278 冷たい校舎村8
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……さっすが、委員長。
[ フォローを忘れない阿東に、>>+52 誠香はちょっと笑ってしまう ]
ありがとう。阿東もな。 死ぬつもりないって本人が言ってたんならさ、 信じない理由なんてないし、 信じたいって思っちゃうのも当たり前だし、 だから、気に病むなよな。
[ 同じ言葉を返して、できるだけ明るい声を出した ]
(+60) 2020/06/22(Mon) 20時半頃
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それに、もう、4人だろ。 そこまで容疑者が絞られたら、 さすがにもうわかるんじゃないかな。 しおちゃんが気づいていなかったとしても、 気づく頃じゃないかな。
[ 希望的観測だけれども。今はそう願うしかない。 あの校舎で、マネキンに代わったクラスメイト達は、 きっと帰ったのだと願ったみたいに ]
(+61) 2020/06/22(Mon) 20時半頃
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……恥ずかしいのも、すんごい嫌だったよ。
[ 自分の死因はあまり思い出したくない。 怖かった。苦しかった。痛み……はあまり覚えていない ]
4人があれ見たかもしれないと思うと、 どんな顔して会えばいいのかわからなくなる。
[ 少なくとも怜は見たんだろうなあ、と思う。 絶対探すって言ってたし。 マフラーほしいなんてお願いしちゃったけど、 悪いこと言っちゃったなあ。 きっと怜は約束守ってくれると思うけど、 あそこから誠香を発掘するのは大変だろう。 ……だめだ、考えただけで羞恥心で悶えそうになる ]
(+62) 2020/06/22(Mon) 20時半頃
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うん。聞くな。言いたくない。
[ 聞き出すつもりはない。その言葉に食い気味に返事した。 言質はとった。絶対言わない ]
阿東も。お疲れ様。
……阿東ってさあ、委員長だからってさ、 責任感強いよな。 なんかさ、結局あそこはしおちゃんの頭の中の世界でさ、 学校だったのは見た目だけだったのに、 すっかり学校気分でさ、そのせいで、 阿東もいつも通り委員長しなくちゃ いけなかったかなって。
[ 労いの言葉にそう返す。 阿東はあんな所でも委員長だったなって ]
(+63) 2020/06/22(Mon) 20時半頃
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色々仕切ってもらったり助かったけど、 悪かったかなーとかもちょっと思ったりして。 ありがとな。
[ 8組はいいクラスだと思う。 文化祭だってみんな協力して、 高い評価をもらった。 そして、そんなクラスの雰囲気に貢献しているのは、 間違いなく委員長と副委員長の存在だと、 誠香はそう思っている ]
(+64) 2020/06/22(Mon) 20時半頃
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[ 阿東のあちらの世界でのおしまいは “あっけなかった”らしい ]
そっか。
[ 誠香は突っ込んでは聞かなかった。 自分が突っ込まれたくないというのもあるし、 なにより、人それぞれ形はどうあれ死にざまだ。 あまり愉快であるはずがない ]
ま、お互い無事に帰れてよかったってことで。 あとは、残ったみんなの健闘を祈るしかないなあ。
[ 入らないのかと聞かれて、入るよ、と答える。 右手にジャスミンティーのペットボトルを持ったまま、 左手のブラックの缶コーヒーを コートのポケットに入れて、 ゆっくり、病院の入り口に向かって歩き出した* ]
(+65) 2020/06/22(Mon) 20時半頃
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──現在/病院前──
……やっぱり。
また誰かいなくなんのかなって、 ヒヤヒヤしてたら自分の番なんてさ。 一瞬、訳わかんなかったわ。
[ 選択権、ほしかったですよね。 それともあの退場も実は、 無意識下に自分の意思が反映されてたり?
