250 ─ 大病院の手紙村 ─
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
エピローグ
終了
/ 最新
1
2
3
4
5
6
7
8
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
ゾーイが無残な姿で発見された。
噂は現実だった。血塗られた定めに従う魔物“人狼”は、確かにこの中にいるのだ。
非力な人間が人狼に対抗するため、村人たちは一つのルールを定めた。投票により怪しい者を処刑していこうと。罪のない者を処刑してしまう事もあるだろうが、それも村のためにはやむを得ないと……。
現在の生存者は、ディ♪ジアン、ワタル、メイ、カガ、メルヤ、アオ、ザーゴ、フローラ、トレイルの9名。
|
〜〜〜♪
(0) 2018/09/24(Mon) 00時頃
|
|
/* 噛みパス確認。 投票ワタル。
(-0) 2018/09/24(Mon) 00時頃
|
|
/* 委任、おーけー! 今日は夜のうちに落としちゃいたいけど、みんなのロルもみたい…… とりあえずお返事考えよう
(-1) 2018/09/24(Mon) 00時頃
|
|
/* えへえへ。 忘れてた。 てへ。
(-2) 2018/09/24(Mon) 00時頃
|
|
/* >>1:91 めるちゃん これ、うれしーなーうれしい。 お友達になってほしい。 ワタルよりしっかりしてるよね
>>1:87>>1:88 九さん 手紙送る前に苺拾ってくれたーー! 時期じゃないのに!ありがとう!うれしい…
あといちご先生、みゃおって呼んでるのかわいすぎでは……?30歳ずるい、かわいい。みゃお先生もセットでかわいい。 >>1:123 好き……
反応したかったとこ騒いでおこう。 加賀さんのお返事難しいなー!楽しい。悩む。 メイちゃんかるいさんにもお手紙書きたい
(-3) 2018/09/24(Mon) 00時半頃
|
|
/* メモ排除してるのは、私がメモの設定欄があんまり好きじゃないからです。 細かいことは遡ろ?前に書いてあるやろ?設定の分分厚くなるやん? とついついPLの時に思いがちでね。 今回の設定欄は2、3行なので、あんまり思わないけど……! 在籍表示もアンカーもないので、メモなしでいいかな〜という考えです。
そんなわけでメモは基本的になしです〜。えへ。 みんなのこと信用してるから、なんとかなるでしょう。 万が一誰かまじで吊られちゃったらごめん。 大丈夫だと思うけど、その時は……何かしら考えます。 すごい行き当たりばったりな村たてですまない! ごめんな!
(-4) 2018/09/24(Mon) 00時半頃
|
|
[いつものマグで、いつものコーヒー。 ミルクは入れずに、角砂糖をひとつ。]
[そんな日常の前には、今日も新たな非日常。]
[お祭騒ぎのようだ、と碧は思った。 この目で見るまでは信じ難かったが、こうも続けば院内のあちこちで同じ事が起きているのだろう。 精神科医も看護師も大人たちは何も言わないが、昨日巡回した小児病棟では時折その名前を耳にした。]
(1) 2018/09/24(Mon) 09時頃
|
|
[リ・ジアン様。願いを聞き入れて、と、唄うように呟きながら走って行く子供達。 どうか彼らが救われればいいと、僅かばかりそんなことを考えてしまい、表情のない顔に自重が浮かぶ]
誰かが誰かを救うなんて、馬鹿馬鹿しい
[ひとはひと、それ自体が己を救うしかない。他者ができるのは精々がその手助けだけ。 手紙が届いた彼女も、手紙が届けられた誰かも、せめて望むがままに生きられればいい]
[胸中で独り言ちながらデスクにマグを置く。 かさり、と指先が紙の質感を知覚した。]
(2) 2018/09/24(Mon) 09時頃
|
|
[毎日毎日繰り返し。 毎日毎日繰り返し。 ちょっと、消えちゃったものが多かった日だって メイの一日はなぞられる。 白い服のお姉さんが、おててを引いてくれるから。
紡いだ昨日にさようなら。 新しい朝にハジメマシテ。 清潔な空間を歩いて行って にこにこおねーさんに教えてもらってから 教えてもらった通りに、はちみつ入れた紅茶を飲むの。]
(3) 2018/09/24(Mon) 10時半頃
|
|
[繰り返し、繰り返し、繰り返し、繰り返し。 今日も、広い個室の中で 新しい八国メイが、産声を上げる。
昨日より、ちょっとだけ、多くの物をリセットしちゃって。 昨日より、大きな昨日のヒカリへのヒントを、受け取って。]
(4) 2018/09/24(Mon) 10時半頃
|
|
[ハジメマシテ、白い世界。それから、……]
(5) 2018/09/24(Mon) 11時頃
|
|
────……
[なんだか、ぼんやりしてるなぁ。 そんなのが、見えた世界に思ったこと。 ぼんやりしてるのは、全部がまっしろだから ぼやけて見えちゃうせいだって、気づいた。
こてんって 首、かたむけて 白い服のお姉さんがいたからね じぃっと見つめて、にっこり、する。]
(6) 2018/09/24(Mon) 11時頃
|
|
わ、わ、ハジメマシテ! あのね、私ね、……
(7) 2018/09/24(Mon) 11時頃
|
|
[あれれ、って、言えるようになったのは 何回、自分をリセットしちゃってからでしょう。 怖い、とか。いやだ、とか。 たぶん、そんなことも、言ったことはあったけど 私のお名前なぁに? って 聞いてる私は、ご機嫌真っ直ぐにこにこスマイル。
いつも笑顔な女の子は くしゃくしゃのセーラー服を抱きしめて 顔を伏せた白い服のお姉さんにね とってもノンキに、しているの。]
(8) 2018/09/24(Mon) 11時頃
|
|
[お願い、忘れないで。 忘れないで、メイ。ねぇ。
そうやって、泣いちゃうのはいつも 白い服のお姉さんで。 八国メイは、一度だって ここで、泣いちゃったことはない。]
(9) 2018/09/24(Mon) 11時頃
|
|
[八国メイ。私のお名前。 そうかぁ、そうか! 忘れないように、しなくっちゃ。 そう、紙を探そうかって くるってお顔、動かしたらね。
綺麗なテーブルの上に ピッタリ折られたルーズリーフと それよりちっちゃな、白い紙。
まるで、紙が飛ばされないようにって 押さえてるみたいな、ブラウンシュガー 甘い匂いについ、お口にぽいってしてみたら ふわふわ甘い、幸せ味。]
(10) 2018/09/24(Mon) 11時頃
|
|
[あら、今日も? お姉さんが、ちっちゃくちっちゃく呟いた。 今日も? そう、聞いた私は 面白いのを見つけたみたいな そんな、キラキラな目を、していたと思う。
お手紙届ける、フシギのうわさ。 教えてもらって、じゃあ、なんて。 私に届いたお手紙を、開いたの。]
(11) 2018/09/24(Mon) 11時頃
|
|
[キレイな文字と、可愛いお絵かき。 幸せ、シアワセ? わかんないや。 さっきのお砂糖は、シアワセでした。 ふわふわ甘くて、ぽかぽかするの。
お姉さんにも見せてみたら 今日の宿題ね、って 色んなものを見て、歩いて メイの幸せみつけて、おしえてあげよう。
────うん、それがとってもステキ!]
(12) 2018/09/24(Mon) 11時頃
|
|
[開いたもう一枚は、一回見たら忘れないみたいな それだけで、誰のお手紙かわかっちゃいそうな 個性的な文字が並んでいました。
いっぱいいっぱい、フシギなのは 私が、この人にお手紙送ったみたいな そんな書き方って思ったこと。
それと 日記って、何だろう。
お姉さんにも聞いてみたら お姉さん、すっごく、びっくりしたみたいに すっごく、嬉しいみたいに、笑ってね。]
(13) 2018/09/24(Mon) 11時頃
|
|
[忘れちゃうボクが、せめて、って。 書き始めたらしい、日記帳。 破いた跡がいくつかあって 長く使ってるせいでちょっぴりボロボロ。 女の子の丸っこい文字は 途中から大人の綺麗な文字になってた。
ぱらぱらぱらり、開いてみたら。]
(14) 2018/09/24(Mon) 11時頃
|
|
[いつかのボクが、其処に居た。]
(15) 2018/09/24(Mon) 11時頃
|
|
/* なっっっっっっっっげぇ
#安定の壁
(-5) 2018/09/24(Mon) 11時頃
|
|
[ 変わり映えのしない朝。 はあぁ、と欠伸なのか溜め息なのか よくわからない息を吐いて、 慎重に、ゆっくりと身体を持ち上げる。
包帯の下は、まだ癒えてない傷の方が多い。 いたた、と小さく声を漏らしつつ、 ゆっくりと引き出しを開いて]
(16) 2018/09/24(Mon) 11時頃
|
|
……実験 大成功、ってやつ ?
[ そこにあったものは消え失せ、―― それまでは昨日と同じだ、今日の違いは 昨日消えていたあのオレンジの封筒の、返事。
変な生き物の描かれた封筒が、 ちょこんと中に居座っていた。
顔を綻ばせつつ、それを取り出して、…… もう一枚。メモの大きさの紙片も、一緒に見つけた。]
(17) 2018/09/24(Mon) 11時半頃
|
|
[ ささやかな奇譚が、日常を蝕んでいく。 ]
(18) 2018/09/24(Mon) 11時半頃
|
|
…メモ書きの、……? え、…手紙以外にも、送られて…!?
[ うそぉ。そう思いつつ引き出しを漁る。 確かに昨日、あの紙どこ行ったんだろ、って そんなメモが確かに一枚あったけど、 まさかそれまで送られていたなんて!
