207 愛しの貴方を逃がさない。
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[仕事終わりに自らの店のレジカウンターへ乗せたのは数個のリボン。 そうそう店の物を購入する機会などなく、 レジを頼んだ店員に珍しがられたりはしたけれど。
たまにはね、と小さく笑んだ表情はいつものもの。 些細なやり取りの一部として、店員の記憶に強く残る程でもなかったろう。*]
(80) 2017/01/18(Wed) 14時頃
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[帰り道は商店街を抜ける。昨晩も同じ道を辿った。 その時、彼女を見かけたのは偶然ではあった。 仕事終わりだろうか、出かける前かもしれない。
どちらにしたって道行く人を挟んでしまえばすれ違ってもきっと気付かれなかったろう。 人混みに紛れてしまえば誰に気にされる訳でもない、そんな影の薄さは十分に自覚がある。
だからきっと、今コートのポケットへ忍ばせているリボンの入った袋は、急に渡せば驚かせてしまうに違いない。だから。]
(-27) 2017/01/18(Wed) 14時半頃
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[今日の帰路はすこしだけ寄り道をする。 昨日、あの子が使っていた階段を登った。
ひとつずつ、ドアノブを回す。
その中に、不用心にもすんなり開いたドアがあった。 ネームプレートは貼ってあったのかどうか。 どちらにしてもはっきりと覚えていない名前は当てにならない。
丁寧に脱いだ靴を揃えて室内に足を踏み入れる。 初めて入った部屋の内装は綺麗に飾られていて、 女の子らしいと形容するに相応しい様子ではある。]
(-28) 2017/01/18(Wed) 14時半頃
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…うーん。
[零した声は、店のディスプレイに悩む時や店員からの質問に答える時のそれと変わらない。 月一のシフトを作成する時の方が、余程重い声をしていたかもしれない。
見知らぬ部屋を歩き回る足音が薄く響く。
そうしてリボンの詰まった小さな容れ物を見つけた時、ようやく確信めいた物をおぼえた。 まるで、宝箱のようだ。]
なんだか、懐かしいな。
[目許を細めて、穏やかな笑みを浮かべる。 ポケットからそっと取り出したいくつかのリボンを、 宝石よりも色鮮やかな彩りの中へまぜた。
昔もこうしてプレゼントを誰かの枕元や机の中へ潜ませてやった。
ほんとうに、なつかしい。 だからなにも、おかしい事などない。]
(-29) 2017/01/18(Wed) 14時半頃
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[きちんと揃えた靴を履き直して。
音のしないようそっと扉をしめて。
そうすればすべて元どおり。
なにもおかしい事などない。*]
(-30) 2017/01/18(Wed) 14時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2017/01/18(Wed) 14時半頃
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[よし。思った通りだ。あの人が追いかけてくれた。 笑みを隠して、今気がついたように振る舞おう。]
(*10) 2017/01/18(Wed) 16時頃
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[後ろから俺を呼ぶ声が聞こえて、もしかして、と尻ポケットを弄れば。 やっぱり。財布がない……!]
ああ! 俺の財布! すんません、わざわざ追いかけてくれたんスね。 あざす。マジ助かりました。
[ペコペコと頭を下げて、財布を受け取る。 免許証とか全部この中だから、ホント助かった。
しかしわざわざ届けてくれたんだから、なんか礼の一つや二つくらいした方がいいよなーと思って、思いついた。]
あー、その、届けてくれたお礼に、晩飯ご馳走しますよ。 今日何時までっすか? 折原さんが良ければ終わった時ここに連絡ください。
[と、連絡先を渡そうとしたけど、受け取ってもらえるかな。]
(81) 2017/01/18(Wed) 16時頃
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/* 一応、今日落ちでも対応出来るようにはした。 順当に行けば今日落ちそうだな?
