219 The wonderful world -7days of SAIGAWARA
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[桐下駄がから、と鳴る。 閃く銀色が、あか、と夕陽を照らし出し、 別の色に染まり、血を喰むまでに何某かを叫ぶよりも ひん剥いた目と一緒に地を蹴っていた。
手に持ってた扇はどうしただとかそう言う記憶も無く、 半端伸ばした腕は、袂が揺れるだけ。 白を染める緋色の染料が緋桜の如く飛び散る中、 蹌踉めく体を支える事も出来ずに、崩れる音がした。]
(斜陽の中、何もかもが赤く染まっている。)
(”きみ”に任せられたと言うのに、──嗚呼、情けねえ。 こんな事であれば、もう少し武道も嗜むべきだった。)
[「きみこそ、逃げるといい。」 怪我の具合がどうだとか、そう言うのは見えてねえんだ。 ただ、その白い火が消えることだけはどうにも避けたくて、 武道の心得なんか遥か昔に置いてきたもんが割り込めば、]
(101) 2017/06/09(Fri) 12時半頃
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( 如何なるか、なんて当然の帰結だろうよ。 )
[ ───暗転。 ]
(102) 2017/06/09(Fri) 12時半頃
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(……人生八十年の、その半生。 の、更に半生。ひとの為に生きてきてばかり、 それも良いと思ったからにゃ、しかたねえ。 ただ、 あっけねえもんだ、なんて死に目に嗤って、 せめてきみの忘れ形見にだけは、と思うくせに。 「……悪いね」なんざ言える口は、 死して当然なのかもね。 )
[女みたいに醜い執着ってもんを隠す為、 被せて来た諦念の蓋は、生すらも斯様にして放り投げた。 嗚呼、なんぞ報われぬ、 ”すばらしい” 世界!]
(103) 2017/06/09(Fri) 12時半頃
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( 果て。 ちっぽけの男の前に つう、と、糸が垂れたとして、 果たしてそれは、蜘蛛の糸なんでしょうか、
それとも唯の── 悪鬼やら獄卒の釣竿なんでしょうか。 )
[ 答えを今の僕が知ることは無い。 ──そりゃあ。何故って、 ]
(104) 2017/06/09(Fri) 12時半頃
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─ ─
(雑踏が聞こえる。) (瞼を開ければ、人、人、人。)
[ 見慣れたようで見慣れぬ街。 男は記憶にある──”二十数年前”の地形だかと、 目の前にあるコンクリートジャングルを照らし合わせて 白髪の混じりなど無い濡れ羽色の髪ごとを、 かしかし、と雑破な手癖で掻きながら傾げた。 ]
(105) 2017/06/09(Fri) 12時半頃
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── 中央エリア / 十王マルチシアター前 ─
…… 一体、ここってえのは…。
( サイガワラ、だよなぁ…? )
[ 大きく丸まった瞳硝子の礫と言うのは 眼前にどん、とそびえ立つ巨大施設に釘付けられる。
その入り口手前の。 催しものの貼られた告知板のガラスケエスの中には、 「仰天!エジプトの神秘とメジェドフェア」のような イロモノだとか、或るいは手品のたぐいと見受けられる 横文字が並んでいたりするのだが、───。 ]
(106) 2017/06/09(Fri) 12時半頃
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(こっちのが仰天だって話だよ。 それらすべてどころか、こんな建物に見覚えがねえ。 別に外に出ないほど箱入りでもなけりゃ、 告知のビラの場所は「サイガワラ」と書いている。
人っ子ひとりこっちを見ないのはまだいいが、 人混みの装いも見慣れんばかりになっている。 ……果ては、頭でも打ったか。
嗚呼、でもよ、 ”死んだなんて心当たりは一切ない”。 ───そうだとは、一切合切思わない。)
(107) 2017/06/09(Fri) 12時半頃
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[ もしもの話をするとしよう。 ]
[ 不思議なことに転がる私を無視する人々の中、 震える携帯をまっさらな、 ─── まるで喧嘩が無かったかのような手で拾い、 『あなたは死にました!』
なんてメッセージが送られたら、の話を。 ]
(108) 2017/06/09(Fri) 13時頃
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は?
[ 返信の代わりのお返事。 差出人には届いているんだろうか。
でも、これは死への疑問じゃあ なくて、 ( 何せさっきの記憶は轢死の瞬間だし ) なんで勝手にこんな、 あとに続くゲームがどうとか、パートナーがどうとか、 なんてことに、というもので。 ……聞いたところでこっちも差出人に届くかどうか。
悪戯、と思わなかったのは、 トラックに吹っ飛ばされた衝撃じゃ死ぬよな、と 他人事のように感じたからだ。 ]
(109) 2017/06/09(Fri) 13時頃
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/* まだまだプロローグはあるので、 別にまだ入村遅れたと思わなくていいのですよ……!
