84 ― 手紙 ―
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この村にも恐るべき“人狼”の噂が流れてきた。ひそかに人間と入れ替わり、夜になると人間を襲うという魔物。不安に駆られた村人たちは、集会所へと集まるのだった……。
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夜風に乗って、遠くから声がとどきます。昨夜は幽かに。今夜は響き。きっと明日は……
(0) 2013/05/22(Wed) 00時頃
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ヨーランダさん、お手紙です
[帽子のつばに手をやり、郵便屋は挨拶をする。 肩にかけた鞄から取り出したのは白い封筒。 同じく白い手袋をつけた手で、そっとそれを彼女に差し出した]
(1) 2013/05/22(Wed) 00時頃
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[静寂満つ部屋の中、 筆が紙を滑る音だけが部屋の中に響く。 瞬きの音すら、文字を綴るそれに似た。]
ーー……おや。
[鳥の鳴く声が微かに響き、青年の手は漸く止まった。煤色の双眸が緩やかに窓辺へと向く。
見つけたのは、窓枠に落ちる小さな影。赤褐色の尾羽が、硝子に鮮やかに色を挿す。]
あの鳥は
[その姿を確と目に焼き付けようとして立ち上がれば、気配を察したのか小さな影は瞬く間に飛び去った。]
……夜鳴鶯
[静謐に落とす名は もう姿も見えぬナイチンゲール**]
(2) 2013/05/22(Wed) 00時半頃
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/* は、はやすぎた?
(-0) 2013/05/22(Wed) 00時半頃
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/* やっぱ早かったよねごめん!楽しみすぎて! なすさんごめん!
(-1) 2013/05/22(Wed) 00時半頃
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[ふつふつとお湯が沸く音がした。 ティーポットとカップをあたため、茶葉を入れると、 お湯をその中に注いだ。 しばらく紅茶の葉が開く香を楽しみ、十分開いた段階になってから 一人暮らしの小さなテーブルにおいた。
とっておきのクッキーをかじりながら、少女はびっしりと文字の書かれた便箋に目を落とす。 しばらくの間、部屋には紙のこすれる音と、紅茶をすする音が響いた]
(3) 2013/05/22(Wed) 00時半頃
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/* あっ 帰還者もおっけーだったのか 実はトレイル想定だったのでした、だがジェフだ!ジェフで丁寧な男をやるんだ!
(-2) 2013/05/22(Wed) 00時半頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2013/05/22(Wed) 00時半頃
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ああ、どうも。いつもご苦労さまです。
[郵便屋がやってくるのは、たいてい昼下がりだ。
彼が差し出す封筒を認め、ひょろりとした背を丸める。 ひとつは仕事の手紙、もうひとつは古馴染みからの手紙。
――それから、もう一通。]
そうですか、今日は……ええ、それも、僕が。
[彼でない人物の名前が書かれた手紙。 差し出された三通を全て握りしめ、郵便屋の背を見送った。*]
(4) 2013/05/22(Wed) 01時頃
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[少女は、軽やかなメロディを口ずさむ。
手紙を運ぶ青い鳥の歌は、ピアノの先生に習ったばかり。 その歌を気に入った理由は、誰にも言えずに秘密にしてある。
苦労を知らぬ白く細い指先が、デスクの引き出しを開き大切に仕舞われていた便箋を手に取った。 淡い花の香りを纏う紙に、翡翠色の瞳を細める。]
さてと、何を書こうかしら……
[少女は陽当たりのいい窓際のデスクで、悩ましさと胸の奥のくすぐったさに、百面相をしていた**]
(5) 2013/05/22(Wed) 01時頃
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まあ。ありがとう、郵便屋さん。
[人も部屋も白ばかり。 規則正しい日常は平穏で、だけど少しだけ物足りない。 白でない服、そして纏う空気も、此処での彼はすべてが異端な来訪者。]
…あ。 郵便屋さん、パン屋さんの前を通って来たでしょう?
[毎度驚いたような顔をしてくれる。 ふふ。受け取った封筒で漏れる笑いを隠したら外の空気を感じた。 彼も、彼の運んでくれる手紙も、*大好きな非日常*]
(6) 2013/05/22(Wed) 01時頃
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捜査官 ジェフは、メモを貼った。
2013/05/22(Wed) 01時頃
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[その日は雨だったように思う。 けれどあるいは、晴れていたのかもしれない。 日課の散歩を諦めざるを得なかった理由が、 それくらいしか思い浮かばないのだ。 常日頃の習慣を諦めた事実は覚えているのに 諦めざるを得なかった原因が浮かばない。
安らかなひと時を失い、 手持無沙汰であった私は洋紙に手を付けた。 久しい、本当に久しい相手に、 手紙の一つでも書いてやろうとしたのだ。]
(7) 2013/05/22(Wed) 01時頃
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[ようやく寝静まった弟妹たち。 いつものように毛布を掛け直してやってから、そっと窓辺の椅子に腰かける。 どれだけ静かに座っても、椅子の足は苦しげに軋んで、毎度ひやひやさせられる]
………、
[ポケットから取り出したのは一通の手紙。 音立てぬように封開けて、窓灯りを頼りに文字を拾う。 暗い部屋の中で、便せんだけがほんのりと輝いて浮かび上がる。 日ごろ無愛想な表情も、この時ばかりは眉を上げたり下げたり忙しく、]
(8) 2013/05/22(Wed) 01時頃
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/* ひとりごとてすてす
(-3) 2013/05/22(Wed) 01時頃
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―――…ッ!
[どさり。部屋に響いた重たい音に、弾かれるように顔を上げる。 部屋の中へとようよう目を凝らせば、ベッドに寝ていたはずの末弟が、床に丸くなって転がっている]
……ったく、脅かすんじゃないよ。
[肩を落とし、静かに息を吐く。 二段ベッドに5人が寝るから、弟妹たちの手足はいつもはみ出し放題。床に落ちた弟も、起きることなく寝続けている。 やれやれと手紙をしまって立ち上がると、弟を床から抱き上げて]
ちょっとはあたしにも、ゆっくり夢を見せてほしいもんだ。
[幼い弟のふくふくとした丸い頬に、ため息混じりに呟いて、そっとベッドに横たえた**]
(9) 2013/05/22(Wed) 01時頃
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/* おんなのこおおいなー!! 男キャラで入るべきだったかな
(-4) 2013/05/22(Wed) 01時頃
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/* ルーカスのこいび
わたしおとこでした。 (一人称は私)
(-5) 2013/05/22(Wed) 01時半頃
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博徒 プリシラは、メモを貼った。
2013/05/22(Wed) 01時半頃
博徒 プリシラは、メモを貼った。
2013/05/22(Wed) 01時半頃
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[時化て柔らかな洋紙にペン先を沈めた。 鋭い切っ先から染み出す青インクの特有の臭いがした。 そうすると、やはり雨の降った日だったのかもしれない。
私はともかく、文字を綴った。 数行書いては手を休めて、文字の続くだろう話題を探しながら。 元来私は言葉を使うのが苦手なのだ。 文字の整った形だけは、紙面上で生意気に鎮座しているが、 その実私の文章は何を伝えればいいのか 途方に暮れている子供のようだった。]
(10) 2013/05/22(Wed) 02時頃
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あ、の パパからの手紙、来て
[ないですよね。 ちっちゃな声はおそらく郵便屋さんには届かなかったでしょう。背の低いこの男の子、ジョージがお守りのように手にした私以外は、誰にも届いていません。 ね、だからそんな顔しないで。 ほら、俯いたら大きい眼鏡が落っこちそうですよ?]
