176 両片想い薔薇村-Snow fairy
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―――そりゃあ、さ。 楽しいことばっかりじゃなかったけど。
でも それでも
覚えているのは 楽しかったことばかりだし。
なんたって、 それはもう、俺の人生で "一番大きかったこと"なのは、確かで。
遠い将来でもそれは、絶対変わらない。
なんでって、そんなの 言ったら面白くないじゃん?
(125) 2015/11/18(Wed) 20時頃
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[ 母校の高校には"交換留学制度"ってのがあって。 交換留学っていうもんだから、子供同士を交換して「はい、ホームステイー!」とかなのかとおもっていたら、そんなわけもなく、ただ無知なだけだった。
格別海外に興味があったわけじゃないけれど、「英語はできたほうがいい」っていうのはいつからかずっと、親から言われていたことだったし。 なにより中学のときに、酔っ払った親父から言われた「金髪美女捕まえるにゃ、いんぐりっしゅができねーとな」って言葉が耳に残ってて。
面接では、夢がどうとか将来がどうとか、なんかそれらしいおべんちゃらを並べ立てたけれど。 ―――まあ、早い話が金髪碧眼のナイスバディ美女を狙ってのことだったわけだ。
我ながらアホな動機だったと思う。
(126) 2015/11/18(Wed) 20時頃
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子供の頃に習っていた英会話のおかげで、無事交換留学生に選ばれた俺は、4ヶ月、7ヶ月、13ヶ月から選べる期間のうち、4ヶ月の交換留学を希望した。
まあ、美女は金髪だけじゃない。黒髪の大和撫子も悪くないから、DKブランドをそこまで無駄にする必要ないんじゃないか、とかなんとか。 そちらの理由もそれはまあ見事に不純極まりない。
正直すまんかった。本気で英語を勉強に行きたかった諸君。でもまあなんだ、結局回り回って今、外国語大学に行っているのは、そのときの経験が齎した影響だから許してほしい。
(127) 2015/11/18(Wed) 20時頃
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そんなかんじで高校の頃、ほとんどの興味や決断女の子にそそいでいた俺が、夢とロマンと期待とラッキースケベを胸に渡った欧州で、まさか。
まさか。
男相手に惚れたはれたを―――といっても、そんな勇気もないからなんにも起きないままにかえってきたんだけど―――言うとはまったく、本当。
人生わかんないもんだ。]
(128) 2015/11/18(Wed) 20時頃
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―事務所―
[ 久しぶりに見たその髪は、やはりきれいで。
ああまったく。 大学にはいくらでも着飾った自称・大和撫子がたくさんいるというのに、なんでもう結局ここに戻ってきてしまったのかな、なんて考えながら。 …自称、じゃないのもいるし。
彼の手からぱさ、と落ちたメモ(>>74)を拾い上げて、ぽんぽん、と肩を叩けばその目はこちらを向くだろうか。
(129) 2015/11/18(Wed) 20時頃
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2年ぶりの再会。 口元がほころんでいるのが嫌でもわかる。]
よっ!
