162 冷たい校舎村3-1
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―→三階―
[ 光の中を歩む最中の自分の顔は、 きっと、青ざめていたんだろうな、って思う。
ちかちか光るイルミネーション。綺麗な装飾。 それを見て、皆は素敵だって言う。それは、普通だ。
誰かは家族と、 あるいは友達と思い出を作りに行くんだろうし、 誰かは恋人と、愛を育むために行くんだろう。
も、そうだったから* ]
(46) 2015/06/24(Wed) 02時頃
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―回想・中学三年生―
[ ――幸せな家族、だったと思う。 おとうさんとおかあさんがいて、自分がいて。 駒鳥ひなこの人生に、 不幸なことなんて、なんにもなくて。
だからその日もいつも通り、 当たり前に一日が終わる筈だった。 ]
(47) 2015/06/24(Wed) 02時半頃
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[ 高校は正直、どこでもよかった。 近くにあって、そこそこ偏差値という外面もよくて。 国語さえ頑張れば入れるよって、そういう高校を選んだ。
両親も、ひなこがそう決めたなら、と。 塾に行かせてくれるほどには、協力的だったと思う。
その日も居残って散々勉強して、もう遅い時間だった。 バツだらけの国語用ノートを鞄に閉まって。 うまくいかないなあ、って赤いマフラーを巻いて、 塾の前、夜の道に出る。
…ここまでは、いつも通りだったんだ。きっと。 ]
(48) 2015/06/24(Wed) 02時半頃
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[ その日は、雪が多く降っていたから、 だから、坂のあるいつもの道は通るのに躊躇われた。
遠回りかあ、って白い息を吐く。今日はとても寒いのに。 帰る時間が遅くなっちゃうなんて、ついてない。 ]
『イルミネーションが綺麗なんだって』
[ 傘を開いて、浮かない気分で歩もうとした時。 女の子たちが噂しているのが、横から聞こえてきた。
規模が大きいんだ、とか。 彼氏と行こうかなあ、とか。 場所はあのあたり、とか。
変わっていくその話を、必要なところだけ拾って。
――ふと、見にいこうかな、って思った。 遠回りになってしまう帰り道を、 少しでも楽しいものに、したかったから。 ]
(49) 2015/06/24(Wed) 02時半頃
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[ ああ。どうしてあの時、 そんなことを思ってしまったんだろう。 どうしてあの時、雪なんて降ってしまったんだろう。 ]
[ 白のちらつく冬のイルミネーションの中で。 おとうさんと、その隣。知らない女の人。 ]
[ それを見て、雪の中でただ、立ち尽くした。 ]
(50) 2015/06/24(Wed) 02時半頃
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[ ―――どれだけ時間が経ったか、わからない。 いつのまにか、人影は無くなっていた。
そうして、茫然として帰ってきた自分へ向けて、 いつも通り「おかえり」って、ふたつの声がする。 玄関から見えるリビング。夜ご飯のにおい。
少し前に帰って来たらしいおとうさんの、 ぞっとするほど、柔い笑顔を見上げる。
寒かった。手が冷たかった。 コートの肩には雪が小さく積もっていて、 頭や耳が、きぃん、と、痛かった。
…ただいま、って言いたかったんだと思う。 でも、あの光景が、離れなかった。 ]
(51) 2015/06/24(Wed) 02時半頃
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[ だって、"あれ"がどういうことか、 いくら幸せな雛鳥でも、知らない訳じゃなかった。
だけど、聞く以外に、なかった。 違うよね、って。そう言って欲しかったから。
だから、父の領域に土足で踏み込んで、しまった。 ]
(52) 2015/06/24(Wed) 02時半頃
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『おとうさん』
[ なんだ、って、目の前、優しい声が返ってきて。 おかあさんも、なあに、って。玄関に迎えに来てくれた。 それにほっとしてしまって、さらに、踏み込んで。 ]
『あのおんなのひと、』
[ おとうさんの優しい瞳が、冷たいものに変わって。 おかあさんの柔い表情が、さっと青ざめて。 だけど言葉は、進んでしまう。 ]
『―――おとうさんの、おともだち?』
(53) 2015/06/24(Wed) 02時半頃
