ間に合う お前に見合った誰かが この世界には きっといるから
……それでも、さ 繋ぐべき手が、今目の前にあるっていうならさ
[つっかかる声を、丁寧にほぐしていくように ひとつずつ、ひとつずつ、言葉を紡いで。 一呼吸の後、大きな瞳が彼を見据えた。]
(184) 2015/09/20(Sun) 23時半頃
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|
今度は、お前が選んでくれよ
一緒にいたいかなんて、聞くまでもない 今も昔も、俺がねがうのは一つだけだよ
[大粒の涙が、ぽろぽろと頬をすべっていく。 それでも、浮かべたのは――]
今度こそ、連れ出して きっと 今なら、一緒なら 楽園だってどこだって、行ってやるさ
そのために、待ってたんだ 何もかも受け入れたなんていいながら それでも、ずっと、ここで ――ヴェスのことを、待ってたんだ
[鼻も頬も真っ赤に染めて、包む彼の指さえ濡らして それでも告げた言葉は、むけた笑顔は 一つだって偽らない、ホントのじぶん。**]
(185) 2015/09/20(Sun) 23時半頃
|
|
[ホールの外、未だ熱気が収まらない観客をすり抜けながら歩く。
機嫌が良さそうに、先ほど聞いた歌を歌う少女の声を聞きながら、くすと笑った。]
ああ、きっとそうだ。
[それこそ、子供で入られないほどの時間をかけて、練習したのだろう。 それがいいことだったのか、悪いことだったのかは、恐らく彼女にしかわからない。
そして、]
――さあな。 どんな気分なんだろうな。
[随分と昔、たしかに子供であったはずだったが、 ずっと子供でいる気分は、想像できるものではなかった。]
(186) 2015/09/20(Sun) 23時半頃
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ずっと、大きくならないで。
ずっと、変わらないままで。
けれど、知識は増えていく。
どんな、気分なんだろうな。
[人混みをすり抜けながら、呟いた。*]
(187) 2015/09/20(Sun) 23時半頃
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[選択を委ねるのは、狡いおとなの手法だろうか。
もう、ずっと、10年。思い出しては悩んできた命題。其だけ、決められなかった選択肢を、此の短い期間でどうにかさせようなんて、何て、狡くて、美しくない。
そう譬えば。 ファミリーネームが、欲しいとか。 言われてしまったときの返答は、考えていなくて。想像上で組み立てすぎた、勝手な計画を取り敢えず語っておいている。 其れは、十も承知だった。
紅茶の香りが届く。]
(188) 2015/09/20(Sun) 23時半頃
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[俯いた顔は、少し泣きそうになっていた。 この世界は、子どもだから価値があるんじゃないか。子どもでなくなったら、先生の背を追うことも出来なくなるんじゃ]
せんせい…本当ですか?
[じ、と双眸を見つめて、手を握る。 本当?本当に?]