[ 彼の塞がれたままの耳に届くことはない声だが、その色は明るく、喜びを帯びている。 あの頃より伸びた身長はほとんど彼と変わらない。 彼を驚かせようと、わざわざ黙って来た。彼の家に寄ったら、ツヴァイクの事務所へ行ったと言われたから、こちらまで。
驚いてくれたならば、にか、とはにかんで。 久しぶり、と声をかけようか。 そして挨拶はほどほどに。事務員へと向き直って、こう告げるのだ。]
彼の付き添い、俺がします。
(130) 2015/11/18(Wed) 20時頃
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―絵よりも気にすること―
[遡る事数年前。 全てを改め進むべき道を定めようとしたあの日。 夢の終わりを告げる調べが耳に届いても、>>80 其処から離れ難いと思う絵があった。
何故、片腕だけ現実めいた描き方をしているのだろう。 ラベンダー畑を描いたのは何を思っての事なのか。 Ah, te voilaと記した意味は何なのか。
それは酷く些細で下らないことだったろうが、 自分自身を掴んで離さない絵、そしてそれを描いた主の 事を知りたくなった。]
(131) 2015/11/18(Wed) 20時半頃
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はぇ、え?帰れって。 もう終わり、なんですか。
……この絵のことをもっと知りたいのに。
[後もう少し、後もう少しと延々絵の前から動かずに 考えても詮無い絵の意味を並べ立てる。
肩を叩かれて>>81ようやく我に帰り、 帰るよう告げた男の顔を瞬きを繰り返しながら見つめ返して 一つ零したのは記憶に新しい。
後に、その男が絵の主であった事を知って 彼が居るだろう大学への進学を希望し、現在に至るが。 未だその絵についての話は切り出していない。]
(132) 2015/11/18(Wed) 20時半頃
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[気になる彼がツヴァイクに所属していると知れば、 大学の外での関わりを持てればと後を追うように参加した。
……こまめに活動に出るも、その多くで右に左にまた右にと首を動かして肩を落とす仕草が見られたりするが。
今後の自身の絵画の技術の為にと、研究室を度々訪れては 居座るのを延々と繰り返し。 絵の話よりも彼自身の話を聞きたがる、それが常になり 嘗て見た絵のことは結局後回しになっていたという訳だ。**]
(133) 2015/11/18(Wed) 20時半頃
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― 色々な思い出 ―
[あれは小学校に入学したばかりの頃か。 ヒューは人見知りなのか、中々みんなの輪の中に入れない様に見えた僕は。
「君も、いっしょに遊ぼうよ!」
ごく自然に彼を子供達の輪の中に入れようとし、此方からも何の屈託も無くヒューと共に遊ぶ様になった。 気付いたらヒューの祖父母の家で遊ぶ様になるぐらい仲良くなって。
彼のお祖母さんのレモネードが楽しみで。 彼のお祖父さんの書斎で目を輝かせながら一緒に本を見たり朗読もした。 新聞紙を丸めただけの棒を持って、見えない敵と戦ったり、お互いを切り合うフリをしたり遊んでたっけ。 お迎えが来た時、お母さんをびっくりさせようと隠れながら企てた事もあった。
どの思い出も、懐かしくて楽しかったものだ。]
(134) 2015/11/18(Wed) 20時半頃
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[子供が子供らしい事をしながらも、勉強にも力を入れていった。 ……と言っても堅苦しいものでは無く、何気無い遊びの延長で楽しみながら学習していく。 語学・文学・算数に理科社会、日常生活や会話に本等の知識をメキメキと吸収し理解出来れば、それが勉学に生かされる。 故に要領良く学習出来ていた様に見えたのだろう。
ヒューはそんな自分より理解するスピードは遅かったのだけど。 彼は分からない所は投げ出す事は無く、懸命に考え噛み砕きながら、コツコツと積み上げながら努力するタイプだった。 そんな懸命な彼に、自分なりに理解してる所を教えて手助けをしていったのは、此方にとっては当たり前の事。
此方が教えた事を理解した瞬間、表情が表に出にくいヒューの瞳が、輝いた様に見えていたのは自分だけだろうか。 ともあれ、この刹那の表情が見たくて。何よりも、知識を共有出来たのが何よりも嬉しかった。]
(135) 2015/11/18(Wed) 20時半頃
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[ヒューは此方が目指す大学を狙いたい、と聞いた瞬間笑みを浮かべながら、胸の高鳴りを感じていたが。 それでも、普段と変わらぬ様に振る舞いながら偏差値が足りないと聞けば。]
