248 冷たい校舎村6
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[ そう思って立ち上がった頃だったか。 階下から、声が聞こえてくる。>>601 声からして、蓮太郎とヨスガだろう。 ただ、内容があまりにも物騒なもの。
時折、笑い声が混じりながらも、 死にたい気分、だとか>>601 悩みごと、だとか。>>602>>616
まるで、盗み聞きをしているようで、 正直、気持ちのいいものじゃない。 ]
(635) 2018/08/23(Thu) 23時半頃
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ねえ。なに、話してんの
[ 一色乃歌。>>620 その名前が聞こえたくらいだった。 階段を降りて、二人より高い位置から、 見下ろすように言葉を投げる。
聞こえてしまったものは仕方ない。 まるで、喧嘩のように聞こえるやり取りは、 アタシからしたら、立派な友人同士に見えた。 ]
(636) 2018/08/23(Thu) 23時半頃
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[ 男女の友情は成り立つもの? ]
(637) 2018/08/23(Thu) 23時半頃
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[ 階段を降りる。 二人よりも目線は低い。 ただ、掻い摘んで聞こえた言葉たちを、 拾った感想を淡々と告げようとする。 ]
ヨスガも蓮太郎も、思ってたよりもずっと。 女々しいんだね、びっくりした ……王子様対決で負けたとか、信じらんない
[ 交互に顔を見比べて、言ってやった。 二人とはただのクラスメイトでしかない。 突然現れた女の言葉に耳を傾けるとも、 思ってなんかいないけれど。 ]
(638) 2018/08/23(Thu) 23時半頃
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[ 二人の間に、入る隙間はない ]
(639) 2018/08/23(Thu) 23時半頃
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[ 間をすり抜けようと進んだ。 ]
………くどくど言ってないで、 はっきりしなよ、ほんと女々しい
[ 吐き捨てるように言葉を紡ぐ。 其処に、へらへらしてるアタシはいない。 ]*
(640) 2018/08/23(Thu) 23時半頃
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食養会 ユエは、メモを貼った。
2018/08/23(Thu) 23時半頃
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— 回想:空木と —
そうだよなー。 俺もね、そう思う。
[>>352同意するようにぼくは頷いた。 相手が先に照れてくれたので、ぼくのほうは割と抵抗無く言えた。
留年をすれば、またもう1年、青春を味わえるのかもしれない。って考えたことはある。 でも、その時に周りにいるのは1つ下の学年の、全く知らない顔ぶれだ。 その中で留年男が構いもせずにはしゃぐなんて、想像できやしない。]
(641) 2018/08/23(Thu) 23時半頃
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夜笑国 メイは、メモを貼った。
2018/08/23(Thu) 23時半頃
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別にすぐに返さなくてもいいよ。 将来的に、稼いだら奢ったりしてよ。 もしくは身長を1mmくらいずつよこせよ。
[>>354成績を貸し与える対価として、そんなことを提案する。 まあ、別にぼくはどうだっていいのだけど。 本当に成績の貸し借りができたとして、ぼくの持つ成績なんて持ち腐れもいいとこで。]
……あー。そう言われてみればそうか。
[なので、ぼくが留年ギリだのどうのって指摘を受けるまで、 素でそのことを忘れていたりした。]
(642) 2018/08/23(Thu) 23時半頃
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[さて、それから今日に至るまで、空木というクラスメートとの関係は続いてきたわけだが。
漫画の貸し借りで、最初におすすめされた話は、 ぼくが普段は読まない奇妙なストーリーで、とても興味深かったのだけど、 だんだんと、ぼくのほうに好みが寄ったチョイスになってきていたとは思う。
まあ、気のせいだよな、と考えることにしたんだけど、 もしも空木がぼくに気を遣ったセレクトをしていたとしても、やっぱりか、としか思わなかっただろう。
ぼくにとって物の貸し借りはコミュニケーションの手段のひとつなわけで、 それを満たせるのなら何でも構わないと思っていたから。
空木がぼくとのやり取りの中で何を考えていたのかなんて、 想像して、分かったつもりになることはできても、本当の意味で分かることなんてできない。 それこそ、彼本人になって生きるという内容の、胡蝶の夢を見ない限りは。*]
(643) 2018/08/23(Thu) 23時半頃
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──回想/本屋にて>>609──
[ そんなとこ。と、庄司はあっさり言う。]
ふうん、そうなんだ。 おれ、前はよく通ってんのに、 庄司さんがいんの、全然知んなかった。 今度から、ここで本買お。
[ あっさりとした答えに、ふんふんとうなずいて、 空木は勝手に決めたことをそのまま声に出す。
手際よく、商品をレジに通す姿に、 店員さんしてる。ウケる。と、小さく呟く。
しゅぴしゅぴと読み込まれていく本の山。 流れ作業のようでおもしろいので、それを見ている。]
(644) 2018/08/23(Thu) 23時半頃
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うん。そこだけ抜けてた。 最後のほう、ならまあいんだけど、 頭のほう抜けてっと、困るじゃん。
