278 冷たい校舎村8
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……別にいいんじゃない? 怒るのも、さみしがるのも、 個人の感じ方にまで正解はない。 ……らしいよ。たぶんさ。
[ 礼一郎は、遺書にクレームをつけたけど、 この状況がどちらに転んだとしたって、 怒る、に行き着くことにない気がするし。]
……もし帰ってきてくれるなら、 うれしいよって、笑って迎えたい、けど。
[ どうなるかなんて、その瞬間の感情なんて、 そのときが訪れるまで自分にもわかんないな。]
(+194) 2020/06/23(Tue) 22時頃
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じゃ、それを聞いてみれば?
……いざ。 また本人と話せます! ってなったらさ、 案外ないってことも、 ないんじゃないかと思うけど。
[ 礼一郎はそう思います。>>+180 そればっかりなんだけどね(笑)
友だちでしょ? なら、あるはず。って、 自分の友だち観みたいなものに則ってしか、 口をきけないんだから許してほしい。]
(+195) 2020/06/23(Tue) 22時頃
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[ 突然、ぽんと出てきた名前に、>>+183 礼一郎は一瞬驚いてそっちを見た。
大騒ぎしといてなんだけど、 お互い秘密って話だったんだけどなー。 もしや何かご存じ? って内心思いつつ、 礼一郎はもう一度前を向いて、小さく微笑む。]
……まーね。
[ 付き合い、長いんです。良い友だちでね。 ……とは言わないけど、 礼一郎はその友人の存在が誇らしい。]
(+196) 2020/06/23(Tue) 22時頃
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[ でもね、礼一郎の視界には、 綿津見のまわりにだって、 たくさんの友だちがいるように見えてたよ。
そう、例えば──、]
そういえばさ、 黒板のアレ、書き換えたの綿津見だろ。
[ いろんなひとが書き足してって、 最終的に辰美が写真に撮ってたアレね。 並んでいた文言を思い出しながら言う。]
(+197) 2020/06/23(Tue) 22時頃
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「 まなっちと映画館に行きたいです 」 …………だって。
綿津見いなくなったあとも、 残ったやつらで好き勝手書いててさあ……
ほら、たぶん。ああ書くほうがさ、 ちゃんと帰ったんだって信じられるから。
……ありがとな。あれ、残してくれて。
[ 福住も帰ってきてるよって、礼一郎は言った。*]
(+198) 2020/06/23(Tue) 22時頃
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―― 現在:病院前 ――
[ 病院の中に入る千夏を見送って、 誠香はまたジャスミンティーをこくりと飲んだ。 だいぶぬるくなっちゃったなあ、なんて思う。 ポケットに片手を入れて、缶コーヒーで指先を温める ]
……もしも、さぁ、
[ ぽつりと誠香は独り言を言った ]
あの世界に行ったみんなが、 ほんとに死にたいくらいの悩みを抱えてる人ばっかり だったとして。 あの世界の主が、しおちゃんじゃなかったとして、
[ ぼんやりと、誠香はそんな想像をしてみる ]
(+199) 2020/06/23(Tue) 22時半頃
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[ きっと、世界の主が誰だったとしても、 みんな一生懸命 みんなで帰ろうとしたんじゃないだろうか。 死にたいくらいの悩みを、 受け止めようとしたんじゃないだろうか。 誠香はそんなことを考える ]
……だとしたら、 案外、人生って悪いものじゃ、ないのかも。 なーんて。
[ 楽観的過ぎるかなあ、と誠香は思う。 でも、そうだったらいいなあ、と思う。 まだ問題は山積みだけど。 受験だって立ちはだかってるけど ]
(+200) 2020/06/23(Tue) 22時半頃
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[ 結局誠香は、紫織の悩みを知らないままで、 帰ってきてしまって、 もう、待つことしかできないでいる。 けれども ]