今となってはわからないけれど、 強引すぎるってのは同感です。
福住が残り人数を数え始めて、>>+58 礼一郎も試しに指折り数えてみる。]
(+66) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ 人混みが苦手、という人は、結構いると思う。 好きな人の方が珍しい?そうかも。 蒸し蒸しするとか、においがだめとか、 多分理由は色々あるし、あたし自身もわかるところで、 ただ、ほんとのほんとなあたしの場合……、 なん、だろうな。 ]
(+67) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ 二人ずつ消えているとして、 礼一郎と福住が消えたら、4人。]
たぶん、そう。4人。 あの校舎に4人ぽっちか。 さみしそうだな。
[ ひとりになったらもっとさみしい。 あんな歪に膨らんでっちゃってさ。
礼一郎も、縁起でもないことを考えていた。 さみしいだろうからさあ、帰ってこいよ。]
(+68) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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……笑うとこじゃねえし。
[ 真面目に言ったつもりが、 笑いが返ってきたから複雑である。>>+60
でも、続いた言葉は明るく、 礼一郎を励ますようである。 そのまま自分に跳ね返ってきた言葉に、 礼一郎は一言、言い訳みたいに言う。]
……嘘には思えなくてさあ。 ありがとな、福住。
(+69) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ さすがにもう世界の主の正体に、 みんな気づくころじゃないかと福住は言う。>>+61 なるほどな、と礼一郎は思って、 同意するようにひとつうなずきを返す。]
確かに。あと4人だもんな。 昨日、ソーマと話しててさ、 あいつ、結構みんなと話して、 世界の主が誰かって、すげえ考えてたし……、
福住のことも言ってたよ。 なんだっけ、レイと二人で話ついてる? ……仲良しか。マジ仲良いよな、おまえら。
[ あのときは結構真面目に話してて、 ソーマも無邪気だったので水差せませんでした。]
(+70) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ 埋もれそうとか、溶けそう、とか、まぎれそう、とか。 そういう感じなんだろうな、って 思う。 ]
(+71) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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……うん。
[ どんな顔して会えばいいのかって、 福住は本心から言っているようで、 礼一郎にはその気持ちもわからなくない。
わからなくないけど、 礼一郎は思ったよりも受け入れていて、
それは人形のあり方のせいかもしれないし、 単純に礼一郎の心境の変化かも。あるいは、]
合わせる顔がないって思うのもわかるし、 思っちゃうのはどうしようもないけど、 たぶんあいつら、福住の人形がどんなだって、 単純に、おまえのこと心配したんじゃないかな。
(+72) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ 礼一郎だって、 友人を模した人形を見るとただ胸が痛くて、 無事でありますようにって思うだけだった。]
……だから、うーん、 気にしすぎんなっつーのも、 無理な話だと思うけどさ。
[ それに、あんまりそういうこと言うと、 友だちなめんなって話になりかねない。 これは単純に、礼一郎の経験則ですが。]
(+73) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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ンな強く言われなくても、 聞かねーっつってんじゃん。
[ 思ったよりも返事の勢いがよくて、>>+63 礼一郎は一瞬たじろいで反論する。
聞かねえよ。ってもう一度言って、 それから、こそばゆい言葉に耳を傾ける。
あんまりそういうこと言われると、 それこそどんな顔すりゃいいかわからないだろ。]
(+74) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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委員長する、か。 ほんとにできてたかなー、 俺、ビビり散らかしてたしな。
[ 自虐に逃げる。逃げようとして、 向けられた「 ありがとう 」に目を細めた。>>+64]
でも、もしできてたとして、 俺がそうしたくてやってたんだから、 全然、悪くなんかねえよ。……ありがとな。
[ 副委員長にはね、 礼一郎もお礼を言おうと思います。
けど、礼一郎に関しては、 ほんとにやりたくてやってんだから、 気にしないでねって、それは本心だよ。]
(+75) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ そっか。とあっさりした相槌。>>+65 うん。と礼一郎はうなずいて、 福住がそうしてくれたことに安堵する。]
だな。 あとは、葉野と残ったやつらのこと、 信じて待ってるしかねえよ。
[ 礼一郎もそう言って、 福住のあとから、病院の中へと向かった。*]
(+76) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ ちなつちゃん、と、呼んでしまったあの時、 あたしはあのこに、 涼しい場所だよって日陰を示したけれど、
あの場所、ほんとは ひとのいないところでもあったんだよなあって。
