191 The wonderful world -7 days of MORI-
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待ってるさ。 大切な人間なんだろ。
待ってなくても……追い縋ってやればいい。
[ああ、なんて滑稽な。 そう思わずにはいられないが、言わずにもいられない。 その人物は、確かに君を必要としている。 そう、言ってやりたいものなのに。]
ああ、明日も。 ちゃんと、頑張る。
[諭されるように、素直に返す。>>640 それ以上の言葉を吐くのは。 きっと、今の自分ではない。]
(650) 2016/06/13(Mon) 02時頃
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[ 例えば、世界に居場所がないとしよう。 例えば、自分が信じるものなどなかったとしよう。 例えば、生きる理由を見つけられなかったとしよう。
そんな時に、隣には君がいたのだ。 君を『生きる理由』に出来なかった僕に。
君の手を取る資格があるのか。 君を導く資格があるのか。 わからないのだ。]
(651) 2016/06/13(Mon) 02時頃
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/* 基本的に発言すべて、考えないで感じて欲しい まじめに考えてはいるけれど、中身の脳が回りきっていない感じがします
(-151) 2016/06/13(Mon) 02時頃
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[ それと同時に。 君が僕を生きる理由にしてくれなかったことに。 どこかで、苛立ちを感じてしまっていた。
そんな自分が生き返ることも。 間違いなく正しいとは、言い切れない。
ただ思うのだ。 今度は、彼女と生きたいと。**]
(652) 2016/06/13(Mon) 02時頃
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/* 中身もルイも、ルイが生き返ろうとは思ってなくて、 でも、ネルくんには生き返って欲しいジレンマ これだけ迷惑かけてるしな……申し訳なくて……
(-152) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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/* 正しいことだと思ってんなら、背負えよ 目を逸らしたまま社会に出れると思うなよ、ガキが
かなぁ。 言うべきことを準備してないと時間かかりそうなので、めも
(-153) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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―回想・とある春の日―
[――春。 それは別れと、出逢いの季節だ。 困り顔の鳥飼寿に引き取られたのも、 たしか、うららかな春の日だった。
朝に夕に、高らかに声を張り上げる。 大型インコに特有の雄叫び―― それが存外五月蠅かったからと、 気紛れな大家が飼育放棄したコンゴウインコ。
……それが、俺である。]
(+2) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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[前の主人は、好きになれなかった。 呼び掛けても構われなかったどころか、 飼い始めてすぐ匙を投げられてしまった身。
だから、新しい環境への期待は大きかった。
トリカイ、ヒトシ。
――どんな人なんだろう? ――たくさん、遊んでくれる? ――いっぱいお話し、してくれる? ――美味しいごはん、食べたいな。 ――見て見て、僕って綺麗でしょう? ――君のためなら、綺麗に鳴いてみせるよ!]
(+3) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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[――ねぇ、ヒトシ。
ねぇ、ねぇ、
こっち向いて。 …僕を見て。
ねぇ、 ……ねぇ、ってば 、]
(+4) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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[――…どうして、そんな顔するの。]
(+5) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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[ヒトシはいつだって、話半分だった。>>1:122 ろくに耳も傾けず、視線はPCの画面に向けて。 うんうん、と形だけ頷いたりも。
最初のうちは、それで良かった。 反応を返してくれるだけで、嬉しかった。
けれど段々と、ものが解るようになって、 …その態度が、無関心の表れであると知って。
それが気に入らなくて、 さらに躍起になって気を惹こうとした。
結果的に、逆効果だったけれど。]
(+6) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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[春の終わりに、 俺は、寂しいという感情を知った。]
(+7) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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―回想・とある夏の日―
[それから数か月が経ち、 ヒトシとの関わりは相変わらず希薄なままだったが、 代わりに、絶え間なく流れる映像と音を得た。>>1:20
話しかけても決して返事はくれなかったが、 それらは色々な言葉や、その意味を教えてくれた。
時間ばかりはたくさんあったから、 じっくりと、ニンゲンという生き物を観察した。 どういう時に、どんな単語を投げかければいいのか、 どうすれば、相手の――ヒトシの気を惹くことができるのか。]
(+8) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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[ただずっと、眺めていた]
(@83) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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[文字を読み、覚えた言葉を真似してみせると、 珍しくヒトシが笑顔を向けてくれた。 それが嬉しくて、また一つ言葉を覚えて、]
オハヨ! コンチワ! マタ アシタ!
