193 ―星崩祭の手紙―
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[映像では、すべてを入れ物へと移すと、 自然と無重力空間を創り出しては、 引力により周りの砂を引き寄せたり、 惑星同士の衝突、大気圏などの発生。 さまざまなイベントをこなすことで、 ひとつの種が小さな惑星へと育っていくもの。 寿命は、たった5日間。
愛情のかけかたで、育ち方も変わるらしい。 星が創られてゆく様は、割と綺麗だそうだ。
……っと、それともうひとつ。 今回だけ特別仕様。 作られた星の周りに飛ばす、衛星用小型カメラ。 これで、星の成長を記録に残すことができるだろう。]
(-68) 2016/07/19(Tue) 01時半頃
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すごい偶然だな…! 同じところから、二回も。 ほら お返事待ってるって。 シン、お友だちになれるんじゃないか?
名前は、────…
[昨日と同じく、中には折り紙が入っていた。 けれど、その形は俺たちの知らない折り方で “ はな ” というらしい。
いろとりどりのそれらを じっと見つめ 良い香りのするらしい“本物”の姿に胸を躍らせた。]
(72) 2016/07/19(Tue) 01時半頃
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[白いシンプルな便箋に、まるで記号を連ねたような、トメもハネもない文字が綴られている。筆跡に反して、文面はフランクなものだった。]
こちらは西方t856、先行調査隊ピートから通信!
伝言確かに受け取った…と言いたいとこだけど、残念ながら伝えられるかどうかはわかんないな。
俺の今居る星は母星から西に856個目の星…こっから先に更に航路を広げる為の先遣調査をしてるんだけど、この星は基地にはできない事がわかっちまった。自生している生命体の毒素が俺たちには強過ぎるんだ。
(-69) 2016/07/19(Tue) 02時頃
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どこかの星の Paula へ
返事をありがとう。 素敵な声と一緒に、無事届いたよ。 あれはどんな曲なんだろうか。 今まで聞いたことのないような、素敵な唄だった。 会ったこともないのに、 歌うあんたの姿が目に浮かぶようだった。
星のことも、教えてくれてありがとう。 そちらでは、空にはずっと星が輝いているのかな。 こちらの星は植物が生えない。 だから、星の光で輝く花がどんなものか 想像するのも難しい。 きっと、とても美しいんだろう。
(-70) 2016/07/19(Tue) 02時頃
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あぁ、聞いてばかりで悪かった。 こちらの星は、そうだなあ 機械がたくさん溢れていて 食い物はそんなに、美味くない。
朝は輝く日が昇り、夜は沈む。 眠ることを知らないこの街は 夜も明るくて、星もよく見えない。
だから、星が崩れる日 街中の明かりを消して、皆で空を見上げるんだ。 大切な人と一緒に、願い事をして。
そちらの星は、どんな祭をするんだろうか。 楽しくて、素敵なものであることを願うよ。
(-71) 2016/07/19(Tue) 02時頃
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プラント内で一部の植物の無毒化には成功したけど、星まるごとって訳にはなかなかね。俺はあと半年、この星の動植物の調査をしながら、帰りの船を待ってるんだ。
もし、俺が母星に帰る前に、クリスマスの言う旅人がこの星に来たら、ん、と、そうだな、俺が母星に帰っても、その旅人に会ったら、絶対伝言を伝えるよ。 このコインが目印ってことは、その旅人は狼に似てるのかい?
こんな宇宙の果てで、あんたの手紙が届いただけでもすっげー幸運だよ! でもその幸運ついでに、無事に母星に帰れる事も祈っとこうかな。
あんたにもいいことがありますように!