他人の人生、あまり口出しするものじゃあないし、 あたしはどんな人生であれみんながすきだけれど。 ……みんなもみんなで生きづらいんだろうなって、 当たり前のことを思った気がする。 差し出したカイロを見て、ふと。>>3:+93 ]*
(+77) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ 手元の缶は、いつかの飲み物と違って、熱すぎるほど。 ]
(+78) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ あたしは立ちっぱなしでマフラーに埋もれている。 病院の入り口から足音がしているから、多分、 帰ってきた人が段々増えてきているんだ。 あたしみたいに。 夢のなっちゃんは落ちて、砕けて、"死んでいた"。 現実のなっちゃんはここで祈っている。 夢から覚めたみんなは、きっと、 そのひとの色をうつすマネキンと、 入れ違いになるんだろうな、って、 あたしは ぼんやり考えていた。 ]
(+79) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ 帰ったときのこと、実を言うと覚えていない。 あたしの夢を見ていた"あたし"と出会って、 夢が終わるのを自覚すればあっという間だ。 ]
(+80) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ もういられないのなら、 息苦しい現実に帰ろう、ただそれだけだよ。 あたしに何かがあるとするならば。 ]
(+81) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ マネキンだって、傷ひとつついてないのだろうって、 よく分からないけど、確信がある。 "人波"に紛れて蒸発してないかとまで思うけれど、 どうかなあ。多分無理かなあ。 まあ、なんでも、 残る人が怖くならないものだといいや。 それだけならだいじょぶ。きっとね。 ]
(+82) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ そこそこ整えてあるあたしの爪が、 缶のプルタブを引っ掻いている。 ]*
(+83) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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-- 現在/駐輪場 --
[ 探し物はなんでしょう。 毎日のように乗っていた自転車の鍵。 修学旅行で買ったキーホルダーがついたやつ。
どこにあるのかなあって、愛車をみるけど、 鍵穴には鍵はさされてなくて。 結局さっき鍵しめたんだっけ、と曖昧な記憶を探る。 ……うーん。わかんない。 ]
落ちてるのかな。
[ どうかなあ、と千夏はため息をついて、 スマホの明かりを頼りに地面を照らす。 びゅうと風が吹いて寒さに震える。 こういうときに、あったかいカイロは心強い。* ]
(+84) 2020/06/22(Mon) 22時頃
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師範棋士 千早は、メモを貼った。
2020/06/22(Mon) 22時頃
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── 現在:病院内 ──
[ 最後には。>>+48の続きの言葉を 自分から聞く気にはなれそうになかった。
恐らく、夏美が一番初めに目覚めたことや 自分がその次辺りに目覚めたことを考えれば 目覚める条件というものは分かりやすい。
たぶんみんな死んで帰ってきた。のかな。 みんなあーちゃんに殺された、 ……ってことはないだろうけれど。
落ち着かない指先が組み合えば、 無機質な光に当たり前に影を落として なんてことなくそれを眺めている。 ]
(+85) 2020/06/22(Mon) 22時頃
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[ ただひたすらに、ここが現実。 っていう事実だけを見続けてる。 ]
向こうに戻って……って、 どーやってすんの…?
[ 声が震える。 なにかを与えられるとは思ってない。 でも手を伸ばして届くならと思ってしまう。
あの時伸ばして届くことのなかった手が もし、友達に、届く可能性がまだあるなら。 ]
(+86) 2020/06/22(Mon) 22時頃
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眠ればいい? ……死にかければいい?
どーやったら、ちゃんと、また、 紫織さんに会えんのかなぁ。 あの世界に戻れんのかなぁ。
[ 静かな病院が憎い。 馬鹿みたいな音量でロックでもかけてほしい。 へたくそなギターでいい。全然かまわない。 ]
(+87) 2020/06/22(Mon) 22時頃
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フツーに。マジびびったけどさ、 分かってたら逃げねーから…。
間に合わない?かな? 説明なしとかずりーし! もー一回チャンスくれてもいいじゃん?
[ 組む手の先が冷たい。死んでるみたいだった。 いっそこのまま死にかけたら、 都合が良いのかもしれない。 ]
(+88) 2020/06/22(Mon) 22時頃
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紫織さんを殺すのだって 分かってたらおれ、やったよ。
それでこっち戻ってくれるっていうなら 別にいーよ…マジで。
[ 口を噤んだその先を続けた。>>+49 本当に。この現実に比べてしまえば本当に。
夢の世界で友達を殺す方がマシだ。 断言する声はやけに平坦になる。 ]
(+89) 2020/06/22(Mon) 22時頃
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