今日は、? 用意したもの以外に、 なくなっているものはない? 封筒と誰かに宛てたメモは綺麗になくなっていた。 それはいい。その他――]
(19) 2018/09/24(Mon) 11時半頃
|
|
[ 加賀は、今日も一人で部屋の前に立っていた。]
(20) 2018/09/24(Mon) 11時半頃
|
|
[ 敷地内禁煙。という張り紙は、 もう何度も目にして知っていたのだから、 たどり着くまでの過程で一服して来ればよいものを、 加賀はそうはしなかった。小さく息を吐く。
部屋に入るのに躊躇うなど、 いよいよ加賀は、自分でも何がしたいかわからない。 自分が何を欲しているのかも、何も。
これは、加賀が引き受けた依頼の一つだ。 浮気調査や家出人の捜索と何ら変わらぬ、 加賀の日常の一端でしかないものである。
……今日は、手土産はなかった。 昨日の、何もかもが気の迷いだった。 依頼に、そこまでは含まれていない。 薄気味の悪い子をかわいがる理由もない。]
(21) 2018/09/24(Mon) 11時半頃
|
|
[ 扉は、相も変わらず滑らかに開き、 加賀は硬い床を踵で叩き、ベッドサイドに立つ。
加賀が声をかけるより先に、 その子は耳を加賀に向けるように首を傾け、 「 パパ? 」と嬉しそうに言った。]
……よく分かったな。
[ 加賀が驚いたように言うと、その子は、 「 足音が 」と。加賀は少し面食らう。 「 それに、ママはこんな時間に来ない 」
……仕事をしている人間が見舞いに来るには、 確かに違和感のある時間帯である。なるほど。]
(22) 2018/09/24(Mon) 11時半頃
|
|
[ 少年とのとりとめのない話も、 連日、会話ばかりしていれば底をつく。
過去二日よりも沈黙の多い時間を過ごし、 加賀は何気ない動作で抽斗を開いた。 そうっとトレイを持ち上げる。
昨日の気の迷いを、そう、気の迷いだった。 あんなもの、気が付くやつがあるとすれば、 傍らの子でなく、母親たる女であるのだろう。 ならば回収してしまえばいいと加賀は思った。
──しかし、 そこにあるのは素気のない手帳の頁などではなく、 きちんと封のされた手紙であったからして、 加賀は、少しの間驚愕して動きを止めた。]
(23) 2018/09/24(Mon) 11時半頃
|
|
[ 手を伸ばし、それを拾い上げれば、 他にも一通、手紙らしいものが敷かれていた。
あの女か。と加賀は思ったが、 それにしては二通というのはおかしい。
そのどちらをも加賀は拾い上げ、 何事もなかったかのように、その子に向き直る。
気もそぞろに相槌を打ちながら、 加賀は順に手紙を開いた。一通目。
差し出し人も分からぬその手紙。 便箋や記された文字からして女だろうが、
奇妙なその文面に加賀が思い出したのは、 昔流行ったチェーンメールであり、 思わず、クスリと笑みをこぼした。]
(24) 2018/09/24(Mon) 11時半頃
|
|
[ 何人かに回せば恋が叶う、願いが叶う。 ──などという暇つぶしまがいの噂話。
いつの時代も、加賀はそんなもの、 信じたことなどなかったはずであるが、
なるほど、リ・ジアン様のお導き。 こういう使い方もあるのか。と、 どうやらこの奇妙な現象にも慣れつつある。
なんにせよ、もらって気分の悪い手紙ではない。 返事を求めるその文面に応えるように、 加賀は手帳にすらすらと文字を綴る。]
(25) 2018/09/24(Mon) 11時半頃
|
|
merと名乗る人へ
幸運の手紙をありがとう。 君がしがない入院患者だというなら、 私はしがない見舞客とでも名乗ろう。
入院生活は退屈か。 私の見舞いの相手も、もう長くここにいるらしい。
つい一昨日、初めてここに来たので、 君の手紙は役に立ったよ。
ちょうど相手は甘いものが好きな男の子だ。 今日は喫茶店に連れて行ってやろうと思う。
退屈な生活を紛らわすものがあれば、是非教えてくれ。 菓子以外、土産の一つも思いつかないんだ。
(-6) 2018/09/24(Mon) 11時半頃
|
|
追伸 ところで、merというと母や海の意味がある。 と記憶しているが、果たして君はどちらだろう。 前者であるなら、さしずめ私の署名はpereとしよう。
(-7) 2018/09/24(Mon) 11時半頃
|
|
[ 折り畳まれた手帳の1頁。 子供らしさの欠片もない、 文字を書き慣れた大人の文字で綴られた手紙。
気まぐれな神様のお導きのまま、 君の元へと舞い戻るのは、きっと少し先のこと。]
(-8) 2018/09/24(Mon) 11時半頃
|
|
あ……
[ …大事だけど、別にいらないもの。 提出、したくないと思ってたもの。 そんな紙が一枚、確かに消えていて。
別に、それが無くなったからって どうせ新しいのをください、と言えば もう一枚貰えるんだろうけど。
渡されたあのとき。 確かに、わたしの何かがざっくり傷ついた。 ……退部届。]
(26) 2018/09/24(Mon) 11時半頃
|
|
[ 一人、笑いを零した加賀に、 その子は控えめに「 どうかした? 」と尋ねた。
なんでもない。と答えながら、 加賀は千切った頁の角を揃えて折り畳み、 ポケットの中に仕舞おうとした。
──そこに、覚えのない手触りがあり、 指先でつまみ出せば、それもまた紙片である。
皺の寄ったメモ切れ一枚。 加賀には縁のない、愛らしいキャラクターが躍る。]
(27) 2018/09/24(Mon) 11時半頃
|
|
[ 奇妙に思いながらも、 自分の書いたものと入れ替わりに、 つまみ出したそれと、抽斗にあった手紙を、 手帳にでも挟んでおこうと思ったのだ。
手帳の後ろの頁から千切りとっていくのが、 加賀の常の習慣というやつで、 そこではない、途中の頁に手紙を挟もうとして、
そこにもまた、見覚えのない紙を見つける。]
(28) 2018/09/24(Mon) 11時半頃
|
|
[ それは愛想のない白の紙切れではあったが、 端に穴が開いていることから察するに、 ルーズリーフか何かの類なのであろう。
きっちりと角を揃えて二つ折りにされたそれを、 加賀は、本当に何の気なしに開いたのだ。
──不可解な文面。 加賀は我欲には忠実であったが、 それは結果としての話であり、 一々それらに名を付け、分類をし、 理性的に取捨選択を施した訳でもない。
薄気味の悪い。と、加賀は思い、 そこに手紙二通と、メモ一枚を共に挟もうとして、
加賀は、二日前の気の迷い、 いつしか加賀の元から消えたソレを思い出す。]
(29) 2018/09/24(Mon) 11時半頃
|
|
[ どうやらその、可愛らしい紙切れは、 明らかに加賀に宛てられた返事であった。
気の迷いであった。 間違いなく、それは間違いであった。
それは、何かを血迷った男の、 当てのない神頼みであって、 誰かに返事を求めたワケでもなかった。
消えたはずの紙片。それへの返事が、 忠実に手元にあることに、加賀は寒気を覚える。]
(30) 2018/09/24(Mon) 11時半頃
|
|
[ 気付けば、その子も沈黙していた。 加賀が黙りこくっていたのだから当然だ。
病室はしんと静まり返っており、 それは、到底よい沈黙とは言えない。
反射的に、何かを綴ろうとした手を止め、 加賀はベッドの上で静止している子を見やった。
恐る恐る、と言ってもよい目をしていたが、 盲目の子がそれに気づくことは、恐らく、ないはずだ。]
(31) 2018/09/24(Mon) 11時半頃
|
|
[ 「 どうかした? 」と、再度その子は言い、 今度は、躊躇いがちなどではない声音であった。]
……いや。 そうだ、喫茶店にでも行くか。 昨日ママと行ったんだけどな、
[ 平静を装って、加賀は口を開いた。 一度話し始めてしまえば、言葉を紡ぐのは簡単だった。
提案すれば、その子が少しは嬉しそうな顔をし、 「 ……行く 」と答えるので、加賀は安堵した。
手を引くべきなのか、加賀は逡巡したが、 その子は迷いなく、子供用の白杖を手に取った。 そんなものがあることさえ気づいていなかった加賀は、 少し面食らいながらも、彼が立ち上がるのを見ている。]
(32) 2018/09/24(Mon) 11時半頃
|
|
[ デリカシーも無くやって来た部活の顧問は、 あきらめるな、また歩けるようになるんだろ、 お前には力がある、いい走りが出来る、 ここで腐っちゃあ勿体無いぞ、大丈夫だ また部活にも戻れるさ、なんて言ってのけて]
なんにも聞いてないんですね。 わたし、……もう、走れないんです だから、部活も、無理です
[ そう言うのが精一杯だった私に、 先生は悪びれも何もせず、なんだそっか、と じゃ、退部するんなら、届け出してくれよな、と 私の事はどうでも良さげに、 大事なのは走れるかどうかだけと言うように――]
(33) 2018/09/24(Mon) 12時頃
|
|
……は い
[ もう二度と来ないでください、って言いたかった。 喉元がきゅっと締まったような心地で、 私に興味を失った大人は、ペラ紙を一枚置いて それじゃあお大事に、と 背を向けて出て行った。]
[ ふざけんな。 わたしは静かに泣いていた。]
(34) 2018/09/24(Mon) 12時頃
|
|
[ 今更、今更! 既に失ってどうにも出来なくなったものを、 今更評価しないで欲しい! しょうがない、事故だったし、そんなに本気じゃなかった。 そうやって達観して、諦めようとしてたのに。
中途半端に、また歩けるようになるから、 余計に惨めになる。
いっそのこと、もう二度と歩けないくらいに 両足がぐちゃぐちゃになっていれば良かったのに。]
(35) 2018/09/24(Mon) 12時頃
|
|
………。
[ 嫌ぁな事を思い出した。 メモ帳を一枚取って、思いのままに綴る。 ポケットのあなたが、誰かは知らないけれど、 ……知らない相手だからこそ…だったのかな。
そのまま、勢いのまま、がりがり綴る。]
(36) 2018/09/24(Mon) 12時頃
|
|
ポケットのあなたへ
届いた。変なことが書いてあったと思う。 でも、今回もきっと怪文書だ。ごめん。 わかってるのは、リ・ジアン様は居る。それは確実。 願いは叶えてくれないけど。
神様は、中途半端に奪ってった。 完膚なきまで、全部持ってってくれたら 諦めもついたのかもしれない。本当に悪趣味だ。
メモ書きの私より
(前のメモよりは少し整ってはいるが、 それでも勢いのまま書いたような文字。 メモの端には、クローバーの柄がプリントされていた。)
(-9) 2018/09/24(Mon) 12時頃
|
|
[ ……書き終えて。 ふて寝をするように、ごろんと横になる。 どっかの傷が、またぐずりと痛んだ。
あの子への返事は、こんな気持ちで書きたくなかった。 レターセットにはまだ手を付けないまま。]
(37) 2018/09/24(Mon) 12時頃
|
|
[ 病弱で可哀想な男の子 そんな目で見られるのが、昔からなんとなく嫌だった。]
(38) 2018/09/24(Mon) 14時頃
|
|
[ よくある話だと思う。
僕は世間一般に想像される「可哀想な子」の テンプレートみたいなやつだったし そういった目に対する僕の反応も やっぱりテンプレートみたいに反抗的なものだった。
勉強だけはよくできる方だったけど それも『病弱な男の子』のイメージに 当てはまる気がして気に食わなかった。 弱々しい見た目が悪いのだろう、と 髪型を変えたり、体を鍛えようとしたこともある。 ……後者は途中で具合が悪くなって諦めたけど。
あぁそうだ、幼馴染のヤマトに頼んで ピアスを開けようとしたこともある。 結局、それもビビってやめちゃった。 ]
(39) 2018/09/24(Mon) 14時頃
|
|
[ そうしているうちにそういう目にも慣れてきて 僕は病弱で可哀想な男の子であることを受け入れた。 実際今でもまあまあ可哀想な状況だとは思うし。 何かを変えたって、僕の体がそうであることは ずっとずっと、変わらないんだから。 ]
(40) 2018/09/24(Mon) 14時頃
|
|
[ だけど、もしも変えられるとしたら?
───── 僕は、なにになってしまうんだろう。 ]
(41) 2018/09/24(Mon) 14時頃
|
|
[ 朝、起床時間よりも早く目が覚める。 いつもと変わらない景色を眺めては お決まりのように小さく息を吐く。
いつもと違うのは、体を起こしてすぐに 抽斗の取手へ手をかけたこと。
昨日の手紙は無事に届いただろうか 新しい手紙は届いただろうか。 期待と不安を胸に抱き どきどきと脈打つ音を聞きながら そっと抽斗を開けてみた。 ]
っ、 わあ…ほんとに───…
[ そこには 青い便箋が、一枚。 ]
(42) 2018/09/24(Mon) 14時頃
|
|
( うわあ、うわあ、すごい )
[ 二日連続! 魔法みたいだ、と子どもじみた感想を抱き 浮かれ気分で便箋を開いた僕は 宛名として書かれた文字をみてぴしりと固まった。 ]
( やっぱり送られてたぁーー! )
[ るんるん気分とは一転、崩れ落ちる僕。 看護師さんに見られていたら 情緒不安定だと心配されたかもしれない。 ]
(43) 2018/09/24(Mon) 14時頃
|
|
[ 内容はどうあれ、 日記を誰かに見られるのは恥ずかしい。 ましては相手は女の子だ。 可愛いデザインの便箋、そして丸い文字と文面から そうであろうと判断して僕は眉を寄せた。 ]
………………
[ 読み始めれば、 そこには僕を気遣う優しい言葉が並ぶ。 ───どんな子なんだろう。 生まれるのは、純粋な興味。 僕とは違うはずなのに どこか似通ったような印象を受けて 不謹慎、かもしれないけれど 僕はちょっとだけ、嬉しくなった。 ]
(44) 2018/09/24(Mon) 14時頃
|
|
う…………
[ 最後の文面には、ちょっとだけ頬を赤くして。 ]
『 mer 』……… ま…まー………め……めぇあ……
『 める 』……かな
[ 最後に書かれた短い三つの文字を声に出して それから辞書で調べてみた。 『 海 』の意味を持つそれとブルーの便箋に 同じ『 海 』の名を持つ僕は その子がもっと、気になるように。
昨日のレターセットを取り出せば 僕は早速、シャープペンシルを手に取った。 ]
(45) 2018/09/24(Mon) 14時頃
|
|
To mer
こんにちは、初めまして。 手紙をありがとう。とてもびっくりしました。 送るつもりはなかったんですが、 変な日記を読ませてしまって、ごめんなさい。
熱は下がって、今はすっかり元気です。 お気遣いありがとう。
あなたは怪我をしたのかな。 傷は痛みますか? 痛いのはどこかへ飛んで消えてしまいますように。
前にはできたことができなくなるのは すごく辛いことだと思います。 最初からできなかった僕よりも きっとずっと、苦しいでしょう。
(-10) 2018/09/24(Mon) 14時頃
|
|
けど、追い抜かされてびりっけつになった時 きっとそこには僕もいますから 一緒にゆっくり歩くのもいいなあって ひとりじゃないなら寂しくないかなあって 僕はそう思います。
病室にいると一人ぼっちな気分になるけれど あなたの手紙のおかげで少し気持ちが軽くなりました。 手紙をくれて、ほんとうにありがとう。
(-11) 2018/09/24(Mon) 14時頃
|
|
そうそう、日記に書いたあの人っていうのは、 以前、僕に元気をくれた人のことです。 みんなが僕に元気を分けてくれる。 あなたも今日、その一人になりました。
僕も誰かにとってそういう人になりたいな。
長々とごめんなさい。 早く元気になりますように。 それでは。
from kai
(-12) 2018/09/24(Mon) 14時頃
|
|
[ 貴女の元に届くのは 『 mer 』と書かれた真っ白な封筒と その中に入った海を思わせるブルーの便箋。 並ぶ薄い文字には見覚えがあるだろうが 以前見た日記のものよりも いくらか丁寧なものであると気付ける。 ]
(-13) 2018/09/24(Mon) 14時頃
|
|
………できた
[ 彼女の真似をしちょっと気取ったサインを書いて 便箋を丁寧に折り込んだら 手紙の入っていた抽斗の中、そっと静かに忍ばせた。
少し生意気なことを書いたかもしれない。 けど、顔の知らぬ相手だからこそ 素直に思ったことを書けた気もする。
ちゃんと、届くといいな。
ふわふわとした気分の僕は、 もう一枚のメモがポケットに隠れていることに まだ、気付かない。 ]
(46) 2018/09/24(Mon) 14時頃
|
|
/* めるちゃんの、今日のロルとかもうちょっと読み込んでお返事したかったな!ふつーーの返事だ! 部活できなくなるのしんどいね…
そして加賀さんの日々の変化がとても素敵。 お返事もうちょっと悩む。
(-14) 2018/09/24(Mon) 14時半頃
|
|
メニュー、読み上げたほうがいいか?
