人狼議事


181 アイスソード伝記

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【人】 薬屋 サイラス

 クラリッサ、お前もだ。
 皆と一緒に北へ───ラエトゥス領を目指せ。

 我儘を言うな。
 その子を守ってやってくれ、… 頼む。

[いやですと目に涙を浮かべ駄々捏ねるように首を振る妻に、
サイラスもまた首を横に振り、穏やかに彼女の腹を示した。
妻が子を庇うように腹に手を当て、泣き崩れる。
それを支えた侍女に頼むと頷き、前へ視線を返した。]

(127) 2016/01/23(Sat) 00時頃

【人】 薬屋 サイラス

 城には火を掛ける。
 アウァールスにくれてやる物はない。

 ……そんな顔をするな。
 お前らが無事に逃れ、
 我らが戻れば城くらい幾らでも作り直せる。

 今大事なのは、お前たちだ。
 だからお前たちが生き延びることだけを考えろ。
 …馬鹿な、俺が共に逃げてどうする。
 そんなことをすれば、あの炎で共に丸焦げになるだけだぞ。

[共にお逃げ下さいだとか、
或いは隠れてオーレリアと共にお逃げくださいとか。
そんな声は苦笑と共に一蹴して、若き領主は肩を竦めた。]

(128) 2016/01/23(Sat) 00時頃

【人】 薬屋 サイラス

 いいか、お前らは逃げろ。
 案ずるな、俺とオーレリアは身軽になった方が強い。
 だから逃げてくれ。




           ────── 頼む。

[しん。と、広間が静まり返った。
そこまで言われ、領主に頭を下げられて反論する者は最早なかった。
悔しげに俯く顔、握り締められる拳がある。

それらを労わるようにサイラスは歩みより、
彼ら一人一人の肩に手を置いていく。
肩に手を置かれ、たまらず嗚咽を零す者もあった。
それらの人々の間を愛しむように、若き領主は巡っていく。]

(129) 2016/01/23(Sat) 00時頃

【秘】 薬屋 サイラス → 信徒 オーレリア

 レリィ、これが俺の家族たちだ。





       … 俺のかけがえのない、家族たちだ。
 

(-14) 2016/01/23(Sat) 00時半頃

【人】 薬屋 サイラス

[城を出る日は、その二日後と定められた。
二日後、ウィリディス城は紅蓮の炎に包まれた。
その炎の中、一条の冷気が迸ってアウァールス兵らを釘付けにした。

炎と冷気の交錯する中を、人々が駆け抜けていく。
その背後に、ばきりと大きな音が響いた。

かつてアイスソードがオーレリアの名を授かった場所。
かつてサイラスが彼女と剣を打ち交わした場所。
古き歴史を誇ったウィリディスの城が、炎に*崩れ落ちていく*]

(130) 2016/01/23(Sat) 00時半頃

【人】 截拳道 カイル


ねえかあさま
どうして にもつをまとめているの?

ねえとうさま
どうして まちのおそとにいかなくては ならないの?


…わたしのおうちは ここなのに


     ─── ウィリディス伝聞書「捨て往く故郷」より抜粋

(131) 2016/01/23(Sat) 00時半頃

【赤】 截拳道 カイル

 
さてここで、別の視点に光を当てよう。

正史の裏で日々の営みを重ね、
目立たず、けれど確かに歴史上の人物たちと同じ時代を生きている、

  民  というものの系譜に。
 

(*54) 2016/01/23(Sat) 00時半頃

【赤】 截拳道 カイル

[西暦973年。

戦が激しさを増す前に、ウィリデ家当主より御達しがあった。
曰く、逃げたい者らは逃げよ――と。


領主の言葉にいち早く応じ避難を選択した領民らは、

結果的に。
賢明だったと言えるのかもしれない。]

(*55) 2016/01/23(Sat) 00時半頃

【赤】 截拳道 カイル

[がたごとと、馬車の荷台が不安定に揺れる。
今は丘の向こうに見えているウィリディス城が、徐々に小さくなってゆく。]

