人狼議事


270 「  」に至る病

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【人】 公証人 セイルズ

―― ある誕生日に ――

[――――……]

[今日は仕事がない日だからと、
ベッドに埋もれて惰眠を貪っていると
隣で起き上がる気配がして、少しだけ手を伸ばした。

さらり、流れる髪の柔らかさだけを感じてまた眠る。

なんだか酷い夢>>187をみて再び目を覚ます頃合には、
甘い匂いが階下から立ち込めていて、
僕は例年、行われたそれにひどく安堵しながら、
一定のリズムで階段を降りていった。

投げかけられる言葉に僕は目を見開いて>>169

笑顔を咲かせた愛しい娘と、
精一杯の努力の証が見えるケーキを見て
本当に嬉しくなってしまって、微笑む。]

(197) さねきち 2019/10/19(Sat) 16時半頃

【人】 公証人 セイルズ


 お祝いしてくれるのかい?
 はは……ありがとう、僕の可愛い娘。

[神に感謝など捧げないが、
いつもどおりの砂糖の多いケーキを
僕は大層喜んで

共に過ごした年だけ増えたロウソクが
ケーキを埋め尽くしていくのを
圧巻だな、と思い見つめていた。

覚悟を決めてブラック珈琲を淹れる。
それから、切り分けられたケーキを食べる前に
彼女の名を呼んだ。

顎に指先を添えて、
唇を寄せるのは首元……ではなく、頬。
ついたクリームを思わず舐めたのは
さっき見た酷い夢のせいだろう。]

(198) さねきち 2019/10/19(Sat) 16時半頃

【人】 公証人 セイルズ


 クリームがついているから間違えたよ。
 
[笑って冗談を吐き肩をすくめた。
それから食卓につく。]

 ……ミルフィ。
 今回は砂糖をどれくらい使ったんだい?

[僕は律儀にそんな事を聞く。
もちろん、その後の言葉に繋げるために。]

 食べ終わったら、買出しに行こう。
 君の紅茶にいれる砂糖がないだろう?

[言いながらちらりと窓の外を見た。
蒼い空。きらきらと差し込む朝日に目を細める。]

(199) さねきち 2019/10/19(Sat) 16時半頃

【人】 公証人 セイルズ


[いずれ終わりがくるとしても
いずれ地獄に落ちるとしても……

君がいるなら、きっといつまでも僕は幸せだ。

だから――どうか、
限りある生で、君の命がはじまりから終わりまで
「しあわせでした」と言えますように。

最早祈る神も何もないけれど
それだけを願って、甘すぎるケーキを咀嚼した。**]
 

(200) さねきち 2019/10/19(Sat) 16時半頃

【独】 公証人 セイルズ

/*
遅筆きわまってて泣いた。とりあえず誕生日祝われてめっちゃハッピーなパパです。娘ちゃんありがとう!


そーすけくんとあおくんが非常にえっちでよいですね、よい……
お医者さんとこも素敵
さかのぼって読むのだ……**

(-906) さねきち 2019/10/19(Sat) 16時半頃

【独】 公証人 セイルズ

/*
ゆるゆる見ています

アオくんとそーすけくんの、
ちょっと寒い春が近づいてくるような少し寂しい空気感が
すごく素敵………よい

(-943) さねきち 2019/10/19(Sat) 21時半頃

【独】 公証人 セイルズ

/*
待ってるよ〜(手をふりふり

(-946) さねきち 2019/10/19(Sat) 22時頃

【独】 公証人 セイルズ

/*
ちっちゃい娘ちゃんあまりにも可愛いな…とてとて歩いてるの…可愛いな……

えっち中毒とても良いと思います。
お返事しばらくおまちを〜

(-969) さねきち 2019/10/19(Sat) 23時半頃

【独】 公証人 セイルズ

/*
>娘ちゃん
大丈夫だよ!ありがとう
むしろパパ、さっきのロールが4時間かかってるから
先寝てたほうがいいかもしれないね……(おふとんをかぶせながら

(-972) さねきち 2019/10/19(Sat) 23時半頃

【人】 公証人 セイルズ


 ……ははは

[肩を竦めて笑った。>>229
仕方のない人ね、と言われてほっとした。

いつもどおり君は
砂糖を全部使ってしまったというから>>230
僕は先んじて買出しに行くことを提案する。

使い古したデートプランだが、
君は喜んでくれるようだ。

無邪気に苺も買おう、という様子に目を細めて
それから2人だけで誕生日を祝う。

もう何回目かもわからない誕生日に
君のケーキを食べられる事を喜びながら
珈琲片手に、君の話を聞いていた。]

(259) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃

【人】 公証人 セイルズ


 ああ、そうだね。
 行こうか。

 おいで、ミルフィ。

[僕はそういって彼女に呼びかけると
昔のようにとはいかないが、
彼女の手をとって歩き出した。

風にさやさやと街路樹の葉が揺れて
石畳には蒼い影が落ちている。
晴れ渡った空の下、僕と君は歩いていく。]

(260) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃

【人】 公証人 セイルズ

―― 遠い日の思い出 ――

 ……ミルフィ、疲れちゃったのかい?