私含めて一部の面子がそわそわしていただけなんです
(-46) 2017/06/09(Fri) 13時頃
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[ 五体満足で立ち上がる。 折れてないし曲がってもいない身体は、 瞳は、耳は、 ]
[ 遥か屋上を舞う蝶と、男と、 そりゃあ通る声の笑いを捉えて、 ─── 誰?
と、問いかける余裕もなく、 無数の蛙が飛び込むまで 柄にもなくぼうっとしてしまった。 何せ、死は理解できても 意味のわからない状況は理解できない から。 ]
(110) 2017/06/09(Fri) 13時頃
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/* やっぱりすばせか村は女子率が低くなる傾向があるので、 我々どっちも女子にしていてよかったぜと思う
(-47) 2017/06/09(Fri) 13時頃
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[ 咄嗟に蛙の背を平手打ち。 地面へ叩きつけたけれど、 ……効いたかは知らない。
掌には打った痺れが僅かに伝わってくる。 蛙がどうなったかまでは見ず、 再度あの男を見上げた。 ]
─── 降りてきたらどうなの!
[ 睨む。 要はお返ししてやるという意味だけど、 返事はどうだったか。
─── この間にも "もう一人"へ蛙が向かっていたなんて、 やっぱりこの時の私は、全く知らない* ]
(111) 2017/06/09(Fri) 13時頃
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[ さて さて。 "雑音"の中ではありますが。 ]
[ それではひとつ、問答といきましょう。 ]
(112) 2017/06/09(Fri) 13時頃
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[ Q.聖川遼のエントリー料は? ]**
(113) 2017/06/09(Fri) 13時頃
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/*
ハルカちゃんのロルすっごいすてき・・・
(-48) 2017/06/09(Fri) 13時頃
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/*
アッ 天声読み違えていた しぬ
(-49) 2017/06/09(Fri) 13時半頃
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( 「狐に化かされた気分だねえ」、と。 言葉調子ばかりは悠長に気取ろうか。 )
[──と、まあ。 ようく分からぬことになっている、知る街の状況に 後回しにしていた懐の違和感が膨らんだのは 「はあ、」と分けも分からず、前後左右も唯の勘、 桐下駄でアスファルトを打った時だ。
………(聞き鳴れている筈だが、) 聞き鳴れぬ電子音にぱち、と瞬く。
摘んだのは黒い板。──有り体に言えば、携帯端末。 貸し出されたものとは違って、使い慣れたものであった はずだったが、今の男には見覚えがないものだ。]
(114) 2017/06/09(Fri) 13時半頃
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[ ───時計が全て早回しになったような時空、 けれども真のところは全く以ってその逆だ。
元より四十後半にしては若かった男の身形は、 今では「先生」と呼ぶ彼と同年代と言っても違わない。 顔立ち自体は変わらぬ上、男の好む藤衣と良い、 男を知るものからすれば分からぬ事はないだろうが。 男の方からは分からぬものだ。
……と言っても、時がエントリー料ってワケじゃあない。 あくまでもそれは、”副産物”。]
(115) 2017/06/09(Fri) 13時半頃
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如何やって使うんだ? ……こりゃ、
[かの、友人の子息とは違って──。 同じ古式ゆかしい世界に身を投じるものとしても、 機械音痴と言う訳でも無かった男ではあるが。 知識を喪えば、見慣れぬ薄い板に疑問符が浮かぶのも、 至極当然のものである。
丸いボタンめいたものを押せば灯るモニターに 電子機器のたぐいか、とは悟るものの、 捻った首は更に弧を描くだけ。
(───後回しでいいかねェ?)
