191 The wonderful world -7 days of MORI-
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/* おはようございます。 トリさんたちの最期読んできて泣けた…死は罪かもしれないですが、眠気もまた罪悪だなぁ。 こんないい物語に気づけないなんて。
そしてミームちゃんの褒め殺しがこそばゆいというか擽ったいというか恐れ多いというか(ふるえ ……我儘でごめんなさい。 トレイルであろうとすればするだけ、一番大切にしなければいけない人を平気で犠牲にしようとする矛盾(単に中身がバカなだけともいう)
(-16) 2016/06/11(Sat) 13時半頃
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― 3th day/スクエア内部 ―
[倒れた男を抱え上げて、なんとか運ぼうとしていると こちらに駆けつけてくる警察官の青年>>3:528]
…!
[彼が男を運ぶのを手伝おうとしてくれるのを見れば 助かる、と小さく目礼して。 そしてもう一人背の高い青年が此方に駆け寄ってくる。>>25
先ほどまで別の誰かを探していたらしい彼が、 男を担ぎ上げるのを見て、そのまま彼らと一緒に避難しよう。]
[どうやら無事に逃げ出せそうだ、と。 視界に入った出入口に安堵しかけた、そのときだった。
――どこか悲鳴じみた、彼女の“声”が聞こえてきたのは。]
(75) 2016/06/11(Sat) 14時頃
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…!
『ミームちゃん…!?』
[慌てて周囲を見回すが、 さっきまでそこにいたはずの彼女の姿が見当たらない。]
『…っ、ミームちゃん……!』
[彼女の姿が、見当たらない。
――…まさか、さっきはぐれたのか?
血の気が引く、というのは陳腐な表現だけど これほど的確に表したものもなかなかない。]
…っ。
[咄嗟に振り向いて進行方向を反転しかけたときだった。 その場を一目散に駆け去っていく、彼女の姿が見えたのは>>34]
(76) 2016/06/11(Sat) 14時頃
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[出入口を出たところで、 背の高い青年と警察官の彼に慌ただしく頭を下げて。 それから、赤い髪の彼女の背中を追いかけた。]
『――ミームちゃん!!ミームちゃん待って!!』
[耳を塞ぐ彼女に、何度となく“呼びかける”も反応はない>>34]
…っ。
[そのまま駆けてゆく背中を追いかけて、やがて、背後から爆発音が聞こえてきた。 恐らく、あの爆弾が起動したのだろう。]
…………。
[爆音に蹲る彼女に、咄嗟に手を伸ばそうとして――…]
(77) 2016/06/11(Sat) 14時頃
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「――兄さんってさ、ほんと馬鹿だよね」
(78) 2016/06/11(Sat) 14時頃
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……っ。
[脳裏に蘇る「 」の声に、身体が竦む。 蹲る彼女の姿が、すぐ目の前に見えるのに。
その背に言葉をかけることもできないまま、 やがて意識は暗転する――**]
(79) 2016/06/11(Sat) 14時頃
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/* (ロル読み返して) この男ミームちゃんしか言ってねぇ(とおいめ
(-19) 2016/06/11(Sat) 14時頃
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― 回想/家族の話 ―
[世間一般における、ごく“普通の家族”というものが 具体的にどんなものか僕は知らない。
ただ一つ言えることは、僕の家はその“普通”の基準からは おそらく外れているのだろうな、とは思う。
父も母も、音楽家としてとても優秀な人だった。 彼らが家にいたことは、記憶にある限りごく僅かで、 言葉を交わすこと自体少なかったと記憶してる。
高校に入るまで僕ら兄弟を育ててくれたのは、 もっぱら母方の祖父母たちだった。 母の方は、一時期家にいた時期があったが、 僕が高校に上がる前には、再び家にいることが少なくなった。
それでも、彼らの公演の話にはいつも胸躍らせていたし、 雑誌に彼らの記事が載れば、小遣いを出し合って書店で欠かさず三冊買った。 日本に戻ってくると聞けば、二人揃って彼らに会いに行ったものだった。]
(103) 2016/06/11(Sat) 17時頃
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[さて、僕には弟がいる。>>1:161 六歳年下の、僕とは違ってなんでもできる本当に優秀な弟だ。
勉強だって運動だって、弟はなんだってできたし、 なんだって人並み以上にこなすことができた。 ピアノもまた、然りだった。
両親にとっても、彼は自慢の息子だった。 会いに行くたび、両親が嬉しそうに弟を出迎えるのをいつもみてきた。
弟のことで両親が不満を感じていることといったら、 精々ピアノの練習が好きではなかった――いっそ嫌いだったことくらいか。]
(104) 2016/06/11(Sat) 17時頃
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「僕はサッカー選手になるから、ピアノは兄さんがやってよ」
「そのくらいなら、兄さんにだってできるでしょ」
[まだ幼い頃、ボール片手に無邪気に笑いながら、 弟はよくそんなことを言っていたっけ。
サッカー選手とか船の操縦士とかお笑い芸人とか、 「将来の夢」の内容こそちょくちょく変わったけれど、内容自体はさして変わらなかった。
――…僕はピアノを、弟はそれ以外でそれぞれの道を歩いていこうと。
あの子のようには、弟のようにはなれないことはよくわかっていたから。 そのこと自体に、僕は特に異論はなかったんだ。>>3:104*]
(105) 2016/06/11(Sat) 17時頃
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― 4th day/ヴァニタスコロシアム前 ―
「兄さん」
……。
[意識が途絶える前、聞こえたような気がした。>>0:49 ……なんとはなしに、彼や“家族”のことを思い出したのは、 あのとき聞こえた、彼女の“声”の影響だろうか?]