あーあ…

[未練がましく見ている自分が急に嫌になって、
少年は、ばふっ。と勢いよく背中から荷台に寝転んだ。
麦の藁で作った荷台は、そんな少年の挙動を柔らかに受け止めてくれる。]

(*56) 2016/01/23(Sat) 00時半頃

【赤】 截拳道 カイル



            [ 空が 青い ]
 
 

(*57) 2016/01/23(Sat) 00時半頃

【赤】 截拳道 カイル


[彼の両親は、幾度も迷った末に村を捨てる決断をした。]

「また、戻ってくるよ」
「安心しなさい」
「友達にだって会えるから…」

[重ねられた言葉が嘘だということくらいは、分かる年になっていた。]
 

(*58) 2016/01/23(Sat) 00時半頃

【赤】 截拳道 カイル


……。

これから、どこいくのさ。


[ふてくされたように少年が問う。

新しい土地だよ、答えはそれだけ。
同じように避難を選んだ村人たちが、群れを作って街道をゆく。

続く道の果てに、どのような土地が待つかも知らずに。]

(*59) 2016/01/23(Sat) 00時半頃

【赤】 截拳道 カイル


   く、 そ……っ


[もっと自分が、大きければ。
領主さまと、これから生まれるお子さまのために
あるいは戦うことができたかもしれないのに。]



          …、ああ、 くっそ!!!


[見届けることなく逃げることしか、できない。]

(*60) 2016/01/23(Sat) 00時半頃

【赤】 截拳道 カイル

 
[――――。

もし少年の両親が故郷に残る選択をしていたら。

アウァールス領主によるファイアスピアの力によって
焼き払われた村と、運命を共にする羽目に陥っていただろう。

だからこれは、賢い選択だったのだ。



でも、それでも。今は、]
 

(*61) 2016/01/23(Sat) 00時半頃

【赤】 截拳道 カイル



  [ … ――――――――― 空の青が 滲んだ ]
 
 

(*62) 2016/01/23(Sat) 00時半頃

【赤】 截拳道 カイル

[西暦973年、夏。

長い道のりを経て、ウィリディス領を逃れた領民らは
森深き地に定住した。

彼らは終生、故郷を忘れなかった。
ゆえに其処はいつしか、こう呼ばれるようになったという。


ラクリマ。――故郷を想う涙の地、と**]

(*63) 2016/01/23(Sat) 00時半頃

【人】 信徒 オーレリア

[城の広間でなされた会議のとき、ウィリデの剣たる娘の姿は領主の青年の傍らに佇む風情で常に共にあった。

口々に各々が最良と思うことを述べ、
それを領主たる青年が纏めていく。]


 ───。

[並び立てば肩の高さは頭ひとつぶん彼の方が高く、少女の方が彼を見上げるようになっていた。]

(132) 2016/01/23(Sat) 01時頃

【人】 信徒 オーレリア


[会戦の折、負けはしない。と宣言したときにも、同じにそうであったように、氷剣が変じた少女は、主人を見上げて、そうして集う皆々、ひとりひとりに青い瞳を向けて、こくりとひとつ、引き取るように頷いた。

大丈夫だと。

それを、仕草で示すように。]

(133) 2016/01/23(Sat) 01時頃

【赤】 信徒 オーレリア


────。
 

(*64) 2016/01/23(Sat) 01時頃

【人】 信徒 オーレリア

[ひとりひとりの肩に、分厚く骨ばった青年の手が置かれていく。

嗚咽を堪えるもの、
ぐいと顔をあげるもの、、
敬礼の型をとるもの、
ご無事で!と思い切り口を横に引いて
笑みを模るもの。

それぞれの間を、彼らを愛する領主の青年は
ひとりひとりと顔を合わせ巡っていった。]

