241 The wonderful world -7days of KYRIE-
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── → 東エリア ──
[ パートナーの背を、追う。 もうすっかり見慣れた景色だ。
急ぎ足の歩調に合わせ、追い越さないよう。 近づきすぎれば、一歩離れ、 隣に並ぶのは一瞬。
踊っているにしちゃァ遊びすぎて、 遊びにしても、── 熟れた動き。 ]
(+5) 2018/05/25(Fri) 01時半頃
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[敗者の世界に落ちた者には例外なく、謎のメールが着信する。>>5:#4
7日目のキリエ区では、
盟海珈琲店
知恵の林檎像
プシュケーランド
スクランブル交差点
甘味処 あん屋
霧江警察署
バナナストア霧江店
いちご横丁
御沙霊園
以上の箇所に、ピグが隠れているだろう。]
(#2) 2018/05/25(Fri) 01時半頃
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[ どうしてだろう。 何時かの誰かを追いかけていた気もしていた。
たまに、追い越しちゃうんだ。 ── 背を追っているのに。 たまに、隣に並んでしまうんだ。 ── きみは、" "だったのに。 たまに、背にぶつかりもして、 ── その時はまだ、歩調は揃わなくて。
靄の奥へ歩むよう、 かるぅい足取りはエリアの境界を越え、 ]
(+6) 2018/05/25(Fri) 01時半頃
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[ ── 追い越し、
振り向き、
見上げた。 ]
(+7) 2018/05/25(Fri) 01時半頃
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[ 碧は黒をひたりと見詰め、沈黙。 ]
(+8) 2018/05/25(Fri) 01時半頃
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/* めっちゃピグいるwww
(-3) 2018/05/25(Fri) 01時半頃
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── …… 諦めていなかった、?
[ 鸚鵡返しに、呟いて。やはり沈黙。
── ほんとうは、聞かれるのがこわかった。
覚悟の足らない参加者で、生死に拘りなど無く、 我が身可愛さに他者を殺すことも無く、 何時何処で二度目の死を迎えても可笑しくないと、 自覚。していた、程には。 ]
(+9) 2018/05/25(Fri) 01時半頃
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[ 嗚呼、── でも。 自分がほんとうに諦めてしまっていたなら、 あの時、たった少しでも 抵抗などしていなかったのかもしれない。
白に赤色をぶちまけ、 "綺麗"なまま、死ねたのかもしれない。
── きっと、そのまま死ねたのなら、 あの痛みと冷たさよりずぅっと、 楽だったのかもしれない。 ]
(+10) 2018/05/25(Fri) 01時半頃
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― 6th day ―
[マネキンを組み合わせて完成した、小さな男の子。>>6:#11 完成した後も、諸々の要素を含めて不気味だとしか言えないそれを見る時は、沈鬱な表情だった。
だけど、ゆっくり目を閉じて。 安らかに眠るその行為を見て。
なんとも、言えなくなった。 けれど、たしかにそこに安心感が、あったんだ。
どこかで、一度感じたような。]
(14) 2018/05/25(Fri) 01時半頃
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[ きっと、きっと。もしものはなし。 生きていた、はなし。 ]
(+11) 2018/05/25(Fri) 01時半頃
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[傍らに落ちていた4つのバッジ。 2つは手に取り、幼馴染に渡すとして。 もう2つは傍らにいた彼に渡そうか。>>6:223
……倒れる影について、何も言わないまま。 確認していないから、まだ死んでいないかもしれない。 そう言い切れないまま。
早くその時が来るように。 祈る。*]
(15) 2018/05/25(Fri) 01時半頃
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[ 決して逸らさない碧。 黒の瞳を見詰めたまま、白い指先を宙に躍らせた。
── 葵 の、花。
"生きていた"頃と異なり、 触れれば忽ち溶けてしまいそうな其れを、 一輪、差し出す。
大望。温和、優しさ。 誰を指すかは、さて、誰のことだろう。 誰でも無いかも知れないし、誰でもあるかも知れない。 どうか、午時葵にはならないように。 花屋の願いは只それだけ。 ]
(+12) 2018/05/25(Fri) 01時半頃
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─── 僕が、たったひとつでも諦めなかったのは、
誰かから見て、 少しでもそう、見えていたのならば。 きっと、"緋色"、
君の焔があったからだ。
(+13) 2018/05/25(Fri) 01時半頃
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双生児 ホリーは、メモを貼った。
2018/05/25(Fri) 01時半頃
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/* >>#0 アーッ 最後なのに誤字ってる!!!!! ちきしょう!!!