ありがとうございます、郵便屋さん
[ようやく顔をあげたジョージは気丈にも笑顔を浮かべました。 良い子なのです。 すばらしい子なのです。 ああ早く帰って来てくださらないかしら。 私――無骨な万年筆である、この私の前の持ち主。彼のお父さんは**]
(11) 2013/05/22(Wed) 02時頃
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/* NG皆無って書いたら中身すけるんじゃないかという自意識過剰発生です
村建てです。ずさりました。びっくりした。 まだ建てて二時間たってないぜ。 ありがとうございます、ありがとうございます。
(-6) 2013/05/22(Wed) 02時頃
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[片付けられた書斎の机に受け取った手紙を置いた。 椅子に深くかけ、最初に三通目の手紙の封を切る。
宛先は、弟。 時折こうして、弟へ宛てたファンレターが届く。]
もう、あいつはいないというのに。
[熱を帯びた文章に目を通しながら、頬杖をついた。…弟の癖。 そして、普段使いの万年筆ではなくボールペンを取って、書き始める。弟への手紙の返事を。]
(12) 2013/05/22(Wed) 02時頃
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――……あー、 なに書きゃいいんだ俺は このままじゃ洋紙の無駄だ、な
あー あー、あー、あー [案の定、私の手は早々に止まる。 話の種でも乗っていないかと机横の本棚に助けを求め、 適当なものに目を通した**]
(13) 2013/05/22(Wed) 02時頃
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/*
ジョージ超かわいいな。
(-7) 2013/05/22(Wed) 02時頃
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―数年前の話―
『お姉ちゃん、お願いがあるの』
[それは病の床にあった妹からのおねだり。 弟妹の中では年齢の一番近かったその妹は、一番の気心知れた話し相手でもあり。幼い頃から病がちではあったが、その分思慮深く、穏やかな、自慢の妹であった]
お願いって?
[ベッドサイドの椅子に腰かけ、妹の手を握る。柔らかかった妹の手は、この頃にはすっかりやせ細り、乾いてしまっていた]
『手紙をね、飛ばしてほしいの。遠く、遠くの誰かに届くように』
[断るはずもなかった。妹の言う通りに代筆し、風船を用意して]
(14) 2013/05/22(Wed) 02時半頃
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[妹の代わりに、ひとり上がった病院の屋上。 風に揺れる風船5つ。 どこか遠くの見知らぬ誰かに、ひとつでも届くように。 妹はまだここに生きてる。そのことが届いて欲しい]
ほら。……行け!
[病室の窓からも見えるように、風船は目立つ色にした。 それはとても晴れた日で、真っ青な空に赤い風船がよく映えた。
高く高く空へ昇る赤い風船。 その色が目に沁みて、そっと両手で目を覆った**]
(15) 2013/05/22(Wed) 02時半頃
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博徒 プリシラは、メモを貼った。
2013/05/22(Wed) 02時半頃
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[返事を書き終え、ペンを置く。 弟宛の手紙を机の引き出しの上から二段目に仕舞った。
差出人ごと区分けした中、分量の多い一角に目を留める。 そこには、"文通友達"からの手紙が並んでいた。]
……そういえば、一昨日出した手紙がそろそろ着く頃かな。
(16) 2013/05/22(Wed) 03時半頃
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― 回想:数年前の話 ― [よく晴れたある日のことだった。 赤い物体を手に興奮気味に飛び込んできた弟の表情を、 今でも覚えている。]
風船、……と手紙……。うん、どうした。
[『これ、庭の金木犀に引っかかっててさ! けっこう遠くの女の子みたいだ、住所が書いてある』]
へえ、返事でも書くつもり?
[物好きだね。そんなニュアンスを込めて尋ねると、 『もちろん! たまたま風船が届いた相手と文通なんて、わくわくするだろ?』 そう言って弟は、上機嫌に口笛を吹いた。
以来、彼は、『あのときの子から返事が来た』と時折嬉しそうに語った。それももう、二年と少し前のこと。**]
(17) 2013/05/22(Wed) 04時頃
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/* >>2 うわああああダッシュがダッシュになってなあああい うわあああああへこむ
(-8) 2013/05/22(Wed) 10時頃
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/* 鳩入力やっぱ慣れてない…
(-9) 2013/05/22(Wed) 10時頃
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はーい、いらっしゃい。 今日はこの辺りが咲き頃だよ。
[店頭に呼ばれて顔を出すと笑顔で接客を始める男が一人。]
ありがとう、またよろしくお願いします。
[接客が終わると客を見送ってから、残った蕾をそろりと撫でる。 売れ残っても押し花やポプリへと姿を替えてまた店頭に並ぶから 心配ないよと言っているようだった**]
(18) 2013/05/22(Wed) 12時頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2013/05/22(Wed) 12時頃
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― 数刻前 ―
[少女は、ふわふわで量の多い黒髪を二つに結わえ、忙しない母の声を聞いていた。 早く、急いで。 そう急きたてる声に合わせて、黒のワンピースの裾がふわり ひらりと揺れる。]
はぁい!!
[一度鏡の前に寄り、全身を確認してから頷き一つ。 少女はやはり急ぎ足で部屋を後にする。 薄茶色のテーブルの上には墨とペンと、薄ピンクの便箋が一枚。 開けっ放しの窓からの風に揺れるそれに、記された文字はまだ 無い。**]
(19) 2013/05/22(Wed) 12時頃
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茄子さん拡張ありんと! チップに迷ってたらまさかのはみ出しでびびったお……
(-10) 2013/05/22(Wed) 12時頃
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埋まるのはええ。
(-11) 2013/05/22(Wed) 12時頃
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捜査官 ジェフは、メモを貼った。
2013/05/22(Wed) 12時半頃
捜査官 ジェフは、メモを貼った。
2013/05/22(Wed) 12時半頃
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/* しかし見事に標準チップで揃ったな。何だか懐かしい感じがする。 ジェフも比較的新しいチップではあるけれど
(-12) 2013/05/22(Wed) 12時半頃
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/* あ、ルーカスの一人称私かな。 だったら僕に切り替えるかな、いやあえて俺で丁寧狙うか。それでいこう。
(-13) 2013/05/22(Wed) 12時半頃
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/* いやト書きが私か。かっこいいな。 じゃあやっぱり私でいいかな。
(-14) 2013/05/22(Wed) 13時頃
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―― 自室 ――
[再びの静謐の中、青年は密やかに筆を走らせる。 質の悪いがさついた原稿用紙に記していくのは、つい先日出版されたばかりの小説の続編。 閉鎖的な全寮制の学園で、少年と少女が秘められた謎と対峙していくジュブナイル小説だ。
売り上げは良いとは言えないが、有難いことに好いてくれる読者の要望を受けて続編を出すことが許された。]
……、はぁ。
[しかし、さっぱり先がまとまらない。大まかなプロットはあるものの、細部がなかなか固まらない。 インク壷にペン先を浸したまま考えること暫し、そのままではペンもインクも劣化してしまうと慌てて引き抜いた拍子に、原稿に黒い斑点が散った。]
書き直しですね、これでは。
[使い物にならなくなった紙を手に取り、ぐしゃりと握りつぶす――ことは出来ず、綺麗に折りたたんでからゴミ箱へと棄てた。]
(20) 2013/05/22(Wed) 13時頃
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[郵便屋さんから受け取った手紙が、私の目の前にあります。片手に私、片手に封筒。 一緒に持って、うまくしまっていなかった私から黒インクが滲んでしまったことを、ジョージは今でも後悔しているのです]
あっ 叔母さん お買い物、ですか…はい、わかりました
[そうしてまた、私は彼の帰りを待つことになるのです。二階の隅の小さな小部屋。 ョージも小さいからちょうどよく見えるけれど、そして私にはとても大きいけれど。でももっと大きな、窓のある部屋がいいと思うの。 封を切られない手紙は、きっと女の子からのものでしょう。私のインクなんかじゃ消すことの出来ない、なんだか良い匂いがしますから]
(21) 2013/05/22(Wed) 13時半頃