帰っておいでよ、って思った分くらいは、 しおちゃんの力になれるように頑張るからさ。 帰っておいで。
[ 白い息を吐きだしながら、呟いた* ]
(+201) 2020/06/23(Tue) 22時半頃
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-- 現在/病院前 --
[ 誠香の反応を観察する。 あれ。可笑しなこと言ったかな。>>+168 と千夏は思ったけど、言葉をごく普通に続けた。 そして飛んできた質問にも、うん、と小さく頷く。
毎日しんじゃいたいし、しんじゃえって、思ってるよ。 ────……って、言ったら、 誠香はどんな反応をするんだろう。 好奇心はあれど、 現実世界で間違いがあってはいけないから。 千夏はただ頷くだけに留める。>>+169 ]
(+202) 2020/06/23(Tue) 22時半頃
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目指せ、現役志望校合格だよ〜。
ん、わかった! 一緒になりたい自分に近づきに行こう。 メイクすると、本当に感動するから、ね。
[ わかりました、と依頼を請け負う。>>+170 ぐ、と拳を握って、にこにこと千夏は笑った。 ]
(+203) 2020/06/23(Tue) 22時半頃
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そっかあ。 首許から風が入り込まないようにするんだよ。
[ 頑張ってるみんなのために待つという誠香に、 千夏は首を傾げて。 マフラーをきゅ、とするエア動作をする。
そうして、暖かな空気が満ちる病院内へと。* ]
(+204) 2020/06/23(Tue) 22時半頃
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-- 現在/病院内 --
[ クラスメート達の姿が見える。 どこにいこうかなあと千夏は考えて。
一人ぽつんと立っている夏美の傍へと寄る。 ]
怖くなかった?
[ なにが、と書いてある夏美の顔に千夏は苦笑。 主語が抜けていると認識を改め。 持っているジャスミンティーを転がしながら、 正しい主語を導き出そうと千夏は考える。 ]
(+205) 2020/06/23(Tue) 23時頃
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[ たとえば、あたしが白紙をびりびりに破いて、 "向こう"に行っちゃったとして。
"こっち"に戻ってくるのに、 確かに勇気はいるのだろうなって。 ちょっと、想像してみる。>>+193 あたしは多分、帰りたくない。色々な意味で。
……だから、ほんとね。信じるしか無いんだろうな。 それに、帰ってきてくれたとしたら、あたし、 嬉しいことには変わりないの、それはほんとう。 ]
(+206) 2020/06/23(Tue) 23時頃
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一番最初に帰ってきて、色々解らなかったと思う。 メールとか、電話とか、してくれてありがとう。 何もわからなくて怖かったと思うけど、 行動してくれたことが、 私にはとてもありがたかった、よ。
[ なにそれぇと泣き出しそうな夏美の姿をみて、 千夏は、ほんとうにありがとう、とまた繰り返した。 ]
(+207) 2020/06/23(Tue) 23時頃
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紫織ちゃん、帰ってくるかなあ。
[ 帰ってきてほしいな。 千夏はそう思っている。 文化祭の打ち上げも、できたらしたいし。
……卒業祝い、の打ち上げも兼ねられたらいいな。 早未千夏は願っている。* ]
(+208) 2020/06/23(Tue) 23時頃
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[ あたしはみんながだいすき。 変わりないの、それもほんとう。 あの世界の主が誰であろうと。 ]
(+209) 2020/06/23(Tue) 23時頃
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……つまらないものですが……って、 お約束的なノリでいけばいけるかな?