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[ 駒鳥ひなこのあたたかい巣が、壊れる音がする。 ]
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(54) 2015/06/24(Wed) 02時半頃
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[ それからは、何があったんだろう。 気が動転していたせいか、嫌なことへの防御故か。 暫く暗闇の中で、泣いていた思い出ばかりが蘇る。
母親に出ちゃ駄目と言われて、押しこめられた自室で、 遠くから、おとうさんの叫ぶ声がする。
食器が、割れる音がする。おかあさんの悲鳴。 まぎれる様に、小さく小さく、わたしの泣く、こえ。
とうとうなにも音が聞こえなくなった時、 足音が、近づいてきて。自室の扉をノックする音。 泣き疲れて、お腹もすいて。 だけど恐怖は、ずっとあった。 ]
(55) 2015/06/24(Wed) 02時半頃
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『ひなこ』
[ 冷たい声に、返事は、出来なかった。 いつかこの人に言われたみたい>>2:129に、 あのコマドリみたいに、 可哀想に殺されるのかなって、思った。 ]
(…だい、じょーぶ)
[ 咄嗟に唱えたのは、自分を守る言葉。 ただ怒られるのが怖くて、責められるのが怖かった。 それ故の、言葉。
きっとこの時から、"大丈夫"って。 そう、自分の為に言い始めたのだと、思う。 ]
(56) 2015/06/24(Wed) 02時半頃
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『おまえのせいだ』 『おまえがあんな、余計なことをしなければ、 踏み込まなければ、こんなことにはならなかったのに』
[ その言葉が、記憶の中の"おとうさん"の最後の言葉。 ずうっと、自分の中に残っている、冷たい声。 そしてあの時から、 駒鳥の巣には、自分と母親しかいなくなった。 "おとうさん"は、何処かに抜け落ちてしまって、 思考の隅に、追いやられた。 ]
(57) 2015/06/24(Wed) 02時半頃
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[ 相手の領域に、踏み込んではいけない。 突っ込んで、つついて、ほじくって。 食らって、壊してはいけない。
いつも通り、何もしらない雛鳥のままでいれば。 誰にも逆らわないで生きていれば。 そうすれば、自分は怒られない。 そうすれば、何も嫌なことは起こらないんだ、って。
それを駒鳥ひなこは、 自分で壊してしまった巣を見て、悟った* ]
(58) 2015/06/24(Wed) 02時半頃
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―現在・進路相談室―
[ …はず、だったのに。
今、自分の目の前。たどり着いた三階、その部屋には。 なにがあるんだろう。あったんだろう。
積み上がった進路表。その中にあるパンフレット。 鮮やかな色は―――やだな、あの冬の光みたいだ。 その中に、埋もれているみたいな、 色に染まって頭の砕かれた、あれは、なんだろう。
腹部が赤に染まっている服と、足元の赤と。 それを着ている、なにか。 わたしはそれを、知っているし、知りたくなかった。
悲鳴も出ない。 ただ、万里の手を握ったまま立ち尽くす。 あの、冬の日みたいに。 ]
(59) 2015/06/24(Wed) 03時頃
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[ ねえ、おとうさん。 やっぱり、わたしのせいなのかな。 これって、ずっと自分を守り続けた罰なのかな。
気付かないままで、こうなってしまったのは。 あの冷たい手を、離してしまったせいなのかな** ]
(60) 2015/06/24(Wed) 03時頃
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―悪夢―
[――うっわ。酷い夢だ。
目を開けた瞬間、そう思った。
中学に上がってから、不定期にずっと行われている、父親との"習慣"の夢。強制的に行われている、性的行為…性的虐待、ってやつ。いや、今はもう碌に抵抗してないから、強制的とは言わないんだろうか。わからない。 ともかく、そんなことをしているのに身体にはなんの感覚もないから、これは夢なんだろう。サイアク。 俺の上に居る父親が、愉悦を滲ませながら、囁いた。]
『――惨めで、可哀想だな』
[うるさい。うるさい。うるさい。黙れ。 俺は、惨めじゃない。可哀想なんかじゃ、ない。]
(61) 2015/06/24(Wed) 03時半頃
