人狼議事


181 アイスソード伝記

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【人】 信徒 オーレリア



     マスター
 ──主さまなら、必ずこの土地を、
 ずっとずっと豊かにしてくださいます。
 

(86) 2016/01/22(Fri) 14時半頃

【人】 信徒 オーレリア

[剣は領主の宣を疑わず。
顔を上げた娘の姿はそう心より
信じたように、微笑み]


 ──?

[ふと、頭の上に乗る主の手に、
── きょとん。と小首をかしげて
剣は少女の姿で青い瞳を瞬いた。]

(87) 2016/01/22(Fri) 14時半頃

【人】 信徒 オーレリア

[ぽふぽふと手が髪の上で跳ねる。
叩くというには柔らかく。]



 あいじょうひょうげん、ですか

[知りませんでした。と生真面目そうに顔に書いた剣は、大人しく撫でられながら、不思議気にきょときょとと主の顔を見る。]

(88) 2016/01/22(Fri) 15時頃

【人】 信徒 オーレリア

[剣の表情に気づいたか、主人が近くにいた犬を呼び寄せた。
もふ…… と、言葉をなぞりながら、膝をついた姿勢のまま、
促しに背を推された恰好で、温かな犬に躊躇うように手を触れる。]


 こ うですか?

[見よう見まねでそろそろと犬を手が撫で、はああ。と感心したように、剣は丸く口をあけた。]

(89) 2016/01/22(Fri) 15時頃

【人】 信徒 オーレリア

…はあああ

[これまであまり触れたことのない触感に、しばし舌を出した犬の顔とまじまじと対面し、それからくるんと勢いをつけて主人に顔を向けた。]

 マスター、マスター

 すごいです!
 もふもふです ふかふかです
 ……っわあ!?

[つと、横を向く間に犬への指示が通ったか、側面になった頬を犬の舌に強襲されて驚いた声が上がった。それに、笑い声が続く。]

(90) 2016/01/22(Fri) 15時頃

【人】 信徒 オーレリア

[そんな、平和なひと時の頭上を、
雲影が、時と共に流れ行く。

いずれ過去になる今という流れの
これはその*ひとかけら*]

(91) 2016/01/22(Fri) 15時頃

【赤】 信徒 オーレリア

[温かな"生き物"に触れて、そうして
驚きの声を上げて、のしりと乗った足によろけて転がる。
平和の風景の中で、転げた氷剣は、
嵌められた石と同じ色の瞳で、
空と、遠くへと続く空色の瞳を見上げた。]

(*37) 2016/01/22(Fri) 15時半頃

【秘】 信徒 オーレリア → 薬屋 サイラス


────。
 

(-12) 2016/01/22(Fri) 15時半頃

【赤】 信徒 オーレリア


[無知とも無垢ともいえる透き通る湖の瞳は
ぱちりと空色を認めて二度、三度瞬いた。]
 

(*38) 2016/01/22(Fri) 15時半頃

【秘】 信徒 オーレリア → 薬屋 サイラス



 ─── はい。
 

(-13) 2016/01/22(Fri) 15時半頃

【赤】 信徒 オーレリア

[かちあった視線に、丸くなっていた瞳が
ぱちくりと瞬いてから、やがて、
ふんわりと、頷くように和らいだ。


 はい。

と、ただ純粋に、言葉を受け取り、
剣は緑の主からの贈り物を
またひとつ、重ねて*増やした*]

(*39) 2016/01/22(Fri) 15時半頃

【人】 薬屋 サイラス

夜よ 夢を齎せ
氷の見る遠き夢を 冷たき雫の水の向こうに

光よ 夢幻を映せ
遠き夢 その星の間に儚き光を落としておくれ


      ─── 無名詩歌集 第1集「アルビオン」より抜粋

(92) 2016/01/22(Fri) 15時半頃

【人】 薬屋 サイラス


西暦962年から西暦973年までのアルビオン───即ちウィリディスの情勢を語るには、まず、この周辺地域の事情を知る必要があるだろう。

8世紀後半、ウィリディス西方の領主アウァールスが、ウィリディスに攻め込むという出来事があった。
これは結局、ウィリデが強力なエアを手にすることによって戦力に変化が生じ、その結果アウァールスはウィリディス攻略を諦め、ウィリディスに長い安定が齎される結果に繋がった。
 

