18 Orpheé aux Enfers
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〔ワットもドナルドも ”南校モーツァルトかよ、曲選誰だ!!”って 内心思ってそうだなぁ……〕
〔もう少し、勇壮な曲目を得手とする二人が ワーグナーを威風堂々と演奏する様子を見て うん、ああ言うのがらしいなと思いながら あああ……ドナルド、そこ走りすぎ……〕
〔曲選が華やかな曲選なのもあり、 その中を音で泳ぐのが心地よい。 浸りすぎてテンポを狂わせぬよう けれど、伸びやかに相棒を 唄わせていい所は唄わせて。〕
(237) 2010/09/05(Sun) 20時頃
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― メインホール ― 〔慣れぬ環境に、最初は萎縮気味だった 高校生組みの音も、 場に慣れてくれば、飛ぶ厳しい激にも 気持ちだけは負けぬよう食らいつく。
自然と笑みがこぼれる。 周りの音が良く耳に届く。
僕は第二ヴァイオリンの音を一番に気にかけつつも 隣のカルヴィンの音を拾いながら 届いた音が僕の音を決定付け 水が自然と溢れるように弓が指が音を紡いでいく。〕
(238) 2010/09/05(Sun) 20時頃
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/* >トリップしたらその場で踊りかねないものと、話題を全てさらってしまいそうなもの。
ちょと見てみたい……!! ポルカ!ポルカ!!
(-153) 2010/09/05(Sun) 20時半頃
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― メインホール ― 〔高校生組みに感じる普段とは違う気概心。 普段より上の環境におかれて、なお感じる気持ちに 同じ高校生組みなれど、笑みがこぼれる。
曲目の意図もすごく、よくわかる。 この気持ちを抑えて演奏するなんて そんなことはきっと僕達には、出来ない。 南校がモーツァルトなのも納得する。
背後から聞こえるペットの音色に 少し気にかかるものはあれど 振り返る余裕があるわけでもなく。〕
(242) 2010/09/05(Sun) 20時半頃
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セシルは、激が飛んできて、唄わせすぎに気づき修正する。
2010/09/05(Sun) 21時頃
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〔ん、んー……〕 〔カルヴィンの音を聞きながら 曲間曲真メモをとる。 練習中は本番とは違うから、 そこまでフォローに回らない それでは練習にならなくなってしまうから。
二つしたの学年……最年少の彼の音を 横で聞きながら 楽譜にシャーペンで走りかいた〕
(248) 2010/09/05(Sun) 21時半頃
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『丁寧に弓を置いていこう。 大丈夫、音は良く出てるし、響いてる。』
(-157) 2010/09/05(Sun) 21時半頃
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セシルは、後方ペット音の変化に、目をぱちくりさせ、その隙に激が飛んできた
2010/09/05(Sun) 21時半頃
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〔南校生が目配せをして ……最初怒っていたワットも曲が始まれば 何時も、忘れてくれてしまう。 ドナルドは学年一つ下なだけに緊張してたけど もっと、緊張していてくださいと 言いたくなるぐらい今は自由奔放で。〕
〔その中で、何時もと変わらぬ音を 安定した音色が南校の弦楽に届く。 僕達はその変わらぬ音色に良く助けられていた。〕
〔ペットの音色が、ちょうど月の光のピアノのように 周囲を牽引する強い力になる。〕
〔その中でも変わらぬ音色に 僕の音はそっと手を差し出した。 ……その手を掴んでくれた感触を感じ 僕はまた一つ、笑みながら弓を振るった〕
(255) 2010/09/05(Sun) 21時半頃
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― メインホール ― 〔しかし、所で隣の最年少の彼は 相当肝も据わっているようだ。 そうでなければ、ゲストに選出されもしないかと 明らかにバーナバス先輩に対し 嫌そうな顔を見せる様子に、小さく苦笑してしまう。
……ただ、そのまま、そこが亀裂に なったりするわけにはいかない、のだけれど
練習中貰った五線譜で取ったメモを 楽譜に並べながら、またシャーペンが走る〕
(261) 2010/09/05(Sun) 22時頃
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『ヤニクて言うんだ。ううん、音のこと。 あまり、予習しない人なのかなって
それにしても、少し、変わった形態だね 此処のオケは……アシストを一楽器の奏者が担うって よほど、指揮者と 意思疎通とれてないとできないんだろうなー』
(-161) 2010/09/05(Sun) 22時頃
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― メインホール ― 〔そうして、全曲通し練習も終わっただろうか。〕
〔本当はすぐにメモした箇所を浚いたいんだけど どうやらそのまま懇親会を兼ねた夕食になるようだ。〕
〔興奮冷めやらぬメインホールの一団は それぞれ、談笑しながら 楽器のアフターケアをおこなっている〕
(263) 2010/09/05(Sun) 22時頃
