162 冷たい校舎村3-1
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[季節は冬の終わり。 落ち着くまでの入院生活で、少しずつ俺のことは分かってきた。 名前や、立場や、家族のこと。それら全てがまるで他人事のようにしか聞こえなかったが、確かな俺の現実らしい。
昔の話を聞くたびにじわじわと込み上げる頭痛。 思い出そうとするのを邪魔するように、蝕んでいく。
家族や兄弟と名乗った人たちは、とても優しかった。 動揺していた様子は隠し切れていなかったものの、俺のために献身的に尽くしてくれた。 ゆっくりと焦らず、丁寧に、俺のペースに合わせてくれるように話をしてくれた。
それでも何も思い出せないもどかしさが、苦しくて仕方なかった。
そうして日は進み、俺がこれからどうするべきかの身の振り方も決まる。 記憶を失くした状態ではあるが、他の怪我は一切無く、肉体の元気は有り余っている。 医者の先生や、家族は、春から俺を高校に通わせてくれるらしい。
迷いはあったが断る理由もなく、俺はただ頷いた。]
(93) 2015/06/27(Sat) 00時頃
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[もうすぐ春、入院生活もそろそろ終わりといった頃。 俺の目の前に、“見知らぬ女性”が姿を現した。]
「失礼します。」
[小柄で、どこか儚げな雰囲気を纏っている、色素の薄い灰色のセミロングの髪。 そいつは、俺と同じ患者服を身に纏って、まるで慣れた様子で俺に話しかけてきた。]
「こんにちは、帆北健五郎さん。」
……こんにちは。君は?
[挨拶と一緒に向けられる表情に、覚えが無い。 一体何者で、何の用事なのか、問いかける。そうやら、“俺”に用事があるらしいので。]
「……記憶喪失になったと聞きました。 私のこと、やっぱり思い出せませんか。」
ああ。 ……申し訳ない。名前を、教えてくれ。
(94) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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[入院中に会いに来る、友人と名乗った奴らも、クラブメイトと名乗った奴らも、俺は誰の顔も覚えていなくて。 誰かが訪ねてくるたびに同じような対応を取っていた。
患者服を着ているということは、少なくとも同じ病院の入院患者らしかったが。 やはり、それ以上のことはどう頑張っても思い出せない。
女性が、薄く笑った。そこにどんな意味が含められていたのかは、分からなかった。]
「私の勝ちですね。」
[唐突に発されたその言葉の意味も、分からなかった。]
……何?
「でも、この人なら、もしかしたらって。 そんな風にちょっとでも思ってしまったのが、すごく、悔しいです。」
悪い、……何の話か、俺にはさっぱりだ。
(95) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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「仮に、ですけど。 私のお腹にはあなたの赤ちゃんがいます、と言ったら、あなたはそれを信じますか?
あなたは私から100万円を借りているから返して欲しい、と言ったら? あなたは私の家族を殺した犯罪者だから死んで償え、と言ったら?
あなたは、……あなただけが、こんな私を好いていてくれた、と言ったら?
それを、信じますか? もしくは、それを否定できますか?」
[要領を得ない話に、頭痛が呼び寄せられる。 見知らぬ女性は、こちらをからかうような口調を崩さずに話を続けてくる。 正直、苛々した。さっさと出て行ってくれとさえ思った。]
「私が何を言っても、意味がないんですよね。 ……奇跡なんて、やっぱり起こらないんです。」
[彼女は俺の目を真正面から見て――距離を詰めてくる。触れてしまいそうなほどの近くまで。]
(96) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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「さようなら、“誰かさん”。 私のことは、そのまま忘れてください。永久に。
そうじゃなきゃ、……私が惨めすぎるから。」
[吸い込まれそうになるほどの瞳の昏さに、一瞬だけ、時が止まったかのように思えて。 呆気に取られている間に、彼女は病室から走り去って行った。]
……なんだったんだ。
[しばらくして浮かぶのは、それだけの感想。
女子に対して苦手意識が生まれたのも、たぶんこの時。>>0:100 俺には理解できない感情と、不意に詰められる距離。
それを読み解くには難解すぎて、今も適切な対応の仕方が分からない。 俺に器用な人付き合いなど、きっとできるはずがないのだ。]
(97) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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[――だが、その後。妙な胸騒ぎを感じて。 病室から飛び出していった彼女が開け放したままの扉を見て。
つい、後を追ってしまったことの後悔は、今でもずっと忘れることは無い。
廊下で耳にした、病院内の騒がしさ。 それに釣られて後をついていった先の、中庭で。 叫び声や動揺する声と共に集まってくる、白衣を着た人々の、――その向こうに。
冬も終わり、地面から元気に顔を出した若葉の混じった地面。
そこが、飛び散る赤色で塗り潰されていて。
ああ、これはきっと、二度と忘れない。]
(98) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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[先程の女が、力無く横たわっていて――
窪んだ頭蓋に、折れた手足に、血で染まったその全身。
それでもはっきりと見える、もう瞬くことの無い目蓋から溢れた涙が、零れ落ちたその死に顔が。
まっさらになったばかりの俺の記憶に、確かな傷を刻んだ。]