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/* >ジョージのメモ パパだと…! なんという素敵無茶振りですか一体。 血縁のほうが楽しいかな、それとも非血縁のほうがいいかな。一寸考えよう。
1)十年以上前に付き合っていた女性がいた案 レオナルドはジョージの存在を知らないパターン。血縁・非血縁、両対応可。
2)子供の存在は知っているが…案 離婚その他、なんらかの事情により引き取っていないパターン。血縁寄りか。
第二案はやってみたいが、レオナルドが推定・実家暮らしであることと整合性がつけにくいのがなー…。
(-15) 2013/05/22(Wed) 13時半頃
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[一向に迷い続ける筆を持ち続けてもしょうがないと、机を離れてベッドサイドの書架に向かう。作家順に並べられたその中から、視線が止まるのは世界的に有名な推理小説の背表紙だった。
それはまた、青年を警察官という職業に就かせた切欠になった本でもある。]
向いていなかったんですよ。 私に、警察官なんて。
[自らに言い聞かせるよう呟いた声は、あまりにも小さい。 警察の仕事が嫌なわけではなかった。ただ、真面目一辺倒で気の弱い自分自身が、守るべき人々を本当に守ることができているのか、自信がなくなった。
小説の中の警察官は何者にも屈せず強く、格好いい。そんなヒーローに抱いていた憧れは、ばらばらに砕かれて心の奥底に沈んでいる。]
(22) 2013/05/22(Wed) 14時頃
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[指先は書架を彷徨うが、ブックスタンドのように本と本との合間に挟まった皮のエンベロープに辿りつく。 玉紐で閉じられた口を開けば、中身は何が入っているかは勿論わかっていて、それでも]
……そうだ。
[気持ちを上向かせるように決意を口にする。 エンベロープの中のレターセットが、かさりと小さく音を立てた**]
(23) 2013/05/22(Wed) 14時頃
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―風船にくくられた手紙―
[金木犀の枝に絡まり、ふわふわと揺れる風船。 括りつけられていた手紙はシンプルなオフホワイトの便せんで、丁寧に書かれた柔らかな文字が並ぶ]
(-16) 2013/05/22(Wed) 14時頃
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この手紙を読む何処かのあなたへ
はじめまして。 まずは手紙を拾ってくれてありがとう。
今日は空がとっても綺麗だから、 昔から憧れていた実験に挑戦してみました。
この小さな部屋にいる私の言葉を空が運んで、 まだ見ぬあなたがこれを読んでくれている。 それを想像すると、とても不思議で、とても幸せ。
あなたは何処でこの手紙を読んでいるのかしら? お返事で教えてもらえると嬉しいです。
あなたに幸いを
**市**通り*** レティーシャ・ヨハンソン
(-17) 2013/05/22(Wed) 14時頃
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[模様も押し花もない飾りけのない便せん。 けれど差し出し人の名前の横には、ひと筆書きされた小さな天使の絵**]
(-18) 2013/05/22(Wed) 14時頃
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―風船にくくられた手紙―
[あの日解き放った風船はふわりと何処へ降り立っただろう。 括りつけられたのはシンプルなオフホワイトの便せんで、丁寧に書かれた柔らかな文字が並ぶ]
(-19) 2013/05/22(Wed) 14時半頃
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この手紙を読む何処かのあなたへ
はじめまして。 まずは手紙を拾ってくれてありがとう。
今日は空がとっても綺麗だから、 昔から憧れていた実験に挑戦してみました。
この小さな部屋にいる私の言葉を空が運んで、 まだ見ぬあなたがこれを読んでくれている。 それを想像すると、とても不思議で、とても幸せ。
あなたは何処でこの手紙を読んでいるのかしら? お返事で教えてもらえると嬉しいです。
あなたに幸いを
**市**通り*** レティーシャ・ヨハンソン
(-20) 2013/05/22(Wed) 14時半頃
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[模様も押し花も見当たらない、飾りけのない便せん。 けれど差し出し人の名前の横には、ひと筆書きされた小さな天使の絵**]
(-21) 2013/05/22(Wed) 14時半頃
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―風船にくくられた手紙―
[あの日解き放った風船はふわりと何処へ降り立っただろう。 括りつけられたのはシンプルなオフホワイトの便せん。 黒の万年筆で丁寧に書かれた、柔らかな文字が並ぶ]
(-22) 2013/05/22(Wed) 14時半頃
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この手紙を読む何処かのあなたへ
はじめまして。 まずは手紙を拾ってくれてありがとう。
今日は空がとっても綺麗だから、 昔から憧れていた実験に挑戦してみました。
この小さな部屋にいる私の言葉を空が運んで、 まだ見ぬあなたがこれを読んでくれている。 それを想像すると、とても不思議で、とても幸せ。
あなたは何処でこの手紙を読んでいるのかしら? お返事で教えてもらえると嬉しいです。
あなたに幸いを
**市**通り*** レティーシャ・ヨハンソン
(-23) 2013/05/22(Wed) 14時半頃
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[模様も押し花も見当たらない、飾りけのない便せん。 けれど差し出し人の名前の横には、ひと筆書きされた小さな天使の絵**]
(-25) 2013/05/22(Wed) 14時半頃
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/* お手紙3連発! コピペ祭で最終的なログが美しくなくなるが許してつかぁさい。
妹はレティちゃん17歳。 現段階では手紙の人にしか名前は明かさない予定。 誰かのNPCと被っても気にしない。 同名の他人なんてよくあること。……大丈夫よね?
(-24) 2013/05/22(Wed) 14時半頃
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博徒 プリシラは、メモを貼った。
2013/05/22(Wed) 14時半頃
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/* この……秘話を見た瞬間のときめきをなんと形容しましょうか。この仕組み素敵だ。
それにプリシラさんの小道具の拾い方や使い方が好みすぎる。小さな天使の絵!
(-26) 2013/05/22(Wed) 15時頃
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少し出かけてきます、郵便局へ手紙を出しに。
[母と二人暮らしのこの家は、実を言うと仕事には不向きだった。 講師をしている大学からも遠く、講義を多くは受け持てない。 お陰で、家庭教師の口を引き受けて生活の足しにする有様だ。
それでもここを離れられない理由のひとつは、 二年前にギターケースひとつ持って飛び出した弟のこと。
曰く、『大きな都市じゃないと、芽が出るものも出ないから!』。 家出と呼ぶには悲壮感に欠けていた。 けれども、独立と呼ぶには消息がつかなすぎた。
もうひとつは――]
(24) 2013/05/22(Wed) 15時頃
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これはコリンズ夫人、こんにちは。
[庭仕事をしていた隣家の夫人に会釈する。 精が出ますね、などと挨拶に付け足してしまったのがいけなかったらしい。庭のイタドリと格闘する手を止めた夫人は満面の笑みを浮かべると、息も継がずにまくし立て始めた。
『あらレオナルドちゃん。 そういえばレオちゃんはまだ独り身なの。 大体、浮いた話一つないじゃない、親戚にいい娘がいるのよ』]
あの、夫人。 お気持ちはありがたいのですが――
[週に1度は繰り返されるやり取りに閉口しながら、 曖昧な笑みを浮かべた。]
実は約束を交わした人がいましてね。 随分遠くに住んでいるせいで、なかなか会えなくて。
(25) 2013/05/22(Wed) 15時頃
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[そうなの、それなら諦めますけどねえ。 夫人の疑り深い眼差しを背に浴びながら、大股に歩く。]
……すみませんね、コリンズ夫人。
[大嘘ではない。だが、本当でもない。
きっと正直に話したら却って縁談を勧められるばかりだろう。 「さようなら」の走り書き一枚を残し、十数年前に行方をくらましたひとのことが未だ気にかかっているなどと。引越しに踏み切れずにいたのも、彼女との縁が断ち切れてしまう気がしたせい。]
僕の周りの人間は、自由すぎていけない。
[弟にせよ、彼女にせよ。 二人とも闊達さは似ていた、と苦笑をこぼし、土道を急いだ。**]
(26) 2013/05/22(Wed) 15時頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2013/05/22(Wed) 15時頃
受付 アイリスは、メモを貼った。
2013/05/22(Wed) 15時半頃
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親愛なる教え子へ
どうです、勉強ははかどっていますか。