(93) 2016/01/22(Fri) 15時半頃

【人】 薬屋 サイラス


当時のウィリディス平地は温暖な土地であり、交通の要所としても栄えている。故にアウァールスをはじめとする、諸侯の関心は高かった。
それがさして大きな争乱に巻き込まれることもなく長い安定を保てたのは、歴代ウィリデ当主の外交努力もさることながら、エア、即ち「オーレリア」と名付けられたアイスソードの力によるところも大きかったのは間違いない。

その安定に綻びが生じたのは10世紀末のことである。
その頃、アルフレッド・ウィリデから数えて6代目の子孫であるサイラス・ウィリデが家督を継いだ。
彼が当主の座に着いたのは、若干15歳の年であった。
 

(94) 2016/01/22(Fri) 15時半頃

【人】 薬屋 サイラス


彼の相続に先立つこと6年前、即ち西暦956年には、アウァールスはアウストラリスを攻め、これを滅ぼしている。この戦いに振るわれたのも「エア」であったと伝えられている。

ファイアスピア、即ち炎の槍の銘は今日伝わっていない。
しかしこれがアイスソード「オーレリア」にも対抗し得る威力を有していたことは確かなようである。

新たな力を手にしたアウァールスは、ウィリデへの圧力を強めていった。

西暦973年、遂にその均衡が破られることとなる。
ウィリディスがアルビオン───即ち緑の園が白き国へと変貌する大きな出来事が、この年に待っていた。
 

(95) 2016/01/22(Fri) 15時半頃

【人】 薬屋 サイラス

■西暦964年

アウストラリスに旧領主勢力が蜂起。
アウァールス、これを再び鎮圧。
旧領主一族を捕らえ、処刑する。

(96) 2016/01/22(Fri) 15時半頃

【人】 薬屋 サイラス

■西暦967年

サイラス・ウィリデ、結婚。
妻の名はクラリッサ・ラエトゥス。
ラエトゥス家はアウストラリスの遠縁にあたる。

(97) 2016/01/22(Fri) 15時半頃

【人】 薬屋 サイラス


 アウァールスはウィリデの親戚だ。知っているだろう。
 俺のお祖母様はアウァールスのお方だ。
 お父様の姉君もアウァールスに嫁いだと聞いている。

 お二人とも、もう亡くなられたがな。
 今はもう、ウィリデとアウァールスの繋がりは…、ない。

[ぽつ。と、ある時サイラスはオーレリアにそう語った。
サイラスの妻はアウァールスの人間ではない。
そうせよと、内外からの助言はあった。
許婚との婚約を破棄し、アウァールスに縁談を請え、と。

結局サイラスはそれに従わずに、許婚を娶った。
それはウィリデにとって、またひとつ、
アウァールスとの縁を結ぶ機会を逸したことを意味していた。]

(98) 2016/01/22(Fri) 15時半頃

【人】 薬屋 サイラス


 それでも、





          …──── それでも俺は …、  *

 