せんせいの隣に、わたしはいてもいいのでしょうか。
[もう一度、確かめるように、問いかける]
(189) 2015/09/20(Sun) 23時半頃
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──そして、タリンへ──
(はるか遠くに緑の土地がある いつの日か、あの場所に行こう)
[あの日、藤乃は"シルク"から"ゆき"となった少年の手を引いて、家路へ着いた。
楽園へと向かう旅路は、まるであの日の真逆を描いたようだった。 おとなとこども。保護者と被保護者。 そういう関係であることに変わりはなかったから、傍目には、導いているのは藤乃の方だっただろう。 けれど、最初に藤乃へと誘いかけたのはゆきだったし>>2:187、2人を楽園へと先導していたのもきっとゆきの方だった。 そう、まるで神の御使いのように。]
(+4) 2015/09/20(Sun) 23時半頃
|
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(すてきなこんぺいとうのお舟 良い旅になるわ)
[道中の藤乃は、キネーンにいた頃より、随分はしゃいでいただろう。 長年の習性故、穏やかな笑みがそう崩れることはなかったかもしれないけど、時折可笑しくてたまらないとか、楽しくて仕方ないと言った笑いを零すことも、増えて。 あの街では、暮らすことに不自由はしなかった。 だからその分、旅の間は全てが全て順調とはいかなかったかもしれないけれど、それでも道行く先には楽園があると信じられたから。
──日々は、甘やかな砂糖菓子のように過ぎて。 そうして2人は、いつか夢見た場所へとたどり着く**]
(+5) 2015/09/21(Mon) 00時頃
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|
[幼い頃、聞いた歌。 おとなもこどもも自由に生きていける地。 そこは確かに楽園だった。]
[おとなを捨てた日から、楽園はもはや月より遠く。 時を止めたこどもは、自由と友を失って、 その地を踏む意味さえ、残っていなかった。]
[そうして、 今]
(190) 2015/09/21(Mon) 00時頃
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[手は離さない。 握ったまま、見つめる。
他者から見たら小さな、どうでも良いことかもしれないが。 それは少女にとって、確かに、幸せ*]
(191) 2015/09/21(Mon) 00時頃
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|
――Papagei>>158――
――タリン。 そんなの、……まさか。
[お伽噺のような、というよりもまさしくお伽噺としか、認識していない。 時折、ぽつぽつと、夢見がちな少女が歌にうたうのを聞いたことがある程度の、理想郷。 憧れは自由だし、空想は誰に止められるものでもないから、こんな現実に晒されれば、そうした歌が生まれるのは自然なこととは考えていた。 ただ、まさか、それが実際の土地を、うたった歌だなんて、夢にも思わない。]
(192) 2015/09/21(Mon) 00時頃
|
|
そんな、奇跡みたいな場所、ある訳、
[芙蓉の言葉には物書きの誇張があるのだろうと、そう捉えないと困惑で頭が満たされてしまいそうだった。 こどもが、こどもでいられて。 こどもが、自由である土地だなんて。 いまさらそんな話をされたって、素直にうなずけるほど、自分はもうこどもになれない。]
(193) 2015/09/21(Mon) 00時頃
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|
連れ出して、って、どうやって。 ショーも、あるの。わたしはひとのもので、商品なの。 買われなければ、別の人のものにはなれない、のに。
うたえるのは、幸せなことよ。 わたしに許された、唯一なの。
[それなのに、胸のうちから熱い感情が込み上げそうで必死に飲み込んだのは、なぜか。 自分でもわからないまま、表情を隠すように顔を覆った。 原稿を一蹴される物書きが、買える値段でないことくらい知っている。 法外な手術料金がかからないぶん、今でもわたしが元手を稼ぐくらいは出来ようが、手付金すらないのでは、現実問題話にならない。 けれど、自分ですら無意識下の話、芙蓉には伝わっただろうか。 わたしは"行けない"というだけで、"行かない"とは一言も、口にしていないこと。]
(194) 2015/09/21(Mon) 00時頃
|
捜査官 ジェフは、メモを貼った。
2015/09/21(Mon) 00時頃
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[夢うつつのうちに聞いた、本音が知りたいという言葉。 それにその場で応えることはできなかったけれど、芙蓉が今の言葉の、本心を読んでいれば、或いは。 そうでなければ、強情な夕顔は空が白んでも蕾綻ばすことないままだ。 宿に連れられたことも理解しきれぬまま、朝の目覚めを迎える。]
(195) 2015/09/21(Mon) 00時頃
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[朝は、いくつか言葉を交わしたろうか。 ありがとう、は何度か。昨夜時間を取ってくれたことと、ここに連れてきてくれたこと、そもそも眠ってしまって迷惑をかけたこと、伝えたい思いはたくさんあった。
それでも、こどもたちの踊るショーは朝から準備をするもので。 想いはショーに込めるからと、足早に宿を出た。]
(196) 2015/09/21(Mon) 00時頃
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