(134) 2016/01/23(Sat) 01時頃

【秘】 信徒 オーレリア → 薬屋 サイラス



 ──、

 はい。みな、家族です。

             たいせつな、方々です。
 

(-15) 2016/01/23(Sat) 01時頃

【人】 信徒 オーレリア

[そうして、広間の会議の決着がつき、]


 クラリッサさま。
 すこしだけ、だいじょうぶですか。

[黒い衣服を纏った娘が、珍しくもその主の傍を離れて、身重の奥方へと声をかけたのは、慌しい城からの出立準備の隙間を縫ってのことだった。]

 オーレリアも、みこさまに
 ごあいさつさせていただいても
 よろしいでしょうか。

[そう椅子に座る奥方の腹部を視線で示しながら願い出る。優しげな垂れ目を、今は赤く染めた奥方は、声を整える間をおいた後、いいですよ。と許可を出してくれた。]

(135) 2016/01/23(Sat) 01時頃

【人】 信徒 オーレリア

[ありがとうございます。と頭を下げ、剣の娘は床に膝をつくと、奥方の腹へとそっと祈るように額を当てた。]

 
 …… みこさま。

[昔から変わらず、どこか抑揚にとぼしい少女の声は、今、人の体に抱かれるあたらしい命へと向けられていた。]

(136) 2016/01/23(Sat) 01時頃

【人】 信徒 オーレリア

[呼びかけの後に、答えを待つような間を挟み、剣の娘はほんのりと笑みを浮かべた。]

 オーレリアは、今からあなたに
 お会いすること、
 とてもとても楽しみにまっています。

 このウィリディスのことを
 あなたと話せる未来を。
 

(137) 2016/01/23(Sat) 01時頃

【人】 信徒 オーレリア


 ──すこしのあいだだけ。

 離れることになるかもしれませんが、
 オーレリアは必ず、
 マスターを、

 あなたの父君をまもります。
 
 

(138) 2016/01/23(Sat) 01時頃

【人】 信徒 オーレリア

[必ずですよ。と、白い手は奥方の腹を撫で、そうしてから涙を堪えているように震えているクラリッサ・ウィリデの腕の下から、その背中に腕を回した。]

 ですから。

 どうか、安心して戦火のとどかぬところへ
 逃れていてください。

[大丈夫です。と。剣は、この城に暮らす間に習い覚えた
「家族」への振る舞いを、これより別れるひとへと*贈った*。]

(139) 2016/01/23(Sat) 01時頃

【秘】 信徒 オーレリア → 薬屋 サイラス


 みな、家族です。
 たいせつな、方々です。

     マスターの家族は──ウィリデの家は。
 

(-16) 2016/01/23(Sat) 01時頃

【秘】 信徒 オーレリア → 薬屋 サイラス



      ─── オーレリアの、「家族」でもありますから**。
 

(-17) 2016/01/23(Sat) 01時頃

【人】 薬屋 サイラス

─ 戦場 ─

[炎の城から脱した一軍は、南へと向かっている。
その中に、サイラス・ウィリデの姿もあった。

馬が駆ける。彼の周囲にはウィリディスの兵らの姿がある。
彼らは幾分数を減らしながらも
アウァールスの囲みを破ることに成功し、
非戦闘員らを逃がすべく敵を引き付け南へ向かいつつあった。

今のところ順調に、ドン・アウァールス率いるアウァールス本隊は、彼らを追うようにして南へと移動しつつある。]

(140) 2016/01/23(Sat) 01時半頃

【人】 薬屋 サイラス


 "レリィ"

[その最中、手にした剣にサイラスは音なき音で語りかけた。]


 "向こうの丘の手前に、氷壁を築けるか"


[サイラスが見据える先には北へ続く丘がある。
今その丘を抜ける道へ、妻や領民たちが向かっている筈だった。
その後背、彼らを追う者の行く手を阻む障壁が欲しい。
サイラスはそう願ったのだ。]

(141) 2016/01/23(Sat) 01時半頃

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