181 アイスソード伝記
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
エピローグ
終了
/ 最新
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
全て表示
|
[主の最後の望みをかなえるために 私が、たわめ溜め込んだその大きな力は、 ──、けれども。そのときの私には、 ただしく扱うことができませんでした。]
[白い力は、かけられた圧力に凝り、 そうして、私の叫びのように、 弾けるように、広がりました。]
(*34) 2016/01/23(Sat) 14時半頃
|
|
[その白は、空気を伝い地面を潜り、 ── 或いは、私自身にすら届かない声で 叫んで、叫んで、叫んで、]
…ぁ、ぁ
[どれだけそうしていたかもわからないその後に、 ようやく凝った力のすべてを ただただ、── 無軌道に吐ききって、 それで、ようやく、空っぽになりました。]
(*35) 2016/01/23(Sat) 14時半頃
|
|
[ただただ、吐き出すためだけに使った精神は 磨耗し、擦り切れ、回転を止めて、]
─────、
[それは、いっときの忘我、 自失に似た感覚だったでしょうか。]
(*36) 2016/01/23(Sat) 14時半頃
|
|
[空になった私の意識は、ふと、天を向き、]
────
[見えない高い遠い空を思うとき。 あたたかな寝床から一歩足を出したときのような。 しん。としみる寒さを、胸内に *覚えました*]
(*37) 2016/01/23(Sat) 14時半頃
|
|
大地は凍て、氷が地を這っている。 凍った地面、凍上により道は悪路となった。
吐く息はすぐさま凍り、夜ともなればその寒さは人を殺す程。 山を越えようと入った者たちは行方が知れない。
かの地に立ち入る者は、誰一人としていない。
――― レグルス風土記より抜粋
(14) 2016/01/23(Sat) 15時頃
|
|
■西暦973年
ウィリデ家の戦を最後に以後400年、 氷剣の記述は失われている。
他文献から見るに、アルビオンの風土は 11世紀初頭時点で極地に等しく、 氷剣を用いた戦が原因として形成されたものだろう。 長い歴史の中でもエアによる戦争被害の中でも大規模なものと分類される。
(15) 2016/01/23(Sat) 15時頃
|
|
当時、極地開拓が可能であったかと言えば、 答えはほとんど否。
極地開拓を可能にするような、 この当時に確認できる強力なエアは 例えば、アウァールス家の炎槍であるが、 アウァールス家が氷剣を手に入れたという記載は無い。
至る理由で革命、戦争が続いたこの時代。 強力な武力となり得る氷剣が あらゆる文献に記載が無いところを見ると、
一つの可能性として 極地状態が改善化されるまで 氷剣は戦場に留置されていた…と考えることも出来る。
(16) 2016/01/23(Sat) 15時頃
|
|
14世紀後半、商家にまつわる文献にて記載がされるまで、 氷剣の歴史の空白は続くが
氷剣が極地の中留置されていたとして
その当時、果たして誰がどうやって発見したのだろうか?
(17) 2016/01/23(Sat) 15時頃
|
|
*
(18) 2016/01/23(Sat) 15時頃
|
|
―西暦1347年―
(19) 2016/01/23(Sat) 15時頃
|
|
[時は経た。 アルビオンの地に、かつての極地の勢いは無い]
(20) 2016/01/23(Sat) 15時頃
|
|
[それでも未だ大地は白く、 霜の走る大地は褐色で緑は無い。
寒さに死んだ木々は、 霜の薄くなったところから倒壊しはじめているものもある。]
[市街地跡。 凍りついていた家の残骸の中は野党の餌食となって、 何から何まで奪われた。]
(21) 2016/01/23(Sat) 15時頃
|
|
[万年の冬はゆるやかに過ぎ、氷は融けつつある。 それでも未だ、そこに命の面影はない。
霜の割れる音すら聞こえそうな静寂が辺りを包んでいた]
(22) 2016/01/23(Sat) 15時頃
|
|
[―――凍てついた地面を、 音もなく三匹の白い鼠が走っていく。
雪のような毛を膨らませて、 引くつかせた鼻を左右に振って。 僅かな白い息を吐きながら通っていくのは もぬけの殻の家の中、冷えきった黒い瓦礫の山。
右往左往と走る鼠の走る大地は、 茶の色から黒色へ、灰色から白色へと変わっていく。]
(23) 2016/01/23(Sat) 15時頃
|
|
[やがて辿り着いたのは凍った土地の中心部。 そこに奇妙な形の氷山がそびえたっていた]
[静かだった氷の世界。 その真ん中に立つ高くそびえる氷から、 ひるる、と甲高い音が笛のように鳴っていた。
融けたり風化した名残なのだろうか。 氷の隙間にはわずかなひびが生まれていて、そこから風が漏れ出て笛のような音を僅かな鳴らしていたのだった。
氷の分厚さはそのか細いひびからも察することが出来る。 これを打ち破るのは、人間の労力だけでは不可能だろう。]
(24) 2016/01/23(Sat) 15時頃
|
|
[その氷山の前で鼠達は鼻を再び引くつかせる。 やがて、僅かに風の通るその小さな隙間に体を潜り込ませた。
隙間の先に行くほどに寒くなる。 寒さに膨れそうな毛を寝かせて通り抜けた先には
――ぽっかりと小さな空間が出来ていた。]
(25) 2016/01/23(Sat) 15時頃
|
|
[中央には、蹲る様に青白い人影がある。
剣を胸に突き立てて、自害した男。 …傍から見れば、それは実に精巧にできた氷像のようだった。
それ以外は何もない。 まるで時間が止まったような空間だった。]
(26) 2016/01/23(Sat) 15時頃
|
|
“第一人間発見〜!”