次の先生はもう見つかったろうか。 辞めるのが急だったので、じいやさんには迷惑をかけてしまいました。君には二年ほども教えていた計算になるのだから、早いものです。
先日、いつぞやの修辞法の教材に使った詩の載った本を見つけ、君の事を思い出しました。覚えているでしょうか(忘れられていたら元 家庭教師としては困るのだけれど)、水仙の花に題を取った例の古詩です。
ふと買い求めてしまったものの、僕は初版本をもう持っている。同封するので、よかったら眺めてみてください。彼の詩は少し堅苦しいが、とても良い本だから。
ご両親にもよろしくお伝えください。 レオナルド・マクガイヤー
(-27) 2013/05/22(Wed) 16時半頃
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[シンプルな便箋に、几帳面な文字が並んでいる。
小包に同封された詩集には、 四葉のクローバーをあしらった栞が挟まっていた。**]
(-28) 2013/05/22(Wed) 16時半頃
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ただいま戻りました
[階下からジョージの声がします。 あら、何か買い忘れて怒られているみたい。 あんなちっちゃい腕じゃ、全部は持てないもの。仕方ないわ、ええ仕方ない。 暫くして、ジョージは部屋に戻ってきました。 小さな身体に似合わない大きな溜息をついて、そうして私にそっと手を伸ばすのです]
また、怒られちゃった 僕は駄目だなあ
[私を掴み、きゅ、と握り締めてくれました。 引き出しの中、何通も入った封筒。封は閉じたままのそれに、私は宛先を書いたことがありません。 そのさらに下には、一枚の写真がありました]
(27) 2013/05/22(Wed) 17時半頃
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[ぼんやりとして、しかも古ぼけた写真は、写った二人の顔もよくわかりません。 それでもジョージには、女の人がママだとわかります。 親しそうに寄り添う姿。 隣にいるのはきっと、パパでしょう]
パパは、僕のこと知ってるって 叔母さんが言ってたんだよ
[言い聞かせるように、ジョージは小さくひとりごちました。 写真の裏には、何度も見て覚えてしまった、けれど知らない土地の名前と、男の名前。 「レオナルドと」という走り書きは、いかにも安っぽいインクで書かれています]
(28) 2013/05/22(Wed) 17時半頃
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[ジョージのママは、パパの名前を教えてくれませんでした。 ジョージも、聞きませんでした。 パパからママへと渡され、そして今はジョージの元にいる私は知っています。
この男は、ジョージのパパではない。 そう、私の最初の持ち主ではないのです。
けれどそれをジョージに伝える術はありません。 嗚呼かわいそうなジョージ。 パパが何処にいるかなんて、知る者はきっと、いないのに**]
(29) 2013/05/22(Wed) 17時半頃
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―― 回想・数年前 ――
[それはとても晴れた日のこと。定時のパトロールで街に出ているときだった。
いつものように道行く人々と挨拶を交わすが、どこか皆視線が上へ向いている。何かあるのだろうかと青年もまたそれに習うと、街路樹に引っかかった鮮やかな赤い風船を見つけた。 青々とした空に赤色が映えて、目に眩しい。]
誰かが離したのでしょうかね。
[子どもが誤って手を離したのかと街路樹の側で辺りを見渡すも、それらしき人は見えない。 けれど別の場所で探している可能性もないとは言い切れぬと、枝に引っかかっている紐へと手を伸ばした。
それほど高い位置ではなかったために背伸びしただけで指先に引っかかったそれを手繰り寄せる。 確りと離さぬよう手首に巻きつけようとしてようやく、括りつけられた手紙の存在に気がついた。]
落し物……ではない、のかな。
[紐を解き手首に結びなおすと、改めてオフホワイトの便箋に視線を落とした。 柔らかな字を読み進めていけば、自然と青年の顔には笑みが浮かび。]
(30) 2013/05/22(Wed) 18時頃
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[目を通し終えて丁寧にそれを畳んでポケットに仕舞うと、パトロールを再開した。 いつもの通るルート、いつもと同じ挨拶。
しかしひとつだけ違ったことは、途中雑貨屋に立ち寄ってレターセットを購入したこと**]
(31) 2013/05/22(Wed) 18時頃
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―― 数年前 ジェフリーからの返事 ――
[雑貨屋で選び購入した青い上質な便箋に やや角ばった筆圧の強い文字が並んでいる。]
(-29) 2013/05/22(Wed) 18時頃
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はじめまして、レティーシャさん。 素敵な手紙をありがとうございます。 あなたの実験は無事成功したとのことを、この返事をもってご報告します。
私は、レティーシャさんの住んでいる場所から 少し離れた市に住んでいます。 普段は警察官として働いていて(驚かないでくださいね)、 赤い風船を見つけたのはちょうどパトロール中でした。 誰かが風船を手放して悲しんでいるのではと心配しましたが、 私が手にすることによってあなたに喜んでいただけたら、嬉しいです。
またよかったら、お手紙をください。 ですが今度は幸運の天使の落し物ではなく、郵便屋さんにお願いをしてくださいね。
Amicalement, Jeffrey Keith
XXXXX市 XXX番地 X **
(-30) 2013/05/22(Wed) 18時頃
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― 回想:十数年前 ― [走り書き一枚で去った彼女とは、始まりも走り書き一枚だった。
貧乏学生だった頃、高価な本を抱えてにわか雨に立ち往生していたときのこと。バス停まで傘を差しかけてくれた通りすがりの女性は、天の助けに見えた。
別れ際、慌てて手帳の切れ端に走り書きをして、押し付けた。]
「ありがとう。助かりました。 よかったら、今度お礼をさせてください。
3−8、S公園通り、T市 レオナルド・マクガイヤー」
[記された住所は現在も住んでいる生家。 そのメモ書きは、今も彼女の持ち物に紛れているやもしれず**]
(32) 2013/05/22(Wed) 18時頃
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[外と自分を繋ぐ大事な手紙。 開けたくてたまらないけれどすぐに開けるのはもったいなくて、まだサイドテーブルの上に封を切らずに載せてある。 穏やかな昼下がりは優しくて、だけど静か過ぎる。]
…こんないいお天気の日だったなぁ。
[本も読み飽きてしまって、退屈で見上げた空に鮮やかな赤が飛んでいくのを見た>>14。 空と風船のコントラストが綺麗で、飛んでいける自由が羨ましくて、小さな点になるまで 見えなくなるまで、ずっと見ていた。
飛ばした張本人に話を聞けたならきっと夢のある提案だと感心した筈。 自分は新聞の文通欄で文通相手を募集したり、時には郵便屋に手紙を託すくらいの現実的なアイデアしかなかったから。]
(33) 2013/05/22(Wed) 19時半頃
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[風船こそ使わなかったものの、自分の生きた証――と言うとおおげさではあるけれど――を残したい、と 最初に思ったのはいつだっただろう。 かつての旧友とは時折手紙を交換していたから、身近な手段といえば手紙だった。
自分が病院にいることを伏せて文通している相手、読んではこんな冒険をしてみたいと夢想する小説の筆者、いつしか返事の来なくなってしまった相手もいた。 封を開けるとそこに篭められた想いと一緒に書き手の暮らす街の空気や生活の一部も感じられる気がして好きだった。 手のひらに収まる宝物はいまやサイドテーブル下段の引き出しを埋め尽くしてベッドの脇の箱に溜めてある。
開けばいつでも時を遡れる。いつでも相手に会える。 小さくて薄い、タイムマシン**]
(34) 2013/05/22(Wed) 20時頃
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[その昔、まだ地元からでたばかりの頃。 すこし寂しくて、読んでいた雑誌のペンフレンド募集欄に投稿したことがあった。
アイリス・クラム 趣味:紅茶、ピアノ よろしくお願いします。
たったこれだけの文書ともいえない書き込みが掲載されて。 未だ続いている人もいれば、ある日突然返事がこなくなることもある。 遅筆ながらも、すこしずつ文字を綴り、返事がくるのを心待ちにするのは 生活の中の楽しみだった]
(35) 2013/05/22(Wed) 20時頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2013/05/22(Wed) 20時頃
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[幾度も読み返した本を開く。 さて、私はこの本を手に入れた経緯も思い出せない。 愛すべき妹に勧められたか、それとも、 勧めるつもりで購入したまま肥やしとなっているのか。 この年で読むには少し、眩しいものを数ページめくり]
…… 小説、ねぇ そんなうまくいかないっての
[脚色の為された物語に、口不調法、いや書き下手というべき 私の力になってくれそうな場面はなかった。 だから相も変わらず私の手紙は、短いままだ。]
(36) 2013/05/22(Wed) 20時頃
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久しく君の文字を見ていないと思い、筆を取った。 どうだい、君はまだ寂しい男どもに夢を見せてやってるのかい?