じゃぁさ、土日に泊りがけで勉強会しよ。 土日だけならそれ程影響が無いだろうし。 僕がどれだけ理解してるのか分かる機会でもあるからね。
[提案しながらも、ヒューと共に過ごせる機会を作る。それが、決して報われない事だとしても。
前もって教える部分を理解しまとめ上げてから、自分が知り得る事を教え理解させ、喜ばせる。 教える立場であれど、自分が挑戦者の様な錯覚を覚えてしまうのだが、それでも構わない。 ヒューと共に居れるならば、あの輝く様な瞳が見れるなら、僕は嬉しいのだから*]
(136) 2015/11/18(Wed) 20時半頃
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― そして現在 ―
[ヒューと自分は同じ大学に合格する事が出来たのだが、学部が違うのも然り、家庭教師のバイトまでする様になったので中々一緒に居れる機会が少ない。 偶然に一緒に入ってたツヴァイクで活動したりしてるが、それでも共に過ごせるチャンスは減ってきている。
故に今回のツアーに誘い、報われない恋の為にこうして接触する機会を作っているものの。 只管突き進む訳にもいかず、押す訳も無く引く訳も無く中途半端な手を打つしか出来ない。 そんな自分に喝を入れる様な一言を耳にして、ふぅと息を吐いた>>39。]
出来れば自分の力で手に入れるのが筋だよね。 まぁ、僕は欲張りだから、お願いをしちゃいたいんだよ。
[自嘲も込めながら笑みを浮かべ流す。 本当は自分で突き進む勇気も無く、本心を隠しながらも欲しいものを手に入れたい、という狡さをひた隠しながら。]
(137) 2015/11/18(Wed) 20時半頃
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[自分の狡さに嫌悪していたら、久しぶりに会う京極が其処に居た>>43。 真面目さを感じる京極の雰囲気はヒューと重なって見えながら先ずは軽い会釈を一つ。]
こんにちは京極先生。 僕もスノーフェアリーを見に来ました。 ほら、願いを叶えてくれる噂があるから、僕もあやかろうって。
[願いの内容は告げないけれど、ツアーに参加した口実は素直に吐露すれば、京極にツアーに参加した理由をさらっと聞こうとすれば。 寒さに震るえたのか、マフラーで口元を隠すヒューに>>45、コーヒーを差し出すルーカス>>53。]
(138) 2015/11/18(Wed) 20時半頃
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[二人のやり取りに、ついピクリと眉が動いてしまうが、それは一瞬。 ぱちぱちと瞬きさせてから、同じ教育関係の道に居るルーカスに親しげに手を上げ、声を掛けた。]
お久しぶりですルーカス先輩。 先輩もツアー参加ですよね? 時間があったら、また数学の話聞かせてくれたら嬉しいですー。
[ルーカスの事を先輩と呼ぶのは、教員になってる彼は此方にとっては先輩であるからであって。 今この胸に抱いた思いは何か自覚する前に、ルーカスには何気無い世間話を投げてから京極に視線を戻した。
故にヒューが此方に視線を反らせたり>>111、コーヒーを握りしめながら彼なりに対応しながら視線を向けていた事には感知出来ないまま>>112>>113、京極に声を掛けよう。]
京極先生もお願いにあやかろうと、です? それとも、ただ観測しに、とかです?
[何気無い世間話を仕掛ける此方は、京極の心中を察する事はきっと難しいだろう*]
(139) 2015/11/18(Wed) 20時半頃
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−回想・ツアー前の大学−
[大学のテラスで昼食を取りながら。 イアンの家で昔食べたことのあるジャパニーズカレーを食べる彼>>114に「週末はどうするのか」と聞かれたから、ツヴァイクの観察ツアーに行くと答えた。
反応の鈍い彼にメールを見ていないのかと尋ねると、どうやら気づいていなかったらしい。 覚えている内容を話せば、「随分カワイイもの見に行くんだな」と言われた。
確かに。 雪の妖精なんて、カレーを食べている彼ならともかく、俺には似合わない…。]
行く…。 けど、それと彼女の有無は関係ないだろう。
[中学の頃から「イアンに彼女はいるのか」「イアンのタイプは?」という質問や相談を受けることはあった。 そういう時だけ親しげに近づいてくる女子には辟易したが、彼女たちの誰かがイアンと付き合ったかどうかは知らない。]
(140) 2015/11/18(Wed) 20時半頃
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[見付けたら写メをと言われて頷いたが、彼なら自分で身に行けばいいんじゃないかと気付き。]
お前は、行かないのか…?