“ひぇ〜 まるまま凍ってる” “くわばらくわばら”
(*38) 2016/01/23(Sat) 15時頃
|
|
“ようやく見つけたのがこれかぁ〜” “ガチガチに凍ってるじゃん だめじゃない?これ”
“歯も砥げてちょうどいい?” “溶かせば大丈夫?”
“そういう問題じゃないし その理屈だと氷の下の象も食べれちゃうな〜”
(*39) 2016/01/23(Sat) 15時頃
|
|
“まあでもこれしか 食べれそうなのはなさそうなわけだし”
“ちょっとしたお弁当だと思おう!”
(*40) 2016/01/23(Sat) 15時頃
|
|
[隙間から這い出て、氷像の足元を ちょろちょろと動き回ること、二回り半。
それぞれが氷像を昇り、足を止めたのは 肩の上と右手首、剣の柄を握る指の上だ。]
[白い息を吐きながら 小さな口を開いた。 そこから覗いた長い前歯を、氷像の凍った皮膚へと突き立てる]
[がりがり、がりがりと 凍てついた空気の中に、芯まで凍った肉を削る音が続いた]
(27) 2016/01/23(Sat) 15時頃
|
|
[―――やがて かつん、と硬い音が地面へと落ちた。] [白い地面に落ちたのは、凍りついた指。
三匹掛かりで齧り始めて数時間。 剣の柄を握る指の多くは失われ、 霜の掛かった黒柄がようやく顔を出す。]
(28) 2016/01/23(Sat) 15時頃
|
|
“――っぱ厳しいな〜 指ちぎるのでも結構だなあ”
“僕らが凍っちゃうなあ” “仕方ないなあ 北方部警備の方をこっちに回そう” “鳶も確認してないしね 今のうち今のうち” “顔と手首まで貰ったら撤収!”
(29) 2016/01/23(Sat) 15時頃
|
|
[足場代わりの黒柄を、鼠の小さな手がしっかりと握る。
残った指と手首を削り取るべく、 再び鼠は青白く硬い皮膚へと歯を立てた]
(30) 2016/01/23(Sat) 15時頃
|
|
─────、
[かりかり、と鼠が氷を齧る音が続く。 氷像に刺さった黒柄をちいさな動物の指がつかんだとき。 かすかに カタ と無機物である剣が身を震わせた。]
" … め、"
(31) 2016/01/23(Sat) 15時半頃
|
|
" あ、あ " " だめ "
"とれちゃう"
"おねがい"
(32) 2016/01/23(Sat) 15時半頃
|
|
" ───たべないで! "
(33) 2016/01/23(Sat) 15時半頃
|
|
″うっわあああ!!生きてた!! ″
[黒柄に乗る鼠達の雪毛がぶわっと逆立った。 三匹の鼠のうち二匹は、凍った手首から転げ落ちるように地面に着地して、すぐさま氷像から距離を取る。
″警戒!!警戒!!″ ″であえであえーーー!!″
(34) 2016/01/23(Sat) 15時半頃
|
|
[残った一匹は黒柄の一番端に捕まったまま。 赤い二つの目が、目の前の凍り付いたままの 男の顔を覗き見る。]
"…… やっぱ死んでる?"
"おい! おい!こら! 何者だこら!"
(35) 2016/01/23(Sat) 15時半頃
|
|
[鼠の一匹がぴょん!とはねて、 ころころと氷像の手首から転げた。]
" … あ、 … えっ "
[鼠の行動を叫ぶように制止したその声は、けれども、 そのちいさな生き物の警戒行動に気づいて、 ややも戸惑いとおどろきを交えた声をこぼした。]
(36) 2016/01/23(Sat) 15時半頃
|
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
エピローグ
終了
/ 最新
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
トップページに戻る