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セシルは、楽譜の筆談の前半に頷き後半に小さく噴いた
2010/09/05(Sun) 22時頃
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〔返って来たメモの内容に ヤニクと言う第一ヴァイオリンの奏者としての癖を知る ……寝癖大爆発な暢気な様子も、 きっと色々探り忠なんだと理解した、が〕
『……僕も、はげてるって想ったんだけど 帽子取ったとこみたけどハゲてなくて残念だった
でも、室内でも被りっぱだから そのうちはげるよ、絶対』
〔落書きと表情に、 ついついそんな言葉を書き足してしまった〕
(-163) 2010/09/05(Sun) 22時頃
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― メインホール ― 〔癖のある一団〕 〔僕の練習後の感想は一言でこれ。 南校出身者が多分多いいんじゃないかな?そう思いながら、 そんな癖のある一団をまとめるのだから なるほど、部長の指揮の腕前は凄いなと ……近づくのは、怖い、けど、別の理由で。〕
〔そう、内心何時もどおりに練習を反するけれど どこか、心は落ち着かない。
先程携帯で長文を打ち示した。 その答えは練習後に……示されるはずだから。
僕は楽器を片付けながらも 強く手を握り締めた〕
(265) 2010/09/05(Sun) 22時頃
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〔緊張に足が竦む。 自分から答えを聴きに行くべき、なのに。 理由を知らせる前に、理由を知れば 彼は自分より他を優先しかねないから そうならないように、指定したのに……〕
〔その緊張の中楽譜をしまおうとする その指先に走り書きされた幾つかのこと その相手の様子を思い出して 少し、緊張が楽になる。〕
(269) 2010/09/05(Sun) 22時半頃
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〔演奏中だったこともあり 僕は必死で口元に人差し指を当てた
勿論そんな隙は、 また檄が飛んでくることになったわけ、だが〕
『……ああ、うん、それは、すごく、いいかも』
〔色々、思うことがある相手なのもあって 思わず肯定した。それぐらい僕はしても許される 音とは違うことでそう思って。〕
『綺麗にまるハゲじゃファッションはげとして 誤魔化されそうだから…… 落ち武者が、いいな』
〔僕もそう言って下手な絵一つ脇に描く〕
(-165) 2010/09/05(Sun) 22時半頃
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― メインホール ― 〔盛り付けをと言うジェレマイア先輩の声には 僕は申し訳なく手を合わせていれば 駆け寄る姿が目の端に映る。〕
…………
〔そう、いまだ練習室放置の荷物なのだ。 友人の声に頷いて……僕は微笑み頷いた。 緊張が解けて思わず 椅子に座りなおしてしまったけどすぐに立ち上がる〕
”もちろん”
〔差し出された手に一言、 文字を綴ってからその手を取る。 まだ、行ったことはないけれど、 その部屋に向かうべく相棒と譜面台を抱えながら〕
(273) 2010/09/05(Sun) 23時頃
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/*(*ノノ)<一時でも嬉しい*/
(-173) 2010/09/05(Sun) 23時頃
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― 演奏中:ちょっと回想 ―
『ね?昨年は女装があったらしいし、 いいよね?』
〔小さく拳を作る姿に 僕も猫のように笑って返す。 何処にもジャパニーズな曲はないけど 部長辺りも巻き込めばいいかなって 克服する為の材料に使うなら オケの為だもんと理由を更に捏造した*〕
(-176) 2010/09/05(Sun) 23時頃
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― メインホール ―
…………――――
〔笑いを零されて僕も照れ笑いを返しながら 緩くはねる髪を数度かいた。
握られた手を握り返す。 お互いの手を痛めない強さで。 お礼の言葉には僕はゆるく首を振りながら。 何時も、助けてくれる。 優しくしてくれるのはサイラスだから。
ただ、僕は帽子姿を探して……見かければ 一つ、頭を下げた。〕
(279) 2010/09/05(Sun) 23時頃
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〔練習室Cには既に楽器ケースと荷物は 僕の分しかなかった。
楽器ケースに相棒をしまい背負い込む。 荷物は冬服な分ちょっと多いけど サイラスが手伝ってくれたから重くないまま バーナバス副部長に交換してもらった部屋Fに 行ったことはないけれど、説明頼りに向かう〕
〔向かった先には、 まだバーナバスの荷物はあっただろうか? 見知らぬ部屋だけれど、 見知った……それもサイラスと一緒になれて 僕はほっと息を吐きながら荷物を部屋に置いた〕
(280) 2010/09/05(Sun) 23時頃
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〔嬉しい。〕
〔一番最初に感じた気持ち。 次いで、浮かぶのは、 本当にこれでいいのかと言う不安。
ただ、選択に口を挟むことはしない。 例え、一日だけでも……嬉しくて。 僕は身勝手だから、 それを手放すことはできなかった〕
(-178) 2010/09/05(Sun) 23時半頃
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― F部屋 ― 〔部屋に来る途中、本当にこれで良いのかなとか けれど、選択に何か言うことも 手を離すことも出来ない身勝手な自分を思いながら ……その、手の暖かさと視線の優しさに甘えて…〕