翻した足は雑踏に紛れるように 自然、スクランブル交差点の中に紛れるのであった。 全く以て宜しくないことにも気づかぬまま、 >>@28演技じみた芝居調子の声と、扇子の乾いた音が 空に響けば、響き返すは蛙めの輪唱だ。]
(116) 2017/06/09(Fri) 13時半頃
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( は 、と頭上を仰いだのなら >>17薔薇の残り香を醸し出しながら、 雨すだれのように落ちてくる”雑音”。 )
……ははあ、 よく分からねえってことだけは分かったが。 説明のひとつふたつ、して欲しいもんだ、ねッ。
[咄嗟に襲う素振りを見せる両生類に、 帯に差していた、閉じた扇でぴしゃりと叩いて退けた。
尚、説明と言うのは。 ご丁寧にもされている既に訳だが、 読まなかっただけである──と言うのは扨、置くが、 未だ把握の出来ぬ男はから、と下駄を鳴らして弾きながらも 民衆がこちらどころか、あのカエルを一瞥もくれないことに 漸く気づいて、怪訝を抱くのだが。]
(117) 2017/06/09(Fri) 13時半頃
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( ───が、それも直ぐさま、 執拗に踊る影に「しつけえなァ」と苦く笑って 目を離し、──見覚えのある顔がひとつくらい。 「 …… ねえもんかね、 」
と、黒曜の双つ瞳でぐる、と周囲を見渡す。 )*
(118) 2017/06/09(Fri) 13時半頃
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/*
何か他にやらかしてねえかな!ってなる すまねえ・・・ (だいたい序盤にやらかすといいことないからほんと!)
最近の把握能力不足がしにてえな・・・
(-50) 2017/06/09(Fri) 14時頃
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[此方へ向く視線があれば>>110 にぃと笑うのは、癖のようなもの。 そうでなくとも、僕の顔というものは、 常、笑みの形をしておりますが。
叩き落された蛙ですが 文にもあります通り>>#6 未契約者の暴力は、雑音にゃあ響きませんで。
げこ、げこり げこげこり 地ィ這うような鳴き声が、僕の耳にまで。]
(@31) 2017/06/09(Fri) 14時頃
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[幼少より重ねた稽古は 刻みつけられた数多の癖は 何より、身体が覚えております。
乞われれば、教えることもやぶさかではありません。 とはいえ、僕の自論としましては 下手にかっこつけるより、その人自身を魅せるべき、と。
いつか、魔術師の子へと伝えたのも>>97 彼女自身と、その術を、最大限に魅せる最低限だけでございました。 それさえ差し出せば、自ずと技術を磨いてくれるでしょうと。
それと、もう一つ 楽しむことを忘れない、くらいで。]
(@32) 2017/06/09(Fri) 14時頃
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[ええ、ええ。 楽しむことを忘れられないのは、僕の性で御座いまして 少し乱暴なお誘いとて>>111 嗚、愉快で仕方ない。
からと鳴らします一本歯にて 屋上の縁へと踏み出しましょう。 くぅるり、彼女へと背を向ければ 派手な羽織が風に揺れます。
演目とするには地味ですが 公園とするには短すぎますが 降りる、その一つの動作にも 何かしら、面白さを求めてしまうのです。]
(@33) 2017/06/09(Fri) 14時頃
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[真横に差し出す腕。 左の指先までもぴんと伸ばし、右手には扇子を持ったままに ぐらり、揺らいだ身体。 屋上から、真っ逆さまに。
落ちる最中にも、少女へと蛙が飛び掛かるのが見えまして 次はどないしはるんやろ。 そんな好奇心さえ、湧いてまいります。
着地に、背中の羽根は必要ありません。 欲張りすぎた舞台人は、あれやこれや手ェ伸ばしてまして 運動神経は、人並み以上と自負しておりますから。]
(@34) 2017/06/09(Fri) 14時頃
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[地面まで身の丈一つ分。 薬局の壁を蹴りまして、 そのまんま、身をひねってしまえば ふわり広がる羽織に、蝶がひらり寄り付きます。
落下距離の割に、一本歯の鳴き声はえらく穏やかに。 膝を柔らかぁく曲げて、というのは、舞踊の基本でしたか。 着地の一瞬は、少女から目を離しておりましたから 三日月に細めた黒を、彼女のいた方向へと。
さて、さて その人は、演者たるに相応しいか、否か。 少し*見させてもらいましょ*]
(@35) 2017/06/09(Fri) 14時半頃
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/* くsssssssっそ長ぇぞ私
参加者にてやんでぇが二人いて あっこれここでぺあだなって思って じゃあてやんでぇ増やさん方が良いかなって、思ったりも、したよ
てやんでぇペアくっそかっこいい
(-51) 2017/06/09(Fri) 14時半頃
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手妻師 華月斎は、メモを貼った。
2017/06/09(Fri) 14時半頃
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/* 藤宮さん亀吉さんペアは、わりとすんなり契約行きそうって思ってるけど、藤宮さんが25年若いからそのへんどうやろって。 あとはナナオリツペア
様子見したい自分と、蛙ふっかけたい自分がいて
そういえば、すばせか村の女の子って、全体的に蛙に強いね?好き。
(-52) 2017/06/09(Fri) 14時半頃
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