(-31) 2017/01/18(Wed) 16時頃
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― 写真館・夢幻 ―
[時刻はすでに夕刻時をさしていた。 二代目主人は相変わらず煙草をふかし、窓の外を見ている。
そんな男が取りだしたのはいつものスマートフォンではなく、 少し大きめのタブレット。
そこへ映し出された動画を見れば、 思わず口許を緩ませた。]
食べちゃいたいぐらい可愛い、 …か。
[昨日そんな事を聞いていた友人を思い出す。>>1:115 己はただその画面に指を添わせて愛でた。 まるで大切なものを扱うように。]
(82) 2017/01/18(Wed) 16時半頃
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[男がタブレットからみている動画には、 勿論彼女が映っていた。
彼女の部屋に複数仕掛けている超小型カメラからの映像。 パジャマ姿から勿論裸体まで。
想像してしまうだけで―――男と言うのは熱慾が募る。]
(-32) 2017/01/18(Wed) 16時半頃
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[そうしてさらにポケットから取り出すのは、 これまたいつものではないスマートフォン。 ピピピ、とまるで指を高速に動かし文を打てば、 またそのスマフォはポケットへと帰って行った。**]
(83) 2017/01/18(Wed) 16時半頃
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― 同時刻 ―
[彼女のスマフォがメールの着信を告げただろう。 己は工学部出身。 故に機械には専門職顔負けと言わんばかりに強い。 彼女の実家の住所等が分かるからこそできる事。
スマフォを改造し、彼女の兄になり済ます。
己が彼女に送った文は、兄からの受信と表示がされただろう。]
(-33) 2017/01/18(Wed) 16時半頃
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『あーいり、元気か! なんか明日からおふくろ達が旅行に行くらしい。
俺も忙しかったりで家に居る事がないから、 何かあったら写真館・夢幻の南方さんを頼りなさい。
俺も親父達も昔から知ってる人で、信頼できる人だから。 携帯の電波も通じない所にちょっといかなきゃいけねぇし、 何もないとは思うけど、南方さんには宜しく言ってあるから!』
(-34) 2017/01/18(Wed) 16時半頃
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[そんな文面が≪兄≫と表示された己からのメール内容だ。 何もある訳がない、彼女はそう笑うかもしれないが、 一週間で一日、講義が夜遅くまである日が彼女に存在した。
―――それが、丁度明日。
大学から彼女の一人暮らしの住まいまでの道は暗く、 所々街頭も消えている。 それでもいつもの道だと、彼女は明日も通るだろう。
……不審者に襲われるとも知らずに。**]
(-36) 2017/01/18(Wed) 16時半頃
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/* 昨日来れなかったのと、まだ餌撒きだけしてstk行為してないから到底俺おちれないわ
(-35) 2017/01/18(Wed) 16時半頃
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[追いつけないかと少し心配したけれど、こういう時背が高い人というのは便利だ。 ニット帽の頭が見えた。気づいてもらえてホッとする]
いえ、間に合って良かったです。
[ぺこぺこと頭を下げられて、大したことはしてないって首を横に振った。 連絡先を渡されそうになって、とんでもないってまた首を横に振る。 仕事だし、本当にそんな、気を使ってもらうようなことしてないのに]
全然大したことしてませんから。お気になさらないでください。 それじゃ、仕事中ですのでこれで失礼します。
[差し出された連絡先は受け取らずに、ぺこりと頭を下げると私はお客様に背を向けた。 早く仕事に戻らないと**]
(84) 2017/01/18(Wed) 17時頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2017/01/18(Wed) 17時頃
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え、そんな。ほら、君は俺の財布をパクろうと思えばパクれた訳でしょ? でも届けてくれたから、大したことじゃないなんて。
[何とか引き留めようとしたけど、立ち去ってしまった。 財布と行ってしまった彼女の背中を交互に見て、はぁ、とため息。]
ダメかぁ……。
(85) 2017/01/18(Wed) 18時頃
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じゃあ、仕方ねえな……。
[やるしかない。今夜、決行だ。 まずはあの人の仕事終わりでばったり出会う感じで行こうか。 怪しまれないように出待ち……。]
んー、ちとキツいか?
[ま、タイミングは何とか見計らおう。]
(86) 2017/01/18(Wed) 18時半頃
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[帰りながら、今朝のコンビニで聞かれたレンチンの事を思い出す。]
あれ、マジ良かったわ。 あの店長さん、ホントいい人だよな。
(87) 2017/01/18(Wed) 18時半頃
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―回想・コンビニで―
[レジに通されていくのをボーッと見てれば、いつもの店長さんが話しかけてくれた。 その声はなんか嬉しそうだ。俺がパルックサンド気に入ったのがよっぽど嬉しかったんかな。]
いやー、良い物っすね、これ。 ついつい手が伸びちゃうから差し入れで持ってったらあっと言う間に無くなっちゃうかも。
[気持ち長めのレンチンの事を聞かれれば、大きく俺は頷いた。 熱々で、自分で作ったんじゃないかって位美味かったから、教えてくれて有り難かった。]
はい! あれホント美味かったっす。 結構あんなの買うんスけど、いっつもそれなりだったから昨日食ってびっくりしましたよ。 いつの間に俺手作りしたんだ? とか思っちゃいましたしね。ははは。
[なんて、笑みもこぼしながら。俺は財布から小銭を取り出して支払った。*]
(88) 2017/01/18(Wed) 18時半頃
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[買い物を終えて、さくら書房を出たところ。 スマホが震えて確認。]
ふふ、お母さんと勘違いされちゃったみたい。
[送られて来た文面に>>62、くすりと笑み。 なんだか微笑ましく感じてしまったから。
返事はせずにスマホを鞄へとしまえば、 大学へ向かおうと足を向けた。*]
(89) 2017/01/18(Wed) 18時半頃
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――ああ、そっすね。 じっくり待ってる時間は、じれったくなりますけど、完成したら嬉しくなりますよねぇ。
(*11) 2017/01/18(Wed) 18時半頃
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[手芸屋さんを出た時、真っ白あかいおめめのあの子>>62と、ちょーど目があう。 コンビニとか本屋でもよく見かけてたけど、うーたんともあーにゃん先輩繋がりで親しくなったんだっけ。
女の子だけあって、あらいくんよりはちょい近い仲。(少なくとも、うちにとってはね) 初めて会った時なんて、まっしろで あんまり見ないその姿にテンションが上がっちゃって、少し迷惑かけたかもしんない。 かわい〜ものには目がないうちです]
うーたん!今から大学? さっきね、あらいくんも見たよ
[さて。あらいくんとうーたんは、お知り合いなのかな? うちも交えて三人で会ったりとかはないけど、おんなじ大学で共通の知り合いも居るならって、そんな話題を振ってみたり]
(90) 2017/01/18(Wed) 18時半頃
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────そだ
うーたんさぁ、最近コンビニ行った? うちってばとんと行けてないんだけど、 新作お菓子とか出てたりしない?