(106) 2016/06/11(Sat) 17時頃
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「こちらから入れる4番ホールは 現在、封鎖されていまーす」 「現在待機列での熱中症が多発しておりまーす、 皆さま各自日射予防や水分補給をお願いしまーす。」
…。
[不意に眩しさを感じて目を開ければ、 いつかと同じ、ヴァニタスコロシアム前。>>38 とっさに東側を振り向く。 この位置からその光景はいまいち判然としないが、 あれだけの爆発があったとは思えないような、 いつもどおりの光景と街並み。]
[あの男たちは無事だったろうか? 今となっては確かめようもない。 ただ、無事であればいいと今は祈るしかないだろう。
――…それよりも。>>34]
(107) 2016/06/11(Sat) 17時頃
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[きょろきょろとあたりを見回して彼女の姿を探せば。 果たして、彼女はそこにいただろうか>>40]
「………ごめんな、さい。」
[彼女の傍に駆け寄って言葉を紡ごうとすれば、 沈んだ声に遮られた>>40 声ばかりではなく、顔色もかなり悪い。 昨日、意識が途絶える前のことを思い出して]
『いや……僕のほうこそ、ごめん。』
[あのとき、もう少しで僕は一番大切な人を、 あの爆発の中に置いていくところだった。
……誰よりも一番、大事にして。 守らなければいけない、かけがえのない存在は たった一人の「パートナー」である彼女だけのはずなのに。]
(108) 2016/06/11(Sat) 17時頃
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[――死んで、ほしくなんかなかった。>>3:473 たとえそれが、誰であったとしても。 たとえ、自分や他の参加者が既に死んだ存在であったとしても。 だって……。
そして、それは自分がトレイルであろうとそうでなくても、 その思い自体は何も変わらない。]
「兄さんは馬鹿だよ」
「守れもしないのに無茶ばっかしようとするんだからさ。 ほんっと、馬鹿みたい」
[――それでも。 昔、弟に言われた言葉が今更ながらに胸に刺さる。 でも、それ以上に胸に刺さったのは、 あのとき聞こえてきた彼女の“声”>>75]
(109) 2016/06/11(Sat) 17時頃
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[そっと手を伸ばして、彼女の髪を撫でる。
よしよし、と、いつだったかコロシアムで出会った、 マブスラの男の子にしたのと同じように彼女の頭を撫でて。
彼女が、いつもつけていたイヤホンがなくなっていることに気づいたのはそのとき。 駐車場で爆弾を探している時か、避難している時に失くしたのだろうというのは容易に想像がついた。]
『……君が、無事でいてくれてよかった。 逃げてくれて、全然よかったんだよ。』
『君が逃げてくれたから、僕は今ここにいる。 謝らなければならないのは、 あのときふたりでの避難を優先しなかった僕のほうだ』
[頭一つ背の低い、彼女の目線に合わせるように、 少し屈んでみせながら“言葉”をかけた。――それから]
(110) 2016/06/11(Sat) 17時頃
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『ね、ミームちゃん。 このあと、少し付き合ってもらってもいい?』
[いつだったかと同じように>>0:546 彼女にそう声をかけた。*]
(111) 2016/06/11(Sat) 17時頃
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― 回想/数年前 ―
[――あれは、いつの頃だったか。 あのときも、スカイタワーから見える街を眺めていた。]
…。
[強化ガラスが張られた展望台。>>0:657 そこから眼下に広がるモリ区の光景に、 そしてそこを行き交う人並みを眺めては、はぁと小さく息を吐く。
いつからだったろう。 大人たちの『期待』に応えることができなくなってから、 こうして展望台に昇って街並みを眺めるようになったのは。>>0:619]
[包帯が外れた右手の指先を一つずつ動かしながら、 ただぼんやりと外の景色を眺め続ける。
――日常生活には支障ないと言われたけれど。 でも、ピアノが弾けない自分に一体何の意味があるというのだろう。]