[ 隣の子に向けて加賀は尋ねたが、 その子は大体覚えていると答えた。
二人で、院内の喫茶店に来ていた。 少年は慣れた様子で院内を歩き、 加賀は、少しの誘導をしたのみであった。
向かい合って座るべきか、 隣に座ってやるべきなのか迷い、 加賀は結局自分の判断で隣に座ったが、 その子はそのことに何も言わなかった。
戸惑っているのは加賀ばかりで、 落ち着かない様子の加賀とは裏腹に、 その子の態度は堂々としたものだった。]
(47) 2018/09/24(Mon) 18時頃
|
|
[ ぱらりと手持ち無沙汰にメニューを捲り、 加賀は思い出したように、 季節の商品だけ知らせてやることにする。]
じゃあ、ええと。 ああ、期間限定のメニューがあるらしい。
……洋ナシのタルト。 洋ナシと苺がのっているらしいな。
[ それにするか。と加賀は問うたが、 その子は首を横に振り、プリンにすると言う。
加賀はそれ以上何も言わず、 片手を挙げて店員を呼んだ。]
(48) 2018/09/24(Mon) 18時頃
|
|
プリンと……洋ナシのタルト。 コーヒーと、……おまえ、飲み物は?
[ 「 紅茶。蜂蜜入りのやつ 」とその子が言い、 オーダーはそれですべてだった。
甘いものとあわせて甘い飲み物を飲むなぞ、 加賀には理解のできない行いであったが、 口を出すのも野暮と考え、何も言わなかった。
提供までの待ち時間に、 加賀は手持ち無沙汰に、手帳を開いた。
先ほど見つけたいくつかの紙片が、 一緒くたになって挟まれている、その頁を。]
(49) 2018/09/24(Mon) 18時頃
|
|
[ 先ほど開封しなかった手紙の中身に、 加賀はそのときようやく目を通した。
──はじめになくした、紙切れ。
手紙でさえなかったそれに、 律儀に、封筒にまで入れられて、 ”手紙”として綴られた返事。
差出人だろう。記された名に、 加賀は当然、見覚えも聞き覚えもなく、 何かを信じるような文面に、 ちくりと胸が痛むような気さえする。
隣の子は、行儀よくそこに座っており、 加賀がよそ見をしていることも知らないのだろう。]
(50) 2018/09/24(Mon) 18時頃
|
|
[ ドリンクとケーキのみのオーダー。 提供まで、さほど時間はかからなかった。
その子への提供の際に店員が、 ここに置きますね。という旨のことを言った。]
よく、ここに来るのか?
[ 店員が去ったあと、加賀は尋ねたが、 その子は「 最近はあんまり 」と濁す。
……傍らに白杖が置いてあるのを見て、 気を回してくれたのかもしれない。 顔見知りとは限らない。と、加賀は思う。
その子を知っている人間に会う。 というのは、どうにも居心地が悪いと感じる。]
(51) 2018/09/24(Mon) 18時頃
|
|
[ 商品の提供を受け、その子は、 左手でそうっとプリンの容器を包みこみ、 器用に右手で中身を掬って食べだした。
加賀はそれを眺めながら、 いったん手帳を避け、フォークとナイフを手に取る。
彩りよく並べられた果実の隙間を通すように、 加賀は一口分を切り分け、口に運ぶ。
程よく酸味のきいたタルトには、 さして甘党でない加賀も舌鼓を打った。
もう一口、と切り分けたところでふと、 隣に座る子の手が、容器を包み込むように持ち、 スプーンで淵をなぞるようにしながら、 その中身を順調に減らしていくのが目に留まる。]
(52) 2018/09/24(Mon) 18時頃
|
|
[ ──ああ、そうか。 加賀は腑に落ちなかったものが、 すとんと納得のいったような気になる。
崩れやすいタルトを、 加賀はまた一口分切り分けた。
それを、空になった容器に入れてやる。 「 何? 」とその子は不思議そう言い、]
……一口やるよ。うまいぞ。
[ 加賀は短く答え、コーヒーを啜る。
その子が驚いたような顔をしたあと、 嬉しそうに、スプーンを握った様子を、 それを、加賀は横目で眺めている。]
(53) 2018/09/24(Mon) 18時頃
|
|
[ 結局のところ、どうしたいのかなど、 加賀には到底分かりそうにもなかった。
情が移ったのかと問われれば、 加賀は即座にそれを否定するのだろうし、 部屋から連れ出してみれば、 数分後にはそのことを後悔したりもする。
手帳に挟んであった数枚の紙切れ。 それを取り出し、加賀は返事に迷った。
その子は、ちびちびと紅茶を飲んでいる。 それを、無遠慮に眺めてみる。
何度見たって、その子をかわいいとは思えず、 かさついた首の皺だとか、妙に小さな親指の爪、 頭に対してやけに大きい耳朶でさえも、 見れば見るほどいびつに思え、受け入れ難い。]
(54) 2018/09/24(Mon) 18時頃
|
|
[ じとりと掌が汗ばむ。
注がれる視線も知らず、 その子は賢明に喉を動かしている。
何かから逃れようとするように、 加賀は一気にカップを傾け、コーヒーを口に含んだ。 それは思いのほか熱く、思わず小さく叫んだ。
その声を拾い、「 大丈夫? 」と傾けられた首。 その子の胡乱な目を見たとき、 加賀は、次に綴る言葉を決めた。]
……や、大丈夫だ。 飲み終えたら、部屋に戻ろうか。
[ そう言いながら、加賀はペンを取る。]
(55) 2018/09/24(Mon) 18時頃
|
|
良識のある誰かへ
馬鹿げた願いに、さぞ驚いたことだろう。 驚かせてすまなかった。そして助言をありがとう。 どうするべきなのか考える良いきっかけになった。
薄情なやつだと思われるかもしれないが、 天に祈ることはしてみても、 自分でどうにか、とか、 やはり、そこまでしてやる気は起きないのだ。
所詮は可哀そうなだけの他人の子だ。 余計な手出しをする気はないが、 嘘をつき通す努力だけはしてみよう。
良識ある貴方なら、違った判断を下すのだろうか。 後味悪く思うかもしれないが、貴方も忘れてくれ。
(-15) 2018/09/24(Mon) 18時頃
|
|
[ 気まぐれに行きついたものと同じ紙切れ。 十字についた折り目は少しいびつだ。 先のものより、少しは丁寧な文字。
支離滅裂な、それでも手紙の形を取ったソレは、 やはり、気まぐれな神によって届けられるのだろう。]
(-16) 2018/09/24(Mon) 18時頃
|
|
[ ペンを置く。 それをまた手帳に挟み込むと、 加賀は、傍らの子に声をかけ立ち上がった。]
……ああ、少し待ってくれ。 売店によってもいいか? 買いたいものが。
[ その子を待たせて、 加賀はシンプルな白い便箋を購入した。
その間、その子は加賀の帰りを、 廊下の隅で忠実に待っており、 加賀はそのことに少し心を痛ませながら、 「 待たせて悪い 」と言ったものだが、
常のように少年が首を傾け、 左手で、ひしりと加賀の手を掴んだものだから、 また、加賀の背をぞわりと悪寒が這う。]
(56) 2018/09/24(Mon) 18時頃
|
|
[次の日になっても、正直まだ疑ってた。 お店に行けば、きっと、昨日のまま。 引き出しの中には私が書いたお手紙が そっくりそのままあるんだろうなって。]
おばーちゃん、テーブル拭いとくね!
[今日も、いつも通りの朝が始まる。 外と中のテーブルを拭いて、軽くお掃除。 カウンターも拭いてメニューの紙を新しくして。
店を開ける少し前。 何も変わりはないだろうなって思ったけれど やっぱり気になって、引き出しをそっと開けてみた。]
(57) 2018/09/24(Mon) 18時半頃
|
|
……あ、あれ…………!? お手紙がある!
[ここに仕舞ったのは確かに一通だけのはず。 でも、折り重なって入れられたそれを数えれば 仕舞われていたのは四つ。
クローバーの絵が可愛いメモ帳。 青の便箋の入った、真っ白な封筒。 しわしわの可愛くない紙だけれど、 丸くて可愛い文字の並んだお手紙。 途中、何かを書き損じたような形跡のある、 大人のような筆跡の、折りたたまれた紙。]
(58) 2018/09/24(Mon) 18時半頃
|
|
[指先に触れたのは、飾り気の無い白い封筒だった。 院の関係者が使う封筒とは違い、病院名や所在地が記されているものではない。 中の文面からは、入院患者であろうことが察せられた。]
[青色の便箋を蛍光灯にかざし、目を眇める。 上から射す光に海にも似たブルー、 シャープペンシルの黒い文字は魚影めいて、 ソファに沈み込む背が海底に緩やかに落ちて行く錯覚をさせる]
あー…… 「さん」?「くん」?「ちゃん」?
[便箋を持つ手と反対の人差し指、 その第二関節を下唇に触れさせながら呻く。 考え込む時の、碧の癖だった]
(59) 2018/09/24(Mon) 18時半頃
|
|
[小児科だろうとあたりはつけつつ、 わざわざ古馴染みの所へ尋ねに行く気にもならず。 結局無難に「さん」かな、と、胸ポケットから万年筆を取り出した。 ご丁寧にレターセットなど持ってはいない。 いや、もう少し可愛げのあるメモくらいはあったか? 引出しの中を物色しようと立ち上がり、そうしてまた見たデスクの上。]
[先ほど置いたマグの傍ら、さも初めからそこにいたと言わんばかりに鎮座する薄い紙。]
(60) 2018/09/24(Mon) 18時半頃
|
|
[……ひとつひとつを手に取り、気づいてしまう。 もう一度、四つ全部を確かめたけれど、 薄黄色の封筒は見つからなかった。
私は驚いて、引き出しを一気に開けた。 慌てて中を漁ってみるけれど、 席やカウンターに置くメニューの紙の予備とか、 配布用の未使用スタンプカードとか、 そういったものは見つかっても。]
…………私の書いたお手紙が、ない。
[ゆっくり、引き出しを閉めて、項垂れる。 内心、届かないだろうなって思いながら書いたもの。 自分でも答えが出せていないような、 答えにくい悩みを、思うままにかいただけのもの。 ……受け取った人を、困らせてはいないだろうか。]
(61) 2018/09/24(Mon) 18時半頃
|
|
[折り畳まれた裏側からなんとなく見覚えのある字が透けたような気がして、一度、二度、と手元の便箋と見比べる。]
……うん、後でな
[およそ数秒の熟考の末、後回しにした。 こういうところで、本人にバレない程度――と碧自身は思っている――に一期崎には甘えているのだ。 意識的に外面を良くしている分、一度身内と認識した相手にはペルソナを被らない。完全に何も考えていない時の顔も見られている仲だ。 そんな風に付き合いを持っていたら、いつのまにか“みゃお”なんて変なあだ名で呼ばれ始めたのだが]
(62) 2018/09/24(Mon) 18時半頃
|
|
[まさか病院内で同じようなことが 沢山起こっているとは、まだ知らず。
本当に起こったことを目の前に、 暫く、カウンター前で立ち尽くす。 現実味のなさに、心臓はどきどきと早鐘を打つ。 貰ったお手紙をすぐ確認する心の余裕もなくて。 どうすればいいんだろう、って思っていたら。
『風香ー。ケーキ、焼けたから持ってって頂戴』
奥の厨房からおばーちゃんの声が聞こえてきて。 はっと我に返った私は、急いで厨房へ向かう。
貰ったお手紙は後で読もうと、 エプロンのポケットに纏めてつっこんで。]
(63) 2018/09/24(Mon) 18時半頃
|
|
/* お手紙集中してたんだな…!
(-17) 2018/09/24(Mon) 18時半頃
|
|
/* ものっそい個人的なイメージなのですが、グループワークで歯学部女子と看護女子がきゃっきゃっしてあだ名をつけて回った感じかなあって思ってた。 みゃおくん、って女の子に呼びかけててもらいたいです。
一期崎は最初ははふりみやって呼んでたけど、面倒になったクチ。
(-18) 2018/09/24(Mon) 19時頃
|
|
[結局、売店まで降りて便箋と封筒を買った。 店主は「近頃レターセットがよく売れる」なんて笑っていて、仕事用の愛想笑いで適当に応じる。 どこぞの何かの売れ行きよりも、今は開いたばかりの青い手紙と、未だコーヒーの横に並べてある薄い紙に思考のリソースが割かれている]
(そういえばあいつ、よく手遊びみたいに紙を丸めてなかったか)
[頭の中の二枚の紙の映像の横に、一期崎の顔と、くるくると紙を捻る手元が浮かぶ。 デスクの上に現れたそれは、折り目正しく平坦なままだった。だとしたら差出人は見知らぬ誰かか?]