[ 三人目の男は、注文の多いお客様だ。 在庫を見てきてくれるという友人>>611を、 空木は「頼んだ」って、へらへら見送る。]
お、マジ? よかったあ、サンキュ。 うん。それも、お願い。
[ きれいに揃った27巻。 抱えて帰るのがとても大変。ということを、 空木はあんまり考えていなかった。
だって、配達員のひとたちは、 頼んだぶんだけ持ってきてくれるのが当たり前だ。]
(645) 2018/08/23(Thu) 23時半頃
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や、読んだことねえよ。
つか、好きな漫画。なら、 一巻からまとめて買わなくね? ウケる。 庄司さん、さては探偵業は向いてねえな。
[ コレクター。というたぐいの人間ではなかったし、 空木は揚げ足取りをして、けらけら笑った。]
これ今人気って聞いたから。 そうだ、庄司さん。 今度来たときは、売れてる少年漫画、教えて。
[ いいことを思いついた。って風に、 空木はひとりで、大きくうなずく。
薄っぺらい財布から、カード一枚取り出して、 トレイの上にぽんと放り出しながら。]
(646) 2018/08/23(Thu) 23時半頃
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なんかでも、意外。 庄司さんがバイトしてんの。
[ そんなことを言いながら、 どうにかこうにか、抱えて帰れるようにって、 袋を二重にしてもらってまで持ち帰ったその本を、
空木は翌日、訳知り顔でクラスメートに差し出す。 こーゆーの、好きでしょ。黄楊。 へへへ。と、笑いながら、 1巻から5巻まで、角をそろえて、机に乗せる。*]
(647) 2018/08/23(Thu) 23時半頃
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/* 最終日組、なんでそこで揉めてんの? って、笑いました。 たのしそうやな、空木も殴り合いがしたい。
(-133) 2018/08/23(Thu) 23時半頃
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― 教室 ―
あ、ごめん。 心細くて掴んじゃってたみたい。ごめん。
[掴んだまま付いて行くような、 カルガモみたいな事は流石にしないなと手を離したけど、 逆に驚かせてしまったみたいで、謝る。 いや、でもわたし、何を弁明しているんだろうか 怖かったと告白しているも同然だと思えば 言葉は尻すぼみに小さくなる。 羞恥に顔を反らしたあと視線を戻して、 続くハンズアップのポーズに 手を銃の形にして「ばん」と打つ真似をして。 肩を軽く竦めて笑って、誤魔化した。>>535
ああ、本当に。何をやっているんだろうな。 と思っている間にひとり、ふたりと教室を出て行く。]
(648) 2018/08/23(Thu) 23時半頃
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[怯えて人を頼る、なんて行為はわたしに似合わない。]
(649) 2018/08/23(Thu) 23時半頃
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[そういう事は可愛い人がしてはじめて絵になるんだ。]
(-134) 2018/08/23(Thu) 23時半頃
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あ、そうだね。インコの名前は、さくら。 そうだった。
[委員長の助けを得て。思い出す。>>552 確かに知っているはずなのに、 どうしてすぐ思い出せなかったんだろう。 この姿も名前も、知っていたはずなのに。 頭の中はどこかモヤがかっていて、思考の邪魔をする。]
この場合のハッピーエンドって、 未練を解消して死ぬことじゃない? そんなの全然ハッピーじゃない。
[それならいっそ阻止してしまいたい。なんて思うけれど、 誰がしたのかわからないし、自分が犯人かもしれない。 なるほど>>554の声に頷いて、更に言葉を口にする。]
(650) 2018/08/24(Fri) 00時頃
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結果は行動の後に出来るものでしょ? 例えば飛び込み自殺って、 最後の一歩が無ければ発生しないよ。 周りとか、いろいろ考える余裕が無くなっちゃったから、 ついやっちゃうんじゃないかな。わかんないけど。
[黙って考えた後、委員長が口にした言葉は、 わたしがよく考えることで。顔を上げる。>>555]
……委員長もそんな気持ちになること、あるんだね。 でも、そっか。そうかも。 何か、どうしてもいやなことがあって、 良いことも全て、どうでもよくなったのかもね。
[軽く肩を竦めてみる。 戻って来た二人の話を聞いて、 弓木くんの机に手を置き詰め寄っていたけれど。 どこかのんびりとした委員長の声に振り返る。>>560]
(651) 2018/08/24(Fri) 00時頃
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…そういえば、おなかすいたかも。 文化祭仕様って言ってたね。食材もあるんだ。 作るのはいいけど、……えー。
[ヨモツヘグイ、なんて言葉が頭を過ぎって怯む。 もやもやと考えていると、委員長が阿蘇君を誘う。 そのうち文化祭の教室も行った方が良いだろうか。 なんて考えてた。*]
(652) 2018/08/24(Fri) 00時頃
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――回想:お祭り――
[意地悪な言い方をした自覚はある。謝ろう。 >>606
育ちのいいお嬢様が 床に正座して背筋をのばし お説教をされていた。 珍しい光景だった。
その光景を眺めては>>626 「封都さんがいくなら」とぼそりという庄司は まったく、どうにも、 自分に素直になれない困った書記である。
――やがて長い時間を経て、 許可を得て戻ってきた封都の姿に ヨスガはとても感激してしまった。]
(653) 2018/08/24(Fri) 00時頃
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よかったね、封都さん、庄司さん!