(133) 2016/06/11(Sat) 21時半頃
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[あの頃、ガラス越しにぼんやり見下ろした街並みは、 今死んで見ている世界と、きっとたいして変わらなかった。
――誰も自分を気に留めることなんかない、 人も街も何もかも鉛の色をした、そんな世界。*]
(134) 2016/06/11(Sat) 21時半頃
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― ヴァニタスコロシアム前 ―
[ぱた、た、と。 彼女の双眸から透明な雫が零れ落ちて>>126 一瞬驚いてその手を離したけれど、 溢れる涙そのままに、心情を吐露する彼女の言葉を ただ、黙って聞いて]
…。
[迷ったのは、たぶんほんの一瞬。 伸ばしかけたその手を再度、彼女に伸ばして、 泣いている彼女を抱きしめた。]
(136) 2016/06/11(Sat) 21時半頃
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[もしかしたら、嫌がられたかもしれない。 それでも、落ち着かせるようにぽんぽんとその背を軽く撫でながら]
『……生きようよ』
[彼女を抱きしめながら、胸の内にぐるぐると渦巻く気持ちを言葉に変えていく]
『生きて、家に返ろう? 家族や友達や、大切な人にもう一度会いに行こう?
やりたいことも、やり残したことも、 伝えたかったことも、伝えそびれたことだって……。 僕らにはまだ、こんなにも沢山あるんだ…。』
[それに、]
『君はまだ、死んでなんかいないよ』
(140) 2016/06/11(Sat) 21時半頃
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『だって、君の“心”はまだ、 死んでなんかいないじゃないか。 怒ったり笑ったり、こんなふうに泣いて、 悲しんだりすることができてるじゃないか』
[あの頃>>134 ピアノが弾けなくなって、 大人たちの『期待』に応えられなくなって。 そのまま、居場所を失った頃の自分を思う。
あの頃の、何も持たない空っぽの自分は。 ――きっと、生きながらにして死んでいた。]
(144) 2016/06/11(Sat) 21時半頃
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『それに……僕も、君のほんとうの名前を知りたい。 君が家族や友人や、大切な人に呼ばれていたはずの名前を』
(-44) 2016/06/11(Sat) 21時半頃
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[ぽつりと、心中で伝えた言葉。 それは、彼女に届いたかどうか。]
…。
[それから、彼女が落ち着くのを待って、 移動を開始することにしようか。 とはいっても、向かう先はそんな遠い場所じゃない。
ここから徒歩で数分ほど歩いた先にある、ミヤマ電気へ。 彼女と一緒に歩いていく。**]
(146) 2016/06/11(Sat) 21時半頃
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― ミヤマ電機 ―
[時折、彼女に何度か視線を向けながら、そのまま、 オーディオ機器が並ぶコーナーへとまっすぐ進む。]
『イヤホン、失くしたみたいだったから』
[彼女のほうから何か問われれば、 自分の耳許を指先で指し示しながらそう答えるだろう。]
『好きなの、選んでいいよ。 昨日、奢るって言ったしね>>3:515』
(162) 2016/06/11(Sat) 22時半頃
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[>>176目を丸くする彼女に、無言の笑顔でアピールする。 あのとき、彼女が平気だと言っていたことは 勿論覚えているけど、そのときとはだいぶ状況が違う。
彼女も、此方の考えていることを それとなく察してくれたようで。 しばらくして彼女が選んだのは、 耳の部分にシリコンがついた 白地に金のよく見かけるタイプのイヤホン。]
『そう言えば、普段はどんな曲を聴いているの?』
[ふと、思いついて問いかける。
最初に出会った頃、「お月さまとグレーテル」を 彼女が好きだと言ってくれていたことは覚えていたから。 他には、どんな曲が好きだったんだろうという、 そんな、何気ない問いかけ。*]