(99) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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[――不治の病で余命幾許も無い少女が、絶望して病院の屋上から飛び降り自殺。
ニュースとして纏まったのは、そんな一行だった。
この時はまだ、俺にとって自殺した彼女は他人だった。 俺は彼女のことを知らないし、彼女も俺に名乗らなかった。
だから、自分に無関係な人間が1人、死んだだけ。 そう考えることで、逃げることはできた。
人は、自分の想像が及ばない範囲のことを、無かったことにして考えられる生き物だから。>>1:207
俺の記憶の中に存在しない彼女は、他人。 彼女が語っていた話が何一つ理解できなかったのが、その証明。]
(100) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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[退院し、高校生活の準備が始まる。
やはり見覚えの無い、帆北家の中にある俺の部屋と言われた場所で、昔の俺が残した物たちと対面した。 本棚の中に眠る、一冊の『舞姫』も。>>0:395
そうしていくうちに、病院での苦々しい記憶からは離れられると思っていた。
父親が、俺を呼んだ。
何事かと思って向かえば、渡される1台の携帯電話。 「お前が使っていたものだ。そのままにしてある。」――そう言われた。
高校生活では確かに携帯電話を持っていたほうがいい。 だから素直にそれを受け取って、画面を開く。]
(101) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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[だから、そこに映し出された待ち受け画面を、見てしまう。>>0:266>>3:275
楽しそうな笑顔を浮かべた、中学生らしい俺と。
――その隣にいる、その姿を。
あの女と俺は、他人ではないことを、――逃げていた事実を、知る。
写真に映っていたその笑顔が。 かつての“健五郎”が、俺に見せるその表情が。 幸せだと言わんばかりのその目が。
激しい頭痛となって、“俺”を、抉る。]
(102) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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[向き合いたくない事実を抱えたまま逃げてきた高校生活。 3年目の今、もうこれ以上逃げ出せない現実が突きつけられた。>>3:162
――かつての俺にとって、大切だったらしい人は、もういない。
無事に記憶を取り戻したとして、それでどうなる? 失われた命は二度と取り戻せない。取り返しがつくことは二度とない。
それだけじゃない。 あの女を死に追いやったであろう原因は、間違いなく今の俺にある。 俺が記憶を失いさえしなければ、きっとこうはならなかった。
“健五郎”が手を差し伸べた相手を、“俺”が見捨てた。
大切だった人との、大切な記憶を今更思い出して、その苦しみを味わえとでも言うのか。 大切だった人を死なせた罪の意識と逃げずに向き合えとでも言うのか。
――そんな選択が、……できるとでもいうのか。]
(103) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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彼女はいません。 予定もありません。
[ヒョイと肩をすくめて首を振る。 彼女、か。作ったとしても、弟妹や自分、クラス、友人、勿論ひなこのことで一杯一杯になるだろうから、いたとしても煩わしくなるのが目に見えている。]
(+37) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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[なあ、兄貴。
俺には無理だ。どうすればいいのかなんて、分からない。
このまま彼女は赤の他人だと思い込んで逃げられたほうが、楽だった。
辛いことにも、悲しいことにも、向き合えない。
だから、たぶん俺はあんたの弟でもなんでもない。
“帆北健五郎”ではない。
あまりにも弱い――別の、誰かだったんだ。*]
(104) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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[実際、一時期お試しで付き合ってと言われた子から、『私と家族どっちが大事なのよ』とテンプレートな台詞を言われたことがある。 当然家族と返し、その場で断った。面倒な思い出しか残らなかった。 初めてがそんなだからか、クラスメイトとの彼女欲しい談義には一応加わるものの、真剣に欲しいと思ったことは、そういえば無い。]
呼び方変える必要あるのかな? 呼びやすい方で呼んでくれればいいよ。
[こちらとしても、苗字呼ばわりはなんだか違和感が残る。 何回か呼ばれれば慣れるだろうけれど、その切っ掛けが俺の彼女なのは、なんとなく腑に落ちなかった。]
(+38) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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/* これで一通り。
長いわ(
(-64) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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[離れるひなこ>>+35を止めはしない。泣き止んでくれたし、目的は達成した。 繋いだままの手も、まあいっかとそのままにしておく。]
そうだ、話戻すんだけどさ。 俺の他にマネキンになった人いた?