[見知らぬ誰か氏に胸中で謝罪を述べ、買ったばかりの便箋に筆を走らせ始めた。]
(64) 2018/09/24(Mon) 19時頃
|
|
/* ようやく解放されましたが、メモはもちろん白紙です。 さてさて。 どうしよかな。
わたるくん〜〜めっちゃ過保護したい。 患者は患者だろ、と一期崎は思ってる。 医療の力がなければ、生きていくことは難しいだろという……考え……
(-19) 2018/09/24(Mon) 19時頃
|
|
/* カウンセラーのせんせぇにだけまだなんにも送ってないんだよにゃあ。 どうしよ。
(-20) 2018/09/24(Mon) 19時頃
|
|
[楽しい、って、思った。]
(65) 2018/09/24(Mon) 19時頃
|
|
[いつかのボクが見ていた世界は 昨日までのアタシは知らないし 今日の私も、絵本読むみたいな、そんな気分。
書かれてたのは、同じようなことばっか。 でもね、それを書いていたボクらは とってもとっても、楽しかったのだと思う。
よっつくらい、他のとちょっと、違うページは 今日みたいに、全部忘れた私のものかな。 紙面に踊るたくさんの四文字は 離したくない未練だらけな──そんなもの。]
(66) 2018/09/24(Mon) 19時頃
|
|
[ちょっとぼろっちぃ日記帳。 外れかけた一枚を 丁寧におさめて、ぱたんって、した。
今日のシアワセ、探したいなって 読む前の私は思っていたけど。 日記帳にあったことが たぶん、私の望む、幸せだから。
お姉さんが持ってきてくれたレターセット。 ちょっと待ってね、って、言ったから お姉さんは、優しく笑って、待っててくれてる。]
(67) 2018/09/24(Mon) 19時頃
|
|
[シャープペンシルを取り出して 擦り減らす、頼りないくらい細っこいものに 託すのは、何なのだろう。 いつか、抱いていた期待というものが また、ここにあふれて来てるのかもしれない。
明日と昨日を望みたがっていた。 結局、来ることなんてないから いつの間にか、諦めてたみたい。
昨日のヒカリにハジメマシテ どこへだって、とどけられるなら。 つなげてくれたら、いいなって。]
(68) 2018/09/24(Mon) 19時頃
|
|
[ 私が何かを忘れてしまっても。 ]
(69) 2018/09/24(Mon) 19時頃
|
|
[しわくちゃの日記帳は、一度きり。 今度は、果物柄の封筒に もらったルーズリーフみたいに、きっちり折りたたんだ、女の子の好きそうな便箋。
まるっこい文字の主はね 不思議な生き物だって、毎日忘れちゃうから それがなくなる瞬間も、誰かに自慢したり、出来ないや。]
(-21) 2018/09/24(Mon) 19時頃
|
|
祝宮先生へ
はじめまして、こんにちは。 起きたらね、テーブルにお手紙があって、とっても嬉しかったです。日記、っていうのも、読ませてもらいました。 私は、祝宮先生に届いたお手紙のことも、日記のことも知らなかったです。 でも、お返事来たのは、そういうこと! って、わかったらね、何回も何回も、嬉しいって、思いました。
祝宮先生は、聞き上手さんなんですね。 お話聞く場所、行ってみたいです。 私、お話が大好きみたいだからね。たぶん、お話全部覚えてたら、飽きちゃうくらい、同じお話、しちゃうかも。 祝宮先生は、好きなものとか、ありますか? 会ったら、私がずっと、お話しちゃって。先生に、なんにも聞けないと思うから。 先生のことも、聞けたらいいなって、思います。
八国メイ
(-22) 2018/09/24(Mon) 19時頃
|
|
[ いつかの欠片は、いっぱいあった。 ]
(70) 2018/09/24(Mon) 19時頃
|
|
[短い問いかけにかえったのは 果物が描かれた淡い色の封筒でした。 きっちり折られた便箋には 丸っこい文字が躍ってる。
それから、白い紙が一枚。 あなたの絵を真似て描いた、そっくり顔の男の子。 笑いあう、ちょっとだけおっきくなったくらいの二人は 子供っぽい文字に対して、お絵かき上手な大人が描いたみたいなもの。]
(-23) 2018/09/24(Mon) 19時頃
|
|
私の近くにある幸せは、ふわふわ美味しいものと、にこにこ楽しい笑顔です。 ちょっとしたことでも、心がぽかぽかするの。
其処に、「楽しかったね」って、 誰かと笑いあうことの出来る昨日があったら もっともっと、幸せだって、思います。
八国メイ
(-24) 2018/09/24(Mon) 19時頃
|
|
[書き上げた二通を、引き出しにしまい込んで それから、もらったお手紙を入れようって 置いてあった宝箱を、開いたら。]
あれれ。
[既に入っていたお手紙。 お姉さんに聞いてみたら 昨日、もらったやつみたい。
心がぽかぽか、嬉しくて。 お手紙、何度も読んでたら お散歩いくの、遅くなっちゃって お日様高くなったくらいで、知らない世界に、ハジメマシテをしにいくの。]
(71) 2018/09/24(Mon) 19時頃
|
|
[急いじゃって、置きっぱなしの日記帳。 気紛れに攫われた一枚にも──メイも、お姉さんも、気づかない。]
(72) 2018/09/24(Mon) 19時頃
|
|
1月29日
今日は、朝起きて、お姉さんに私のお名前を聞きました。 それから、ごはん食べて、部屋の外にいったら たくさんの人がいたので、こんにちはって、挨拶しました。 そしたら、皆、笑ってくれて、嬉しかったです。
それから、蜜蜂っていう喫茶店にも行きました。 にこにこ笑顔のおねえさんに、はちみつのこと教えてもらって 紅茶にはちみつ入れたのも、季節のケーキも、とってもおいしかったです。
私は毎日、昨日のことを忘れちゃうみたいだけど こんなに楽しいこと、明日の私は知らないって すっごくすっごく、寂しいです。
きっと、いつかは、隣の誰かと 「楽しかったね」って、笑い合える昨日が来たらいいなって。
そう、思いました。
(-25) 2018/09/24(Mon) 19時頃
|
|
[ぱっと見たら、ぼろっちぃ紙。 そんな感じの、切り取った日記帳の一枚が いつの間にか、あなたの近くに。 子供めいた、まるっこい文字は シャープペンシルで書いたから 紙がちょっと、黒っぽい。
そして、もし、その紙を裏返したなら 白いのを埋め尽くすくらい、たくさん書かれた「八国メイ」 丸っこい文字が、だんだんおっきくなっていって 殴り書いたみたいに、力任せの文字だってあった。 シャーペンを引っかけちゃった穴が、幾つもあって 紙がぼろっちぃの、半分くらい、それのせい。]
[隅っこの方には、お守りみたいに 其処だけきれいに残った白い空間と 端に沿って書かれた、綺麗な四文字「八国マイ」]
(-26) 2018/09/24(Mon) 19時頃
|
|
[お手紙なんて言えないような いつかのだれかの、其の日限り。]
(-27) 2018/09/24(Mon) 19時頃
|
|
/* よし、あとはワタルくんだ。 どんなお手紙おくろうかなぁ
(-28) 2018/09/24(Mon) 19時頃
|
|
/* ん〜〜 君の幸せも絵で見せてよ的なつもりだったがまさかこっちを描いてくれるとは とてもかわいいな?いや、ロリコンではないが
(-29) 2018/09/24(Mon) 19時頃
|
|
[ 入院してから、小児病棟の方に遊びに行くことが度々あった。どうせ暇な時分なのと、病棟の子供はそこまで走り回らないから、私にも丁度良かった。 そしてその度に、真っ白な包帯は彼らにとっての格好のキャンバスになっていった。 痛々しい傷より先に落書きが目に入るものだから、ちょっとだけ、怪我も悪いもんじゃないな、と思えたのだったか。
さて。 包帯に落書きをしたのは、何も子供だけじゃなかった。 笑顔が可愛い、年の近い女の子。 ここの入院患者なのだから、きっとどこか悪いのだろうけれど、病気の話をする気にはなれなかった。 だから、一緒にクレヨンを持って、おしゃべりまじりにおしゃれな包帯を作り出した。楽しい時間だった。]
(73) 2018/09/24(Mon) 19時半頃
|
|
[ 次に彼女を病院内で見かけた時、 私は車椅子の上から、おーい、って手を振った。 彼女はにっこりと、昨日と変わらない笑みで
“はじめまして!”
確かに、そう言った。
ぐらっと、目眩を覚えたと同時に、 なるほど、そういうことか、と 理解した。]
(74) 2018/09/24(Mon) 19時半頃
|
|
[白い横位置の封筒は、三角の封の部分に薄く蔦模様の透かしが入っている。 対する便箋はシンプルなもので、白地に薄いグレーの罫線が引かれただけだ。]
[もとの送り主の書き方を真似したカタカナ2字は、偶然にもあなたが送った便箋と同じ音。 それもこれも、リ・ジアンさまの気まぐれかどうか。]
(-30) 2018/09/24(Mon) 19時半頃
|
|
カイさん
こんにちは、はじめまして。 今きみは、病棟にいるのかな。 もしそうなら、退院したら好きなことをしてください。 全部が全部できるようになるには少し時間が必要かもしれないけれど、 きみが好きなことを、好きなときに、好きなようにできるため。 そのためのサポートは、この病院のものがきっとするから。
私の夢は、そうだな。新鮮な毎日を送ることかもしれない。 明日にも、明後日にも、きみが望むならきっと希望はあるよ。現にこうして、私は夢が叶ったんだから。
アオ
(-31) 2018/09/24(Mon) 19時半頃
|
|
[よくよく見れば、“夢は、”の読点に少しのインク溜まり。その後には、一文字分の修正テープの跡。 白いばかりの紙だから、裏から透かせば反対向きになった「許」の一字が見つかったかもしれない]
(-32) 2018/09/24(Mon) 19時半頃
|
|
[手紙の体を取るのなら洒落たインクペンでもあればよかったものの、そこは業務に必要のない私物は持ち込まない人間。面白味がないのは仕方がない。 黒いインクが乾くのを待ってから、便箋を半分に折りたたみ封筒に収めた。]
[ポストの代わりはデスクの上。カウンセリングルームの一角、パーテーションで区切られたその場所の机上を勝手に触る職員はいない。]
で、これだ
[躊躇いもせずに、2通目の白い紙を開く。 1行目に書かれたあだ名も、少しガタついた癖字も、最後の署名も、当初の想定通りの相手だった。謝り損である。]
(75) 2018/09/24(Mon) 19時半頃
|
|
[ただひとつ、想定もしていなかったのは送った覚えも見せた覚えもないメモ書きの話。 文面を上から下まで何度か追って、同じ数だけ首を傾げて、最後にデスクの1番上の引き出しを開いたところでようやく気付いた。超能力。何ヶ月前のものだ。]
[僅かばかり恥ずかしいような、バツが悪いような気持ちになって、先と同じ綺麗な封筒を使いつつも表面にぐりぐりと落書きをしてからデスクに放った。]
(76) 2018/09/24(Mon) 19時半頃
|
|
[ こういう形で置いてかれる事もあるのか。
彼女との楽しいやりとりを、私だけが覚えている。 以前の話をしようにも、彼女は何にも覚えていない。 思い出を積み重ねても、一瞬で崩されて消える。
それでも、私は彼女とはじめましてを繰り返した。 だって、なんか、悲しいじゃん。 ずっと、ずっと 忘れたままにされてしまうのは。 せっかく出会って、友達になったのに。]
[ 文面の中でも彼女ははじめましてだった。 でも良かった。 向こうに届いたことが、何より重要だったから。]
(77) 2018/09/24(Mon) 19時半頃
|
|
[ 可愛らしいお花の模様の便箋も、 色とりどりのカラーペンも、 ちょっぴり失敗して滲んだイラストすら、 あの子らしい、と 頬を緩ませた。
私とはまたちょっと違う、丸っこい文字は 全く同じ物が包帯の何処かにまだ残っている、筈。]
(78) 2018/09/24(Mon) 19時半頃
|
|
[ 今日はほとんどぼうっとして過ごしてしまった。 嫌な事を思い出したせいだ。多分。 レターセットをひとつ引っ張り出して、 それでもあの子への返事は、 うんと楽しいものにしたくって。]
………。 甘いもの食べたいなぁ。
[ 言っても自分が動かなければ来ることはない。 でも、なんだか車椅子に移るのすら億劫だった。]
(79) 2018/09/24(Mon) 20時頃
|
|
/*
メルちゃん見てめっちゃにこにこしてる にこにこしてる そうなんだよ 忘れちゃうってそういうことなんだよ
(-33) 2018/09/24(Mon) 20時頃
|
|
そうだ、蜜蜂……
[ 今朝の出来事から少し経って ベッドの上から窓の外を眺めていた僕は ふと昨日のことを思い出す。 苺の乗った洋梨のタルト…… せっかくだからどうしても食べたいけれど、 勝手に食べたら先生たちに怒られるかな。 看護師さんがきたら聞いてみよう。
………手紙は、届いただろうか。 いちごと言えば、せんせいにも。
テーブルの上には教科書とノートが広がっているけど 手紙と違って、こっちの文字は一向に増えなかった。]
(80) 2018/09/24(Mon) 20時頃
|
|
[ 散歩にでも行こうか。 なんとなくそう思い立って立ち上がったとき ポケットでかさりと鳴った紙の音。 ]
………え?