(181) 2016/06/11(Sat) 23時頃
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― ミタマ電機 ―
『昭和歌謡かぁ…恥ずかしながら、あまり詳しくないな』
[ついでに彼女の曲リストを見せてもらう>>208 「商い通りの女たち」や「酒場の蜜」という曲は聴いたことがなかった。]
『演歌も昭和歌謡も、ヴォイドのカバーなら一通り聴いてたつもりだったんだけど。 まだまだ、知らない曲も多いんだね』
[アプリの一覧を眺めながら。 VOICELOID(ヴォイスロイド)――通称ヴォイド。 数年前、クスクス動画で爆発的に流行したネギを振り回す電子アイドルもその系統だ。]
(315) 2016/06/12(Sun) 07時半頃
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『そうだね。ヴォイド系の曲はよく聴いてる。 「エンテン・プロジェクト」って知ってる?』
[自分が普段聴いている曲を聞かれれば>>209 今度アニメ化が決まった某有名曲のタイトルを出す。 この系統の曲には、歌い手として本当にお世話になった。
昔、歌い手としての活動を始める前は僕も彼女たちに歌わせていた>>2:21 調声が苦手で、PUREPRO(ピュアプロ)やSNSで教えを請うたり。ああいうのも楽しかったな、とふと昔を思い出していれば>>210]
『そう、だね。歌は好きだよ。』
[言外に彼女の言葉に同意と肯定をしてみせた。]
(316) 2016/06/12(Sun) 07時半頃
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『僕にとって、歌うことは“絆”だから』
(-71) 2016/06/12(Sun) 07時半頃
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[かつて、自分は独りだと、空っぽだとずっと思っていた。 何もできはないし、自分が何かしたところで誰にも気づかれないと思っていた。>>169 ――そうじゃないんだ、と気づかせてくれたのは>>0:82]
『はじめまして! 貴方の曲を聞いてすっごくすっごくファンになりました!』
『これからも活動続けるんですか? 新曲あったら、ぜったいぜったい、聞きたいです!』
…………。
『少し前に、スカイタワーで話したこと覚えてる? あの頃、僕はいろいろ思い悩んでて。 それを吹っ切るきっかけをくれたのが、歌だったというか。 …僕の歌を聴いて、応援してくれた人がいたんだ』
[あの時の言葉は、僕にとって確かに“魔法”だった。]
(317) 2016/06/12(Sun) 07時半頃
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[それから、活動を続けて。 かつて、何もないと思っていた自分を応援してくれる人たちは、気がつけば、再生数三千万なんて数を支えるくらい膨大な数に増えていた。
ネットという暗闇を通した顔も名前も知らない人たちの、 それでも彼らがくれた言葉は、自分の中で確かに“生きて”いる。]
『そのとき、応援してくれた人が使ってたHNが ミームちゃんと同じでね。 だから、守りたいって思ってたんだけど…。 実際には、いつも助けられてばっかりだなぁ』
(318) 2016/06/12(Sun) 07時半頃
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[はは、と苦笑しながら。 彼女が清算を済ませるついでに、店内の自動販売機で ミネラルウォーターを購入し直してから、 あらためてミッションメールを読み直す]
『メールには東西南北って言ってたから、 たぶんこの西エリアにも入り込んでいるってことじゃないかな。』
[そして西エリアにあるものというと、 初日に訪れた書店とここのミタマ電機。 そして彼ノ岸公園の計三箇所。]
『書店と電機屋さんよりは、まだここのほうが何かありそう』
[そう言って指さしたのは、ミタマ電機の向かい側にある彼ノ岸公園。 念のため、行ってみないかと提案して。 同意を得られるようならば、そちらに向かうことにしよう。*]
(319) 2016/06/12(Sun) 07時半頃
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― 彼ノ岸公園 ―
