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[もらったお手紙を、一通一通、大事に大事に開く。
…なんだか不思議。
授業中、友達から回ってくるお手紙はみんな可愛いメモ帳で、たまにシールとか貼ってあって、相手もわかってるのに、ここまでドキドキも、特別だって感じもしない。
記された文字を指でなぞりながら、これを書いた差出人の想いをなぞる。
どんな気持ちで書いたんだろう。
どんなひとなんだろう。
それを考えるだけで、時間なんてあっという間に過ぎてしまう。
一通り目を通したら、ゆっくりケーキと紅茶を味わって。
中学卒業のお祝いで父からプレゼントしてもらった万年筆で、お返事を書き始める。]
(30) 2015/10/20(Tue) 23時頃
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絵と言えば、この間に購入させてもらった椅子の絵は良いものだった。
良い買い物をしたと久々に思ったよ。
僕はあれを、寝室の壁にかけて、毎晩毎朝見ているんだ。
マスター、実は昔、僕は大変な巨漢だった。
つまりぶくぶくに太っていた。
だから「椅子」というあだ名は、友人らが好きあらば僕のふとましいふとももに座ろうとしたあの頃を思い出すので、言うほどほほえましいあだ名ではなかったんだ。
でも、今はあの出来事も面白おかしく思えてきた。
昨晩なんか、僕は僕に座ろうとして夢の中でめちゃくちゃランニングするはめになった。
楽しかった。
(31) 2015/10/20(Tue) 23時頃
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だからマスター、僕はあの絵の作者さんに大変感謝しているのだ。
これから一生あの絵を手元に置いておけると考えるなら、とてもコストパフォーマンスに優れた……僕ばかりが得をしているような買い物をしてしまったんだ。
(32) 2015/10/20(Tue) 23時頃
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/*
>>28椅子
わろｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ
素晴らしい勘違いをありがとうｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ
そういうの狙ってましたはいｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ
そして椅子の絵買ってくれたのか！
ありがとう！
(-25) 2015/10/20(Tue) 23時頃
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[マスターがあなたに手渡ししたのは、四隅のとんがりがきちりと90度になっている淡黄色の封筒。
慧眼の持ち主なら、その封筒が手作りなことに気づく。
中から、一枚の白い便せんが出てきた。
そこには真っ黒なインクで綴られた、かちかちとした、やったら几帳面な文字が並ぶ。]
(-26) 2015/10/20(Tue) 23時頃
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風花さんへ
先日は、私の問いかけに雅びやかなお返事をくださり
ありがとうございました。
綿毛が飛んでいる花の様子から、私はあなたの名前を風花さんでないかと推理しましたが
いかがでしたでしょうか。
私の名前の由来を、あなたのような答え方で描くとしたら
このようになりました。
[黒く小さな四角形（四隅は正確な直角）が、さまざまな傾き方で描かれている。]
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(-27) 2015/10/20(Tue) 23時頃
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[マスターがあなたに手渡ししたのは、小さな小箱。
その中には、あなたが描いた絵画の中に登場した椅子のミニチュアが、いくつか納められていた。
添えられた一筆箋には、以下の文章がある。]
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良い絵を ありがとうございました
これは その お礼です
-- -- --
(-28) 2015/10/20(Tue) 23時半頃
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マスター、僕は細かい仕事がなかなか好みなんだよ。
(33) 2015/10/20(Tue) 23時半頃
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/*
うおおおおおおおおなんかいっぱいきたあああああ
すげえありがとうございます！！！
アトリエで感動に打ち震えるおっさん
絵面だいぶ残念である
(-29) 2015/10/20(Tue) 23時半頃
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ぎんじょう まゆみちゃんへ
こんにちわ！
おてがみありがとうございます（＾◇＾*）とってもとってもうれしかったです！
まゆみちゃんは、「ら」が「ち」になっちゃうんだね。わたしはよく、「お」が「あ」になってたよ！フフフ。
まゆみちゃんのいっしょうけんめいさがつたわってきて、わたしのこころはすっごくあったかくなりました。ありがとう（*^_^*）
わたしは、とうじ ひなこといいます。
こうこうさんねんせいです。
もうすぐだいがくじゅけんがあるのに、ぜんぜんべんきょうしてなくて、いっつもおこられてます。
まゆみちゃんはべんきょうすきですか？
お返事待ってます。
ひな
P.S.
