241 The wonderful world -7days of KYRIE-
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[ 先程のメモの裏に文字を書きつける。
書き上がっていく文字は、 先のものよりも少し斜めに走り、 形が崩れはしたけれど、読めない程ではない。
今度は顔も上げずに書き上げた文章を ニーナは男の顔にびしりと突きつけ、
また暫し、じいっと男の顔を見ていた。
……返事がないようなら、 足元のスナック菓子を拾い上げ、 ベンチから飛び降りて、 元来た道を走っただろうけど。]
(356) 2018/05/20(Sun) 21時半頃
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[ 突きつけた紙切れに、 思いをすべて記すことなどできなかったが、 そこには、こう書き記してある。]
(357) 2018/05/20(Sun) 21時半頃
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『 ”どうして”なんてどうでもいい
生きてれば、辛いことはたくさんあって だからこそ、それでも生きてたら 辛い日があればあるほど すごく辛かった日のことも どうでもよくなる日がくるはずなのに
あなたがどこにもいないせいで 残されたひとたちはきっと まだ、その日から動けてないから
本当の世界で、あなたが死んだ事実がほしい 』
(358) 2018/05/20(Sun) 21時半頃
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──回想として、最期の記憶──
[ 硬い何かで頭を打ったせいか、 意識が遠のき、朦朧としていた。
目は悪くないはずなのに、 視界にピントを合わせることが困難で、 すぐ近くにある男の顔がボケていた。
浅い呼吸を繰り返しながら、 代わりに、青い空に一本線を引くように 黒々とした鴉が飛んでゆくのがよく見えた。
吐きそう、と仁衣奈は思って、 それが頭を打ち付けたせいなのか、 或いは男の手が這う感触のせいなのか もうとんと判断がつかなくなっていた。]
(359) 2018/05/20(Sun) 21時半頃
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[ その時、何かを考えていたと思うのだけれど それさえも、ニーナには思いなせないまんま ただ、不愉快な記憶だけがずっと渦巻いている。]
(360) 2018/05/20(Sun) 21時半頃
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[ ──ニーナは思った。
きっと、家族のことを考えていたのだ。 助けてほしいとか、今までありがとうとか、 最期に浮かぶのは、家族のことだったんだろう。
盗られてしまうくらい、 ニーナにとって大切なものだったんだもの。 きっと、ニーナもまた、 家族に愛されていたんだろう。幸せだったんだろう。
そう、信じている。]
(361) 2018/05/20(Sun) 21時半頃
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[ ……だからこそ、心配で仕方がない。 この男の顔を見るとそればかり思う。
未だ本当の世界じゃ探され続けている男のように 仁衣奈を殺した犯人がもし、捕まらなかったら。 死んだとして、その事実がどこかに沈んだままなら。
残してきた家族は、きっと先に進めない。 荒み、無謀なことをしでかさないだろうか。
そんなことを想像しては、堪らなくなる。 ニーナの、顔も見えない大切なひとたち。]
(362) 2018/05/20(Sun) 21時半頃
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[ ……きっとそれは、 この男が殺した子の家族にもおんなじことだ。
── と、鈴池仁衣奈は考えた。だから、]
……こちらの世界で貴方が死ねば あばら骨のひとつでも残らないかなあ
[ それは、伝わらなくていい、ほんの小さな囁き。*]
(363) 2018/05/20(Sun) 21時半頃
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― 中央エリア:甘味処 あん屋 ―
[交差点で差し出された手には、頷いて>>304 そっと彼女の手を取る。 王子様にはなれそうもないが、 「大丈夫か?」なんて声をかけるくらいはするだろう。 そうして、彼女の手を引いてあん屋へと向かう。
この店に、幼馴染と来たのは初日以来だ。>>1:399
ひとまず中に入って 食事処の、なるだけ奥のほうの席を確保すると、 やってきた店員に適当なものを注文する。
甘いものはぶっちゃけよくわからないので このへんは幼馴染のリクエストと 店員のおすすめを選ばせてもらおう。]
(364) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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[そうして注文を終えたなら、 ほっと大きく息を吐いてテーブルに突っ伏す。]
……生きてるんだなぁ。
[今日も今日とて、あん屋は若い女の子や ジジバb…年配客で賑わっている。
今、この瞬間だけを切り取ったなら。 自分たちはもう既に死んでいて、 生き返りの権利を得るために化け物と闘ったり 命がけのミッションをこなしているなんて、 忘れてしまいそうだ。]