[公園に行ってみれば、 そこにはすやすやと眠りこけるブタがいた>>#2]
…。
[うん、ブタだと思う。 もっと言うなら、緑色のブタの形をしたノイズ。 広々とした公園の真ん中でぐっすり眠りこけるそれは 寝息に合わせてお腹まわりが動いていなければ、 ただのオブジェにも見えたかもしれない]
『ノイズ、だよね…?』
(320) 2016/06/12(Sun) 10時頃
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[警戒しつつ近づいてみても、こちらに気づく気配はなく。 恐る恐る触れてみようとすれば]
……。
[何もないかのように通り抜けることに少し目を見張る。 思い切って、ぱっぱっと二、三叩くように手を振ってみるけどそれらは全て通り抜けてしまう]
『たぶんこのブタがメールの捕獲対象だと思うんだけど…』
[メールの内容を確認しながら。 ブタは確か七つの大罪のひとつ『暴食』の象徴だったか。>>164 「悪食王女コンスタンティン」とか「煉獄の七姉妹」シリーズも今は懐かしい。]
(321) 2016/06/12(Sun) 10時頃
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『それにしても起きないね。』
[攻撃しようにもさっき触ろうとしたときのように、 攻撃が素通りされる可能性は高い。 そこまで考えて、再度メールに目を通せば]
『ミームちゃんは、何か食べ物って持ってたっけ?』
[メールの文面で気になったのは この「東西南北に鎮座する食欲の権化」というくだり>>#2
もしかして何か食べ物があればそちらにつられて起き出すかもしれないな、なんて。 そんなことを考えながら、肩にかけたかばんをあさる。 とりあえず、今手元にあるものは ミタマ電機でさっき購入したミネラルウォーターと スカイタワーで買い込んだ食糧。>>0:642 具体的には塩レモン飴(去年の夏フェスではお世話になりました)とブラックホールサンデー(定価30円で買えるミニチョコバー)数本、それと塩キャラメル1箱。 ブタが好みそうなものかと言われると微妙だけど…どうだろう。
とりあえず、ブタの近くに並べて様子をみようかと提案しようとしたところで、先日の銀色の男を含む三人組がやってきたのは丁度そのときだった>>300*]
(322) 2016/06/12(Sun) 10時頃
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― 三人組がやってくる少し前>>331 ―
[水をほしいと言われれば、はいと手渡して。>>331 そうしてざぶざぶと水をかける姿を見れば、 驚いたように瞬きをして]
『待って』
『待って待ってミームちゃん、 そこはせめて水じゃなくてお湯にしよう?』
[子供の頃に読んだ漫画の話を思い出しながら、 ボケまじりのツッコミを入れる。
もちろん、そういうことではないはずだし、 ブタにかけられた水はその緑色の身体をすり抜けて ざばざばと地面を濡らしていく。
ブタのほうも「なんか冷たいなァ」くらいの顔をして ピコピコ耳を揺らす程度にしか動かなかった。]
(335) 2016/06/12(Sun) 11時頃
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/* 類くんきた…!(わくわく
(-75) 2016/06/12(Sun) 11時頃
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[やってきた二人――いや、正確には三人>>336に少し驚く。 三人のうち一人には、見覚えがあったから。]
…。
[銀色の彼は、所謂死神ではなかったのだろうか? そんなことを考えていれば、 もう一人やや痩せぎすの少年に「どいて」と言われ>>336 何か考えがあるのだろうか、と此方は素直に下がる。 ミームのほうは、どうしただろう?]
(344) 2016/06/12(Sun) 11時半頃
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[銀色の彼が特に何もしないようなら 此方からは特に攻撃するようなことはなく。 コロシアムで最後に見かけたとき、 いきなり倒れたときは驚いたけれど、 どうやら今は元気そうだ。
もう一人、こちらは初めて会う金髪の少年には]
「こんにちは」
[ノートにあらかじめ書いておいたページの文章を見せて 小さく会釈した。そうして顔を挙げたところで]
…?
