266 冷たい校舎村7
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[ そのとき僕はどんな顔をすればいいのかわからず、 どんな顔もしないよう曖昧に笑ったんだと思うけど、]
(704) nabe 2019/06/22(Sat) 17時半頃
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[ 距離を置いて、ずっと一緒をやめることで、 きっと少しずつ、頭の中身を入れ替えるのだ。 ……と、そのとき考えた。]
(705) nabe 2019/06/22(Sat) 17時半頃
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いいよ。鍵、あげる……
[ 自分にひとつ。実家にひとつ。 とすると、たぶんひとつ余るだろうしさ。
それに、僕にとって家とか部屋ってやつは、 帰れば誰かがいて、 物音がして、人の気配がして、 ……ずっと、そういうものだったので。]
ひとりの部屋で過ごすの、 とうぶん慣れそうにないし…… きっとさみしくなるから遊びにきて。
[ 君よりお兄さんであるはずのところの僕は、 あまりそれらしいことは言えないので、 甘えるようなことを言うのだけれど。]
(706) nabe 2019/06/22(Sat) 17時半頃
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……ひとりの家にいてもさ、 息が詰まることが、あると思うし。
[ そのときはおいで。
……と、静かに言う僕は目を伏せているので、 少しくらいはお兄さんぶれたかしら。 と思っても、君がどんな顔したかわからないのだ。*]
(707) nabe 2019/06/22(Sat) 17時半頃
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/* なんかトンチンカンなこと言ってる気がする。 言ってたらごめん。という気持ち。
>>-865 クラスで1番お兄さんなんですねえ、これが。 京輔も甘いもの好きだと思います。でも好き嫌いなさそう。 あとういのくんには負けるけどゆっくりたくさん食べる
瑠璃ちゃんは食べ方がとてもきれいそう……
(-867) nabe 2019/06/22(Sat) 17時半頃
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/* 息詰まったら勝手に来ていいよってきょ〜すけは思った。たぶん。 大学生、1年次とかちゃんと週5で学校通って家空けてること多そうだし…… ポストとか外灯の上とかに鍵置いとくのも考えたけど、それだと今のロルに混ぜ込めないので…………
>>-869 時間制限のないバイキングで輝くタイプです この村なら大食らい副将狙えるんじゃないかと 面子を見て目論んだ
(-870) nabe 2019/06/22(Sat) 18時半頃
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/* 拓海くんありがとうありがとう ゲームしたりいろいろしようね……
心配されていることがお子様レベルなので、笑いました 鍵はむやみやたらにくばらない。おぼえました。
(-875) nabe 2019/06/22(Sat) 19時頃
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──教室>>712──
終わりなんて来ない。 ……って、思ってたからね。
[ 笑っているのに紛れ込ませるみたいに、 僕もさらりと言って、笑っていたはずだ。
終わりなんてなくて、ずっと一緒で、 だから近場の大学に家から通う。 そう思っていたけれど、そんなことはなかった。
ということを、ただ事実として、 言えるようになればいいのだと、 そのときの僕は思っていたもので。
ふんわりとした言葉に混ぜて、 林檎が噛み砕かれる音を聞いていた。]
(739) nabe 2019/06/22(Sat) 21時頃
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……さすがに、相手は選んでるよ。 拓海くんを信頼をしているってことです。
あのねえ、僕だって、 何言っても照れないってわけじゃあないんだから。
[ 言わせないでよ。というふうに、 僕は箸を置いた手を顔の前でひらひらと振った。 いわゆる勘弁してくれ。のポーズですね。
冗談ぽくそんなことを言って、 話は終わりにしようかと思ったのだけれど、 君が珍しく心細そうな顔をしているので、 僕は微笑んで、お兄さんぶるとかじゃなく、 ただ僕の意見として、言葉を紡ぐ。]
(740) nabe 2019/06/22(Sat) 21時頃
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たぶん、僕はさ、 ああしたらとかこのほうがいいとか、 これからもきっとうまく言えないけど、 でも、ここにいるから。
何を大事にしたっていいし、 大事にするのをやめたっていいし、
息継ぎをしにきてもいいし、 もし帰りたくなくなったら、 ずっと置いといてあげるし、 どこに行ってもいいんだよ。
(741) nabe 2019/06/22(Sat) 21時頃
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[ ごちそうさまでした。と手を合わせた。 修学旅行でもUNOとかしたなって思いながら。>>720
そしてまた唐突にも差し出された封筒>>721を、 僕は不思議そうな顔をして開封して、それで、]
……たいしたものかどうかは、 もらった僕が決めるよ。
──ありがとう。すごくうれしい。
[ ただただうれしい。という顔をして笑おう。
ほら、あの世界では思い出のかけらを、 お化け屋敷に落っことしてしまったものだから。]
(742) nabe 2019/06/22(Sat) 21時頃
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[ 部に置いたままの作品。 には、間違いなく心当たりがあって、
忘れていたわけじゃなかったんだけど、 置いたままであるのは確かで。]
……もう少し、部屋のこととか、 落ち着いたら引き取りにいくよ。
[ と、やや濁した言い方をする。 高本悟の絵を見る前のことだった。*]
(743) nabe 2019/06/22(Sat) 21時頃
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/* 一応、ふわっと〆られるように、しつつ! 高本くんの絵を見に行くくだりにつながるんじゃないかな。って感じでした。 拓海くんはほんと、いっぱいお付き合いありがとうね……
轟木くんのケンちゃん呼びに、 影から躍り出そうな勢いでガッツポーズをしました
(-884) nabe 2019/06/22(Sat) 21時頃
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/* もっと照れるとこあったじゃんていうのは誰かに言われるより先に言っときます ありましたね