さいきんさむくなってきたから、あったかくしてねましょー！
(-30) 2015/10/20(Tue) 23時半頃
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(ひらがなだけって逆に難しいなあ)
[そんなことを思いながら、けれど、小さな子が自分のメッセージを見ていっしょうけんめい書いてくれたんだ、と思うと、胸がいっぱいにならずにはいられなくて。
それが己の固定観念からくる、とんだ勘違いだとしても。
現実は、私が思っているよりも、もっともっと切ない色をしていたとしても。
「お返事待ってます」という言葉を書ける幸せで、満たされていた。]
(34) 2015/10/20(Tue) 23時半頃
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マスター、愛とは何だろうか？
実は僕にもいまいち分からないので、「恋を知らないジュリエット」さんには共感するところがある。
マスター、僕にはなりたいものがあると言っただろう。
どうして僕がなりたいものになれていないのか、分かっているんだ。
分かっているんだよ、なんとなくね。
(35) 2015/10/21(Wed) 00時頃
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こんにちは！メッセージ、ありがとうございます！
とってもとっても嬉しいです！
わたしでよければ、ぜひお話しましょうっ
ナナさんは創作関係のお仕事をされてるんですね？
イラストかな。音楽かな。
なんにせよ、カッコいいです！！(*‘ω‘ *)
ええと、落ち着くもの、癒し…でしたよね？
うーん。わたしの最近の癒しは、珈琲のかおり、です。自分じゃ飲めないんですけどね！笑
あとー、便箋のにおい、とかレコードの針を落とした時のあのプツプツッて音とか……変ですかね？(;´･ω･)
ナナさんの煮詰まりが早く解消されるといいですね。
そだ、ナナさんのおすすめって何かありますか？
食べ物でも歌でもなんでも、いいです。
教えてください✿
ひな
(-31) 2015/10/21(Wed) 00時頃
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[マスターがあなたに手渡ししたのは、黄金比の長方形をした白い一筆箋。
慧眼の持ち主なら、その便せんが手作りなことに気づく。
真っ黒なインクで綴られた、やったら几帳面な文字が並ぶ。]
(-32) 2015/10/21(Wed) 00時頃
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恋を知らないジュリエットさんへ
私にも愛というものが何か、よく分かりません。
だけど、それをきちんと考えようとしたことがありませんでした。
あなたはどうして、それを考えてみようと思ったのですか？
石頭より
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(-33) 2015/10/21(Wed) 00時頃
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[お返事を書き終えながら、はた、と気付く。
ああ、この字とこの紙、どこかで見たと思ったら。]
(作曲家募集ってことは、やっぱりバンドマン、とかかな？？)
[名前と字から受ける印象は、可愛らしい女性のもの。女性シンガー、と思いついて頭に浮かんだイメージは、クラシックギターを弾き語りする森ガール系の女の子。]
(やっぱりかっこいい…！)
[手紙の文章は、ちょっと考えたけど変えずに。
このお手紙から受け取るものだけでまとめた。]
(36) 2015/10/21(Wed) 00時頃
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[今日も今日とて来てしまった、「ラブ・レター」。
マスターに頭を下げてカウンターに座るとメニューを見て]
あ、じゃキャラメル…カフェモカで。
[本当はキャラメルマキアートに興味があるのだが、自分みたいな強面が頼むには可愛すぎるんじゃないか？なんて事を気にしたり。そう言う年頃なのだ、自分は。
暫くしてマスターが目の前に置いたのはカフェモカと]
黒い、封筒？
[手紙の返事が来たのかと一瞬気分が高揚したが、よくよく考えれば、この黒い封筒はどうにも手紙を送った相手とイメージが合わない。
一方は平仮名での文通希望から幼い子供を、一方は可愛らしいメッセージカードからそう言うのが好きな女子を想像していたから]
(37) 2015/10/21(Wed) 00時頃
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こんにちは！('ω')ノ
メッセージありがとうございます！
とってもとっても嬉しいです！
可愛いカードと言ってもらえて、嬉しいです。
あれ、お気に入りなんです。えへへ。
いち、さん？はじめさん？は、
お友達があまりいないとのことですが、
全くいない、じゃないなら、それは良いことだと思うのです。
お友達は、数じゃないって、お母さんも言ってました！
それに、こうしてお手紙だけですけど、
一さんと繋がったことで、わたしももう一さんとお友達です！…って、ちょっと強引です？笑
お手紙、本当に嬉しかったです。
お返事、また待っていてもいいですか？
ひな
(-34) 2015/10/21(Wed) 00時頃
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[ふう、と文章を書き終えて溜息を一つ。
このお手紙からは相手の年齢や性別は想像がつかない。
けれどそこを考えるのが楽しかったり。
むしろ考えないって思おうとするのも楽しかったり。
なんにせよ、
