267 【突発】Sanatorium,2880【RP村】
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「 いいえ、寒くありません 寧ろ雪の中はとても心地いいです。 前は…温かいものは好きだったけれど 今は冷えたものしか食べられないんです 」
(-9) 2019/06/11(Tue) 17時頃
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だから、不思議な格好をしたせんせいが 雪の中に横たわっていた僕を見つけたとき、 手の一つも差し伸べてくれない “ 冷たさ ”は 却って安心できることでした。 握りしめた雪の塊を、しゃく……と 果物みたいに頬張って喉の渇きを潤しました。 生きている以上は飢えや渇きがあるのだから、 せんせいをかみさまと呼ばなくて正解でした。
(-10) 2019/06/11(Tue) 17時頃
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・・ ───── きみは しょくぶつさんだもんね。
(-11) 2019/06/11(Tue) 18時半頃
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そんな "にんげん"のおはなし。 しょくぶつさん に、言わないで頂戴。 ──── おばかさん。
(-12) 2019/06/11(Tue) 22時頃
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・・・ じゃあ、 あなたは だれ?
(-13) 2019/06/12(Wed) 01時頃
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しらぎくじゃあ、なくって?
(-14) 2019/06/12(Wed) 13時頃
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──── じゃあ、 おれは?
(-15) 2019/06/12(Wed) 16時頃
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Palatino が、"あなた"でなくて、
(-16) 2019/06/12(Wed) 22時半頃
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鳩だとレイアウト崩れている……なむさん……
(-17) 2019/06/13(Thu) 00時半頃
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此処が天国だなんて 眠らないうちに夢でも見ていたらしい 雪の羽布団に包まれていた少年は すべて埋もれてしまうより前に、 僕なんかに見付かってしまっていた。 頬に掛かる雪をグローブの嵌った指先で 払うことくらいはしただろう。 身動ぎさえされないければ。
(-18) 2019/06/13(Thu) 16時頃
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けれど僕がしたことと言えばそれきりで 被検体が起き上がる為に、 翼のはえた遣いや■■さまらしく 手を差し伸べもしなかった。
(-19) 2019/06/13(Thu) 16時頃
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「 そうですか。 なら君は、そういうもの≠ネんでしょう 」 ・
(-20) 2019/06/13(Thu) 16時頃
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傾げた小首に応じる言葉はない。 153の意味などは、なによりも 被検体には関係ない知識だ。 ましろい空気が吐き出されて 汽車の煙のようには高く昇らず ときどきに尾が切れるのを 僕は黙して追い掛けて... 冷えた雪塊を口に含む様子を やはり、つめたく見詰めていたに違いない。
(-21) 2019/06/13(Thu) 16時頃
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「 温かいものを用意するより 冷たいものを用意する方が 楽なので… 助かりますね。 」 ・・・・
(-22) 2019/06/13(Thu) 16時頃
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( ....なんてね。 )
(-23) 2019/06/13(Thu) 16時頃
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■■さまに成り切れるわけもない、 僕がお医者様≠ナあることは 道中にでも知れたことだろう。 白い世界に迷い込まないように…と 繋ぐ指先も 蜘蛛の糸も何もない。 それでも僕は、 首輪を付けられた家畜のように サナトリウムへ連れて行かれる君のこと ■■■■■だと思っていた。…確かにね。
(-24) 2019/06/13(Thu) 16時頃
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「 此処に送られた人のうち、 君もその一人なんでしょう。 道中ご苦労様でした。 お疲れでしょうし...慣れるまでは ゆっくり過ごしてくださいね 」
(-25) 2019/06/13(Thu) 16時頃
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─── 枯れないまま大事に育てたところで、 そんなの果たして幸せかしら。
(-26) 2019/06/14(Fri) 00時頃
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わたし あとどれくらいで死ぬのかしら。
(-27) 2019/06/14(Fri) 00時頃
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回線がぶつぶつしてる んーーー明日にはなおってるといいなあ……
(-28) 2019/06/14(Fri) 00時頃
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>>148 たねです
(-29) 2019/06/14(Fri) 00時頃
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───── 水が 切れたら…?
(-30) 2019/06/14(Fri) 01時頃
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・・・・・・・・・・ ほんとうは、海に帰して欲しかったけど サナトリウムの外には出られないそうなので、 僕がせんせいに 眠る場所をお願いした時です。
(-31) 2019/06/14(Fri) 02時頃
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光のとおさないカーテンを閉めたら 夜になるより早く、世界が暗くなりました。 月の光も、星の瞬きも見えないけれど、 せんせいが用意してくれた箱の中に横になると 揺蕩う波のゆりかごに慰められるようだった。
青白い心臓のとくん、とくん、と光る音が 子守唄のように僕を眠りに誘い込みました。
(-32) 2019/06/14(Fri) 02時頃
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夢の中でうたった 52Hzの寝言は 誰にもきこえない泡と弾けて…消えました。
(-33) 2019/06/14(Fri) 02時頃
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“ 夏眠 ” のあいだ 冷たい箱は何度か開けられたかもしれませんし、 栄養補給を受ける機会があったかもしれません。 一度も開かず、飲まず食わずかもしれませんが、 僕の意識はずっと氷点下よりも深くにあった。
(-34) 2019/06/14(Fri) 02時頃
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しっとり濡れた髪と芳香が 夏が終わって暫く経った陸地の空気に触れて また融けて少し小さくなった身体を起こす頃には 心臓の青白い光はすっかり消えていたでしょう。
(-35) 2019/06/14(Fri) 02時頃
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─────── 目が覚めて
いちばんはじめに聞いたひとの声に、 言いようのない感情が湧き上がってきた。
(-36) 2019/06/14(Fri) 02時頃
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「 せんせいは … 僕のことが見えなくなっても、 いつもみたいに見つけられるんでしょうか 」
(-37) 2019/06/14(Fri) 02時頃
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いくら “ せんせい ” でも、 きっとわからないそれを少し曲げて 僕は痛む皹から意識を逸らそうとしました。 答えなんて最初から…期待すらしていなかった。
(-38) 2019/06/14(Fri) 02時頃
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