278 冷たい校舎村8
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ハア?合ってっし! マルだよマル〜!! まだ教えてねぇのに超すげーじゃん!
[ 郁斗の目の前には 小さくてまんまるな頭がある。
間違えた?って伺うようにこちらを一度見て、 今は照れたように一心にプリントに向かう その小さな頭をわしゃわしゃと撫でる。 ]
(1366) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[ こんなに賢くてかわいいこどもを どうしてキッチンの下に隠せるんだろう。
友達だったひとのことを思い出す。 今でもワタリさんとはたまに会う。
何していますか。変なことしてませんか。 定型染みた、確認みたいな言葉を吐く。
郁斗はワタリさんに会うと毎回 自分がどんなに喋るのがへたくそで、 心が冷たくて、憎しみを飼っていて、 笑顔が錆びた人間なんだと思い知る。 ]
(1367) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[ ごめんなさい。も、 ありがとう。も、 泣いている顔も、 腹が立って仕方がなかった。
ワタリさんに殴りかからなかった自分を 喫茶店から出た郁斗は自分で褒める。 誰にも話せないし、チョー褒めとく。 ]
(1368) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[ 会わない方が良いのかもしれない。 実際、警察には会うな。って禁止された。 ワタリさんにも、子供にも。
でも施設っつー現場の管理は緩いし、 警察だってチョー忙しいし。 会いたいから会った。別にいいじゃん。
ただ。
消した方が良いかな。なんて請うから、 別にいいんじゃない。って無視したけど、 彼女のSNSが、何もなかったみたいな顔で 更新されるたびに、死んでしまえと思う。 ]
(1369) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[ ……楽しい話に戻ろうぜ(笑) ]
(1370) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[ 学校にも行ってないみたいだったあの子に 勉強を教えさせてください。
って、預けられた施設を調べた郁斗は (超ストーカーみたいだったよ、おれ) 頼み込んで、まあ、なんとかこぎつけた。 ]
ん〜?そこはさあ、…そーそー。 分かってんじゃん! おまえ賢い子だなあ、ランラン!
[ 名前も知らないあーちゃん。改め蘭君。 あの時は髪が伸びていて分からなかったけど、 フツーに男の子だった。びっくりした(笑) ]
(1371) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[ 蘭だけではなくて、 ほかの子の勉強も見てあげたりもする。
なんか知らねーけどよく来るヤツ。って 認識になった郁斗は、結構馴染んだ。
……基本的なノリが、 子供たちと一緒だったからかもしれない。 ]
(1372) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[ ─→ ボランティア後 ─→ ]
(1373) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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そーそー!それでさあ、 おれチョー大変だったんだよ? 吐くヤツいるしぃ寝るヤツいるしぃ ちょっと泣きそーだったもん!マジで!!
(1374) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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あ!そーいえば、この前の試験! おれすげー良い評価貰っちゃったァ!! まじ徹夜明けで頭働いてなかったけど! ここで念じてたからかもしんねえ!
(1375) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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あと、ランランが今日賢くって〜。 なんかさあ、自主的に自習?してたらしぃの! おれが寝不足だったからって! やべ〜!すげー感動したんだけど〜!
(1376) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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んー……今日はそんくらい?かな。 ね、あーちゃん。
(1377) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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──……。
[ 合わせた手を解いて、郁斗は目を開けた。 綺麗にされている石の塊がある。
その下にあーちゃんは横たわっている。
石の眠る、いくつもの骨のなかの ひとつがあーちゃんのものだった。 ]
(1378) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[ ぼんやりと佇んでいたら、 郁斗君、そろそろ時間じゃない?って、 最早顔見知りの管理者に声をかけられる。
スマートフォンの画面を見て、 郁斗はぎゃっ。と短い声を上げた。 ]
やべー! フツーに遅刻すんじゃん! バイバイ!また来るー!
[ 郁斗は手を振って、走りだす。 ]
(1379) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[ ─→ お墓参り後 ─→ ]
(1380) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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FROM:喜多仲郁斗 ------------------------------------ ひさしぶりに 花火大会みたいーーー
フツーに平日だけど 集まれる奴一緒に行こ〜? ------------------------------------
(1381) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[ 河川の、がたがたした地面を蹴る。
待ち合わせしているひとはきっと複数で、 集団で待ってくれているから たぶん、すぐに見つけることが出来る。 ]
あははっ!やべー! セーフ?セーフじゃん?
[ なんて、間に合ってなくても郁斗は笑う。 ]
(1382) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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ごめんってばあ。 あ、見て!ラムネ買ってきた! めちゃめちゃ夏じゃね?てか遅れたの、 これがチョー重いせいなんだって!
なんでこんなん買ってきた…って、 だってさあ、チョー楽しくね? 青春?みたいな? つーか酒弱い奴多いしぃ〜。
(1383) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[ 何処で見ようか。って話になって 綺麗に見れる穴場があるよ。って話になって それが、聞き覚えのある橋の名前だったから 郁斗はたぶん、一瞬息の仕方を忘れた。 ]
(1384) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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それに、おれ、友達とさあ ここでラムネ飲むの、夢だったんだぁ。
(1385) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[ でも、生きているから、 次の瞬間には息をしていた。 ]
(1386) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[ やがて、大きな音と共に 夜空に光が咲き始める。
久しぶり。かもしれない旧友たちと 橋の上で郁斗は、それを眺めている。 怖くはなかった。寂しくもなかった。 ]
(1387) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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やべー!すげーキレー! おれ、ずっと見てたいなー。
(1388) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[ きっと、そう思えるものは これからも、これからも沢山あって。
それを見るためには、たぶん 今まで以上に苦しい思いや辛い思いも、 知らなくていい事を知って泣いたりも、 するのかもしれないのだけれど。
喜多仲郁斗は笑っている。 楽しくて、幸せだから笑っている。 だから彼の人生は、これからも ]
(1389) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[ ─→ つづく。 ─→ ]**
(1390) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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/* ぎりぎりに長いロールを落としてすみません!! 〆!一緒に花火見に行こうね!!!!!(確定ロル)としました。
(-1162) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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/* ぎりぎりに落とした私のせいなので申し訳ないとは思ってるんだけど、綺麗にサンドイッチしてほぼ同時にろるが終わる二人に笑ってる。仲良し。
(-1170) sa13ichi 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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/* 心乃ちゃんかわいいねえ。かわいいねえ。ぱちぱちしちゃおうね。
さらっとご挨拶〜!佐市でした! ひさしぶりに村でいっぱい書けて、嬉しくて幸せでした! 同村、そして村建てありがとうございました! またご一緒する機会があれば、よろしくお願いします。
(-1179) sa13ichi 2020/06/30(Tue) 00時頃
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/* ラムネに爆笑している。 郁斗、たぶん小説読まないだろうけど、あらすじとかだけ知って、知ったうえで「題名ダサくね?わら」ってメールすると思う。
(-1193) sa13ichi 2020/06/30(Tue) 00時頃
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/* ぎゅ〜〜〜〜ってされてよしよしされて、いっくんはハッピーだよ。笑っていこー!!
(-1201) sa13ichi 2020/06/30(Tue) 00時頃
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