[うちも同じだから、うーたんがコンビニの常連さんなのはよく知ってる。 ご飯をコンビニで買ってすましてるのも、知ってたり。 うちの店に来ればもっといいもの食べれるのにな、って思う事もあるよ。 でもそれ以上に、こーやってお菓子の情報交換をしたりするのもすきだから、無理な勧誘とかはした事無かった。
うーたんが大学に向かってるってゆうなら、それに途中まででも同行させてもらうつもりで、勝手に腕なんて組んだりして。 それでも嫌がられたら、すぐに手を離しただろうけど]
(91) 2017/01/18(Wed) 18時半頃
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[大学についたのはお昼ごろ。 敷地内のカフェで軽く食事をすませて講義を受ける。
その日の講義を受け終わったころには、 空の色が青から赤にグラデーションで変わり始めていた。 それでもこの時期に赤い空なら、まだ早い時間。 冬はすぐに暗闇に包まれてしまうから。
週に一度、そんな暗闇を帰る日があるからか、 冬の暗闇にも慣れてしまったけど。]
(92) 2017/01/18(Wed) 18時半頃
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[そんなことを考えながら帰路についていると、 スマホが震える。
今日はよく震えるな、なんて思いながら確認。 送り主を見れば、大好きな兄からで思わず頬が緩む。]
もう、お兄ちゃんってば心配性だなぁ。 一人暮らししてから結構経つし、 もう子供じゃないから平気なのに。
[子供扱いされてるような文面に、 ちょっと愚痴っぽい独り言。
何かある訳ないのにって、呆れるように笑う。
でも本当は心配されてるのが嬉しくて、 家族の温かみを感じながらスマホをしまった。*]
(93) 2017/01/18(Wed) 18時半頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2017/01/18(Wed) 19時頃
逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2017/01/18(Wed) 21時頃
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―自宅―
[夜まではまだちょっと時間があるか。 いや、そもそも夕方に終わるんだったら行き違いか?
悶々と何も手に付かないような状態が続いている。]
うーん、これは、出待ちか……?
[芸能人じゃないんだし、とは思うけどまぁ。 いや、やっぱり出待ちだ。本屋の近くに何か身を隠せそうな場所くらいはあるだろう。]
よし、行くか……。
[ばったり出会っても怪しまれないように、服は敢えてスウェットにしておく。 ニット帽は寒いから変わらず、とりあえずちょっと買い物出ました風にしとけば大丈夫だろう。
外に出れば、もう日も沈みそうな頃だろう。さみいなとポケットに手を突っ込みながら歩き出した。]
(94) 2017/01/18(Wed) 21時半頃
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[盗まず届けたことをあんなに感謝されるなんて、物騒な世の中になったものだなあ、なんて思いながら、レジに戻る。 もらってしまうなんて発想はもちろん全くなかった。私だけの問題じゃない。お店に傷がついてしまう。
カバー掛けが評判だなんて嬉しい言葉もいただいたし、頑張ってお仕事しなくてはね]
(95) 2017/01/18(Wed) 21時半頃
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[本屋の近くには、確か小さなスーパーがある。ついでに晩飯の材料でも考えておくか。 今日は……肉じゃがにしよう。自慢じゃないが肉じゃがに自信あり。]
あー、酒も買うか……。
[適当にビールとか日本酒とか。目的の為に度数の強い酒も忘れない。 飲みやすいように缶のカクテルも買っとこう。 後は大きめのお茶と、つまみと……。]
うお、重たいな……。
[ちらり、買い物をしているフリをして、本屋の方を窺い見る。 まだ帰ってないだろうか。]
(96) 2017/01/18(Wed) 21時半頃
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[さくら書房の閉店時間は21時。けれど、病院の面会時間は20時で終わってしまう。 そもそも母が入院する原因を作ったのは私だ。まだ、しばらくは会わない方がいいのかもしれない。 そんなことをぐるぐる考えていたら、店長に声をかけられた。 客足も減ったし、大丈夫だから今日はもう帰りなさい。 そんなことを言われて、慌てて首を横に振る]
そんな。急に午前に半休もいただいたのに、早上がりなんて。
[これ以上迷惑はかけられない。そう主張したけれど、大丈夫だから、と重ねて言われてしまった。 あまり寝てないでしょう。休める時に休んでおきなさい。 そう言われて、申し訳ないやらありがたいやらで胸がいっぱいになる]
ご迷惑をおかけして、本当にすみません。 ありがとうございます。
(97) 2017/01/18(Wed) 21時半頃
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