[ 中に入っていたのは、 何かから千切り取られたような一枚の紙の切れ端。
───手紙だ。
すぐにそう直感し慌ててベッドに戻れば 膝を抱えるように三角に座って わくわくしながらそれを開いた。 ]
(81) 2018/09/24(Mon) 20時頃
|
|
[ 結論から言うと、 僕はこの手紙を読んだことを このあと少しだけ後悔した。 ]
(82) 2018/09/24(Mon) 20時頃
|
|
………っ、
[ ひゅっ と、呼吸が一瞬止まる。 とくん、と僕の真ん中が脈を打つ。 これは一体……誰が?
ぐるぐるといろんなことが巡って 内容がうまく頭に入らない。
そんなはずは、ないのに 違うって、わかってるのに 僕の口からは、無意識に言葉が漏れた。 ]
(83) 2018/09/24(Mon) 20時頃
|
|
………お とう さん
[ 紙切れに小さく皺が寄る。 ]
(84) 2018/09/24(Mon) 20時頃
|
|
[白い横位置の封筒は、三角の封の部分に薄く蔦模様の透かしが入っている。 シンプルで一見洒落たものだったが、表には落書きのような顔をした猫らしき生き物が描かれていた。丸い吹き出しが並べられ、“Miao”と鳴いている。 対する便箋はシンプルなもので、白地に薄いグレーの罫線が引かれただけ。]
[相変わらずの癖字だが、今度はきちんと手紙のかたちをしている。あなたに宛てた、あなたのための手紙だ。]
(-34) 2018/09/24(Mon) 20時頃
|
|
/* あおせんせーからお返事きてる!いぇー!すてきー!!
(-35) 2018/09/24(Mon) 20時頃
|
|
やあ、一期崎。 お前の狙い通りの場所に届いているよ。
精神状態が良くないなら、手遅れになる前にうちの科に来た方がいい。 俺も話を聞くだけなら力になれる。 保険適用でも50分\x,xxx頂くけどな。
冗談はさておき、こっちでも同じようなことが起こってる。お前のところにも、俺ですら忘れてたようなものが邪魔しに行ったらしい。 無理矢理こじつけるなら、集団ヒステリーないし記憶障害――例えば実際に手紙を運んでいるのは本人なのに、差出人も受取人もそれを健忘しているケース。物的現象を心的現象と思い込んでいる、とか。 結局何を考えてもナンセンスにしか感じられないがね。 これが届いて、お前がどう結論づけるのか楽しみだ。
祝宮
(-36) 2018/09/24(Mon) 20時頃
|
|
[苗字由来のあだ名や下の名前で呼ぶ同期もいた中、頑なに「一期崎」と5音で呼んでいたのは文字の上でも変わらないまま。]
(-37) 2018/09/24(Mon) 20時頃
|
|
めいちゃんへ
お手紙、ありがとう。 無事に届いたようで、私も嬉しいです。 リ・ジアン様が居る事がわかったのも、収穫ですね。
会ったら、思い出すかもしれないし、 思い出さないかもしれません。 何故なら、私は包帯ぐるぐる人間だからです。 包帯ぐるぐる人間は、他人の記憶を吸い取ってしまうのです。 …嘘です。
私はきっと、めいちゃんの事を色々知っているけど、 多分、知らない事もいっぱいあります。 だから、ちょっとずつ、秘密を共有したいって思います。
っていうわけで、今回の秘密です。 私は、歌を歌うのが、結構好きです。 めいちゃんは、好きな歌はありますか? よかったら、教えてね。 メル
(-38) 2018/09/24(Mon) 20時頃
|
|
[ 前回と同じ、オレンジ色の封筒。 便箋には、四つ葉のクローバーが描かれていた。]
(-40) 2018/09/24(Mon) 20時頃
|
|
/* ねえ?????? わたるくん──かがさんなの???!?!? ねえ!ねえ!!!!!!
すきです。
(-39) 2018/09/24(Mon) 20時頃
|
|
/* メルちゃんのお手紙かんわいいってなるしあの表ロルからのこれではぁ〜〜〜〜〜〜〜〜ってなるからいけない ピンポイントにメイの過去関係のひみつきた いえい
(-41) 2018/09/24(Mon) 20時頃
|
|
/* あ、お子さんそっちなん? あっちかと思った
(-42) 2018/09/24(Mon) 20時頃
|
|
[今日も今日とて店員の女の人が笑顔で接客している。
初めて店に入って、説明を受けた時と同じように 紅茶に追加の蜂蜜を頼み、今日はケーキも一つ。
私の日常を構成しているのは、 煩い生みの親と、物言わぬ彼と、上辺で付き合う同期。 ここにあるのは、 明るい店員と、華やかなメニューに甘い香り。 この空間にいる時間は奇妙に私の日常から浮いていた。]
(85) 2018/09/24(Mon) 20時頃
|
|
[院内にある、通い慣れた喫茶店 いつもの片隅の席で肘をつくのは常より少し早い時間。
────昨日の秘密は一つ残らず姿を消した。 スケッチブックの間にも、床にも、部屋中どこにだって あの紙片は見つかることは無く。
見つかって捨てられた、それで済むのだろうか? 内容はともかく、人に宛てたと分かるものばかりだ。 あの部屋の患者が落書きなどしないと、 看護師だって知っていることに違いない。
怪奇も二度目となったのなら もしかして、そんな思いも濃くなる。 付けることも出来る理由を押し退けて、 非現実を選びたくなっていく。
タルトの苺を噛み潰しながら、思い出すのはあの二枚。]
(86) 2018/09/24(Mon) 20時頃
|
|
[どちらの主も私に読まれることなどは、 間違いなく望んではいなかったのだろうが。 ある種、来るべくして来たようにも思えた。
片方はどこか己に似たものを感じさせ もう片方は、手紙を書いてみる切っ掛けとなった。
────真一文字の瞳孔の不思議な生き物が 緩慢な動作で手紙を運ぶ様を想像して ……少しだけ、おかしくなる。
私の返事は顔も知らぬ二人に届いたのだろうか。 もう一枚は、どこに消えたのだろうか。 願わくばゴミ箱の中でなければいい。]
(87) 2018/09/24(Mon) 20時頃
|
|
[きっと、思いたいのだろう。 宛名の無い手紙が怪奇的に届くように、 私の言葉も彼にとって無駄では無いのだと。]
(88) 2018/09/24(Mon) 20時頃
|
|
[破り取られ、更に裂かれた紙片は小さく 未だ手元に残っている白紙もある。 捨てられないまま、おざなりに鞄に入れていたそれを 取り出して、思いつくままに書いてみた。
私の返事がもし望む先に送られたのならば きっと、これも彼女に届くだろう。]
(89) 2018/09/24(Mon) 20時頃
|
|
いつもありがとう。 本当は甘い物が得意では無かったのだけれど、 この店に通って好きになってきました。
家族と食べると、きっともっと美味しいのでしょうね。 いつか、兄弟と一緒に来たいです。
[整った文字の短い文が綴られたのは、小さな紙片 誰かに言葉を伝えるには相応しくないただの白い紙。
それでも、確かにあなたに宛てたものだった。]
(-43) 2018/09/24(Mon) 20時半頃
|
|
[昔買ったレターセットはまだ捨てられていないだろうか ……今夜、帰ったら兄の部屋を探してみよう。
書き上げた紙片は畳んで再び鞄の中に。 こんなものがいつの間にか置いてあったのなら、 ストーカーと間違われるのではと思わなくはないが。 純粋な感謝だと信じて貰えることを祈る。
入店した子供連れを一瞥し、落ちる視線 ペンを置いた手はフォークを握った。]
(90) 2018/09/24(Mon) 20時半頃
|
|
[病院を出てスマートフォンを確認し、 母親からの連絡に心底不快げに顔を歪めるのは 甘い物を平らげるには時間がかかる男にとって、未だ先の話。]
(91) 2018/09/24(Mon) 20時半頃
|
|
/* ありがたいことにお手紙をもらったので、これでみんなと一通はやりとりしたことになるね! 全員と続けるのは私のキャパが恐らく死ぬので、ちょっと考えよう。
どこからどこに手紙行ってるんだ……あとできちんと書きだしてみよう。
(-44) 2018/09/24(Mon) 20時半頃
|
|
/* 意図せずおなごコンプ ドクターストロベリー以外の男と手紙送らずに終わりそう
(-45) 2018/09/24(Mon) 20時半頃
|
|
『リ・ジアン様がお手紙を届けてくれるんだ!』 『ぼくもお願い事、叶えて貰いたい!』
[店の中で座っている親子の話す声。 『そんなこと起こるわけないでしょ』って 窘められてふてくされている男の子の前に 注文のケーキを置けば、私は自然と笑顔を向けていた。]
ご注文の、洋ナシのタルトになります。 …リ・ジアン様が居るか、確かめる方法は簡単よ。 キミも、試しに何かお手紙を書いてみればいいの。 誰かに届きますように!ってお願いをこめれば きっと、いつの間にか届いちゃうかも。
[母親の方には不思議そうな顔をされたけれど 男の子は満面の笑顔で、うん!って頷いた。 そうして、美味しそうにケーキを頬張りはじめ、 私はそれを見て、空のトレーと一緒に戻った。]
(92) 2018/09/24(Mon) 21時頃
|
|
[お手紙を届けてくれるリ・ジアン様。 いつのまに?どうやって? 疑問はあれど、あまり深くは考えなかった。 それを考えるよりは……と。 注文が少し落ち着いた店内で。 カウンターの中にある椅子に座って、手紙を読む。
お手紙が無くなったことに気づいたとき、 私は、受け取った人がどう思ったかが気になった。 それを知る手段はただ一つ。 受け取った人からお返事を、貰うことだ。]
(93) 2018/09/24(Mon) 21時頃
|
|
[だから、私も受け取ったものは 読んでお返事してあげないとねって。 そう思って開いたクローバーの絵のメモ帳。
リ・ジアン様はどんなお手紙を届けてくれたんだろう。 わくわくと文面を見て、やっと気づいた。 おととい無くしたお買い物メモ。 あれを受け取った人が書いてくれたものだって。]
……これ。昨日の。
[家の夕飯の材料を知られちゃって、 少しだけ気恥ずかしいような気持ちになりつつも。 お手紙を読んだ後は、なんだか胸があたたかい。 手紙を書いてくれた人はだれだろう。 きっと、お店に来てくれている人なんだろうな。]
(94) 2018/09/24(Mon) 21時頃
|
|
[最後の一言の優しさを噛みしめながら、 読み終わった物を一度膝の上に置いて。 次の白い封筒の中には、丁寧な字の蒼い便箋。]
えっ……!!で、でも、あれ。 確か私、新作のケーキの話に混ざって 海堂君の名前、書いちゃったやつ……!