(99) 2016/01/22(Fri) 15時半頃

【人】 薬屋 サイラス

■西暦969年

アウァールス、サイラス・ウィリデに対し、
「オーレリア」の引渡しを要求。
サイラス・ウィリデこれを拒否。

代わりにアウァールスはウィリディス街道に於ける
優遇的措置を要求。これを認めさせる。

(100) 2016/01/22(Fri) 15時半頃

【人】 薬屋 サイラス

■西暦971年

アウァールス、「オーレリア」の引渡しを再度要求。
サイラス・ウィリデ、これを再度拒絶す。

ウィリディス街道に於けるアウァールス商隊の振る舞いが、
ウィリディス内の厄介ごととなりつつある。

(101) 2016/01/22(Fri) 15時半頃

【人】 薬屋 サイラス


 お前を引き渡せ、と奴らは言うのだ。
 お前の力が──…それだけ怖いのだろうな、レリィ。

 いいや、渡しはしない。
 お前はウィリデのオーレリアだ。



 …… 当たり前だろう?  *

(102) 2016/01/22(Fri) 15時半頃

【人】 薬屋 サイラス

■西暦972年

アウァールス、「オーレリア」の引渡しをまたも要求。
最終通告と突きつけられるも、これを拒否。
同時期、アウァールス商隊に対しウィリディス街道が閉ざされる。

(103) 2016/01/22(Fri) 15時半頃

【人】 薬屋 サイラス

■西暦973年

アウァールス軍、ウィリディス平地に侵攻す。
 

(104) 2016/01/22(Fri) 15時半頃

【人】 薬屋 サイラス

[西暦973年。
この年明けは、当初から不穏なものであった。
いよいよ、アウァールスとの戦いが迫っている。
その噂は商人らの間に、そして領民に広く知れ渡っていた。

領境の砦には、いつもより多くの兵が配置された。
砦の西側に、ぐるりと氷壁が張り巡らされている。
これはサイラスがオーレリアを用い、巡らせた防壁だった。
元は近隣の水路の水であろう。
解けぬ氷の所々に、葉や土の欠片がくっついている。]

(105) 2016/01/22(Fri) 17時半頃

【人】 薬屋 サイラス

[ウィリディス街道を往く人影はまばらで、
村落は戦いの気配に怯え縮こまっているようにも見える。

ウィリディス城内には多くの武器食料が運び込まれた。
食料の量は、領民の避難分を含めて多い。
とはいえ、これは常からの備蓄でもあった。
ウィリディスは小所帯であるが為、領主と領民の距離は程近く、
よって領民の為の食料は常に城内に備蓄されてある。

これはアルフレッド・ウィリデの昔よりずっと、
変わらずに続けられてきたウィリデの慣習でもあった。]

(106) 2016/01/22(Fri) 17時半頃

【人】 薬屋 サイラス

 逃げたい者らは、今のうちに逃げさせてやれ。
 彼らの税は免除する。
 それ以上持たせてやれなくてすまないがな。

 城内に避難する者らの世話は任せた。
 兵として志願する者は、出来る限りの訓練を。


 なあに、案ずるな───…

[今は26歳の青年となったウィリデ家当主サイラスは、
内心の危惧を隠して、周囲を安じさせるように笑みを浮かべる。]

(107) 2016/01/22(Fri) 17時半頃

【人】 薬屋 サイラス



 我らには宝剣「オーレリア」がある。
 アウァールスになぞ、負けはしないさ。


[青年の傍らには、
常と変わらぬ黒いドレスを纏った少女の姿がある。]

(108) 2016/01/22(Fri) 17時半頃

【人】 薬屋 サイラス

[それより幾日か後のこと。
領境の砦より、狼煙の如く炎が天に立ち上った。
オーレリアの巡らせた氷壁が打ち砕かれ、砦が炎に包まれる。
砦の上げた黒煙は、ウィリディス城からも良く見えた。

炎を見上げ、笑う顔がある。ドン・アウァールス。
アウァールス家当主にして、「エア」炎の槍の主であった。

数日後、ウィリディス街道を往くアウァールス軍の姿があった。
新緑萌える中、きらきらと刀槍の光が陽を弾いてく。


西暦973年春。
ウィリディスにおける、最後の戦いの幕が切って落とされた*]

(109) 2016/01/22(Fri) 17時半頃

【人】 星間帆走 アンタレス

気をつけよ、貪欲なる炎は
生木すらも瞬く間に燃え上がらせる

灰は土を肥やしても故郷は還らぬ
案山子の民は見えぬ手足枷の重みに首を垂れるのみ


    ───  「アウァールスの圧制と諸侯の貧困」より抜粋

(110) 2016/01/22(Fri) 17時半頃

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