〔荷物を置いてもらえれば、僕は 口パクで”ありがとう”と紡ぐ。
サイラスが寝台の上で子供のように パタパタしているのには、つい、笑みを零して。
ただ、視線がこちらに届くと、 僕の心臓が、一度早くなる。〕
………―――
(288) 2010/09/05(Sun) 23時半頃
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〔告げられた言葉に、僕は自分の寝台ではなく サイラスの寝台に腰掛けて その眼を閉じる頭を一度撫でた後、 背へと手を走らせて綴る〕
”……じゃぁ、今……聞いて、貰おうかな……”
〔決心から遅くなればなるほど気持ちは鈍るから。 そう綴ってから、僕は携帯を取り出した〕
(289) 2010/09/05(Sun) 23時半頃
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/*と、言うかサイラス独占振りが酷いです…!! ごめんなさい、ごめんなさい!!*/
(-182) 2010/09/06(Mon) 00時頃
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― F部屋 ―
『僕が、チェロを先生のところに行って レッスン受けているのは、サイラスも知ってるよね。』 〔エスカレーターとはいえ、学校だけ、 独学だけでは上達に限度がある。
だから、数多くの生徒は、個別に先生について レッスンを受けていて、僕も例外ではない。 両親が友人の伝手でチェロ奏者に 僕を連れて行ってくれたのがまだ、とても小さな頃。 その頃からの先生に、その頃からの誼で 普通のサラリーマンな両親故に高額じゃない レッスン料で手を打ってもらい 今でもレッスンを受けている僕〕 〔見上げてくる視線に ……続く文字を打ち込むのに指が震える。〕
(294) 2010/09/06(Mon) 00時頃
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『……その、先生に、襲われ、ました。』 〔文字にすれば短い。小説やら何やらで 見かける文字列を打ち込む。 けれど、文字になったその言葉を見て 僕の心に浮かぶのは”悔しい”と言う気持ち。〕 〔……小さい頃からの信頼を裏切られたから? ……男なのに無理やり組み敷かれたことが? ……女の子のように、いつまでもうじうじ気にしている自分が? ……恋愛感情を持たぬ相手に内部を土足で荒らされたから?〕 〔どれなのか判断がつかないまま、 僕はそれを打ち込んだ携帯をサイラスの寝台に放ると そのまま寝台の上で体育すわりをして丸まった。〕
(-186) 2010/09/06(Mon) 00時頃
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〔短い分を打ち込み携帯を放って 寝台の上で体育すわりをしながら
返る言葉に僕は頷いた。 ……今でも、先生の音を尊敬している。
僕は自分の膝に顔を埋めながら 目線は僕の携帯を手に取る サイラスの行動を追っていた〕
(299) 2010/09/06(Mon) 00時半頃
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〔寝台が微かに揺れる。 蒼い視線を見てサイラスと視認していたから 傍らに近づく体温に怯えないですんだ。〕
―――………
〔僕はサイラスの言葉にゆるく首を振る。 知らないのは、気づかないのは、 ……だって僕がいっていないから。 こんなこと、なんて言えばいいかわからない 声が出なくなってから行った心療内科でも 進路上の悩みをいまだに押し通している。〕
〔だって、レッスンを替えるにも これ以上経済的負担を親にかけたくない。 先生の音は今でも尊敬している。〕 〔けど、組み敷かれるのも、 心と逆の反応を返し始める身体も声も 嫌だといってレッスンを受けられなくなるのも〕
(-196) 2010/09/06(Mon) 00時半頃
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〔どれも選べず、答えが出ず、答えたくなくて ……多分だから、声を失った……〕
〔僕は傍に来たサイラスの体温に両腕を伸ばす 揺れる蒼なのに、甘えてしまう。 視界が滲む。どうすればいいのかわからないまま〕
(-197) 2010/09/06(Mon) 00時半頃
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― 部屋F ― 〔サイラスに伸ばした両腕を受け止めてもらい 僕はサイラスに抱きしめられながら、 僕も縋るように抱きつく。
その、暖かさに涙腺は我慢できず 僕は声なく子供のように泣きじゃくる〕
〔蒼が見詰て落としてくれる言葉に 僕は、一つ、二つ……頷いた。 包み込んでもらった手が暖かい。〕
(308) 2010/09/06(Mon) 01時頃
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”傍に、いて……”
〔だから、つい、声ない言葉を零した。 それが、身勝手な言葉だとわかっていても。 サイラスに傍にいて欲しい。それだけでいい。〕
”傍にいて、僕の傍に……っ”
〔そのことで、サイラスの音が、サイラスが 笑ってくれるかわからないけれど。 でも、生かせるよう、笑ってくれるよう 傍にいてくれるなら頑張れるから。〕
〔バーナバスの文字を打ち込んだとき息を呑んだ顔。 ありがとう、と言ってくれた時の笑顔。 知っているのに、見ているのに。〕 〔……それでも、願ってしまう。〕
(-203) 2010/09/06(Mon) 01時半頃
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