[最後の一口を飲み込んでそう尋ねれば、迷うそぶりの後に、眉間に皺を寄せる。>>115
何か予定があるのだろうか。 今日までメールに気づかなかったのならそうかもしれないと納得しかけた矢先。
ぽつりと零した言葉に俺は]
…そうか。
[とだけ、相槌をうった。 普段以上に言葉が少なかったのは、彼の声に滲む何かに、自分が抱えるものと似たものを感じたからかもしれない…。*]
(141) 2015/11/18(Wed) 20時半頃
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負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2015/11/18(Wed) 20時半頃
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/* イアンさん拾うのうまいなぁ。。
(-58) 2015/11/18(Wed) 20時半頃
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[空を見上げた視線を地面に戻す、その時に。 偶然を装ってチラリと "彼" の姿を視界の端に捉えてしまうのは、最早癖のようなものなのだろう。 例えば、誰かとの話が途切れた瞬間。飲み物を飲む瞬間。ふと息を吐く瞬間。 そんな隙間を見つけては彼の姿を追ってしまう視線に呆れた事は、一度や二度ではない。
邪魔をするまいと――話し相手への僅かな羨望もあったが――態々外した視線は、こうなってしまっては意味も半減。 ならばいっそと溜息一つで自分の愚かさを諦めたのなら、そろそろバスに乗らないものかとバスの方へと向かいがてら、もう一度視線を動かしてやった。
――しかし、出来るだけ自然を装って巡らせた視線の先にあったのは、楽しげに笑うような顔では無く。 ここからは表情の細部までは見えないけれど、彼の纏う雰囲気>>78が何処か沈んでいるように見えたのは俺の気のせいだろうか。]
(142) 2015/11/18(Wed) 20時半頃
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/* 衝動的に拾ってしまったけれど大丈夫だろうか…>>140>>141 ニコラスさんすみません。 気に入らなかったり不都合だったらどうぞ捨て置いてください…orz
(-59) 2015/11/18(Wed) 20時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2015/11/18(Wed) 20時半頃
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………、……
[ "ゲイリー" 。 そう開きかけた口から出たのは、白くすらもならない息ばかり。
吐き損ねた言葉の代わりに静かに静かに息を吐いて、口を噤んだまま少しの間、彼の居る一角へと視線を向ける。 もう、一度立ち止まってしまったのだから。 この際見ている事がバレても構わないと半ばヤケクソ気味に鼻を鳴らせば、一呼吸おいた後に再び足を動かし始める。
――けれど足の向かう先は、小さなバスの方ではない。 歓談の邪魔をしてしまうだろうかという不安はあったけれど、別にそう、挨拶くらい良いじゃあないか。]
(143) 2015/11/18(Wed) 20時半頃
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確かに今日は冷えるな。 ………どうも、この間ぶり。
[彼が、視線を逸らした俺に対して何を思っていたかなど知らない。逸らした視線を見られていた事すら、知らない。 だから、彼がまさか俺に避けられたと思っているだなんて、そんな可能性は欠片も浮かびはしなかった。 浮かんでいれば気まずさの一つも感じただろうが、幸か不幸かいつも通り――なるべく平静を装ってそちらへ近付けば、片手を軽く上げて小さな挨拶を彼に。
近くに居た二人>>138>>43にも、軽く頭を下げて挨拶を。どちらとも、何度か話した事があった。確か片方は同業者、そして二人とも日本の訛りを持っていたから、勝手に親近感など覚えている事は、態々明かしはしないけれど。]
(144) 2015/11/18(Wed) 20時半頃
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スノウフェアリー、結構人気なんだ。思ったより人が多いよ。 ………そうだ。手、出してくれたら良いものをあげよう。