[ そういう問題じゃないって?(笑) こんな風に言えてしまうのだから、多分、あたし、 戻らなくても仕方ないそぶりしておいて、 やっぱり、戻ってきてしまうことを 期待してるんだろうな。
ともだち観、っていうもの、 あたし、ちょっと曖昧なので。 ちゃんと話すようになったときの展開までは、 想像、ふんわりしていたりして。
それでもマフラーの下で、笑ってたんじゃないかな。 ]
(+210) 2020/06/23(Tue) 23時頃
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[ あ、ふたりのこと。 噂以上のことは聞いてないよ。>>+196 それか、いいおともだちだってことは、 あたし ずっとみんなを見てたから、 なんとなくわかる……と、いいな。
テレパシーじゃない。たぶん、 動物の群れを眺めてる、 まっさらないきものみたいな風。 肯定をいただいたのなら、そっか。って。 やっぱり、笑って返すだけ。 ]
(+211) 2020/06/23(Tue) 23時頃
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……辰美君、なんかさ、 たまに生きづらそうだなーって思うから、 いいんちょ、見てあげてね。
[ 手がやばかった……とまでは言わなかったけれど、 ( そもそもその後、 会ってるとも思ってなかったけれど、 )
ちょっとあたしと似てるなあと思ったのは、 異文化コミュニケーションのたまものかな。 廊下のすれ違いは、夢に入ったばかりのあの話は、 生きづらい二人の会話だったと思う、から。 "紳士" にも、 手を引いてあげる誰かがいれば良い、とは、 やっぱり、観客たるあたしの エゴです。 ]
(+212) 2020/06/23(Tue) 23時頃
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[ だから、かな? 緊張とか、それこそ やばい、とか。 そういう感覚がちょっとだけ消えたように、 いいんちょを見てた時、 ん? って、声が出た。>>+197 ]
(+213) 2020/06/23(Tue) 23時頃
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─── あ、あれね、そう。 ちかちゃんと喜多仲君が帰ったあとに、 どう書いたら良い?って、 せいかちゃんが言ってたから……。
[ あれも元々しおりちゃんと話してて、なんて。 あたしの夢の話が膨らみかけた。 あれってあの後どうなったのかな? 帰ってしまったあたしはわからないことだけれど、 ]
(+214) 2020/06/23(Tue) 23時頃
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……えいがかん。
(+215) 2020/06/23(Tue) 23時頃
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[ 鸚鵡返し。 ……ちょっとびっくりした。>>+198 あたしの目、びっくりで、 そりゃあ丸くなってたと思います。
せいかちゃんが書いてくれたんだ、とか、 あたし、書かれてたんだ、とか。 あれ、誰かがまた書き足してくれたんだなあ、とか。
エンドロールの続きを祈るようなあれが、 なんだか、届いたような気がして、 ]
(+216) 2020/06/23(Tue) 23時頃
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……うわー。 あたし、なんか、すごいことしたみたいだね?
[ 他人事みたいに言っちゃうの。 しょうがないんですよ。 ちょっとどきどきしてるんです。
あたし、あがり症なんだって。 顔がちょっと熱いの、 おしるこのせいじゃないでしょ。 ]
(+217) 2020/06/23(Tue) 23時頃
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……あたし、そしたら、いいんちょとは、 えーと、そうだなー。 格ゲーやろうよ。Smitchの。四人対戦できるやつ。 イカになって陣地塗りまくるやつでもいいよ。 っていうかいいんちょゲームやるのかな?やろ? せいかちゃんも…… しおりちゃんも、みんな誘ってさ。 それでポップコーン食べるの。 どっかスペース借りるとかする?
(+218) 2020/06/23(Tue) 23時頃
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[ 生憎書き記す黒板はないけれど、 あたしたち、現実を振り返れば受験生だけれど、 "帰ってきたあと"、のこと、 それくらい語ってもいい?って、わらった。
ほら、打ち上げと、お帰りと。そういう名目。 何度やっても、いいよね?>>+208 ]
(+219) 2020/06/23(Tue) 23時頃
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[ テレパシー、ぴぴぴ。拝啓、せいかちゃん。 おとこのこたちには負けないように、 がんばりましょー。 ]*
(+220) 2020/06/23(Tue) 23時頃
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―― 少し前:病院前 ――
[ うん、と小さく頷いた千夏に>>+202 そっかあ、僕も死にたかったよ、なんて、 もちろん言えるわけもないけれど、 いつか、千夏には謝らなければいけないと思っている ]
(+221) 2020/06/23(Tue) 23時頃
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あのね、あの本にサインするべき人は、 僕じゃなかったんだ。ごめんなさい。
(+222) 2020/06/23(Tue) 23時頃
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[ まだ言えないその言葉をきちんと伝えるためにも、 誠香は生きなければいけない。
メイクの先生を引き受けてもらえたら、>>+203 楽しみ! と誠香も笑った ]
あの舞台のみんなのメイク、すごかったし。 千夏ちゃんのメイクの腕は折り紙付きだからね。 ……きっと、しおちゃんも一緒に。
[ ちらりと病院の方を見て、誠香は頷く。 マフラーへのアドバイスに、はあいと素直に返事して、 きゅっとマフラーを結び直した* ]
(+223) 2020/06/23(Tue) 23時頃
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