255 【ヤンストP村】private eye+Violine
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―――っ、
お、い…それ
[まさか、放置してしまった山羊頭の事と知らず 他の住人にも山羊頭が届いているのかと、 顔をひくり、と強ばらせて 思わず聞き返そうとしたが>>304 表情筋の硬い薬屋の店主は出て行った後。
妙な気分に陥りながら、深い息を吐いた]*
(313) 2018/12/04(Tue) 00時半頃
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[あまり食欲は沸かなかったが、悪くなっても困る。 隣人から貰ったシチューを温め直し、 食事を取ることにする。
パピヨンからメールが来ていた。
『今夜は上客が来ているから、 閉めるのが遅くなるんだ。 約束の時間には行けない 昼頃でもいいかい?』
それならば今日行かなくて丁度良かった。 込み入った話を他の客には聞かせられない。]
どうするか……いや。
[流石にメールで伝えるのは気が引けた。 悩んだ末、分かった、と返信を作る。]
(315) 2018/12/04(Tue) 00時半頃
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[シチューを平らげ、 塗り薬を額に塗り終えて。 家に帰ろうか、
昼ならこれから帰ったって構わない。 だから、一瞬考えるも もし、あの人物が今後も何かしてくるなら。 住居を特定され、家にまでもし、来たら。
アポロは、フローラの泣き顔を脳裏に浮かべる アポロは、“あの一家”のひとりじゃない。 でも、フローラは大事な存在なのだ。 そう、大事な―――…なんだろう。]
……いいか帰らないで。
[食器は洗うのが億劫で、流しに置いたまま。 ソファに移動して寝付こうかと 車椅子を動かした時。]
(317) 2018/12/04(Tue) 00時半頃
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[玄関の方で物音がした―――――
気がする。]
(319) 2018/12/04(Tue) 00時半頃
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[車椅子を進め、アトリエの出入り口へ近寄る。 覗き窓を確かめる。 人影が遠ざかっていく―――]
っ………、
[低い位置にあるドアノブを回して 扉を開き、 ぱさり、と大きめの封筒が落ちる。 扉の隙間に挟まっていたらしい。]
(331) 2018/12/04(Tue) 01時頃
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…………。
[すぐさま封筒の中身を破り、 内容を確かめようとする。
その刹那、むあッと獣臭い悪臭を感じたかと思えば 血まみれの花が破れた隙間から零れおちた。 花に詳しい訳じゃない。 ただ、リコリスは良い意味も持たないと聞いた事がある。 血まみれな時点で良い意味も悪い意味も無かろうが。
手紙を開き、 男は花に唾を吐き捨てた。 足があればきっと踏みつけていた]
(332) 2018/12/04(Tue) 01時頃
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[掃除は明日にでも人を呼んで頼もう。] 忌々しい――、
こんな嫌がらせをして 何が楽しいんだ。
[どうせ、あと数日で男はこの街から消えるのに。 どうせ、こんな嫌がらせをしなくたって このアトリエだって、無くなるというのに。
手紙の主は同じだろう。 山羊の頭におそらくは山羊の血と思わしき家畜の腐臭。 顔を思い切り顰める。]
(335) 2018/12/04(Tue) 01時頃
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――――こんなの気にさえしなけりゃ、
どうって事ぁねえ………。
[不機嫌を隠せもせず、悪態をつく。 しかし、態々呟く意味は―― 己に言い聞かせる行為に他為らない。
……施錠はしておく事にしよう。 このアトリエを持つようになって 一度も鍵なんて掛けた事は無いが。 気味が悪いったらありゃしない。 車椅子を滑らせ、ゆっくりと向きを回転させる。 今度こそソファまで進み、 車椅子から移り、横たわる。
気疲れも手伝い、その日は睡魔が押し寄せる。 目を瞑れば、嫌な事を考えず済む。 嫌なものを見なくて済む――]**
(339) 2018/12/04(Tue) 01時頃
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