(-4) 2018/05/25(Fri) 01時半頃
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[ 碧は、── 一等冷たい、その色は、 焔を宿す黒の瞳を、未だ、捉えていた。 反対のひと。我が身可愛さの理由足る、誰か。 隣にいるのが当たり前の"ヒーロー"。
花足るおとこの指先は茎を撫で、 ──さてどちらの体温の所為か、 茎の頂に咲く氷の葵は、脆く、こぼれ落ち、
灰の都会に、*溶けてゆく* ]
(+14) 2018/05/25(Fri) 01時半頃
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― 7th day/東エリア:JUN-Shock ―
[ゲームマスター代行から、ただの下っ端死神へ戻った。 惨めに負けたくせにのうのうと生きているお人形さんは、 ファッションビルの庇にちょこんと座っている。
先生が新しい力を経て帰ってきてくれた。 当然、信じてたもの。
ただし、喜ぶこともない。 先生に見せる顔が何一つないのだ。
味わった悔しさと同時に、……何もわからない絶望感が、 がらんどうの体の中、ぐるぐると渦巻いている。]
(@1) 2018/05/25(Fri) 02時頃
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[新しい世界がなくても、わたしに優しくしてくれるひとがいる。
……そんなわけないでしょ。 どうせ、みんな、すぐにいなくなる人たちなんだ。
惨めな人形、見世物の人形。 どれだけ傷付けても、言葉を発することのできない人形。
周りに集まる人たちの顔は、いつだって……。**]
(@2) 2018/05/25(Fri) 02時頃
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[何故、こんなにも勇気を出せなかったのだろう。 何故、こんなにも動き出すのが遅かったのだろう。
あの時、もっと頑張っていれば。 翔也くんは誰かに信じてもらえたかもしれないのに。
あの時、ちゃんと話し合っていれば。 もっと早く分かりあえたかもしれないのに。
あの時、勇気を出していたから……。 全てが、そこから――――――――。]
(16) 2018/05/25(Fri) 02時半頃
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― 最初の日、最初の勇気 ―
[いつだっただろう。 お父さんが言っていた、変わった小説家。 あまり売れないけれど、読んでみると面白い作品もあって、ちらっと見てしまうって。
幼い時分でも、そういう話を聞いて、本を読んでみたい、と思うのはきっと自然なことなんだと思う。 そうして、図書館に連れて行ってもらって。
私は全く本を読み解けなかった。 難しい漢字も、表現も、全く情景が頭に浮かんでこなくて、ひたすら苦戦していた。]
(17) 2018/05/25(Fri) 02時半頃
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[すぐに、図書館にいくのを渋るようになった。 だって、面白くない、と感じたから。 それでもお父さんはもう一度、もう一度、と私を連れて行って、色んな本を薦めた。 でも、私はそれのどれも読めなかった。
そしてもう図書館に来ても、本を手にとることすらなくなってしまった頃だろうか。
同い年くらいの男の子が。 とっても難しそうな本を読んでるのを、見た。]
(18) 2018/05/25(Fri) 02時半頃
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[当時、小さかった私は、とても臆病で。 その男の子に、声をかけることなんてできなかった。 それでも、男の子が読んでる本が難しそうなことが気になって、かっこいい、とは思ったものだ。
男の子が本を返して、どこかに行ったら。 男の子が読んでいた本を手にとって、読もうとした。
わからない。 いつもどおり、わからない。 だけど、自分と似た背格好の男の子が読んでいたことを思い出して、辞書の使い方を覚えて、漢字の読みも勉強して、工夫して読み続けた。]
(19) 2018/05/25(Fri) 02時半頃
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[お父さんは私が本に興味を持ったことに。 お母さんは私が難しい本を読めるよう努力することに。 とても喜んでくれていて。
私は、挑戦する楽しさを知った。 明確に、それが自分の力になったと知って。 とても、とても、喜んだんだ。
お父さんと一緒に図書館に通って。 そこで、男の子が読んでいるところを眺めて。 男の子が読んでいた本を、読んで見る。
小さな憧れからの行動は、いつしか当然になって。 私は一人でも、図書館に行くようになった。]
(20) 2018/05/25(Fri) 02時半頃
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[その日は、雨が降っていた。]
……。
[帰り道、赤い傘をさして、 ひとりで、濡羽色に変わった足元を見ながら。 ぽつぽつ零れ落ちる雨の中を歩いていた。]
(21) 2018/05/25(Fri) 02時半頃
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[偶然だったと思う。 こんなに雨が降っているのに。 傘もささず、公園で佇んでいる子がいて。
だって、そんなのを見たら。 遊んでるんじゃないな、って。 子供だって、それくらいは分かってしまって。
その子が、あの男の子だなんて、思いもしなくて。]
(22) 2018/05/25(Fri) 02時半頃
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[声をかけたかった。 かけてあげないといけないと思った。 だけど、足は動かなかった。
勝手に近くなったつもりでいて。 勝手に見ていて憧れて。 だから、拒絶されるのが。 こわかったんだ。]
(23) 2018/05/25(Fri) 02時半頃
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[だけど、私は。 あの男の子のおかげで、本を読んだから。 あの男の子のおかげで、挑戦することを知ったから。
だからこそ、一歩を踏み出せた。
男の子の前に立って。 不安から、吐き気が体を襲う。 今すぐに、逃げ出したい衝動に駆られる。 震えそうな喉を必死に抑制して。
できる限り、笑顔で。]
(24) 2018/05/25(Fri) 02時半頃
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どうしたの?
[雨の降り注ぐ公園で。 雨の当たらない、傘の中で。
瞳から雫を零しながら。 赤い傘を、差し出した。
あの日、私が出した。 最初の、勇気。*]
(25) 2018/05/25(Fri) 02時半頃
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― 7th day ―
[最後の目覚め。 起き上がる場所は1。
1.スクランブル交差点 2.兄間薬品 3.キリエ駅 4.イザナタワー99 5.甘味処 あん屋]
(26) 2018/05/25(Fri) 02時半頃
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― 中央エリア/スクランブル交差点 ―
[一週間の、始まりの場所。 最後の一日は、ここで始まった。
地響きのような音で目覚めて、メールを確認する。>>#0 慌てるような喧騒はすぐに収まり、人々は何も気にしない生活に戻っていく。]
許されざる罪人に、裁きを。 不達成で……処刑。
[そこで、ある程度のことを理解する。 この文面は、彼女ではない。 彼の方だ、ということを。]
(27) 2018/05/25(Fri) 02時半頃
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……行こっか? 後、一息だよ。
[幼馴染がかたわらにいればその言葉で。 遠くにいるようであれば、テレパシーで。 そう語りかけて。
立ち上がり、最後の一日を始めよう。*]
(28) 2018/05/25(Fri) 02時半頃
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