(365) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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[スージーは不思議そうにしてた>>@100けど、俺が話す言葉を聞いてくれて、”私も”>>@101って、返してくれた。 俺がそれがどんなにか、嬉しかったか分かる? もう本当、すげー嬉しくて、幸せで、泣きじゃくるスージー見て、すごく優しい顔をしてたと思う。
何度も何度も頷いてくれるスージーの背中を、トントンってずっと叩き続けながら…… ああ、勇気を出して、良かったなって、思ってた。
擦り寄るように甘えてくるスージーに、時間なんて何時まででも、好きなだけ使って貰って。]
(366) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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[頭の中に、声>>353が響いたけど。 奈津美さんの忠告>>@98もちゃんと聞こえてたけど。
ただ黙って、スージーの頭を撫でていた。
遠くに聞こえる喧騒は、きっと激しい戦闘が行われているんだろうなって。 その中のノイズだって、もしかしたらスージーも、産み出しているのかもしれない。 それでも……泣いてる女の子を、まして、好きな子を、放って行くなんて選択肢は、俺には無かった。*]
(367) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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…あ、そうだ。
[ふと思い出して顔を上げると、 ごそごそと背負ったリュックを漁る。]
これ、渡しておこうと思って ずっと忘れてたんだ。
[取り出したのは二日目に薬局に寄ったときに 購入した、鉄分やビタミン入りのサプリメント>>2:80
絆創膏や包帯はとりあえずまだリュックの中に 入れておくとして。 いざとなったら簡単な応急処置ならできると いうことだけは伝えておこう。]
…。
(368) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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なんつーか、さ。 こうしてまた話をする日が来るなんて 思わなかったよな。
[隣のテーブルにやってきた、 色とりどりのイ○スタ映えしそうなスイーツを前に、 スマホ片手にきゃーきゃー騒ぐ 女子大生たちにちら、と視線を向けてから。]
……。あれは、いつだったか。 高校に入学したとき以来か。
[ふ、と口の端に浮かぶのは、なんとも言えない笑み。]
(369) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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……圭は、どのくらい知ってたっけ? 親父が死んでからの、俺のこと。
[あの一件で、幼馴染とその家族とはすっかり疎遠になっていた。 俺は俺で、自分のことで精いっぱいだったし 何より彼女たちのことを忘れるよう努めていたから。
もしかしたら、風の噂では聞こえていたかもしれない。 例によって碌なことはしていなかったので、 まあ……話したところでいい顔はされなそうだが。]
…。
[店員が淹れてくれた茶を一口含む。 やや渋く感じたのは、甘味の供であることが 前提だからか、それとも俺の味覚が変わったのか。 …たぶん、両方だな。]
(370) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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[ …そういえば、線路の凍結は、 リアルだとどうなるのだろうか。
溶けたり凍ったままだったり、 リンクスケートにはほど遠いなァ、と、 見境無く雑音を凍らせながら思う。 駆け抜けるパートナーと、 ( …どうやら人助けのようだ>>340。 ) 線路の上に立並ぶ数多のオブジェをちらと見て、
続いて、物音>>348。 電車の先頭にはパートナーと、 それから颯爽と現れた女の子が通っていったので。 後ろの方、その場所に。 ]
(371) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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── ぅわ、
[ 成程黄色い耳と尻尾! ── くらげちゃんが言っていたのは、 もしかしたら此方の方だったかも知れない!
なんて思うも遅く、 べちゃっ! ── 顔面に胴をぶつけてきた狐の尻尾を掴んで、 ( ぐぅ、なんて声が生まれて初めて出た。 ) そのまま冷凍。 生け捕りみたいに手からぶら下げた。
…これが切り離せるいきものじゃあなくて良かった。 少しでも触ってしまえば、 案外どうにかなるのがこの力。らしい。 ]
(372) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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[ もしかしたら、この力は、 白い地方に、きっと生きていたのだろう、 そんな父とも繋がっているかも知れない、と、思うと、 まさに血の凍る感覚がする。 ]
(373) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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[これには思わず狐もにっこり。 化けの皮、再度剥がれますれば。]
居た!狐!! ゼン、近いそっちの、頼んだ!