[筆先が長く紙面に触れた名残か、 クエスチョンマークの後ろにピリオドのような点がある。 カジノバーでの仕事を「夢を見せる」と形容し、近況を尋ね]
最近はめっきり、そっち方面での仕事がなく 君の鮮やかな札捌きがみれずに残念だ。
また顔を出せた際には今度こそ、 夢を現実にさせてみせるよ。 いつかのような失態は見せずに。
PS. そのためにも女神の微笑がほしいところだ
[文字上での距離を測りかねていることが、砕け損ねた文章に現れる。仕事が終わった時点で話しかける言葉は大分フランクであったはずだ。彼女のつくテーブルで挑んだ勝負が酷く負けが入ったことも手伝って。]
(-31) 2013/05/22(Wed) 20時半頃
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[いやけれど、その小説も確かに力になったことはある。 女性の言葉づかい、話ぶり 妹と離れて久しい私にそのようなものを思い出させてくれ 手紙を綴るのに役立った。 少しばかり趣味の悪い、手紙を送るのに。]
(37) 2013/05/22(Wed) 20時半頃
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― 数年前に出された手紙 ―
レティーシャ、はじめまして。 庭の金木犀に引っかかってた風船を見て、手紙を書いています。
文章を書くのは得意じゃなくって、よく年の離れた兄貴にからかわれます。だから、ヘンなとこがあっても許してくれると嬉しい。
レティーシャの住んでいる市を地図帳で調べました。 どうやら俺の家とは百キロくらい離れているみたいだ。 なんか、わくわくするよな、こういうの。
いつか、**市にもギターの演奏ツアーに出かけられたら。 それで君に聴きに来てもらえたらって想像して、楽しくなりました。
T市S公園通り3−8 セシル・マクガイヤー
追伸: 可愛い天使の絵、俺も真似てみようと思ったら……失敗! どうも、楽譜以外のものは上手くかけない性質みたいだ。
(-32) 2013/05/22(Wed) 21時頃
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[手紙は上手とは言えない大きな字で書かれていた。
署名の横に描かれた何かの絵は豪快に黒塗りで消され、 横に添えたスマイルマークで誤魔化してある。**]
(-33) 2013/05/22(Wed) 21時頃
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/* ときめきが止まらないのですがどうしましょうね。 手紙っていいなぁ。(今更)
(-34) 2013/05/22(Wed) 21時半頃
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博徒 プリシラは、メモを貼った。
2013/05/22(Wed) 21時半頃
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/* あとはマーゴとジョージか……。 どうしようなぁ。プロローグ中に組めなかったら郵便事故狙おうか。 レオナルド宛てがジョージに届くのも面白いんだけど、 しかし宛名がセシルなんだよな……。
マーゴは、レティの年齢もうちょいさげて妹の友人とかお願いしてみる? 苦しいかな。 もうちょいマーゴのソロール見てから考えよう。
(-35) 2013/05/22(Wed) 21時半頃
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[其の人へと送る手紙は、ただの羊皮紙ではない。 薄桃色の紙面、片隅に愛らしい花が揺れる。 少女趣味が香る便箋だ。
こんなものを買う人間は、年端もゆかぬ少女だけだろうと 私は今でも疑わない。 だからこんなもので手紙を送る人間は、 少女でしかありえないのだ。]
(-36) 2013/05/22(Wed) 21時半頃
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ちょっと時間あいちゃった、ごめんなさい。 学校の先生がひどいんです、4ページもレポート書いてこいだなんて! あたし、しばらくは真っ白のレポート用紙見たくない! だからキャサリンさんに出す手紙がこの色で良かったなって、そう思います。 これまで真っ白だったら、あたしきっと、頭真っ白のお婆ちゃんになっちゃう。
あ、それでね、 今日は学校の帰りにあの猫のいる場所によってみたんです。 覚えてますか? ちょっと前の手紙に書いた、片耳がギザギザの子。 あの時はすぐに逃げられちゃったけど 今日はちゃんとチーズで手懐けようと思って! チーズは食べてもらえたけど、手引っ掻かれちゃった。 キャサリンさんの病院まで連れて行くのはまだまだ時間がかかりそう……。
キャサリンさんはおかわりないかしら。 今日も明日も、体調がよくありますように!
(-38) 2013/05/22(Wed) 21時半頃
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/* ポイント制限ないから独り言控えなくていいのありがたい。 ソロール村でひとりごと使えないとお口がモガモガしちゃう。 王様の耳はろばのみみー。
(-37) 2013/05/22(Wed) 21時半頃
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[一番最初に彼女へ出した手紙は、 「***病院 *階 窓際の、外を眺めている女性へ」 との宛名書きがつけられた不可思議なものだった。 突然申し訳ありません、との見かけは丁寧な言葉遣いで、 窓際で遠くを眺める姿が気になったのだと、 迷惑じゃなければまた手紙を出してもいいかと、返信用の住所を添えて。]
(-39) 2013/05/22(Wed) 21時半頃
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レティーシャさんとご姉弟さんへ
こんにちは、お元気ですか? 私は少しだけ風邪を引きかけて、けれどそれを気合ではねのけたところです。ふふふ。
実は今日は、相談事があります。 迷うなんてあまり私らしくないのだけれど。 (全部違う種類のケーキを10個ならべられたって、即答で食べたいものを選べる自信があるわ!)
でも、相談できる人がいないから、一緒に考えてくれたら嬉しいです。
もし、絶対沢山の人が喜んでくれる明るい道があって、でも自分では、そっちに行きたいかどうか解らない、なんて時。 どうしたらいいと思いますか?
(-40) 2013/05/22(Wed) 21時半頃
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/* ポーチュラカが可愛すぎてさ。 ルーカスの手紙にきゅんきゅんしすぎてさ。
これプロローグ終わるまで返せないってつらいわぁ(じたばた
(-41) 2013/05/22(Wed) 22時頃
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[私は、率直に言って
いいややめよう、詮無いことだ。 私がどう思おうと事実は変わらない。 その日、私は色も趣も異なる封筒を片手に家を出た。]
ハロー、ウェーズリー
この手紙をもっていってくれ、頼むよ この後仕事に行かにゃならなくてね
いやいや、今日は違う、違う うんそう小さなサロンみたいなところでな [二言三言、手紙と一緒に雑多な言葉を 郵便屋に押し付けて私はその日の仕事に就く]
(38) 2013/05/22(Wed) 22時頃
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[ある日偶然少女の下に降りてきた風船から始まった文通。 この手紙は何通目になるか、やり取りを続けていれば互いの色々なことを知る。 大きな家に暮らす立場を明言したことは無かったけれど、手紙に綴る内容やあるいはもしかすると住所から、つたわっていたかもしれない 。
お淑やかなお嬢様は、淡いピンク色の手紙の中では元気なお転婆だ。 矯正された整った文字ではなく、ころころとした癖のある文字の手紙は、ポプリの香りと共に便箋に仕舞われた。]
(-42) 2013/05/22(Wed) 22時頃
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―数年前のあの日、飛ばした風船―
[青空に解き放った風船は、ふわりと何処へ降り立っただろう。 括りつけられたのはシンプルなオフホワイトの便せん。 几帳面に小さく畳んで、しっかり結わえられている。
その便せんを開いたなら、 そこに並ぶのは黒の万年筆で丁寧に書かれた柔らかな文字]
(-43) 2013/05/22(Wed) 22時頃
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この手紙を読む何処かのあなたへ
はじめまして。 まずは手紙を拾ってくれてありがとう。
今日は空がとっても綺麗だから、 昔から憧れていた実験に挑戦してみました。
この小さな部屋にいる私の言葉を空が運んで、 まだ見ぬあなたがこれを読んでくれている。 それを想像すると、とても不思議で、とても幸せ。
あなたは何処でこの手紙を読んでいるのかしら? お返事で教えてもらえると嬉しいです。
あなたに幸いを
**市**通り*** レティーシャ・ヨハンソン
(-45) 2013/05/22(Wed) 22時頃
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[模様も押し花も見当たらない、飾りけのない便せん。 けれど差し出し人の名前の横には、ひと筆書きされた小さな天使の絵**]
(-46) 2013/05/22(Wed) 22時頃
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/* ポーチュラカ可愛い。
ポプリの香りがする便せん!