[相馬はきっとこちらに戻ってきている。 ならば、ひなこがもし俺以外にマネキンを見ていたなら、その人に連絡は取れるんじゃないかと思いあたった。**]
(+39) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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/* 健五郎さんつらい でも健五郎さん……健五郎さん(苦悶する
(-65) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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/* エリスの台詞書くのが一番楽しかったというあれそれ。
悲恋の話ってやっぱり好きなんだよな……。
(-66) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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/* あ、よし、5dの動き決まった うん、決定
(-67) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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/* 帆北ァーーーーーー!
(-68) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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/* エリスうううう
(-69) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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[朱美が黒板に書いた文字に、目を見開く。>>87
『進路指導室に寺田のマネキン』
頼りになる、委員長。 姿がないから薄らと気づいてはいたけれど、徹もまた消えていたのだと知る。 教室を見回す。減ったなぁ、と思う。 マネキンと入れ替わるように消えた彼らが、無事に帰っていればいい。 だけどそれも、期待の話でしかないのだ。
朱美の言葉に、顔をあげて、前を見た。>>90]
(105) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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― 現在・1階教室 ―
[――脳裏に眠るのは、先程まで思い悩んでいたこと。 俺がホストなのではないかと、そう思い込む根本の理由。
俺は確かに、現実から逃げられるなら逃げたかった。
だが、今は。……不思議な気持ちだ。 俺がホストなら、もうどうすべきかの答えは決まっている。 ハルがその背を押してくれた。
俺がホストではないなら、ああ、それの答えももう決まっている。 俺ができることをするだけだ。
いつの間にか、迷いはほとんどなくなっていた。]
(106) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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[教室に全員が揃い、黒板に書かれていく文字を見る。 マネキンとなった生徒のことと、ここにいない生徒は一致している。
残ったのは、6人。]
何ができるかなんて分からないが。 ……そうだな。 話をしなくちゃならない。
眠くなる前に、できるだけ。
[>>90口火を切った七尾に頷く。 何の話をすればいいかは分からない。犯人探しをするつもりもない。
だけど、そろそろ向き合わなければならないのだ、この世界について。 ……夜も更け、また朝がやってくる。次のチャイムが鳴る前に、できる限りのことを。]
(107) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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──朝と、夜。 8時50分に、チャイムが鳴る、よね。 たぶんだけど、その度に、誰かが消えてると思う。
……とりあえず、みんなで一緒にいた方がいいのかなぁ。
[首を傾げて、そんなことを言ってみる。 とはいえ、秋野は知らない。 桂一はお化け屋敷の前でしずくを待っていたけれど、しずくのマネキンは昇降口に現れた。 ここが誰かの世界だっていうなら、時間も、空間もどこか歪んでいるのかもしれなかったけれど。 何もしないよりはずっとマシだと、そう思う。]
それに、ひとりよりは、みんなでいる方がいーよ。 なんか、その方が、ちょっとだけ楽だもん。
[ついでに、思い出したように付け加えたのは、つい先ほどの新発見>>69*]
(108) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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/* なんかこの村過去のどの村とも雰囲気違う気がしてる どうなんだろうね
(-70) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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/* んーと、どう話を展開すべきか?
(-71) 2015/06/27(Sat) 00時半頃
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[黒板に書かれた中に、『4階に、あたしたちのおばけやしき』という一文。 それは、俺は全く知らないことだった。
それについて直接聞くよりも、ふと呟くのは。]
……お化け屋敷、楽しかったよな。 誰だか忘れたが……最初に誘ってくれたことが、結果的に、ああいう風に盛り上がるとは思わなかった。
[>>0:194最初に声をかけられた時のことを思い出す。 その時は想像もしていなかったが、あれが全ての切っ掛けだったのだ。俺にとっては。]
みんな、同じだよな。 だから……こんな校舎が生まれたんだろうな。
[ホストが誰かは分からないけれど、それだけは。 きっと、間違いない気持ちなのだと、そう思った。**]
(109) 2015/06/27(Sat) 01時頃
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……いなくなっちゃう、のは、 止められないのかもしれない。
[秋野の言葉>>108には、やんわりと口をはさむ。]
──さっき、しずく、4階にいたはずなのに、 先に降り始めたあたしたちが1階に着く前に、 さっきの、玄関のとこにいた、から。
[多分、ふつうにおばけやしきから 出てきたわけでもないんだろう。
そうだよね?そんな意図で、 ちらり、と神楽を見やって、
それでも、続く言葉には、しっかり頷いた。]
(110) 2015/06/27(Sat) 01時頃
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……うん、バラバラになるの、やめよう。 できるだけ、一緒にいよ。
[思い出すだけでも、ぞっとする。 誰が、どこにいるのか。誰が、いないのか。 何もわからない、あの恐怖。不安に蝕まれていく感覚。]
せめて、チャイムの時間は、 教室に戻るようにしようよ。時間厳守で。
[意味があるのかは分からない。 だけど、せめて、混乱が少ない方がいい。
気持ちのたどり着くところは、そんな提案だった。**]
(111) 2015/06/27(Sat) 01時頃
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