181 アイスソード伝記
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[行くのか、と。淡く思う。 彼女は漸くこの外へ行くのだ。 己の手の届かない、見知らぬ地へと。]
──────…
(-23) 2016/01/24(Sun) 03時頃
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…─────
(-24) 2016/01/24(Sun) 03時頃
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…… …
( しあわせ に )
(-25) 2016/01/24(Sun) 03時頃
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[言葉も失いつつある消え行く意識が、ほつりと、祈りを落とした。 それは心臓が凍りついたその時に、確か聞いた言葉だ。 幸せでしたと告げられた音、その音に己は祈りを重ねた。
幸せだったよ、俺たちも。 だから幸せにおなり、これからも。]
(-26) 2016/01/24(Sun) 03時頃
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[ ───── ありがとう、 ……
… いって おいで。 ]
(-27) 2016/01/24(Sun) 03時頃
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[微笑むように薄れ行く意識の脳裏に、青が映った。 眩しいほどの青だった。
" … … "
光が閃くほどの瞬間、過去が掠めた。 "それ"は幸せそうに微笑んで───ちかと小さく瞬き *消えた*]
(-28) 2016/01/24(Sun) 03時頃
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[鼠と娘が佇む凍土の地に、ひっそりと失せたものたちがいた]
(*45) 2016/01/24(Sun) 05時半頃
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[時は遡ること400年も昔のこと――973年。 歴史の余白たる彼らの一篇の結論を述べると、 決死作戦は実を結ばなかった。
何もかもが遅すぎたのだ]
(*46) 2016/01/24(Sun) 05時半頃
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[973年 ウィリディス領]
はやく、逃げてっ
[領内に忍び込んでいたミツボシがアウァールス兵の前に躍り出る。斥候の役割を知りながら、かつて門戸を開けてやさしく受け入れてくれたウィリディスの人々を彼女は見捨てることが出来なかった]
(*47) 2016/01/24(Sun) 05時半頃
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…すまないアンタレス。 ミツボシを連れて戻る。
[いつでも黙ってついてきた寡黙な工兵が搾り出すような声を出したのは、遅すぎたミツボシからの合図。旋風を纏わせた空への一矢を見て。 ほどけるように風が失せたのは持ち手の命が失せたからだ。
戦場を駆ける小隊の馬群から一頭が行く先を逸れた。 ライジの馬の蹄の音が全速力で遠ざかるのをアンタレスの背が聞く]
(*48) 2016/01/24(Sun) 05時半頃
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[重い蹄の音を連れ息を狂わせた馬が戦場を駆ける。
アウァールスの騎兵を追い抜きざま馬上の男が長剣を振えば、滑らかな弧を描いて後方に飛んだ。血の飛沫さえ追い抜いて最前線を目指す男の髪が赤く乱れた。
前線の空で上がる焔と氷の澄んだ剣戟が止んでいた。 一時静まり返った戦場の行方はここからでは見通すことができない。
ライジは戻ってこなかった。 背後で何度も撤退の光が上がった。
引くか進むかその決断にひとときの迷いもなく、男は馬の横腹を蹴る――]
(*49) 2016/01/24(Sun) 05時半頃
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[そして白は全てを呑みこんだ]
(*50) 2016/01/24(Sun) 05時半頃
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[974年
極寒の地の際を踏む足音がある。 あの大寒波の折、山の中腹に居たことを幸いとし、薄皮一枚凍らせて命からがら逃げ延びたラッシードとエスペラントだ。
一瞬にして平野を飲み込んだ凍土は未だその範囲を広げているらしい。 この際さえも幾日もたたず白の領土の一部となるだろう。 凍りついたページに何かを熱心に書き付けているエスペラントを横目に、分厚い手袋に包まれたラッシードの手が凍土へばらばらと野花を撒いた]
何も変わっちゃいねーよ。 俺たちは犬死だ。
[あの時、撤退の合図を無視して進んだ男は、 糸さえ通らぬ針の穴の先に何を見ていたのだろうか。
だが、そんなものは、より大きな力の前には無意味だ。 アウァールスの領主が死んだ今でも故郷の鎖は解かれない。 この山を越えて凍てついた平原の色を見ることすら叶わない]
(*51) 2016/01/24(Sun) 05時半頃
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お前らに、俺の気持ちなんか分かるかよ。
[吐き捨てるラッシードの赤剥れの頬を寒風が横切る。 今夜はアルビオンの死の欠片が風に運ばれ麓に降るだろう]
(*52) 2016/01/24(Sun) 05時半頃
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[翌年、ラッシードは故郷を離れた。 エスペラントはしばらくアイスソードが生んだ極寒の地にて研究を続けたが、やがて次なる研究対象を求め旅立った。
かくして973年の彼らの一遍は人知れず幕を下ろす**]
(*53) 2016/01/24(Sun) 05時半頃
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誤表記訂正
× エスペラントはしばらくアイスソードが生んだ極寒の地にて研究を続けたが
○ エスペラントはしばらくアイスソードが生んだ極寒の地の周辺に留まり研究を続けたが