(-888) nabe 2019/06/22(Sat) 21時頃
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/* 瑠璃ちゃんほんとーーーにかわいい ベッドでもぞもぞしてるふたりとてもかわいい はさんでごめんなさい。好き。
(-889) nabe 2019/06/22(Sat) 21時半頃
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/* あとあの、ずっと言い損ねてる(たぶん)んですけど、 瑠璃ちゃんの〜につきましてはって題がひたすらに好き
(-893) nabe 2019/06/22(Sat) 21時半頃
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/* ケンジウイノファイト〜! ユアソースイート フータトドロキもファイト……
れなちゃんのバイト先すごい青春の現場になってて微笑む
(-905) nabe 2019/06/22(Sat) 22時頃
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/* なにを、なにを感じ取られたのだ……と思いながら、 甘やかしてないよって京輔は言うし、甘やかすからなってPLは思う。 拓海くんのロルが好きです。お付き合いありがとう〜!
がんばって、〆に向かわねば……ずっと同じこと言ってる……
(-911) nabe 2019/06/22(Sat) 22時半頃
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──3月:美術室──
[ 美術部の顧問である教師に声をかけ、 準備室につながる扉をくぐる。 卒業式を目前に控えたころだった。
伝言>>763が伝わってから、 少し時間が経っていたからか、 教師は何かを言いたそうにして、やめた。
ええと、すみません。 僕は扱いづらい生徒だったでしょうか。 ……とも言えず、僕は笑みと会釈を返すばかり。]
(777) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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[ 美術準備室のあちらこちらに、 作り手が置き去りにした卒業生の作品が、 放り出されているのを知っている。]
(778) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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[ あのとき>>743、 言葉を濁しながらも引き取ると言ったのは、 そこに、混ざる姿を想像して、なんとなく、 ……なんとなくなのに強く、拒否感があったからで、]
(779) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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[ ……まだ、放り出されてはいなかった、 赤黒い、人の頭ほどの大きさの塊の前に僕は立ち、 あの、どこか遠いような、今と地続きのような、 不思議な世界でしたように、指を伸ばす。
あのときと違い、指の腹に力を込めることも、 爪を立てることもなく、指先だけでそうっと、 瞼に触れ、頬を撫ぜ、口角をたどる。]
(780) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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本当は。 考えたりもしたのだ。 例えば手を加えて美しくしてやろうとか、 せめて表情だけでも、笑みを象ろうとか、 この淡々と時を刻む校舎に置き去りにしようとか、 いっそどこかで燃やしてしまって、 そのあとの灰をひとつまみだけ持ち帰ろうとか。
(781) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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[ そのどれも実行せずに、僕はここにいる。]
(782) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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これが僕の姉だ。 僕の知る姉の姿だ。 僕の望んだ形とひとつも重ならなくても。 僕の、たったひとりの姉なのだ。
(783) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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受け入れるべきなのだと思う。 あの爛れた指先ではなく、些細な事実を。
(784) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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笑って。と言われて笑ったって、 絵の中の痩せたおんなのこのように、 僕の姉が穏やかに笑うことなんてない。 姉は幸福ではなく、僕は無力である。
(785) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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……その上で、僕は、 姉の幸福の糧になれないから。ではなく、 僕自身がもう少しうまく呼吸ができるよう、 ひとつの箱を出ていくのだと。
(786) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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[ 両腕に、家族の頭を抱いた。 壊さないようにそうっと。
こういうふうにしていれば何か違ったかな。 と、未練がましく思う僕はやっぱり僕で、 そう簡単に踏ん切りはつかないし、
それでも、そんな自分を思わず笑ったので、 笑えてしまったので、これは小さな変化です。
突然ちいさく笑い出した僕に、 先生がギョッとした顔をしたとしても、 悪くはないな。と、僕は思う。]
(787) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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それでも、 僕らの関係が歪でも、醜悪でも、 どんなに世間一般に受け入れがたいものであっても、 僕にとってそれが大切であったことは変わりはなく、
(788) nabe 2019/06/22(Sat) 23時半頃
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