[なんだか、その顔に見覚えがあるような気がして小さく首を傾げる。 以前、サイン会があったとき告知か何かに顔写真が載っていればそちらで見たことがあったかもしれないし、もしかしたら此方の勘違いかもしれない。*]
(345) 2016/06/12(Sun) 11時半頃
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……。
[ちら、とミームのほうに視線を向ける。>>349 おととい、銀色の彼と対峙したのはほぼ彼女のほうだから、 いろいろと思うところはあるのかもしれない。
此方に構わず、真直ぐブタに向かう彼に対しても ミームは不満げな様子。>>350 そこをなんとか宥めていれば、金髪の少年から ブタについての情報を教えられる>>347 ついで頭も下げられれば、ふるふると首を横に振ってみせる。 恐らくは弟と同じくらいだろう彼ら。
この年頃なら、少しくらい無愛想なことだってあるだろうなんて考えながら。]
(359) 2016/06/12(Sun) 14時頃
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[どうやら、見覚えがあるらしいのは金髪の少年も同じらしく>>354 剣を携えた兵隊を出現させながら、 こちらを振り向いて首を傾げて、名前を尋ねられる。 昨日小津と自己紹介をしたときに書いたページ>>3:277をめくってみせてから]
……。
「もしかして向坂ネル先生? 絵本作家の」
[ざざっとノートに走り書きして彼に見せる。 以前「高校生絵本作家」として話題になったとき、彼のサイン会に行きたいとか何度か呟いたことがあったっけ。 ――と、そんなやりとりをしていると>>355]
(360) 2016/06/12(Sun) 14時頃
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…。
[今はそれどころじゃないな、と思い直して]
『ミームちゃん、手伝おう?』
[さっき彼女が言っていたとおり、 二人(と、死神一人)はここの攻略方法をわかっているのだろう。 なら、ここを手伝うのも悪くはないんじゃないかと考える。 詳しい自己紹介はそのあとででもできるだろう、なんて考えて。*]
(361) 2016/06/12(Sun) 14時頃
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[黒髪の少年が小袋を開ける様子>>395 その音にか、それとも袋を開けたことによる匂いにか。 それまで置物のように眠っていたブタが目を開けたのと同時 一目散に少年のもとに駆け寄ってきて。]
「……バカだなあ。」
[呟くような声が、聞こえたような気がした>>396 次の瞬間、ばたんと電池が切れたようにブタが動かなくなる。]
…。
[何が起こったのか、わからなかったけれど。 ああ、これが彼の“サイキック”なのかなって。 そう理解するのと同時に、何故か脳裏に浮かんだのは 昨日のロビーで身動きがとれなくなっていた男の姿>>3:473]
(403) 2016/06/12(Sun) 19時半頃
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……、 …………。
[――いや、まさか。 だって、彼は“参加者”だし、そんなわけが……]
「……食べ物で目を覚まします。 東西南北、味の好みが違うそうです。 こいつは、塩辛い。」
[そんなことを考えていると、少年から説明があった>>397 ちら、と掌のタイマーを見れば、心なしか少し色が薄くなっていて。 まずは一匹確保ということなのだろう。]
(404) 2016/06/12(Sun) 19時半頃
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…!
[金髪の少年に質問を肯定されれば>>400 ぱあぁ、と顔を輝かせた。 少年からの説明を、そわりとしつつ聴き終われば]
「お会いできて、うれしいです」 「先生の絵本すきです。チョウの王子とガのお姫様の話」
[そんなことを嬉しそうに笑って書き綴るだろうか。]
(405) 2016/06/12(Sun) 20時頃
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[黒髪の少年と話し合ったあと、此方を振り返って協力を要請されれば>>401 願ったり叶ったりだとばかりにこくこく、頷いてみせる。]
…。
[ぽん、とひとつ手を打つと、さっき広げたものの不発だった食糧を再び回収する。 そのまま、特に嫌がられなければ、塩レモン味のキャンディーとチョコレートバーをそれぞれいくつか彼らに渡そうとする。 手分けするついでに、食べ物も分けておこうという意図らしい。]
[さて、手分けするなら、北側か南側に別れて西へ進んだほうが効率はよさそうだ。 どちらが良いだろう、と二人に首を傾げてみせる。*]
(406) 2016/06/12(Sun) 20時頃
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/* 本音を言うと、先生の手をとってめっちゃぶんぶかしたかったです(・ω・`)(類くんの手前自重した
(-94) 2016/06/12(Sun) 20時頃
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「── じゃあ、南。もらっていいですか。」
[>>413黒髪の少年の考えまではわからず、 そのまま、彼の言葉に頷きかけたところで]
「……。 ねえ、ひとつきいていい?そっちの黒髪くん。」
[自分と彼のあいだに立つようにしながら、ミームが口を開いた>>418]
…?