(-29) 2016/01/24(Sun) 09時半頃
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■西暦1347年
アルビオンの白き山を遠く臨むノルデンラーデンの地。 圧政に苦しむ下級労働者たちは水面下で反乱を企てていた。夜毎密やかに行われた会談を、「真夜中の農園」と言う。**
(79) 2016/01/24(Sun) 09時半頃
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[氷室から出た後に広がる風景に生き物の気配はない。 土の茶色の上には霜柱の白。 氷結した地面が割れて皹のある地面はかつての草が風に靡く平地の面影はなく、ねずみの案内を受けながら、黒衣を着た少女の面があちらへ、そちらへと動いた。
遠目に見る岩陰に似た姿はかつてには藁葺きの屋根が身を寄せあい二輪車が荷を引いていたところだった。 家畜らが柵の内側で草を食んでいたところだった。]
(80) 2016/01/24(Sun) 11時頃
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[打ち壊して出た城にもねずみは霜が及んだと言う。ちょろちょろと足元を走り見上げる視線に、遠くへ視線を投げたままに、服と同じに黒い靴が一歩前へと踏み出した。ばりん、と重みに土の表面が割れる。]
見によっても。 いいですか。
[どこか遠くを見ていた視線がねずみらの方へ動き、青い湖に鼠が映るより前に、ええ〜っと不満の声が上がった。さむさむ、おなかすいちゃうーと、とてちた鼠がちいさな足を踏む。それに白金の髪をした少女の姿は、首を横に傾けて鼠が上りやすいようにしゃがむと地面に手をおいた。]
(81) 2016/01/24(Sun) 11時頃
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[空気を震わす言葉はあれど、娘の口元は鼠らのように白くは煙らない。黒裾の下から白い足を覗かせても、寒さを口にしないのは、娘が人ではないことの証左だった。]
だめですか
[先とは逆に、剣が鼠に問う。おべんとう食べていい? と聞かれたのに、だめです。と一言を返して、ぶーぶー!と抗議の声があがった。]
(82) 2016/01/24(Sun) 11時頃
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[めんどうな武器だなあ。と不満を漏らしながらも、ねずみらは少女姿と共に歩き出す。道行、何処へ行くご予定でしたか。と問う少女姿の質問に、大移動の最中だったのだとねずみは答えた。
まずは住めるところと、ごはんですね。と、剣は応じる。何をたべるんですか。と問いを投げればまたわあわあと言葉が返った。
凍土を行くにはあまりに軽装の少女と白いねずみたちの奇妙な一行は、白い国を横切る線をときおりあちらへこちらへとくねらせながら、西の方角へと進んでいった。]
(83) 2016/01/24(Sun) 11時半頃
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[アルビオンと呼ばれる白い地平をいく間、黒い靴はときおりその歩を鈍らせた。
──張った氷の下に感じる僅かな段差は、これはかつて道だったものだろう。 あの丘ともいえないなだらかな土のふくらみは、かつてアルフレッド・ウィリデが初めてアイスソードを伴い出陣した場所で。 あちらのさびしげにひとつ立ち尽くしている大きな岩の陰には、かつてにはシロツメクサが寄り添い身を隠していた。]
…
[やや南に寄った地面の上、野党の忘れ物だろうか。 アウストラリス式の兜が転がる。]
(84) 2016/01/24(Sun) 11時半頃
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[このさまでは。あのときあの場にいた兵らは、逃げられなかっただろうと、剣にはそう思われた。 恐らくは敵も味方も、それ以外も、もろともに。]
……
(85) 2016/01/24(Sun) 11時半頃
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[鼓動も打たないがらんどうの胸が、 痛むなどというのは]
(*54) 2016/01/24(Sun) 11時半頃
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[── 人に似せて作られたものの、 自己欺瞞でしょうか。]
(*55) 2016/01/24(Sun) 11時半頃
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[死に際の彼は、あの緑豊かな土地を。 あのひとの家族を。 ここに暮らしていた人々を。
このような土地に眠らせたいわけでは なかったはずでした。]
(*56) 2016/01/24(Sun) 11時半頃
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[本来道具は、主語になることはありません。 使われるものに意思はないからです。
でも、この有様は。 この死の風景は 他の誰のせいでもなく、
私の嘆きが引き起こしたものでした。]
(*57) 2016/01/24(Sun) 11時半頃
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[この冷たい死の光景の一部となるものは すべて。私が、殺したものたちでした。]
(*58) 2016/01/24(Sun) 11時半頃
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[私は。 近づきすぎたのでしょうか。
それで自分でも気づかぬうちに、 考え違いをしていたのでしょう。
ああ。そうでなければ、 道具が使われ方を拒むなど
おそれるなど。
本来ありえぬことでした。]
(*59) 2016/01/24(Sun) 11時半頃
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願わなければよかったでしょうか 望まなければよかったでしょうか
ウィリデのオーレリアであることを。
(*60) 2016/01/24(Sun) 11時半頃
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