[僕は買い物袋を片手に下げて、
とぼとぼと歩みが遅くなってきた君を見下ろした。

無理もない。
積まれた食材を見ただけで目を輝かせはしゃいだし
嬉しそうに砂糖や苺を買い物カゴにつんでは
「あたしが!」と一生懸命お手伝いをしていたから
体力も持たなかったんだろう。]

(261) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃

【人】 公証人 セイルズ

[君が買い物カゴを持っていた関係で
あんまり重くない買い物袋を
僕は、手から肘に吊り下げる形にして
「おいで」と君に声をかけた。

君の体を抱き上げれば
暮れた空をカラスが飛んでいく。
ぎゅ、と力がこもるのを感じて
胸いっぱい広がる愛しさに、僕は笑った。]

 ……帰ろう、ミルフィ。
 僕らの家へ。

 ………………眠ってしまったのかい?
 

(262) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃

【人】 公証人 セイルズ

[穏やかな笑い声が聞こえなくなって
君の体温がぽかぽかと暖かくなった頃
僕は静かに、そう尋ねた。

返る答えは、沈黙のYes。

僕はくすくすと笑って、君を抱えたまま家に戻る。
鍵をあけるのに苦労しながら君を落とさないように
寝室のベッドまで運ぶと
その丸い額をなでて、口づけた。]

 おやすみ、可愛い子。
 

(263) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃

【人】 公証人 セイルズ

―― 夕 ――

[ベッドに寝かせた君の髪をなでて、
夕食の用意のために
自室から出ようとしていた頃のことだった。]

 ……おかえり、ミルフィ。

[僕はうまく笑えていただろうか。

泣きながら抱きついてくる君を
優しく抱きしめ返す。]

(264) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃

【人】 公証人 セイルズ


 いいんだ、……いいんだよ。
 君がケーキを作ってお祝いしてくれた。
 僕には、それだけでも十分。

[ぽん、ぽん、と背中をなでた。
どうにか泣き止んでおくれ、と優しく呼びかけた。

君は夢の内容を話す。
遠い遠い昔の、六歳の頃の夢を見た、と。

――……ああ、それは、もしかしたら
僕らが、……もしかしたらだけれど
一番幸せな時期の、思い出かもしれないな。

壁にかけられた古い似顔絵を見て
僕はそう思って苦い味を飲み込むのだけれど>>243
次の瞬間には、君の呼びかけに呼び戻されている。]

(265) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃

【人】 公証人 セイルズ


 ミルフィ。
 ……僕も、僕もね
 君が僕の娘で、とても幸せだ。

 だから……………

[繋ぎとめて、と言われて僕は少しだけ言いよどむ。
セックスをして、吸血してしまえば
きっとまた君の病は進行する。

君を失うのが恐ろしくて、
僕は「駄目だ」といいそうになる。
「どこにもいかせたくないんだ」と縋りそうになる。]

(266) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃

【人】 公証人 セイルズ


[……でも、君はそれを望んでいないから。]

(267) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃

【人】 公証人 セイルズ


 …………

[僕は君の体を強く抱きしめる。
そうして優しくベッドに押し倒した。]

 ……繋ぎとめるよ。

 君がもしも……もしも……
 ”あの子”に負けて消えてしまいそうになったら

 その前に、パパのお腹に隠してあげる。
 大丈夫だよ、ミルフィ。泣かないでおくれ。
 

(268) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃

【人】 公証人 セイルズ

[僕は、ちゃんといつもどおり笑えていたかい?
……そうだね、やっぱり、自信がないな。

唇の震えまで抑えて、人差し指の背で君の涙を拭う。
そして君に読み聞かせをするときのように
優しく笑って、唇にキスをする。]

(269) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃

【人】 公証人 セイルズ

 
 "I'm so happy to be your daddy, my love."
 

(270) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃

【人】 公証人 セイルズ

[いつか眠りにつく君が、
穏やかに笑えていますように。

願いながら、僕は君を愛すだろう。
愛によって全てが終わる日まで。

……その血も。涙も。笑顔も、]

   ( ”You are mine, my love." )

[――――いずれは、そう胸を張って言おう。

孤独に至る病を抱えながら
僕らは本当の家族になる。*]

(271) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃

【独】 公証人 セイルズ

 
 ――-…………、
 

机に瓶を分けて飾られた五本の白薔薇、赤薔薇からはらりと花びらが落ちた。

『何故後を追わなかったのですか』

静かに投げかけられたその問いに教授は答えを返さなかった。非難するような色を持つその言葉を発した相手を一瞥し、手元のPCに視線を戻す。沈黙。
やがて窓の結露が流れ落ちる頃、椅子に腰掛けていた教授は、若い吸血鬼の研究員に笑いかけた。ひどく自嘲的に。ひどく寂しげに。