[そうしてポツリと聞いた一言>>78を聞いたのなら、少しだけ口元を緩めて声を潜め。 もしも彼が手を此方に差し出してくれたのなら、その手のひらにすっかり熱くなったカイロを乗せてみせようか。]
(145) 2015/11/18(Wed) 20時半頃
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/* 帰宅なうだけど僕の旦那がなんていうかほんとにすき。。です。。。てか多角すぎてこわいむり。はよ此処をりだろう
(-60) 2015/11/18(Wed) 21時頃
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[珈琲を受け取ってもらえたこと>>113にほう、と胸を撫で下ろす。
言葉を探しているのだろうか、ほんのすこし訪れる沈黙。 続きを急かすようなことはしない。 目の前の彼は一瞬、どこかへ視線を向けたかのように思われたがそれを追う事は出来なかった。
缶珈琲の名残。手に残っている温かい余韻を逃がさないよう、手を擦り合わせた]
前回、参加したかったんだけどこのツアーがあるって気付いたの申し込み締め切った後でね。 泣く泣く断念したんだ。
俺は、ということはヒューは参加したことあるのかい? ……あれって、触っても溶けたりしないのだろうか。
[そう問う声音は真剣で。 もしツアーに参加したことがあるのならば知っているだろうか。 そんな期待を持って]
(146) 2015/11/18(Wed) 21時頃
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[その後すぐだろう、イアンから声が掛かったのは>>139]
久しぶり、イアン。 俺の数学への愛なら、いくらでも。 イアンはなんの教職とるんだっけ……
[最初の頃はせんぱい、と呼ばれるのがこそばゆくて。 やめてくれ、と頼んでいたものだが。慣れとは恐ろしいとつくづく思う。
談笑をしながら、無意識に彼の影を探す。 記憶に残る姿は幼いまま。 来ていたとして、気付けるのか正直自信はない**]
(147) 2015/11/18(Wed) 21時頃
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― 女の子に気を向けられるのだけど ―
[思春期に入る頃、何故か女子によく声を掛けられたり、好意を向けられたりする事がしばしば。 此方は姉と妹のお陰なのか女の子に対しての扱いは心得てる。 故に女子からは此方に対して親しみを持ちやすいのだろう。]
そっか、告白してくれたのかぁ……。
[女の子が勇気を出して告白してきた時があった事もあった。 でも此方はその告白を受け入れる事は出来ない。 女子は可愛らしいと思うのだが、恋愛感情というよりは親しみしか抱けない自分がいる。]
僕には、好きな人が居るから、応えられないんだ……ごめん。
[付き合いを断る口実を告げる。 それは始めの頃は嘘だったが、何時しか真実だと気付くのは、そう遠くない未来*]
(148) 2015/11/18(Wed) 21時頃
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/* 数学者とは思われないはつげん>さわってとける ニコラス過去確定させすぎたすまん
(-61) 2015/11/18(Wed) 21時頃
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― 束の間の思考 ―
[昔から、本は好きだった。 とはいえ両の指で数えられる頃は本の虫でもなくて、 休み時間はグラウンドで駆け回っていた時間の方が長かった。
そんな日常が変わったのは、二桁になった夏のこと。
登っていた樹から落っこちて、半年間の入院を余儀なくされた。 両足が素敵なことになってからは暇潰しにと本を読み漁って、 将来は司書になるのも悪くないかな、と思ったのはそれが最初。
ちなみに樹に登ってた理由は落下の衝撃で吹っ飛んだらしく、 朧気に覚えているのは、何かを掴もうとしたことだけ。 落ちた時に枝が掠った傷は左耳のすぐ後ろに残っていて、 少しでもずれていたら、医者曰く死んでたそうな。恐ろしや。]
(149) 2015/11/18(Wed) 21時半頃
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