(-44) 2013/05/22(Wed) 22時頃
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―回想―
[あの日空に飛ばした風船は、 風の気まぐれが天使のご加護か、いくつか無事に旅を終え。
最初に届いた返事は、少し離れた街の警察官から。 郵便屋から手渡された、見知らぬ差出人からの手紙を見て、すぐさま病院へ走り出した。 病室に飛び込んだ時には、握りしめた封筒は皺が寄ってしまっていて、後から妹に怒られた。震える手で封を明け、妹と二人、青い便せんを覗きこむ。
涙ぐみながら妹が浮かべた笑み。頬に差す赤み。 思わず肩を抱き寄せて、神様に感謝した。
すぐに返事を書きたいと妹が言うものだから。 二人でひそひそ、笑いさざめきながら、また返事を代筆して。 その日の出勤に遅れかけて、慌てて店まで走ったっけ]
(39) 2013/05/22(Wed) 23時頃
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[妹が亡くなった今も、そのことを打ち明けられず。 姉の「代筆」は続き、ジェフに出す手紙の中で妹は未だ生き続けている**]
(-47) 2013/05/22(Wed) 23時頃
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ジョージさんへ
こんにちはジョージさん、お元気ですか? 私は元気です。
ピアノで素敵な曲を習いました。 幸せの青い鳥が、手紙を運んでくれる歌です。 ピアノだと歌詞はないけれど、いつも弾きながら頭の中で歌っています。
"青い鳥 さみしそうに泣いているあの子へ届けておくれ 僕の胸のあたたかさを あの子へわけてあげたいんだ"
ジョージさんはこの曲を知っていますか?
郵便屋のウェーズリーさんにペンフレンドとしてジョージさんを紹介してもらってから、そろそろ半年になりますね。 ジョージさんがもしも寂しいときに、私の手紙が少しで,もあなたを暖かくできていたらいいな、と思いました。
ポーチュラカ
(-48) 2013/05/22(Wed) 23時頃
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[少しお姉さんぶった文面に照れくさそうに笑い、便箋を折った。
ポプリと共に仕舞ってあった薄桃色のレターセットから、ふわりと花の移り香がした。]
(-49) 2013/05/22(Wed) 23時半頃
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レオナルド先生へ
せんせーのばか!!
新しい先生厳しいよ! しかもシャツがださいし、はげてるし、歯並び悪いし、なんだか手汗がすごいんだよ!
ずっとレオナルド先生が先生ならよかったのに!
(-50) 2013/05/22(Wed) 23時半頃
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[ポプリの香りの淡いピンクの便箋に似合う整った文字は一行目だけ。 二行目からは丸めのくせのある字になって、敬語まで忘れている。 少女は自分の名前を書くことも忘れ、ぷうっと頬を膨らませながら封筒に封をした。
少女はお嬢様として、人前では家名を背負う振る舞いを強いられる。 本音を見せて甘える相手は自然と限られた。
入れ違いに来る元家庭教師からの手紙があることなど知らぬまま、大人の事情を知らないお嬢様はただ我侭であった。]
(-51) 2013/05/22(Wed) 23時半頃
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/* [複数の封筒を手に、部屋を出る。 広い屋敷の裏口側へ。
丁度今が、手紙の配達時間だ。 使用人へと渡される配達物と交換するように、少女は封をしたばかりの手紙たちを、郵便屋へと託す。]
(-52) 2013/05/23(Thu) 00時頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2013/05/23(Thu) 00時頃
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/* お嬢様かわいいな。
表が静かですが、皆、手紙を送っているのでしょうか。
……今更だけれども、ドナルドあたりのチップでおれおれ詐欺をやるのも楽しそうでしたね。
(-53) 2013/05/23(Thu) 01時頃
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/* ポーチュラカ・オルブライト。 15歳。大金持ちのお嬢様。兄がいる。 お淑やかな深窓の令嬢。を装っているが本性は甘えん坊のお調子者・お転婆。 うじうじ悩まずずばっと決めるときは決めるタイプ(自称)。 兄が家を出た反動か両親の期待値が高く、習い事や家庭教師などを過剰に付けられている。
数年前からレティーシャさん(プリシラさん)と文通。 2年前から少し前まで家庭教師レオナルド先生。 半年前からジョージさんと文通。
(-54) 2013/05/23(Thu) 01時頃
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[咲ききってしまった花をいくつか選んで厚紙に挟む。 それを分厚い辞書に挟んで上から花瓶で重石にする。 そうすると水分が抜けて花は形と色を残す。
出来上がったものを今度は薄く糊付けして便箋に乗せる。 そんな自身な作業が男は結構好きだった。 オリジナルの押し花の便箋(封筒では花が落ちてしまいそう) これは花屋の店内にもひっそりと売られているもの。 お揃いに栞も作っておく、これは客に配ったりする。
黙々と作業をしていたらまた店外から来客の声がした**]
(40) 2013/05/23(Thu) 01時半頃
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長老の孫 マーゴがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(長老の孫 マーゴは村を出ました)
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―自宅―
[弟をベッドに寝かせた後、時計に目を遣る。 そろそろ出勤の時間だ。読みかけの手紙を机の引き出しにしまうと、山吹色のストールを羽織って玄関へ]
……いってきます。
[吐息と変わらぬ小さな声で呟けば、5人分の寝息が返事をする。 眼差し緩めて頷くと、しっかりと鍵をかけて夜の街へと歩き出した]
(41) 2013/05/23(Thu) 21時半頃
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―― 自室 再び机上にて ――
[ミルクティのような薄茶の便箋の上に、茶がかった黒インクの文字が躍る。 ふと思い立ったのは他でもない手紙を書くというその行為。警察官を辞めてからなおのこと、レターセットを取り出す機械は多くなった。]
元気にしていらっしゃるでしょうかね。
[特定の相手に手紙を送るとき、青年は必ず色を統一することにしている。今ペン先が滑っていくその薄茶も然り。 自然と漏れる鼻歌はギターのアルペジオを奏でて]
(42) 2013/05/23(Thu) 21時半頃
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捜査官 ジェフは、メモを貼った。
2013/05/23(Thu) 22時頃
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― つい最近出された手紙 ― レティーシャへ
元気? 少し間が空いたけど、俺は相変わらずです。
こないだの、十代の女の子はどんな贈り物を喜ぶかって話。 結局、知り合いの子の餞別には、本のほかに四つ葉のクローバーの押し花で作った栞をあげることにしました。 俺のところは兄貴しかいないから、意見、すごく助かった。 ありがとな!