[良く知る患者さんの好きな果物をケーキにしたいなって そんな話だったはず。宛名は、無かったはずなのに。 まさか本人に届いてしまうとは思わなかったから、 お手紙を読みながら、驚いて頬が赤くなる。 まさか今お店に居たりしないだろうか。 今会うのは少し恥ずかしくなっちゃいそうだけど。 文面を最後まで見て、私の視線は自然と、 ケーキの並ぶショーケースの方を向いた。
いつ来てくれるかは、お客さんの気分次第。 でも、せっかく来てくれた時に、 好きなケーキが無いなんてことがありませんように。]
(95) 2018/09/24(Mon) 21時半頃
|
|
[最後に描かれた蜜蜂を指でつっついて。 次に見たのは、日記帳から切り取ったようなお手紙。
はじめまして。って書いてあったけれど。 いつもお店に来てくれるときにお名前を言ってくれたし 蜂蜜の紅茶を美味しそうに飲んでくれるから、 私はこの子のことをよく知っているし覚えてる。
"忘れちゃう"のは辛いだろうなと思うのに いつも笑顔の彼女を見てると、 辛いだろうって私が思うのは違うんだって思った。]
ふふ。……メイちゃんも、まさか 喫茶店のその人に届いちゃうなんて思わなかったよね。
[この子にとって全てが新しい日に、感じた良いこと。 その一つが喫茶店の蜜蜂だなんて。 届いたよっていうのと、嬉しいっていうのと。 お店で見かけた時に伝えることもできるけれど やっぱり、お手紙のお返事は、お手紙じゃないと。]
(96) 2018/09/24(Mon) 21時半頃
|
|
[最後のお手紙は、誰が書いたんだろう。 クローバーのお手紙と同じで、書き主不明な紙。 それは短い文章ではあったけれど、 お店を利用してくれたお客さんだってことはわかった。
長居を詫びていたから 誰かなあって少し考えてみた。 でも、長く椅子に座ってるお客さんなんて、 お年寄りの方とか、お医者さんとか、結構いる。 結局。差出人はわからずじまい。]
誰だろうなあ。 ……わからないけど、来てくれるといいな。
[塗りつぶされた、誰かの名前。 一度書いたのに消したなんて、と首を捻る。 でもその前に書いてあった店へのリクエストは、 素直な意見というか気持ちのようにも見えて。 私は嬉しくて、その小さな紙切れをきゅっと握った。]
(97) 2018/09/24(Mon) 21時半頃
|
|
[ 今日も今日とて仕事がある。 今週は夜勤がない代わりに、休みは遠い。
啓之は朝日に目を細め、肩で息をし、出勤した。 余裕を持っていたはずが、どこやらかに消えた。 おかげで久しぶりに走るはめになったのだ。
青春時代にこそ運動をしていたが、今は久しく遠い。 もう若くないのだ、と身体が悲鳴をあげた。 日々日々、時は過ぎて確実に変化していくのだ。 身体の衰えを感じ、心の中で自嘲する。 運動を続けていたら、 こんなに息切れもすることはなかったろう。 ]
(98) 2018/09/24(Mon) 21時半頃
|
|
[ 遅れるという屈辱的な事柄からは逃れられた。 恐らく明日……いや、明後日、更に先かもしれないが、 筋肉痛に悩まされるだろう。 今夜は風呂にきちんと浸かることとしよう。 などと、啓之は考える。
デスクについても引き出しを開けるか開けまいか、 迷ったのは、3秒程度。 結局開くことはなく、啓之は病棟へと向かう。 ]
(99) 2018/09/24(Mon) 21時半頃
|
|
[ 白衣のポケットが怖い。 鍵付引き出しが怖い。 これだけ聴くと、まんじゅう怖いを思い出すが、 まるで頓智ではない。 切実だ。 ]
(100) 2018/09/24(Mon) 21時半頃
|
|
[ 一言いってやりたいと、 勢いで書いたメモの行方を知るのが怖くて、 メモ帳を取出すことはなるべく避けたかった。 患者は、そんなことも知らずに、 いちご先生何か書いて〜と能天気にねだってくる。 ]
早く次の子を診てあげないと、いけないから。 また今度何でも書いてあげるから、 今日は許してくれる?
[ 事実ではあるが、こちらの事情が主な理由である。 誤魔化すように、優しく笑いかける。 せんせ、くろのまじんみたーい、 と高い声できゃらきゃら患者が笑った。 黒の魔人。 日曜朝9時から放映されているテレビ番組の悪役だ。 ]
(101) 2018/09/24(Mon) 21時半頃
|
|
[ 開き直りが何事も肝心だ。 黒の魔人の決め台詞を放ってから、次の患者のもとへ。 病棟に入院している患者の様子を見て回った。
患者たちの絵の依頼を退けて、仕事をひと段落させる。 とりあえずは怖いものから逃れることができた。 ]
……食事にするか。
[ なんとなしに足は病院の頂上階へと向いた。 食堂で日替わり定食でも頼もうと啓之は思う。 たまたまエレベーターで一緒になった顔見知りと、 雑談をしながら、食堂へと足を踏み入れた。 ]
(102) 2018/09/24(Mon) 21時半頃
|
|
[ 前と同じオレンジ色の封筒と、メモを 昨日とおんなじ引き出しへ。 まだ真っ白なレターセットやら、その辺に散らばった紙片も一緒にぽいぽい。
包帯ぐるぐる人間は、今日はここまで。 明日の手紙を楽しみにしよう。
だから完全に忘れていた。 紙片の一枚に書いた、悲鳴のような 愚痴のような、ただの何かを。]
(103) 2018/09/24(Mon) 21時半頃
|
|
[そのお客さんが本当に今日もお店に来てくれていて 季節のケーキを注文してくれていたことは 私はまだ、知らない。
そもそも、手紙を書いてくれたのがいつのことかも それさえもわからないわけだから。 "今日も美味しいケーキ、いっぱい作ろう!" って。私はただ、嬉しさを噛みしめて、 そう思うことしかできなかった。]
(104) 2018/09/24(Mon) 21時半頃
|
|
[ーーー今日も、小さな喫茶店は賑わっていた。 色んなお客さんが入れ替わり立ち代わり やってきては美味しそうにケーキや軽食を食べて 楽しい話や難しい話。思い思いに時を過ごす。
私は食べ物を出したりで忙しいけれど、 少し空いた時間に、ふと、 お客さんが過ごしている緩やかな時間を 眺めるのが、私は好きだった。]
新しいケーキ、人気でよかったなあ。
[私が考えて作った洋ナシのタルトの売れ行きは良く 残り1ピースのショーケースを見て、にへへと笑う。 でも、カウンターの中にも店の中にも。 厨房やその奥にも、ある人が居なくて、 少しだけ、気分が落ちてしまう。 今日の夕方。また、おばーちゃんは居なかった。]
(105) 2018/09/24(Mon) 21時半頃
|
|
嫌な事を思い出した。 全部今更だし、どうにもならないのに なんで蒸し返して来るんだ。
退部届けを出さないからって、どうなる事じゃないけど。 どうせ、出来ないし、出すけど。
なんで両足がもう動かないくらいに なってくれなかったんだよ。
(ただの殴り書きのメモ用紙。 端っこの凹凸を鉛筆で擦れば、逃矢メルの名前が読めるだろうか。)
(-46) 2018/09/24(Mon) 21時半頃
|
|
『お三時どきも過ぎたし、一人でも大丈夫でしょう 少しだけ、店番よろしくね。』
[病院のお医者さん達は絶対知っている人はいるのに おばーちゃんのことを話してくれる人はいなかった。 きっと、孫には言わないようにと言われているんだろう。
そのことを考えると、落ち込んでしまうものだった。 でも、ポケットに当たった手が、硬いものに触れる。 中に入っているもの、書いてあったことを思い出せば、 一気に、気持ちが晴れてきたように思えた。]
……よし!気分転換に、お手紙のお返事書こうかな。 不思議だけど…きっとまた、届くよね。
[黒猫の便箋を取り出すと、 お客さんが来てないかだけ、気を配りながら。 日が落ちてきて客入りも緩やかになってきた時分に、 カウンターのテーブルでお返事を書き始めた。]
(106) 2018/09/24(Mon) 21時半頃
|
|
[リ・ジアン様。リ・ジアン様。 私がもし、あなたにお願い事をするならーーー]
(107) 2018/09/24(Mon) 21時半頃
|
|
/* どうしてもロルがのんびりになってしまう…!! お返事は、新しくくれた二人を優先に。 でも間に合えば全員に書きたいなあ。かきかき。
(-47) 2018/09/24(Mon) 21時半頃
|
|
/* >>100 SUKI TOTEMO KAWAII
(-48) 2018/09/24(Mon) 21時半頃
|
|
/* というかほんとね、皆が喫茶店利用してくれてるのが嬉しい…! 多分医者先生とか患者さんなんかは、飲み物だけ買って院内で飲んだりとかするんだろうなあ。
(-49) 2018/09/24(Mon) 21時半頃
|
|
/* 阿呆だから、ぷろろーぐで自分で何を書いたか忘れて確認しまくってる。 筆が進まないし、手紙を確認したくないよーっていちごさきがだだこねるんですけど。 みそじのだだは可愛くないので、大人しく見てくれ。確認してくれ。
(-50) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
[ 罫線だけが入った白い便箋を広げていた。 端の千切れた紙切れじゃ、 あまりに不相応であると思ったからだ。
ベッドに戻った少年の傍らに腰かけていた。 その子は、思い出したようにまた語る。
「 誕生日に、ケーキを買ってきてくれたよね 」 「 けど、キウイが入ってて、ママと喧嘩してた 」
当然、加賀にとっては初めて聞く話であり、 適当に、よく聞く話に当てはめて応える。]
(108) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
……キウイと、パイナップルも駄目だったか。
[ 「 そうそう 」とその子は機嫌よく頷き、 加賀は、今度は大げさに安堵することもなく、 さらりとはったりをきかせることができた。
正誤でなく、堂々と言うのが大切なのだ。 嘘の基本ともいえる心得を今更に思い出す。
先ほど、改めて文字として認めたからだろうか。 少し、気分はマシになっていた。
加賀の役割は、期間限定の影武者であり、 それ以上のことは、加賀の立ち入る領域ではない。 そこまでお人好しではない。と改めて自認し、 これでいいと自分に言い聞かせるような心地である。]
(109) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
[ その子の話を片耳で拾いながら、 加賀は、丁寧に封筒に入れられていた手紙を広げた。
お父さんへ。そうはじまる手紙に、 相応しい返事は、どうにも思いつきそうになく。
加賀の視界で、他人の子どもは、 変わらず楽しそうに言葉を紡いでいる。 加賀はまた、「 そうだったな 」などと、 心にもない返事をしながら、ペンを握る。
文面の中、嬉しい。という言葉が、 やけに視界にちらつき、息が詰まる。]
(110) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
[ いくつくらいの子だろうか。
女の子らしい。とは予想を立てたものの、 丸っこい文字や、便箋からは、 その年齢までは推測しようがない。
小学生にしては難しい漢字も記されているが、 分別ある中高生にしては、文面が幼い。
あんな、走り書きに何かを信じる子だろうか。 疑いもせず、自分に宛てた手紙と思い、 素直に返事を書くような年ごろの子だろうか。
サンタクロースの正体を、 明かすのが残酷か、信じ続けるほうが哀れか。 どうにも加賀には、それと似た問題に思える。]
(111) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
[ なんにせよ、あの文面を自分宛と信じるなら、 ずいぶんと可哀そうな子どもである。と加賀は思う。]
(112) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
[ 無視してしまっても、いいのだ。 加賀が意図して送った手紙ではない。
会ったこともない差出人である。 見なかったことにしたとて、 誰に責められるわけでもない。
それは、別に加賀の役割でもなんでもない。
きゅうと喉を鳴らすように、 ベッドの上で、盲目の子が笑った。 なんでもない会話を交わし続けていた。
合わせるように加賀も笑って、 躊躇いの後、加賀はペンを走らせる。]
(113) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
メイへ
お返事ありがとう。
会えなかったのはざんねんだが、 返事をもらえて、嬉しいよ。
どんな人。と言われるとむずかしいな。 メイからは、どう見えていたんだろう。
先の手紙にあったとおり、 父親らしいこともできなかったと思うが、 それでも喜んでもらえたのなら、 お父さんも、とてもうれしい。
また、会いに行ければいいんだけれど。 あまり、期待せずにいてほしい。 元気でいてくれることを願っている。
(-51) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
[ 前回のソレと違い、白い便箋の罫線上に、 文字が規則正しく並んでいる、ソレ。
今度こそ手紙の形を取った紙切れは、 丁寧に折り目がつけられ、 やはり、白いばかりの封筒に包まれ、君の元へ。]
(-52) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
[ ポケットや手帳に収めるには、 売店で買ってきた封筒が少し嵩張った。
どこか、と加賀は病室を見回し、 結局のところ、また他人の子の病室の、 抽斗の底に、そうっとそれを滑り込ませる。
その、他人の子の機嫌はよく、 加賀に昔話をねだったりするものだから、 ごまかすように、加賀は生い立ちも職業も、 何も関係のないような無難な話を披露し、 その子はそれに満足げに笑っていた。]
(114) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
[ 嘘ばかり。うず高く積みあがっていくにつれ、 バランスが取れなくなるなぞ、誰でも知っている。
できるだけ、自分から話すのではなく、 笑っている子から言葉を引き出すよう意識をし、 加賀は、またしばらくの間会話を重ねた。
その中で、不意に話が現在に飛び、 その子が「 今、何してるの。大変? 」と問う。]
いや、そんなことはないよ。 ……変なことを聞くんだな。
[ 大変? とは。おかしな質問と思ったが、 その一言のおかげで、現在の暮らしについて、 詳しく言及することを避けられたのも事実である。]
(115) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
[ そんな心持ちでいた加賀に、 その子は、迷いのない声で言う。
「 痩せた? 」
文末の疑問符が、ただのお飾りに聞こえる。 少なくとも加賀には、そう聞こえたのだ。
少年のかさついた指先が、 這うようにして、加賀の手の甲をなぞった。
「 昔は、もっとごつごつしてた 」
ひっと、喉の奥にこみあげた悲鳴を殺し、 加賀は、小さく、乾いた笑い声をあげた。]
(116) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
……おまえが小さかったから、 そういう風に感じただけだろう。 ずいぶん、大きくなったもんな。
[ その子の指の腹の感触は、なぜか、 どことなく、ざらついているくせ、 じとりと汗で湿っているようにも感じる。
「 そうかなあ 」とその子は言ったが、 それ以上、追及してくることはなかった。
……そのとき、するりと扉が開き、 依頼人である女が部屋へと入ってきたため、 加賀の手はようやくのことで解放される。
女は、驚いたような顔をして加賀を見ている。 加賀は、こっそりと服の裾で手の甲を拭い、 何も見えない子どもだけが、静かに笑んでいる。]
(117) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
[ 加賀は、入れ違いで病室を出た。 話もしたかったので、ロビーで女を待つことにする。
まだ返事をできていない一通を眺めていた。
メモ書き、と呼んでもいい体裁ではあるが、 明らかに誰かに向けた問いかけ。
──いや、呼びかけから察するに、 この病院に渦巻く小さな怪奇現象に、 宛先も決めぬまま託したものなのだろう。
薄気味の悪い。と一度は思った文面だ。 今一度、落ち着いて眺めてみれば、 筆跡や文面は、子どものものではない気がする。
自分以外にも、こんなことをする大人がいたものか。 と、加賀は少し意外にも思い、便箋に記す。]
(118) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
几帳面な、どこかの誰か。
自分の抱く欲は何であるかと 冷静に名を付けられる人間なら上等 欲求に忠実な行動を選べるんだから さぞ後悔とは縁のない人生だろう
つまり、自分が望むものが何かも 判別がつかない。という話なわけだが そういうのはいっそ、子どものほうが 得意であるのかもしれない、と近頃思う
ところで、きっと大人である君は 神さまへの願い事があるクチか?