(-72) 2016/07/19(Tue) 02時頃
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そうだ、紙飛行機、ありがとう。 シンが嬉しそうにしていたよ。 あまりうまくは飛ばないようだったけど。 同居人の方も、喜んでもらえたなら良かった。 俺の手紙を拾ってくれてありがとう そう、伝えておいてほしい。
それから………いや、いいや。 お返事、すごく嬉しかった。ありがとう。
それじゃあ。
ライジ
(-73) 2016/07/19(Tue) 02時頃
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[……… ココロ を持たぬ私には、 何を綴るべきなのか判別は難しい。
ただ、ひとつ。 私を産んでくれた君に、感謝を。]
ふふ、僕の文もちゃあんと届きますように。
[祈りと共に宇宙へと放ったカプセルは、 何処まで飛んでゆくのだろう。 白い箱の映像から、何処かへゆられゆく様は 途中までは追いかけることができる。 けれども、終着点までは、わからなかった。]
(73) 2016/07/19(Tue) 02時頃
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やあ、手紙をありがとう。 俺はライジ。 妻と息子と、三人で手紙を読ませてもらったよ。
星崩祭、俺はよく知らないけれど 繁栄とか平和とか、 もともとはそんなのを祈る祭だったんじゃないかな。 前回は俺が生まれるずっと前のことだから 本当の意味は、誰も知らないのかもしれない。 今回は、星に住むみんなで祈りを捧げるんだ。 懺悔と救済……君の星と同じ、なのかな。
(-74) 2016/07/19(Tue) 02時頃
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薄っすらとだけど、ここからも星は見えるよ。 そちらの星は何色だろう。 でもこんなに広いんだ、きっと、見つかるよな。
そうそう、星を育てていると知って、驚いたよ。 あのキット、こちらの星でもうまく使えるのかな。 さっき息子と一緒に試してみたよ。 まだもやもやしてて形にはなっていないけど 本当に育てられるなら、すごいな。 名前をつけてあげなくちゃ。
名付けは本当に難しいよな。 俺も、息子に名前をつけるのには苦労した。 でも、君が一生懸命考えた名なら きっとその星も喜んでくれるさ。 名前は、親から貰う初めての贈り物だから。 もし決まったら、ぜひ教えてくれ。
(-75) 2016/07/19(Tue) 02時頃
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俺は、幸せだよ。 大切な人と一緒に過ごせて。 ずっとこのままでいられたらいいのになって 最近つよく、思うようになった。
星が生まれるそのときに 遠い宇宙のどこかで、命を終える星もある。 君の星が空に輝くそのときは 俺もそれを見つけられたら、いいのになあ。
はじめまして、さようなら。 君と、君の星の未来を願って。
ライジ
(-76) 2016/07/19(Tue) 02時頃
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― 露天 ―
[両手いっぱいに何かを抱え、ばたばたと路地を掛ける。 辺りは薄暗く、もう少しで二つ目の月が顔を覗かせるような時間帯]
あっ、まだ開いてたか!よかったー!
[目当ての店が未だ店仕舞いしていないことに安堵の息を漏らしつつも、脚は止めない]
おっちゃーん!昨日のカプセル!あれちょーだい!!
[商品にシートを掛けようとしていた店主を遮って、紙幣と硬貨を丁度置いてやる。 「あっ、返信用のやつも忘れないでくれな!」と付け加えるのも忘れずに]
(74) 2016/07/19(Tue) 02時頃
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こんにちは。こんばんは? 今そっちは何時だろう。どんな挨拶をするんだろう。
俺は、湖の星のナユタ。 湖の星は大きい湖に囲まれていて、みんな舟で暮らしてる。 他の星には湖じゃなくて、『海』って塩っ辛い水の溜まった場所があるって聞いたことがあるけど、アンタのとこにはあるのかな。 植物が無い星もあるってことも、文流しで初めて知ったところだ。
(-77) 2016/07/19(Tue) 02時頃
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アンタの星はどんなところなんだろう。 うまいものがあるのかな。 楽しいことがあるのかな。
そんなに送れないけど、俺のとこにある『うまいもの』を少しおすそ分けします。 水に戻すと量が増えるから、水に浸すときは気をつけて。
――湖の星より ナユタ
(-78) 2016/07/19(Tue) 02時頃
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[潜水艦を模した大きなカプセル。 その中に、小さな魚を模した返信用のカプセルが一つ]
[手紙を抱いた魚と、もう一つ。 干した果物や水中になる食用植物を干して保存用にしたものが、袋にめいっぱい詰め込まれている]
(-80) 2016/07/19(Tue) 02時頃
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/* 眠たくて意味わかんないこと言ってそう…… イースターちゃんへのお返事は明日灰に落とします……
(-79) 2016/07/19(Tue) 02時頃
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[渋々といった体でカプセルを仕舞いかけたシートから取り出し渡す店主に礼を言い、 その場で手紙と手にした袋を小さな潜水艦に詰めた。 思ったよりも小さかったそれに、はみ出しそうな袋をぎゅうぎゅうに詰めて、閉じる]
よーし、いってこい!
[ぽーんと軽快に投げ出すよう宙に放ち、空に、宙に消えて行く様を見送った]
(75) 2016/07/19(Tue) 02時頃
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[ ふわふわ
ふわふわ
今日もまた、空へと小さな星を飛ばす。 暮れ始めた空の端、 昨日まではなかった 赤い煌めきが、ひとつ。 ]
(76) 2016/07/19(Tue) 02時頃
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ナユタは、肩に乗せた小鳥を撫でると、小鳥は愛らしい声で囀った。
2016/07/19(Tue) 02時頃
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