[ミンクの群れの中に居た狐目掛けて走り出す。 今日、もう何回走ったか分からない。 ずっと動きっぱなしなこの身体は 止まると死ぬとでも。言っているよう。]
(374) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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── ……あとは、向こう? ヒイロとあの子達…、
[ 凍った狐を持ったまま、前方へ碧を向け、
ようとして、>>337 ]
(375) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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/* 正直、ニーナの死因、事故を予定していた (猫の恩返しよろしく、道路にいる猫を助けようとして、死ぬ) んだけど、事故かぶり多そうだったんで、 急遽軽い気持ちで殺されてもらったのが、 なんだかんだ動かしやすくなってて、楽しい
ちなみに、鮫がスーパーマーケットにやって来る映画は、 「パニック・マーケット」です、どうぞよろしく
(-121) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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/* あと、生きてれば辛いことが〜の下りは 木下半太さんの「悪夢のエレベーター」から
(-122) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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/* ニーナが美しくて切ない。ううう。
(-123) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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……、 いけないこだなぁ。
[ 口元は弧を描き、 碧にはこれ以上無く、穏やかな色を乗せて、呟いた。 これからデートでもどうだろう、と。 そう言っても可笑しくないような空気ですらあった。
線路の上、灰色の都会で煌めく銀と、"何か"。 ( …スコープとまでは読めないけれど、 )
碧色は、眼が良かった。 何もされずにいようとも、する気が無くとも、 そういう"態度"ってきっと、警戒されるきっかけ。 おとこが警戒心なんてまるでもたないみたいに。 ]
(376) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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/* 後もうスージーが可愛くて俺はどうしよう?!?!?! (軽くパニック)
いやもう、この戦闘に参加しに行かないとかね! いくら戦えないとか言ったって許されないでしょ! とか思いつつね!!!
後で!後でお叱りは如何様にも受けますから! 今此処でスージーを置いて行く事だけは俺には出来ない!!! ごめん!ワレンチナ!
許さなくても良いから後で叱ってください! あ、呆れられたら……う、うん。仕方無いけど。 本当ごめん!!!
(-124) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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…… そういえば、外人さん。 この都会には沢山"似た"人が居るんだね。 貴方も、僕も、もうひとり
── ちょっと危ない、白い子も。
[ 暗に、気をつけて、と言いたげに。
……嗚呼、でも、自分の方が異質なのかも知れない。 よぅく考えてしまえば、そうだな、 生き残りたい奴は"そう"することが自然なことだ。
一旦指先を唇に添える。 思案の格好。 ]
(377) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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/* きたーーーー!!!ゼン様の「いけないこだな」!!!
は、破壊力抜群ですよ!!!(悶絶
(-125) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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/* 明日からヒイロ&ゼンペアが見られないかと思うと、めちゃくちゃ寂しい…… 俺のヒーロー達。
あ、でも、交霊会だから、墓下発言も見られるんだよね! 墓下でも仲良く俺に眼福なロルを見せてくれると嬉しい! エピでお話し出来るの楽しみにしてます!!!
ファンです!!!!!
(-126) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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親父が死んだ後、 お袋は俺を引き取ることを拒否したよ。
[頬杖をつきつつ、呟いたのはそんな言葉。
当時、既に母は別の男性と再婚して家庭を持っていた。 中学を卒業した日、その足で一度、 母が暮らす街まで様子を見に行ったことがある。]
…お袋も妹も、いい人たちに囲まれて 元気そうだった。 幸せ、そうだったよ…。
[それだけは、本当によかったと思う。 俺にとっての母と妹の姿は、ずっと あの日の傷ついてぼろぼろの姿だけ、だったから。
幸せそうに笑う母と、だいぶ大きくなった妹を見て。 書き換わっていくあの頃の記憶に、正直少しほっとした]
(378) 2018/05/20(Sun) 22時頃
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