(-53) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
[ ──リ・ジアン様の思し召しのまま。 とはいえ、差出人に戻れと願ったからには、 それは忠実に往復を果たすのであろう。
文字を書くことに慣れた大人の走り書き。
白地に罫線だけが引かれた便箋は、 封筒に入れられることもなく、 角が少しズレた状態で数度折り畳まれたまま、 問答をはじめた見知らぬ誰かの元へ。]
(-54) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
[ 文字を書き終えた便箋を膝の上で折る。
平たい場所での作業でなかったため、 角が少しばかりズレてしまったが、 加賀はさほど几帳面な性質でもない。 意にも留めず、それを手帳に挟みなおした。
一通の返事を書き終えて尚、 ロビーに女が下りてくる気配はなく、 加賀は気まぐれに、便箋をもう一枚取り出す。]
(119) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
これはラッキーな手紙です。 と、始まる手紙を受け取ったことがあるか?
どうやらこの病院には、 幸運の手紙というものがあるらしい。
別に誰かに回せとは書かれていなかったが、 どうにも一昔前のチェーンメールを思い出し、 愉快な気持ちになったので、宛先も記さず、 誰に届くかもわからない手紙を書いている。
今のところ、あまり効果は感じられないが、 一つだけ、有益な情報をここに記しておく。
喫茶店『蜜蜂』の洋ナシのタルトが美味かった。
この手紙を受け取った誰かに、 ささやかな幸運が訪れんことを。
(-55) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
[ チェーンメール気どりのふざけた手紙は、 子どものものとは思えない字で記されており、
折り畳まれた、白い便箋がひとつ、 いつしか貴方の身の回りにひっそりと紛れ込む。]
(-56) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
[ ほんの気まぐれの産物を完成させたとき、 加賀は、視界に細い足首を見て、顔を上げた。
依頼人の女が立っている。 それに合わせるように、加賀も立ち上がった。
女はやはり、礼ばかりを繰り返し、 加賀はそのことで、少しはマシになった気分が、 またぐずりと崩れていくような感覚さえ覚える。]
(120) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
……あと、三日なら。 そのくらいなら、構いませんが。 それ以上は、他の予定もあるので、難しい。
[ 女は残念そうな顔をした。彼は喜んでいるという。
こんな悪趣味なお遊戯を続けていたら、 こちらの気が狂いそうだ。とも言えず、]
……申し訳ないですが。
[ 加賀は、わざとらしいくらいに眉を下げ笑ってみせる。]
(121) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
[ しばらくぼうっとその紙を見つめていたけれど ぱちぱちと数度瞬いて、僕はもう一度読み返した。 ]
どういう、意味だろう…….
[ まず一行目、宛名として書かれたものに 僕は疑問を覚えると同時、ちょっとだけ怖くなった。 きっと自分に宛てられたものじゃない。 それなのに、それなのに。 ]
(122) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
………………
[ 続く文面にも、僕は疑問符を浮かべるばかりだった。 父から子へ宛てられたと思われる手紙。
最初、僕は父さんからかと思った。 そうであってほしかったのか そうであってほしくなかったのか 自分でもわからないけれど、そう思った。
けど、違う。父さんじゃない。 きっと、たぶん。
じゃあこの『 お父さん 』は どうしてこんな書き方をしたんだろう。 子どもに向ける言葉にしては どこか、違和感を覚えるものだった。 ]
(123) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
可哀想……
[ 言われ慣れた言葉を声に出し ぽそぽそと手紙を読み続ける。
読まれるとも思っていないくせに 『 叶えてやってもいい 』なんて言うこの人は なにかに気付いてほしかったのか。 ]
『 お父さんが 』……か
[ 最後に書き添えられたその文字に 自分の父を思い浮かべては小さく息を吐き 僕は新しい便箋を取り出した。 ]
(124) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
お父さんへ
なにが本当か なにが嘘なのか ぼくにはまだよくわかりません だけど もしも嘘ばっかりの世界だとしても お父さんの言葉は本物だといいなって思います
ぼくは お父さんの手紙を読みました だからいつか真実をみつけたら この部屋から出られたら
ぼくをみて 笑ってくれますか ぼくは お父さんの笑ったかおがみたい
リ・ジアンさまじゃ叶えられない願いだから
ぼくより
(-57) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
[ 貴方の元に届くのは 折りたたまれた青い便箋。 端は少しだけズレているかもしれない。 鉛筆で書かれたようなその文字は 少年が丁寧に書いたもの。 ]
(-59) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
/* わたるくん、ごめん………… メイちゃんに送ったのと、わたるくんに送ったのと、 逆でもよかったかなあとも思ったんですが、ですが。 手紙に反応してもらえてるの見ると、うれしいですね……
(-58) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
[ シャープペンシルを置いて深く息を吐く。 何を書けば、正解だったろう。 まるで自分の父に宛てるように書いてしまったそれは 送るべきか、しばらく迷って ]
……………
[ 折りたたんだ手紙をそっと、抽斗の奥の方へ。 届かなくてもいい、届かない方がいいかもしれない。 だけど、読んでしまったから。
そうだ、何か文句を言うのなら リ・ジアンさまか、お父さん℃ゥ身に言うといい。 無責任な考えを一緒にしまいこみ 僕は部屋を出ようと扉へ向かう。 ]
(125) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
ぅ、わっ………と
…………母さん、
[ 扉の前にいたのは見舞いに来た母だ。 どこへ行くの、大人しくしてなさい そう言ってぐいぐい、と押し戻されて
この部屋から出られないかもしれない君へ
僕はあの文面を思い出し、俯いた。 少し伸びた前髪が暗い目元を覆う。 ]
(126) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
/* 両方違うの?か?
わあい。カガすぁんからチェーンメール来た。 カガさんのソロルは一つの小説みたいで好きです。本で読みたい。
(-60) 2018/09/24(Mon) 22時頃
|
|
/* ひええ、これでいいかなあ、大丈夫かなあ。 とりあえずノルマは達成…… もう一通、るいさんかめいちゃんに送りたいけど、間に合うかな…… 歯が痛い
(-61) 2018/09/24(Mon) 22時半頃
|
|
[ 顔見知りと共に食事を摂る。 無論啓之が注文したのは、日替わり定食だ。 それ以外に小さなゼリーも追加で購入した。 煙草や珈琲といった嗜好品に手をださないが、 啓之は甘いものがほどほどに好きだ。
顔見知りはラーメンを注文していた。 白衣に汁飛ばすなよ、と啓之は告げる。 湯気で曇った眼鏡を装着した顔の下部が、 にんまりと緩い弧を描く。 つまり笑ったのだ。 ]
(127) 2018/09/24(Mon) 22時半頃
|
|
[ 男二人連れ立って食事をしていても、 会話が特に弾むわけでもない。 栄養摂取か腹ごしらえで口は忙しいわけだ。 それに啓之はもともと口数が多い方ではない。
汁を飛ばすことなく麺をすすり終えた顔見知りが、 そういやさあ、となんでもない口調で話し始める。 リ・ジアンさまがさ、と言い出したので、 ちょうど咀嚼していた煮物は食道の奥に転がり込んだ。 ]
(128) 2018/09/24(Mon) 22時半頃
|
|
[ 啓之が苦しげに咳き込めば、 顔見知りは話の先をすることもなく啓之の背をさする。 胸元を軽くたたきながら、口へと水を流し込む。 ]
なんだ、おまえのところでも、 リ・ジアンさまのことで盛り上がってるのか?
[ 咳き込みながらいうせいで、酷い声で問うた。 顔見知りが勤務している科は、 確か年齢を重ねた患者がほとんだったはずだ。 流行るにしても、若者の間だけかと、 啓之は考えていたから、ひどく驚いていた。 ]
(129) 2018/09/24(Mon) 22時半頃
|
|
[ そうだと顔見知りは肯定する。 リ・ジアンさまがいるなら、見てみたいもんだ、 と動物園のパンダを見たい、 というような口調でいうものだから、 正気だろうかと強い視線で顔見知りを射抜く。 彼はなんだ?と首を傾げるから、 啓之は手っ取り早い方法をとることにした。 ]
手紙が届けるって噂は勿論聞いてるだろ。 手許に謎の手紙が届いていても怖いって思わないのか?