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―回想:中学時代―
[最初は、とにかく嫌だった。でも、抵抗したくても出来なかった。 父はその行為をする時、いつも片手にナイフを持っていて、暴れるとそれを肌の上に当ててきた。 楽しそうに笑いながら、『暴れると切れるぞ』って。そうされたら、動くに動けなかった。 それでも最初は抵抗して、生傷だらけになることはよくあったのだが…まあ、動かなくても時々戯れに薄く傷をつけて反応を楽しんだりしてくるから、今も所々に傷があるのは変わらない。服で隠れる位置にしかつけてこないけど。
少なくてひと月に1回。多くて3日連続。 2年くらい経った時には、もう慣れてしまって、大した抵抗もしなくなっていた。 父がソレの最中に何度も言い聞かせた言葉のせいもあったかもしれない。
『俺はお前に衣食住と金を与えてやっているんだ。 だから、その代わりにお前が俺を受け入れるのは、当たり前だろう?』
それは、何度も言われる度に毒のように心に沁みわたって。 "ああ、うん。なんか、もう。それでいいや"、って。 そんな風に、諦めた。諦めた方が、楽だった。]
(62) 2015/06/24(Wed) 03時半頃
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[ただ、もう一つ、何度も繰り返し言われる言葉があって、それだけは心底嫌だった。 "惨めで可哀想"って言われることが。 それはまるで呪いのようで、言われるほどに自分が惨めになっていく気がした。
だから、思い込むことにした。 俺みたいな思いしてる奴は、沢山居るって。そしたら、惨めで可哀想な感じが、薄れるかな、って。
だから、思い込むことにした。 可哀想な目に遭ってる奴が沢山いるなら、そうなるよう追い込んでる奴も沢山居るはずだ、って。 汚くて、自分勝手な、屑みたいな奴が、この世界には数えきれないほど居るに違いない。
幸いと言うべきか、そんな風に思い込むのに時間はそれほどかからなかった。実際、そんな奴は周りに沢山居て、嫌でも目に入ってきたから。
ゴミをポイ捨てする大人とか。 クラスメイトに嫌がらせするいじめっ子とか。 告白した男のことを、「貢がせるだけ貢がせて捨てる」ってこっそり話してる女子とか。 賄賂に屈して、何もしない警察や児童相談所、とか。]
(63) 2015/06/24(Wed) 03時半頃
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[思い込んだら、少しだけ救われた気がした。 でも、この世界がすごく汚い場所に見えて、いき苦しくも思った。
だから、ゲームの世界に逃げた。作られた世界は、現実と違ってキラキラと輝いていたから。 攫われた姫を果敢に救いに行く勇者とか。 それを支える、信頼しあう仲間達とか。 暖かな家族愛とか。友情とか、愛情とか。 可愛らしく懐いてくるモンスターとか。 悪があっても、それは主人公に駆逐される。その様子はどうしようもなく爽快で。 そんな世界の全てが輝いて見えて、憧れだった。
隙さえあればゲームの世界に逃げ出した。そしたらやっぱり、少しだけ救われた気がしたんだ。]
(64) 2015/06/24(Wed) 03時半頃
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[そんな防衛策で心を守ろうとしたけど、父の毒は、呪いは、少しずつ心を蝕んでいくような、そんな感覚がした。
でも、それも大学を卒業するまでだ。アイツに学費払わせて、就職すれば、おさらばできる。 あの、理工系の大学に行こう。卒業して、ゲーム会社に就職して。あの家から出るんだ。
父は別に、息子に執着しているわけではない。 ただ、都合の良いモノが手元にあるから、それを使って楽しんでるだけ。玩具感覚。
だから、多分、家を出れば追ってこない。ずっと永遠に続くわけじゃない。今だけ我慢してればいい。 そう思っていたのに、それしかないと思ってたのに。 そこに新たな道の可能性が示されるのは、高校3年の文化祭の準備期間中のこと**]
(65) 2015/06/24(Wed) 03時半頃
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/* 桂一にはもうしわけないと思っている…折角R18だしそういう悩みにしてしまえーと思ったけどなかなかえぐいな。ナイフ持ってるしな。ごめんな。いやこれが直接の悩みではないけども
(-24) 2015/06/24(Wed) 03時半頃
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/* 今から3500字投下すんのめっちゃ躊躇すんだけど
(-25) 2015/06/24(Wed) 03時半頃
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─現在/1F─