自分の発信したメッセージに答えが返ってきたことが嬉しい。
その返答に、お返事できることが嬉しい。
顔も、年齢も、どこに住んでいるかも、
何をしているかも知らない、誰かと。
繋がっているのが嬉しい。]
(勇気出して、よかった)
[すっかり冷めてしまったダージリンティーを口にして、幸せな溜息をもうひとつ、ついた。]
(38) 2015/10/21(Wed) 00時頃
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/*
きるろいくんにおもいっきりけんかうってるのでたのしみです（ふるえながら）
(-35) 2015/10/21(Wed) 00時頃
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/*
ひなこちゃんとトヨタには明日手を伸ばそう……
(-36) 2015/10/21(Wed) 00時頃
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[そうして帰り際。
お会計を済ませた後、お小遣いで片隅のキャンパス群の中からお花畑の絵を買って。
それが、お返事の一つ。
それからもうひとつ。
真っ白なカードに、メッセージを描いたら。
先週自分が貼っていた場所に、ぺたり。]
(39) 2015/10/21(Wed) 00時半頃
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[きっちり90度で、シンプルな黒一色の封筒からは、なっだかお堅い印象を受ける]
ああ、掲示板に募集貼ったんだし、知らない人から手紙来ても可笑しくないのか。
[期待に胸を膨らませ、封筒の中身を取り出して一読。
一瞬、喧嘩を売られたのかとも思ったが、どうやら違うらしい。
少し考えて、鞄から百均の便箋を取り出せば、サラッと走り書き]
マスター、これを差し出し人に渡してください。
(40) 2015/10/21(Wed) 00時半頃
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[真っ白なカードの真ん中に、わたしの似顔絵を。
女の子は制服を着ていて、右手を高く掲げている。
ぱっと開いた掌は、さながら遠くの友達に「バイバイ」をしているかのよう。
絵なんてなかなか描かないから、バランスとかよくわからないけど。
女の子は満面の笑みで、立っている。]
(-37) 2015/10/21(Wed) 00時半頃
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[ふと、見覚えのない張り紙に気付く。
自分のことでいっぱいいっぱいだったから、気づかなかったのかもしれない。]
(名前の、由来…)
[そんなに大層な名前じゃないけど、いいのかな？とちょっと考えて。
ここにメッセージカードを乗せる勇気だって持てたんだから、こちらから書く勇気だって、と。
掲示板横の腰ほどの高さの本棚の上で、お返事を書く。]
(41) 2015/10/21(Wed) 00時半頃
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失礼な条件で手紙を出したあんたへ。
手紙貰って嬉しいけど、もう少し条件は考えてくれ、マジで。
選ばれる身としてはやっぱ、ちょと悲しい。
そんな思いして繋がった縁だし、良縁になることを祈ってる。
甘いものは大好きだから、あんたのお勧めの物を紹介してくれよ。
常連になりそうだと思ってる新人より
(-38) 2015/10/21(Wed) 00時半頃
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[一人になった病室で、ベッドの上の脇の写真立てを手に取り。
昨日新しいのに替えたばかりのそれを、指先でそっとなぞる。]
……やっと、やっとかけます。おへんじ。
["まほうつかいさん"から最初の絵葉書が来たのは、もう10年も前だっただろうか。
前に母親に聞いたときに、一度会っているのに覚えていないのかと呆れられたのを覚えている。
机の横の小さな棚。
ベッドの上の彼女の全財産がここにはいってしまう。
服と、日用品と、本、ラジオ、]
(42) 2015/10/21(Wed) 00時半頃
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[それから、絵葉書。
病室以外に許された、彼女の世界。]
(43) 2015/10/21(Wed) 00時半頃
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こんにちは。掲示板、見ました！
わたしの名前は、透子 陽奈子です。
とおじ ひなこ と読みます。
ひなこって名前から、鳥の雛ってイメージで、
ぴーちゃんとか呼ばれてからかわれてました。
字は、違うんですけどね(´・ω・`)
陽奈子という字の意味は、
日の当たる丘に、林檎がたわわに実ってる木の様子を指すようで、そこから
実(じつ)を伴う子に育ちますように、実り多い人生を歩みますようにって意味があるようです。
わたしのひなは鳥の雛なの？って泣きついた時、母が教えてくれました。
それ以来、大好きで大切な名前です(*‘ω‘ *)
ひな
(-39) 2015/10/21(Wed) 00時半頃
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[書き終えたら、結局四通になってしまったお手紙を、マスターに渡した。
一通一通、どのお手紙をくれた人かもしっかり説明して。
つぎはいつ来られるかな、そんな期待と不安を胸に、ドアベルを鳴らす。]
(44) 2015/10/21(Wed) 00時半頃
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