[けれど、いつしかその言葉が向かう先は、 無機質なカメラのレンズとなっていた。
ヒトシ曰く、クスクス動画に投稿するとのこと。]
(+9) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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[お礼を言われた時も。>>526 ミッションをクリアして喜ぶ姿も。>>528 近付く人影も。>>533 幾何ちゃんがこっちを見た時も。>>@70 首に当てた手から、変な音がした時も。>>539 鈍色に光る刃を降り下ろす時も。>>543 地面に崩れ落ちる身体も。>>556 少し前、男が目を瞑り事切れる瞬間も。>>559 八千代ちゃんが来た時も。>>@75
僕はずぅっと、少し離れた上空から。 青いガラス玉の瞳をただ、下の景色へと向けて 一連の流れをずっと、ただ、眺めていた]
(@84) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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[それが何かは知らなかったが、何か下心がある気がして。
やがてカメラを向けられると喋らなくなり、 ヒトシは撮影をやめ、俺も新しい単語を口にしなくなった。
…つまりは、そういうことなのだ。 それが解ると、何だか無性に腹が立って仕方がなかった。]
(+10) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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[夏の終わりには、 俺は、反抗することを覚えていた。]
(+11) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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/* というか、言葉で相手すると都合よくズラされるので、 無言で執拗にノイズけしかけるのが最善かなぁって
(類ちゃんに一泡吹かせてみ隊)
(-154) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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[八千代ちゃんが再び何処かへ飛んでいって。 僕は、出来るなら誰もいなくなってからがよかったんだけど、 ミッションがクリアされた今、ぼーなすたいむはもう暫しもないから まだひとが残っていたとしても、そろそろ地上へ降りるだろう。
幾何ちゃんは、包丁をもったひとはまだいたかな。 幾何ちゃんがいたなら、「疲れたでしょ」とか、 「もうすぐ始まるだろうから少し休んでなよ」とか、 そんなありきたりのことを言って見送ろう。
包丁をもったひと、ねるのほんと答えた君がいたのなら、 「今のうちに洗ってきたら」 「血がついたままだとすぐ錆びて、使い物にならなくなるらしいよ」 って、これまた何の感情も含めず、淡々と、 初めて会った時と同じ声色で告げるだろう。
どちらにせよ、ここから僕以外いなくなるまで。 血溜まりの海と、そこに沈む亡骸から君たちへは視線を一切向けず、 何時も通り無表情の僕が、其処にいただろう。 その頃どちらもいなくなっているなら、それが一番だけれど*]
(@85) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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―回想・とある秋の日―
[それでもやっぱり、諦めきれずに。 あまり家に帰らぬヒトシが顔を見せれば、>>2:109 今日こそはと、何かしら行動したものだ。>>2:111
態度はだいぶ、可愛げがなくなって。 ストレスによる過剰な羽繕いも相俟って、 姿はなかなか、凶悪に見えていたかもしれないが。>>2:113]
(+12) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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[リピート再生される幼児向けの教育番組はとうに飽きて、 この頃にはこっそり、テレビのリモコンを弄ったりもしていた。 …ヒトシが出掛けると足を伸ばし、帰る前には消しておく。
そうして観はじめた主婦向けの番組には、 これまでとは異なる種類のニンゲンが出ていて、 夫に邪険にされ、寂しく思う妻などにはかなり共感した。
ヒステリックに叫ぶ彼女達を見て、ふと思う。
――これを、ヒトシに問いかけてみたら?]
(+13) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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[半年も共に過ごせば、色々と理解できる。 ヒトシが日中、シゴトをしていること。 そのシゴトが大切で、そのために寝食を削る程であること。
テレビの中の夫達も大抵が彼と同じ状況にあり、 それで家に残された妻が、悲しい悲しいと泣くのだ。 件の問いかけには、二種類の答えが用意されている。
――“シゴト”か、“アタシ”。]
(+14) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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[おまえだよ、とすぐ謝るパターンは決して多くはないが、 それでも時折目にしたし、最後は幸せに締めくくられる。
大半の男はまず、シゴトだと答えてしまう。 けれどその場合でも、紆余曲折を経て最後には、 やっぱりおまえが大事だよ、という結論に辿り着く。
…つまり、この問いかけは。 ハッピーエンドに繋がるキーワードなのではないのか?]
(+15) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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[そう考え、ワクワクしながら帰宅を待って、 ドキドキ胸を高鳴らせながら、あの台詞を叫んだのだ。]
(+16) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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[――結論から言うと。
結果は、最悪だった。]
(+17) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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[驚いてこちらを振り向いたヒトシに、 キラキラと期待の眼差しを向けた。
ある程度辛辣な言葉が投げられるのは、 もちろん、覚悟の上だった。 働く男達の大半が、そうだったので。
一人でノリツッコミをこなして一見、上機嫌。>>2:113 けれど続き、早口で述べられる答えはやはり、“シゴト”。>>2:114]
(+18) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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[焼き鳥にして喰ってやる、という、 酷く恐ろしい、胸の潰れる、最大級の罵倒を受けて。 それ程までかと泣きたくもなったが、 どうにか涙は堪えて、じっと黙って見つめていた。
大量の餌だけを置いて、ヒトシが家を出る。>>2:114
ここでヒステリーを起こしてはいけない。 黙って耐え忍び、風向きが変わるのを待て。 そうすればきっと、彼は振り向いてくれるから。
…物語の彼らはいつだって、そうだっただろう?]
(+19) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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[けれどそのまま秋も終わり、 俺は、諦めることを覚えてしまった。]
(+20) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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―回想・とある冬の日―
[朝晩が冷えるようになった頃。 寒いと抗議して鳴いたら、暖房が付くようになった。
光熱費が嵩むとボヤかれたものの、 南国の鳥であるから、そこは仕方がない。 いっそ人の身であれば良かったのに。 そしたらアンタは、もっと――
…そんなこと、考えたところで無駄だったけれど。]
(+21) 2016/06/13(Mon) 02時半頃
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