ついでに、押し花でちょっと思いつきました。 うちの金木犀が季節はずれの花を咲かせててさ。 そっちへ香りが届けばいいと思って、試しに押し花にしてみた。 多少色は落ちたものの、うん、悪くない出来だ……と思う。 ……思えば、文通も随分続いたもんだなあ。
それじゃあ、また。
感謝を込めて セシル・マクガイヤー
(-55) 2013/05/23(Thu) 22時半頃
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[手紙は、大きな崩し文字で書かれていた。 だがよく見ると、文字の幅や大きさは揃っている。
同封されているのは、几帳面に折りたたまれた布包み。 中には、乾燥した金木犀の小さな花が幾つも**]
(-56) 2013/05/23(Thu) 22時半頃
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[郵便局からの帰り道。 隣家の夫人が庭先にいないことを確認し、胸を撫で下ろした]
……そろそろ、諦めてくれると有難いんですがね。
[門を開ければ、馴染んだ我が家だ。 投函のついでに購入した雑貨の類を抱えて、帰宅した。
庭の金木犀は、季節はずれの花をつけている**]
(43) 2013/05/23(Thu) 22時半頃
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/*
春咲きの金木犀。いいよねぇ。
(-57) 2013/05/23(Thu) 22時半頃
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[小さな、ほんの少し薄暗い部屋だ。 それを便宜上サロンと呼んだ。 そこにいる誰もがそれをサロンとは考えていないだろう。 私はそこで下卑た安酒で喉を焼き、 安易な、それこそ目くらましと呼ぶにふさわしいことをする。 それが今の私の、為すことであり それだけが今の私を、私足らしめんとするものであった。
時折、考える。 あの家を抜け出す晩に、思いとどまっていたら、 その行く末の虚像の私を。]
(44) 2013/05/23(Thu) 22時半頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2013/05/23(Thu) 23時頃
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[家から姿を消し数か月が過ぎたころ、 偽名を刻んだ真白の封筒に 一枚の便箋を入れた]
お前にはすまないことをした 名を立てて帰る
[安い便箋は指触りの悪いもの。 あの家で暮らす時分には触れたことさえないような。]
(-58) 2013/05/23(Thu) 23時頃
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[それでも便箋の一番最後には]
愛する妹へ ルーカス・オルブライト
[常日頃の言付けにも用いた宛名の横に 兄より、ではなく一個人の名を連ねた]
(-59) 2013/05/23(Thu) 23時頃
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[安い場代にふさわしい女の、肢体に指を滑らせては 今も家にいるだろう妹を思った。 けれど、もうやめよう。 妹の事を書くのも、今の私を語るのも。 こんなはずではなかったのだと、私が、 どの面さげて語るのだろうか。 家を出、彼女に送った言葉に反する 自堕落な生活を送る私が、 これ以上彼女の名を出すのは冒涜になるだろう。]
(45) 2013/05/23(Thu) 23時頃
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――――嫌だよ、これ以上飲んだら警察に捕まる。 あ? 話さなかったかな 前にな、仕事帰りに警察に職質されたんだよ うんそう、そう、違う場所 結構酔っぱらっててね、 なんで俺が職質されにゃなんねーのってイラついて、 思わずさ、うん、ちょっと遊んじゃって、はは
ん、大したことしてない 何やったんだっけか――……ああ、忘れた ……一晩良い夢見させてくれたら、思い出すかも**
(46) 2013/05/23(Thu) 23時半頃
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―月夜の下―
[古ぼけたアパートが並ぶこの区画。どこかの野良犬の遠吠えと、自分のヒールの音だけが響く。少し歩いたところにはちょっとした繁華街があるというのに、ここはその賑わいを裏返したかのよう]
……あれ? ウェーズリーさん。 こんな時間まで御苦労さまね。
[ふと出くわしたのは、顔馴染みの郵便局員。少しくたびれた印象の、善良そうな中年男。 気配にまったく気付かなかったことを怪訝に思いつつも、よく世話になっている間柄、愛想良く挨拶して]
ちょうど良かった。この手紙、お願いできる?
[ポケットから2通の封筒を取り出すと、それをウェーズリーに託した]
(47) 2013/05/23(Thu) 23時半頃
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―託された手紙―
[宛先は、数年前まで毎日のように通っていた病院。 オフホワイトのシンプルな便せんには、黒い万年筆で書かれた柔らかな文字が並ぶ]
親愛なるキャサリンへ
お久しぶりです。その後、体調はいかがかしら。 まだ夜は冷える日もあるから、どうぞ暖かくしてね。
うちはようやく末の弟が学校に上がって、 毎日あれやこれやと、学校での冒険譚をお話してくれるようになりました。 昼間に時間が出来たのは嬉しいけれど、ちょっとやんちゃが過ぎるのが悩みの種です。 校庭探検の成果として両手いっぱいのダンゴムシをプレゼントされた時には、思わず腰を抜かしそうになってしまいました。困ったものですね。
それから
[書きかけの所で、最後の文字が歪んでいる。 弟の襲撃を受けたのだろう、便せんの下半分は元気いっぱいのクレヨン画で埋め尽くされていた。もちろん、まるまるしたダンゴムシも描かれている]
(-60) 2013/05/23(Thu) 23時半頃
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[一通手紙を書き終えて封をすると、またエンベロープに手を差し込みもう一組レターセットを取り出した。 今度はプラムに似た桃色の美しい便箋を選び出す。]
また締め切りに追われるでしょうから、その前に……
[ふと顔を上げ、窓辺へと視線を向けた。 ナイチンゲールの尾羽が見えたそこには、やはりもう何も居ない。]
幸運のナイチンゲール。 ……まさか本当に、来てくれるとは。
[青年は、自ら描く書く小説の中に、“幸運のナイチンゲール”という一種の迷信じみたものを共通して登場させていた。 窓辺に止まったかの鳥が歌を聞かせてくれたなら、出会うことのできたものは幸せになれるという。
続編の書き出しはまさに、主人公の一人の少女が窓辺でナイチンゲールと出会う場面から始まる。 奇跡にも近いその偶然に感謝しながら、便箋に視線を戻し、ペン先をインクに浸した。]
(48) 2013/05/23(Thu) 23時半頃
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なかなかお見舞いにいけなくてごめんなさい。 あなたの幸いをいつも祈っています。
プリシラ・ヨハンソン
[差し出し人の名前はクレヨン画の下、便せんの隅に。 笑って肩を竦めたような、小さな文字で描かれていた]
(-61) 2013/05/23(Thu) 23時半頃
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―― 数刻後・自宅玄関にて ――
こんにちは、ウェーズリーさん。 この二通を届けていただけますか。
[玄関口に現れたウェーズリーに挨拶をし、薄茶色と桃色の封筒を渡す。 こちらに届いた郵便物を変わりに受け取りながら、郵便屋を労った。]
手紙、とても多いでしょう。 いつもご苦労様です。
[今日はどこの通りの花が咲いていただとか、そんな世間話に興じつつ 彼のような郵便屋を主人公にした物語も面白いかもしれない、青年はそう考えていた。]
(49) 2013/05/23(Thu) 23時半頃
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―― ジェフリーから届く手紙 ――
[プラムを思わせる柔らかな桃色の便箋に やや角ばった筆圧の強い文字が並んでいる。]
(-62) 2013/05/23(Thu) 23時半頃
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キャサリンさんへ
ご無沙汰しています。 お元気でいらっしゃいますでしょうか。
もうすでに広告は打ち出してあるのでご存知かもしれませんが 過日出版した小説の続編を執筆することとなりました。
これも普段応援いただいているおかげです。 本当にありがとうございます。 何と恵まれて、幸福なことでしょうか。
(-63) 2013/05/23(Thu) 23時半頃
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私の手紙はあの物語の中の少年少女のように勇敢でも 無邪気なものを語るものではありません。 それでもまた時折こうして、筆を取ることをお許しいただけますか?