[ 昨日願ったことはすっかり忘れ、 リ・ジアンさまは異常だ、不可思議だ、 と弾圧でもするかのように強く言う。 ]
(130) 2018/09/24(Mon) 22時半頃
|
|
[ 別に怖くない。 なんでもない口調で顔見知りが答える。 答えを予想していた啓之は、 今日初めて白衣のポケットに手を突っ込んだ。 指先に霞めるのは、しっかりとした紙類。 掴み、それをテーブルの上に置いた。 一緒に紙片がポケットから飛び出た。
ひら、と飛ぶそれを掴もうと手を伸ばすが、 虚しく床に一枚、二枚と落ちた。 椅子から立ち上がって、それを拾い上げる。 一枚は昨日からポケットに入っていたもの。 もう一枚は、初めて見るものだった。 さっとその断片に目を通す。 あっ、と思った。 ]
(131) 2018/09/24(Mon) 22時半頃
|
|
[ なに?手品? などとのたまう 顔見知りには、 薄黄の封筒をすっと差し出しておいた。 紙片も見せたくはなかったし、 断片も見せても彼には訳が分からないだろう。 封筒は啓之宛てのものではないだろう。 一期崎とも、啓之とも書かれていないのだから。 皿の上には煮物が残っている。 食べなければ。
啓之が咀嚼を繰り返している間、 顔見知りの眼鏡をかけ直すしぐさが何度も見えた。 読み終わったのだろう。 これはいちご先生宛てのものだろ! と高らかに言いつつ、 便箋を封筒に仕舞ってこちらへと寄せてくる。 ]
(132) 2018/09/24(Mon) 22時半頃
|
|
ともかく手紙が、 実際に届いてるってことは解っただろ? 怖いだろ? どういうことなんだかさっぱりわからない。
[ 戻ってきた封筒を開く気は起きなかった。 読めよ〜、と語尾を伸ばし顔見知りは言ってくる。 碌でもないことが書かれているのだろう。
圧を掛けられると仕方ない。 まだ中座するにしてもゼリーが残っている。 しぶしぶとそれを読み始めた。 ]
(133) 2018/09/24(Mon) 22時半頃
|
|
[薄黄色の封筒に入っているのは黒猫の絵柄の便箋。 橙色のペン色で書かれた文字はやや丸く、 けれど楽しんで書かれているように、 便箋の周りや、封筒の開け口の横なんかには、 蜜蜂の絵がいくつも描かれていた。]
(-62) 2018/09/24(Mon) 22時半頃
|
|
八国メイちゃんへ
今日のメイちゃん、はじめまして。 私は喫茶店の店員をしている、 九(いちじく、とルビがある)風香といいます。
昨日のメイちゃんから、お手紙をもらいました。 とても嬉しかったので、私はそのお返しに。 私が今までメイちゃんに貰った嬉しいことを 今日のメイちゃんに伝えたいと思いました。
私は、笑顔のお客さんを見るのが好きだけれど それと同じぐらい、笑顔でお話してくれる人が好き。 メイちゃんはいつも、私がする、蜂蜜のお話を うんうん、って、楽しそうに聞いてくれます。 どの蜂蜜が甘いとか、どのぐらい入れるといいとか。 紅茶の種類も、店では色々出しているのですが、 いつも、楽しそうにお話をしてくれて、 お話を聞いてくれるメイちゃんが、私は大好きです。
(-63) 2018/09/24(Mon) 22時半頃
|
|
おばーちゃんも、メイちゃんのこと、 笑顔が可愛い、素敵な子ねっていつも言ってますよ。
ケーキと紅茶のセットをおススメって そう言ってくれて、ありがとうございます。 最近出した、イチゴの乗ってる洋ナシのタルト。 すぐ売り切れちゃうから、 早い時間に食べに来てみてくださいね。
また、いつかの、元気なメイちゃんと。 楽しくお喋りができるのを楽しみにしています。
蜜蜂店員 九 風香
(-64) 2018/09/24(Mon) 22時半頃
|
|
[一緒に、手作りだろうか。 蜜蜂の絵の、小さなシールが同封されていた。
『昨日を忘れても、少しでもメイちゃんに、 昨日の足跡を残せますように
ーーー好きなところに、貼って下さいね。』
そんな小さなメモの一言と共に。]
(-65) 2018/09/24(Mon) 22時半頃
|
|
/* 自分の方向性がわけわかんないんですけど、まあ、まあ、顔見知りくん使ってなんとか手紙を見ました。 24時までに間に合うかなー。 ぐ。
(-66) 2018/09/24(Mon) 22時半頃
|
|
[ 書き出しに、顔見知りにキッと視線を飛ばす。 彼も医師である。 啓之とは同じ年に入学して、次の年に卒業したが。 ]
蜂蜜の店員で、祖母ってことは、あの子が差出人か。
[ 蜂蜜は何度も利用している。 一方的に顔を知っているだけとはいえ、 なんとなしに虫の居所が悪い。 そわそわとする。 あの子かわいいよな〜。と能天気な相槌は無視した。
読み進めれば、 話しの方向性としては明るいものではないことが解る。 便箋から顔をあげれば、にやりと笑みが目に入る。 啓之は冷たい目を、顔見知りに向ける。 そんな怖い目で見ないでよ。 と更に腹の立つにんまりが飛んできた。 ]
(134) 2018/09/24(Mon) 22時半頃
|
|
[ 啓之は黙り込む。 薄黄色の封筒に猫の柄の便箋を仕舞い込む。 顔見知りはちょっかいをかけてくるが、 ゼリーを食べながら生返事をするばかりだった。
そうして昼食を終え、ようやく啓之は一人になる。 デスクの引き出しをも、確認しようと歩き出す。 ]
(135) 2018/09/24(Mon) 22時半頃
|
|
[ デスクの周辺には誰もいなかった。 深呼吸をして、解りきった答えを確認する。 鍵穴に差し込んだ鍵を捻れば、 引き出しは自由に開くようになる。
案の定入れたはずのコピー用紙は消え、 新たに二通の紙類が現れていた。 ]
(136) 2018/09/24(Mon) 23時頃
|
|
[ 真っ白の封筒は、一昨日渡した手紙の返事だろう。 もう一枚は、明らかに誤配達といったところだろう。 折り畳まれたそれを広げれば、その確信は強まる。 退部届、の文字に啓之は深く息を吐いた。 これは、持ち主にとって要らぬものだったのだろうか。 返した方がいいのではないだろうか。 と考えが駆け巡る。
ああ、困った。 と啓之は思う。 ともかく、返信を書こうと椅子を引いて、座る。 ]
(137) 2018/09/24(Mon) 23時頃
|
|
[薄黄色の封筒をノリで封をしたあと。 気が変わったのか、味気ないと思ったのか。 手作りらしい、蜜蜂のシールで封をして。 中に入っているのは黒猫の絵柄の入った便箋だ。
自分より年上の人への手紙だと構えたのかもしれない。 黒いボールペンの字は少し丸みがありつつも。 かなり丁寧に書かれているように見えた。]
(-67) 2018/09/24(Mon) 23時頃
|
|
お店を利用してくれたお客様へ
ご利用、ありがとうございます。 どうしてかはわかりませんが、 あなたの書いた手紙が私の元に届きました。 病院で最近噂の『リ・ジアン様』でしょうかね。 この手紙も届くといいなと思って、書いています。
当店はこじんまりとした喫茶店ですが、 長居については謝ることではありません。 美味しかったと言ってくれる、そのことが 長居への十分すぎる対価だと、私は思います。
メニューは、店長のおばーちゃんの考案が多いですが 今回の季節のケーキは私が考えた物なんです。 だから……うまそう、って言ってもらえると嬉しくて えっと、明日も、材料は問題ありませんので、 メニューとして出せるよう、作る予定です。
(-68) 2018/09/24(Mon) 23時頃
|
|
甘い物が好きなお連れさんも、気に入りますように。 食べたその方の笑顔が見られると良いですね。
甘いのがすきなら、一言言ってくだされば、 新入荷した、もう少ししたら並べる予定の まだ店頭には出していない蜂蜜を お出しすることもできますので。 その際は、遠慮なくご申しつけください。
蜜蜂店員 九 風香
(一番下に、橙色のペン色で。 お店の看板にも書いてある、 可愛らしい蜜蜂と蜂蜜の絵が描かれている。)
(-69) 2018/09/24(Mon) 23時頃
|
|
/* あっ、あっ、 ルイくんの指定見逃してた。 ごめぺろ。
デスクだったけど、白衣からでてきちゃった…… 次からは確認します……>< もしかして、ふうかちゃんのもミスってる?大丈夫?
(-70) 2018/09/24(Mon) 23時頃
|
|
[ 一番に返事が書きやすそうだと選んだのは、 先程食堂の床に落ちてしまった断片である。 一番に明確だ。 リ・ジアンさまが気になる理由は。
愛用の人気キャラクターのメモも、 枚数が少なくなってきて頼りなく表紙が揺れる。 一枚切り取って、ボールペンを走らせた。 ]
(138) 2018/09/24(Mon) 23時頃
|
|
[ 君に再び届くのは、 おおざっぱに二つ折りにされた 人気キャラクターのメモだ。 前回はキャラクターがなわとびしていたが、 今回は陽の光の下でピクニックをしている。
リ・ジアンさまは、繋がれた縁の先に、 質問の答えを君に確実に届けるのだ。 ]
(-71) 2018/09/24(Mon) 23時頃
|
|
かしこい君へ
リ・ジアンさまがヤギだったら、 手紙が紛失するかもしれないことには まったくと言っていい程気が付かなかった。 ご指摘ありがとう。
気になる理由は、 リ・ジアンさまの絵を描いてほしいとせがまれてね。
(-72) 2018/09/24(Mon) 23時頃
|
|
[ ボールペンのペン先が彷徨ったのだろう。 かすかにその先に線が残っている。 一行開けて。 隙間に詰めるように文字が並んでいた。 ]
(-73) 2018/09/24(Mon) 23時頃
|
|
願いが叶うとしたら、代償があるんじゃないかと。
俺は叶えたいものなどないが 子供達は興味がありそうで、心配でもある。 なにかあってからでは、遅い。 一期崎より
(-74) 2018/09/24(Mon) 23時頃
|
|
/* 明日返信→メイさん メルさん 加賀さん
(-75) 2018/09/24(Mon) 23時半頃
|
|
/* 間に合わないのでは?!?!
(-76) 2018/09/24(Mon) 23時半頃
|
|
[今日貴女に届いたのは買い物メモではなかった。 薄黄色の封筒に、黒猫の便箋。 上の方に居る黒猫の周りに、蜜蜂のイラストが 橙色のペンで描き足されていた。]
(-77) 2018/09/24(Mon) 23時半頃
|
|
mer さんへ
シチューのメモを落とした、喫茶店の者です。 メモのこと、教えてくれてありがとうございます。 喫茶店で落としてしまったと思っていたのに、 タンスの中にあったなんて、不思議ですね。
この手紙は、あなたに届くのでしょうか。 届いたら……ちょっと、答え合わせをしてくれませんか。
・じゃがいも ・人参 ・玉ねぎ(これは書いてなかったかな?) ・鶏肉 ・牛乳 ・バター ・シチューのルー
確か、材料はこれで全部だと思ったのですが 何かが足りないような気がして、もやもやしています。
(-78) 2018/09/24(Mon) 23時半頃
|
|
おばーちゃんは気づいていたみたいだったけど、 "美味しかったよ"としか言ってくれなくて。 結局、教えてくれませんでした。
働いているお店でも、まだ少しドジが多くて、 ちょっと抜けちゃうことが少なくなればいいなと そう思いながら、私は働いています。
入院をしているのでしょうか。 病院以外のご飯、早く食べれるといいですね。 シチューはありませんが、スープなら。 お昼に喫茶店でも出しているので、 良かったら召しあがりにきてください。
おばーちゃんのこと、ありがとう。 その言葉が本当に嬉しいです。
蜜蜂店員 九 風香
(-79) 2018/09/24(Mon) 23時半頃
|
|
[ 一枚のメモを埋めきって、椅子に体重をかける。 真っ白の封筒も、開いて中を確認する。 綺麗に書こうと努力したのだろう。 整っている文字に啓之は、ふっと笑んだ。
かしこい誰かと似た趣旨に苦笑いを零す。 ヤギだったら、郵便箱に手紙は届かず、 彼らの胃袋の中に、というイメージだ。
読み終えて、啓之は再びボールペンを握る。 生憎封筒といったしゃれたものは手の届く場所にない。 メモか、コピー用紙か、レシートくらいなものだ。 せめて手紙の体裁を保つために、 コピー用紙を少し複雑に折ることとした。 ]
(139) 2018/09/24(Mon) 23時半頃
|
|
[ 君の枕元か、サイドテーブルにそれは現れるだろう。 リ・ジアンさま経路ではなく、 馴染の看護師経由でコピー用紙は届けられる。
二つ折りよりは進化していた。 中身が簡単には見えることはない。 見た目は三角形が六つ集まった六角形をしている。 いわば、学校の授業中に、 こそこそと受け渡される手紙のようだ。 女生徒がやりとりをしている姿を、 学校で君は目にした経験があるかもしれない。
表には、海堂航くんへ、と。 裏には小さく苺の絵が書かれている。 ]
(-80) 2018/09/24(Mon) 23時半頃
|
|
航くんへ
君の手紙は鍵付の引き出しから現れたので、 先生はとびきり驚いて腰が抜けそうになった。
リ・ジアンさまの話は最近になって、 噂をたくさん聞くようになったけど、 ずいぶんと昔から居る存在なんだな。 ヤギは違うと他の人にも言われてしまった。 まるっこい姿なのか。 なかなか面白い形をしているんだな……。
(-81) 2018/09/24(Mon) 23時半頃
|
|
退院はなによりだ。 病室よりも家で過ごす方が気も休まるだろう。 君は頑張り屋だから、勉強も順調だろう。 もしも本当に行き詰ったら、 気軽に小児病棟に聞きにおいで。
P.S. イチゴのタルトは明日食べることにする。
(-82) 2018/09/24(Mon) 23時半頃
|
|
[ 書き終えた手紙は、あとで看護師に託すこととした。 夜中、寝静まっているときに忍ばせてほしいと、 頼み込むこととした。 リ・ジアンさま経由で届けるよりも、 そちらの方が断然に安心できる。
航、の署名の隣に置かれた謎生物を手でなぞる。 どうも、100%それを頼ることはしたくないようだ。 なかなか捻くれた性格をしているのかもしれないな、 と啓之は己への評価をする。 ともかくこれでリ・ジアンさまの姿について知れた。 患者からの宿題は、 七割がた片付けたといってもいいだろう。
問題は、とデスクの上に視線を向ける。 本日届いた手紙である。 非常に難解だ。 ]
(140) 2018/09/25(Tue) 00時頃
|
|
[ 相談のような、助けを求めるような、問いの正解を 啓之はひとつも持っていない。 答えの選択肢ならいくつあっても、 どれが正解なのかは、わかるわけもない。 ]
一番身近な人が正解をわかってる、 と思う。 が、……。
[ ともかく薄黄色の封筒の返事を書くことは、 いますぐにはできないだろう。 退部届に関しても頭が痛い。
憂鬱な気持ちで時計を見れば、 余裕など朝と同じようになかった。 病院内で走ることなく競歩で現場に向かった啓之は、 明日以降、足の筋肉痛に泣くことになるのだろう。 ]
(141) 2018/09/25(Tue) 00時頃
|
|
/* 一日二通くらいだな……(自分のキャパを確認した) 顔見知りくんと遊ばなければ、よかった。 うぐ。
明日はちょっと夜オンできないと思うので、隙間時間になんとかします……><
(-83) 2018/09/25(Tue) 00時頃
|
|
/* まじで何も考えずに遊んでるので、一期崎が何考えてるかわかんね〜〜〜〜。 リ・ジアンさまに関しては本当になんなのこいつだと思ってる……かな……。
願いに代償がいるのでは?とすごい不安症発症してる。 ちなみに村建てとしていいますが、ここらへん何も考えてません!えへ。
(-84) 2018/09/25(Tue) 00時頃
|
|
[何通も何通も手紙を運ぶ。]
(142) 2018/09/25(Tue) 00時頃
|
1
2
3
4
5
6
7
8
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
エピローグ
終了
/ 最新
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
トップページに戻る