『ミームちゃん…?』
[黒髪の彼に投げかける問いの、 意味が分からなくて、二度三度瞳を瞬かせる。]
(478) 2016/06/12(Sun) 22時頃
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『えっと、それってどういう…』
[心中での彼女への問いかけは、黒髪の彼の言葉に遮られた>>424]
…。
[>>424>>425>>426彼の声は淡々として。 それでも……その内側にはきっと、彼なりの信念とか、 譲れない気持ちとか、そういうものがあるのだろうと。 そう、思わせられる何かがあった。
それが、正しいことなのかどうかは 今ここで会ったばかりの僕にはわからないけれど。]
(479) 2016/06/12(Sun) 22時頃
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[ノートを手に取ると文字を記していく。 できるだけ早く書こうと心がけてはいるのだけど、 筆談というのは本当に焦れったいものだと思う。]
「生きるためにミッションをクリアしたい。 そのための協力は大事で、 ぼくはぼくにできることをがんばりたい」
「でも、あせってまちがえたくはない。 大事なことを、見失いたくない」
…。
[書きながら、彼の聞きたいことは こういうことじゃないんだろうなぁと思う。 それでも、まごうことなく本音だから、素直に書くしかないのだけど]
(481) 2016/06/12(Sun) 22時頃
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[それと、もう一つ]
「小さな世界じゃないけど、 まわりみえてないみたいで、君が少し心配」
[焦っている、と音流は彼のことを言っていたけど。
……焦っている、というより、 一つのことに夢中になりすぎて周りが見えていない。
出会ったばかりではあるけれど、公園で最初に彼に 声をかけられたときからそんな印象を受けていた。
同時に、その「ひとつのこと」というのは、 きっと彼にとって大事なことなのだろう、とも]
(482) 2016/06/12(Sun) 22時頃
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|
“── 生き返る気がないなら、どうしてここにいるんですか?”
「ぼくは」
…。
[ノートに字を綴ろうとして、少し考えてから。 再び文字を綴り始める。]
「ぼくは、ミームちゃんに生きてもらいたい」
「ミームちゃんと生きたい。 彼女のために、ぼくは死ねない」
「彼女は、ぼくを必要としてくれているから」
[文字を綴りながら脳裏を過ぎるのは トレイルの歌を聞きたい、と泣いていた彼女の姿。]
(484) 2016/06/12(Sun) 22時頃
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|
「彼女を悲しませないぼくでありたい。 彼女だけじゃなく、ぼくをしってる他の人たちにも」
[ちら、と。自分の前に立つミームに視線を向ける。]
…。
[最初に出会ってから今までずっと、 彼女の前では格好の悪い自分しか見られていない。 それでも、なんと言われようともこれが自分自身なのだ。
もし、他の誰かを利用して蹴落として、 そうして生き返ることができたとして。 ――僕は、目の前の彼女に、自分がトレイルだなんて絶対に名乗れない。
何よりそんな自分は、本当にミームや他の人たちが好きになってくれた“トレイル”なんだろうか? そんな僕は空っぽだった頃の自分よりもずっと、嫌な“自分自身”なんじゃないだろうか?]
(485) 2016/06/12(Sun) 22時半頃
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…。
「説明下手で、ごめん」
[正直、書き綴ろうとすればするほど、説明に困って悩ましい。 小さく頭を下げてから、黒髪の彼に]
「ネル先生を悲しませないでね。 どうか、いっしょに生きて。命大事に」
[ぺらり、とノートのページを切り取って彼に差し出した。 正直、意図が伝わっている気はこれっぽっちもしていないが。 ……ただ、音流が悲しむようなことだけはしないでほしいと、心から思う。]
(486) 2016/06/12(Sun) 22時半頃
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[――去り際。]
『ミームちゃんごめん!少し待ってて』
[少し強く握られた手をそっと解くと、 南へ向かおうとしている二人のもとへ。 ノートを1ページちぎると]
「直接お礼言いたかった。 CDジャケットのイラスト、すごく綺麗でした! 本当にありがとうございました!」
[殆ど押し付けるようにして渡してから、 深々と二人に頭を下げてミームの元に戻っていった。*]
(489) 2016/06/12(Sun) 22時半頃
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/* 類くんも音流くんもいい人すぎてですね(顔覆い
うん、なんと言えばいいのか。 いろいろとありがとうございます(そして助太刀に行くの邪魔してしまってごめんなさい
(-113) 2016/06/12(Sun) 23時頃
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/* なんだろう、昨日の朝からちゃんとわかってたはずなのに。 二人が墓落ちするのが悲しくなってきた…。
(-120) 2016/06/12(Sun) 23時半頃
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