『……神の国に入る資格がない。死んでも会えはしない。
 意識を失えば苦しみから逃れ得るかもしれないが
 同時に大事にしていた思い出も消え去る。

 それとも…………、
 君は大事な家族の思い出を失うリスクを負ってまで、
 死後の世界に夢を?』
 

(-1029) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃

【独】 公証人 セイルズ

砂糖を溶かしすぎるほど溶かした紅茶を一口啜った。
PCに移していた視線を、添削中の論文へ。
そして赤く印をつけて研究員に渡した。――ああ、彼は、自分の「家族」のひとりに懸想をしていたな、と思い出しながら、

『先ほど指摘した場所について……。
 来週までに直しておいてくれ。

 …………。
 彼女らがいない世界に私の幸せがないだけだよ。
 どこに居ても同じだ』

微笑み、それから再びPCに視線を戻す。
また、淹れた紅茶に角砂糖を落とした。
痛みを和らげるように。
*

(-1030) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃

【独】 公証人 セイルズ


『序
 本書は長年提起されてきた吸血鬼と眷属の関係、依存症、外界との関わり方について記されたある吸血鬼(以降、A氏)の遺稿を編集したものである。■■■■年、リンディン内のある住宅地にてA氏の遺体は見つかった。ベッドで安らかに眠るA氏の周囲には眷属が映った古いアルバムや似顔絵が並べられ、……(中略)……』
 

(-1031) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃

【人】 公証人 セイルズ

――  ――

[曇天に黒いカラスが舞っていた。

クリスマスが近づく町はどこもかしこも飾り立てられている。にも関わらず、天気のせいか、降り始めた雨のせいか、どこか灰色だった。

町を歩く人間たちは皆家族や恋人を連れている。
冷たい空気を、互いの微笑みで暖めて灰色の町並みを歩いていく。

その人ごみの中で、黒いコートを羽織った男があたりを見渡した。
足しげく通った店にも、友人が住んでいた家にも、知った顔の1つもないことを理解すると、納得するように歩いていく。]

(272) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃

【人】 公証人 セイルズ


「ママ、パパ、サンタクロースが来たら
 ぼくあれが欲しいなあ」

「いい子にしてたらきっとくれるわ」

「おいおい、いつもいい子にしてるじゃないか、なあ?
 クリスマスを待ちなさい」

「え――、僕待ちきれ……、わ、ごめんなさい!」
 

(273) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃

【人】 公証人 セイルズ


[町を歩く親子連れがプレゼントについて語り合っている。

はしゃいだ少年が父親に振り返ろうとして、前方を歩いていた男にぶつかり、咄嗟に謝罪を口にした。

男は黙って微笑むと、彼の頭からずり落ちた帽子を被せなおして、何かを呼びかけた。聞き取れなかった少年がぱちくりと瞬きをする。
――直後。]

「……、誰と喋ってるの?」

「ほら、そんなにふらふらしてたら危ないぞ」

「えっ、――うん、……」

[両親の声が聞こえ、少年は不思議そうに首をかしげた。
そうする間にも、黒いコートの男は雑踏に消えていく。広い背を雨に濡らしながら、家族連れの中をひとりで。]

(274) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃

【人】 公証人 セイルズ


「雨が降ってきたわ。――さあ、帰りましょう。
 私達の家へ」

「うん!」

[微笑を交わし、人間たちはそれぞれの帰路につく。

結露に曇った窓の向こう。
クリスマスツリーを室内に飾り、
暖かな料理がテーブルに並ぶ場所へ。

それら全てを祝うように、
あるいは厳かに祈るように

柔らかな雨の中で、リンディンの鐘が鳴っていた。]**

(275) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃

【独】 公証人 セイルズ

/*
ご挨拶。
さねきちと申します。
今回は素敵な村に参加させていただき、有難うございました。
狂気に陥っていく吸血鬼と眷属、ほんとうに楽しかったです。
村たてのももてんさんに感謝を。

そして、一緒に村に入って遊んでくださった相方さん、ありがとうございました。
娘ちゃんがけなげで可愛く、「なぜこの男は娘を抱いているのだ(怒りの枕パンチ)」「でもエッチな娘ちゃんはかわいい」と中の人が煩悶する日々でした。依存症になるあたりもとっても怖くてすきです。
長々と書きましたが、ありがとうございました。

お使いイベでお話させていただいたフェルゼ君や、育児談義させていただいたチトフ君にも全力で感謝を。あんまり綺麗な大人ではなかったので、お話していていろいろ浄化されました。ありがたや…

そのほか、同村してくださった方へ最大の感謝を。
それでは、また。

(-1032) さねきち 2019/10/20(Sun) 03時頃

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