[すぐそばに、トイレがあったから、 バケツを携えて、水道を借りて、少しずつ、水を溜めていく。
じわじわと水かさを増していく前で、 することもなく、ぼんやり、立ち尽くしていて、 手持ち無沙汰だから、スマホを手に取って、 ロック画面を解除しようとして、気付いた。
──9月X日。 昨日は?……違う。昨日が、今日だったんだ。
そう、気付いた瞬間、 鼻先を、金属の錆びたようなにおいが掠めた気がした。 さあっと体温が引いていく。どこかで、甘いバニラのかおりがする。
口の中が、べたついていた。唾が、飲み込めない。]
(66) 2015/06/24(Wed) 03時半頃
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────っ、
[ガン、って、小さいけど、確かにモノが床を打つ音がして、 でも、それどころじゃないから、口の中でうねる舌や、 喉のすぐそこまで込み上げる何かを、押さえつけて、 ふわふわ、浮ついた足で、少しの距離をなんとか、移動して。
それから。
どうしたってうっすら涙目になるのを、シャツで擦りながら、 レバーを押し込んで、水の流れる音を聞いて、 口の中が気持ちわるいから、ぐらつく頭で、手洗い場に戻って、]
(67) 2015/06/24(Wed) 03時半頃
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──あ、あーーーー、
[勢い良く水を吐き出す蛇口と、それを受け止めきれないバケツと、 そこから溢れて、床を浸す水と、その中に浸かったあたしのスマホ。
水、止め忘れたんだ。すぐに気付いて、手を伸ばす。 キツく、キツく、蛇口をとじて、一息ついて、
なんだか、でも、泣きそうになる。]
(68) 2015/06/24(Wed) 03時半頃
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あー、あーーー。
[言葉には、なんなくて、何やってんだろ、って虚しくもあって。
だけど、泣かない。 泣くなんて、悩むなんて、七尾朱美には似合わない。 こんなことも笑い飛ばせないあたしなんて、あたしじゃない。 思い悩むのも、泣くのも、得体のしれない何かに怯えるのも、 それは、女の子の特権であって、あたしには、ない。
ふと、顔を上げる。]
(69) 2015/06/24(Wed) 03時半頃
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[ ──これ、誰?
あ、見つかっちゃったあ、って言うみたいに、 鏡の中の誰かが、慌ててきゅっと口角を上げた。
──ねえ、これ、誰?
どこかで、誰かが呼んだ気がした。 ふっと顔を逸らす。廊下を覗いてみる。 鏡の中の誰かも、消える。]
(70) 2015/06/24(Wed) 03時半頃
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─記憶の断片─
[ふわふわとした長い髪を、 ミルクティー色に染めたあの子を見送って、 美容院の主は振り返る。]
『あの子、あけみと同じ学校だって』
[挨拶すれば良かったのに、と軽い調子で言った。 なら、さっき言ってよう、と返すあたしも、 本気で拗ねてるんでも、なんでもなくて。
ただ、椅子の上で膝を抱えたまんま、 恥ずかしいから、目は合わさないで、呟いた。]
いいなあ。あたしも、髪、伸ばそうかな。
[部活を引退してから、切らずにいた髪は、 まだまだ、短くて。気の長い話だけど、と、 少しの憧れを滲ませた我が子に、母は少し困った風に笑う。]
(71) 2015/06/24(Wed) 03時半頃
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『お母さん、あけみは、ショートの方が似合うと思うけど』
[そっかあ。じゃあやめとこ。 って、多分、少し傷付いた声で言ってしまったから、 おかーさんは、『今年はショート、流行るわよお』って、 母親らしく、力強く、そう言った。]
うん。
[つい最近まで、読むこともなかった少女漫画雑誌に、 顔を隠すようにうずめて、答える。
うん、そうだね。そっちのほうが、いいなあ。]
(72) 2015/06/24(Wed) 03時半頃
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─現在/1F女子トイレ─
[床は、ちょっとした池か何かみたいに、なっていて。 しゃがんで、その中から、水没してしまったスマホを拾い上げる。
電源ボタンを押しても反応しないソレは、 たぶん、あっけなく死んでしまった、ひとつの死骸。
もう動かないのに、じっと、見つめて、いる。]
(73) 2015/06/24(Wed) 03時半頃
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