[ヨスガは柔らかに委員長スマイルを保ちつつ、 掌でガッツポーズするのを隠せていなかった。
いや、封都に書類を任せきると 学級委員長としての立場が危ぶまれるというか 「いる意味ある?」になってしまうので。
あと封都が嬉しそうだったので。 それから、庄司も祭りに行くことになったので。
――いつも仕事を頼んでいる二人が楽しそうなら 別に金魚すくいなんていらないのだ。]
(654) 2018/08/24(Fri) 00時頃
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— 回想:祭りの囃子と秋の風 —
[>>614聞こえてきた声に、ぐるり、振り返って、 頬いっぱいに辛い焼きそばを詰め込んだぼくは、 もぐもぐしながらだばだばと涙を零し、一色さんの笑顔を見たことだろう。]
もふぁ、もふぁっ、……もごご、ごふっ、ごふっ!
[飲み込んで、喋ろうとしたけど、後味が辛い。やべえ。 咳き込んで咳き込んで、水がもらえるならありがたいと、首を上下する動きで意思表示をした。
激辛焼きそばのおかげで、いろんな感情を誤摩化しつつ、 それでも一色さんの顔を直視することはできなくて、 ぎゅっと目を瞑り、もう一度咽せたのだった。
——青春とは甘酸っぱいものだと漫画で読んだけど、辛いの間違いでは?*]
(655) 2018/08/24(Fri) 00時頃
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[それでも。]
[「アタシは」と、 男性陣に話しかけたときに手をあげた桜ヶ台は 魚が好きであるらしいから>>604]
金魚すくいの金魚じゃなくて ……ペットショップの?
[わはは、と笑った。]
あ……桜ヶ台さん、魚が好きなんだ
[もちろん、男子に声はかけたけれど 女子だって参加していいはずだから。 そう相槌を打っただろう。]
(656) 2018/08/24(Fri) 00時頃
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[……桜ヶ台さん、と彼女を呼ばう時、 うっかり「あかね君」といいかける時があるから そっと言い直したのは、ナイショの話だ。*]
(657) 2018/08/24(Fri) 00時頃
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[カムパネルラを亡くしたジョバンニは、 きっと彼を思って泣くのでしょう。
でも、カムパネルラは、 別に救われることを望んでいなかった気がします。
ジョバンニに余所見をさせて、 その間に姿を消してしまったのですから。
命を救われたザネリには、 きっと一生消えない傷を刻んで。
それは、なんて、なんて]
(658) 2018/08/24(Fri) 00時頃
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──現在/廊下──
[ しばしの喫茶店ごっこを楽しんで、 少しの間、その場に取り残されて、 空木はようやく、動き出した。
これからどうしようとか、 どこかで委員長がしているみたいに、 建設的なことを考えたわけじゃないけど、
さっきよりはずいぶん、心臓はおとなしく、 空木はとりあえず、まあ。と思う。
とりあえず、まあ。変な状況だけど。 ゾンビも、恐ろしい獣もいないわけだ。 ひとりでもないから、大丈夫でしょう。]
(659) 2018/08/24(Fri) 00時頃
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[ 扉をするりと開けて、廊下に立つ。 誰かを見かけたら、「安藤見てね?」って、 そのくらいは気にしておこう、って具合に。*]
(660) 2018/08/24(Fri) 00時頃
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[――――羨ましい。]
(661) 2018/08/24(Fri) 00時頃
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―― 現在:保健室 ――
[ドアの鍵を閉めて、座っていた椅子に戻ろうとすると、 乃歌さんが私の名前を呼ぶ声がしました。>>632]
どうしたの?
[そう声をかけながら、私はベッドに歩み寄ります。 ここが私の世界ではないのかと、 そう確認されて、思わず瞬きしました。]
(662) 2018/08/24(Fri) 00時頃
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