45 哀染桜 〜届かなかったこの想い〜
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2012/03/16(Fri) 21時半頃
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[奏者の魂は、完全に桜に飲まれて……――。 花弁舞う中、淡い姿で、その場にある。
もう、完全にあの人へ届かなくなったと悟れば、 儚い笑みを浮かべて、ヴァイオリンを構えた。
同じように桜に呑まれた魂と。 もうすぐ桜に呑まれようとする人と。 見えるけれど、奏者から語る言葉はなく。 ゆっくりと、愛器を歌わせ始める。 それだけが、その魂に残されたことだとばかり。]
(+13) 2012/03/16(Fri) 22時半頃
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[おそらくは、この場において、言葉より雄弁な音色。 奏でるのは――……愛の悲しみ。
対になる曲≪愛の喜び≫は、二度と奏でることもなく、 この場において誰の心にも響かない。 そう、思わさせるような切なさを秘めて。]
(+14) 2012/03/16(Fri) 23時頃
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[されど、悲しみと喜びは表裏一体。 悲しみが深くなればなるほど……―――。 その裏の感情を、人は求めるものなのかもしれない。
死は生への始まり。 過去の想いは、次の想いへの肥やしになり輪廻は巡る。 そんな答えも、あるのかもしれない……と。 奏者は昏い眼に、映る光景に思う。
もし、この音が、真に魂を震わすことが できるのならば……―――。 そっと何かの後押すように、ヴァイオリンは悲しみを歌い続ける。]
(+21) 2012/03/16(Fri) 23時半頃
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