よい返事をいただけたら、とても嬉しいです。
Bien amicalement, Jeffrey Keith
追伸: 先日拙宅の窓辺にナイチンゲールが遊びに来てくれました。 続編の跋に記すより先に、キャサリンさんにだけ この幸運をお裾分けします。
(-64) 2013/05/23(Thu) 23時半頃
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[ぺた。ぺた。
真っ白だった便箋の上に 醤油色のねこの足跡がひとつ、ふたつ。]
(50) 2013/05/23(Thu) 23時半頃
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/* 飛び込んでしまった!
(-65) 2013/05/23(Thu) 23時半頃
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はぁい。
あ、ウェーズリーさん、おつかれさま。 きょう、暑いですねー。
[何通かの手紙を受け取り、そして渡す。 年頃の娘らしく、封筒はピンクのものが多い]
おつかれさまです。
(51) 2013/05/23(Thu) 23時半頃
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[郵便屋が去った後、青年はその後を追うかのように外へふらりと出た。 注ぐ陽射しに目を細めながら、ゆっくりと自宅の周りを散策する。 風は柔らかく頬を撫で行き、穏やかな天気だ。
――確か、こんな日だった。
ここではない遠い街だったけれど、散策をしている途中に出会った一人の演奏者。 技巧が素晴らしいわけではない、けれど一瞬で引き込まれた。 楽しげにギターを鳴らすその姿は、青年の煤色の眸に確りと焼きつき 軽やかな音色は今でも旋律を再生することが出来るほど記憶された。]
……また、聴きたいですね。
[ファンだと伝えるのにそう時間も掛かることなく、自宅に帰ってからすぐに彼に手紙を出した。 そんな過去を思い出し、少し、笑って。]
(52) 2013/05/23(Thu) 23時半頃
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[男の一日はとても単純だ。 朝起きて店を開き、来客があれば相手をする。 来客が無い日ももちろんある。 そして夜になったら店を閉める。 毎日単調なこれの繰り返し。
一つだけ繰り返しの作業で無いことは ウェーズリーの顔を見た後のこと。]
手紙?ありがとう、これをよろしく。
[来客のない時間や家に帰っている時間を使って 作った花の乗る便箋で手紙を書く。 メッセージカードの日もある。]
(53) 2013/05/23(Thu) 23時半頃
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―― ジェフリーから届く手紙 ――
[ミルクティのような薄茶の便箋に やや角ばった筆圧の強い文字が並んでいる。]
(-66) 2013/05/23(Thu) 23時半頃
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セシルさんへ
こうして手紙を書くのは随分と久しぶりのように感じます。 お元気でいらっしゃいますでしょうか。 私は相変わらず、あなたの奏でていたギターのメロディを 時折口ずさんでは懐かしんでいます。
セシルさんの演奏を初めて路上で拝見してからもう 随分と歳月が経ちましたね。 最近は直にあなたの奏でる音を聴くことができず、残念に思っています。
今もまだ、路上でギターを奏でていますか? それとも、コンサートホールで煌びやかに演奏されているでしょうか。
私の鼻歌がセシルさんのギターよりも上手になる前にまた お会いできたらと思います。
Prends soin de toi. Jeffrey Keith
(-67) 2013/05/23(Thu) 23時半頃
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捜査官 ジェフは、メモを貼った。
2013/05/24(Fri) 00時頃
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ー何年か前のことー
あら。
[店の軒のしたにかかった、真っ赤な風船。 そしてくくりつけられた真っ白な封筒。 不思議に思って、家に持ち帰った。
綴られた丁寧な文字、それに惹かれて。 選び抜いたレターセットを取り出して、悩みながら文字を綴った]
(54) 2013/05/24(Fri) 00時頃
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[入れ違う事も多いけれど、待つばかりではいられない退屈な――平穏は、日々。 日に一度は広げる便箋と封筒は父や母、稀に友人に頼んで買ってきてもらったり、院内の雑貨屋で購入することもある。
柄や罫線の幅もまちまちなレターセットは気分によってどれを使おうか選ぶのも楽しい。]
今日は…これ!かしら。
[点滴や管に塗れた腕は少しばかり動かしにくいけれど、それも気にならないくらい。]
(55) 2013/05/24(Fri) 00時頃
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[親愛なるJ]
[特に進展は無いのですがペンを取っています。]
[気候が良くなってくると庭の花が一気に色づいて綺麗です。]
[貴方にもその欠片を届けられたら良いなと思います。]
[悩めるS]
[便箋のしたの方には薄紫の釣鐘草の押し花。 花言葉は、友情。]
(-68) 2013/05/24(Fri) 00時頃
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[ウェーズリーに渡したのは今日は一通だけ。 相手のことは詳しくは知らないけれどそれでいいと思う。 気まぐれに近況を報告したり、 友人には言えないことを聞いてもらえる、 そんな仲、だと思っている。]
もう一つ、作ろうかな。
[これからメッセージカードを使う機会も増えてくる。 透かした紙に押し花を挟んだらきっと綺麗だろう。 いくつか作っておくことにした。]
(56) 2013/05/24(Fri) 00時頃
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………、あ。
[気付いた頃には時既に遅し。
講師として、日々小学生を相手にしている塾の傍に 子猫が捨てられていたのはつい先日のこと。 見て見ぬ振りも出来ずに連れ帰ったは良いが、とんだやんちゃ坊主で、刺身皿を倒すわ、便箋に香ばしい足跡を刻むわで散々だ。
子猫は上機嫌に、にゃんと鳴いた。]
(57) 2013/05/24(Fri) 00時頃
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インクの色を書くのを忘れたあああああああああ
(-69) 2013/05/24(Fri) 00時頃
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― 花屋への手紙 ―
お花屋さん、こんにちは。それともこんばんは? おはようございますかも知れないですね。
先日届けて頂いたお花、とても綺麗でした。 家や知人からのお見舞いで頂くお花も、便箋のお花も、 サイラスさんのお店のお花は、大切にされているのが活き活きとしたお花から伝わってきます。 いつでも元気を貰っています。ありがとう。
以前に教わったお花の長持ちする方法はナースさん達にも大好評でした。 病院の中のお花たちも、心なしか前よりも嬉しそう。
私の周りには白い壁や白い服の人たちが沢山いるけれど、サイラスさんのお店のカスミソウの白はいくら見ても飽きないの。 お花って不思議ですね。
毎日お忙しいことと思います。お体にお気をつけて。 サイラスさんもお花たちも、元気いっぱいでいてくださいね。
キャサリン
(-71) 2013/05/24(Fri) 00時頃
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追伸―― 最近病院のお庭に新しい樹が植えられました。 薄い桃色のお花が綺麗です。名前を知らないので勝手に名前をつけてしまったの。 今ではお友達のような気分です。どんな名前だと思いますか?うふふ。
(-72) 2013/05/24(Fri) 00時頃
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[クラフト紙をベースにした封筒の端には、あまり上手ではない樹の絵が添えられていた。]
(-73) 2013/05/24(Fri) 00時頃
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―託した手紙―
[ウェーズリーに託した2通の手紙。そのうちの一通は、薄青の便箋で手紙をくれるあの人へ]
親愛なるジェフリーさん
冬には透き通って見えた夜空が、暖かくなるにつれてふんわりと丸くなってきたみたい。 少し眠そうなお月さまの明かりで、この手紙を書いています。今日は少し夜更かしです。
この間のお休みに、聖歌隊で慰問コンサートに行きました。 ソロのパートがあって緊張したけど、なんとか間違えずに歌えてホッとしています。
(-74) 2013/05/24(Fri) 00時頃
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歌うのは大好きなのに、人前になると震えそうになるのはなかなか治りません。 小鳥が歌うように、私ももっと自由に歌えればいいのに。
そういえば、前にジェフリーさんに教えてもらった「小夜啼鳥」を図鑑で調べてみました。 黒い目がくりっとしていてとっても可愛らしかった。 どんな声で歌っているのか、いつか聞いてみたいです。
ステキな夜と、そして朝と昼を。 レティーシャ
[相変わらずシンプルなオフホワイトの便せんに。 今回は天使と歌う小鳥の絵を添えて**]
(-75) 2013/05/24(Fri) 00時頃
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