42 とある結社の冬休暇
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[唇を引き結びながら、静かに表紙を捲った。 やはりとても、重く感じた。]
(10) 2012/01/10(Tue) 14時頃
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[ケヴィンの名前と懐かしい名前の数々が並ぶ。 その中で真っ先に視線が留まる名は、
Geoff Crook
それは、同じグループに配分された父親の名前。 長い間目に留めていたように思ったが、 もしかしたらそれは、一瞬だったかもしれない。]
(11) 2012/01/10(Tue) 14時頃
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[集会場に閉じ込められたあの日。 何が起こるか解らなかったあの日。]
「――…」
[父親は冷静でいるように見えた。 ただ、とても苦い顔をしていた事を、覚えている。
名乗りをあげた際に、ケヴィンとどんな話をしたのか、 あの時、自分は知らないままだったけれど。
手記には書かれていただろうか。 ケヴィンは教えてくれただろうか。
霊能者を探す素振りに粗方の予想をつけていた事を。]
(-0) 2012/01/10(Tue) 14時頃
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「俺は―――恐らく、 君たちが霊能者と呼んでいる存在だと思う」
「だが、場合によっては協力は出来ない」
「それだけは、覚えておいてほしい」
(-1) 2012/01/10(Tue) 14時頃
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[その日の夜。 最後に父と会話をしたのは誰か解らない。
ただ、寝る前に。 いつものように挨拶を交わした時に。
何かを言いかけた素振りがあった事を、 少しだけ不安に思った事を、覚えている。]
(-2) 2012/01/10(Tue) 14時頃
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[そうして、翌朝。]
父さん!?
[霊能者を名乗る男が死んだ時。 自分は遺体を見せてもらえなかった。
父の親友に止められた。
ダメだと。見るものじゃないと。]
…っ…
[ただ見る事が出来たのは、血に染まった後の部屋。 どうしたらこんな風になるのだろうとも思えず、ただ。
ゾッとするような、純粋な恐怖だけが、そこにあった。]
(-3) 2012/01/10(Tue) 14時頃
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――、 …
[鼻の奥が痛いけど、口元を結んだまま。 その場で立ったままに、ページを捲る。
木こりはよく知らなかった。 投票用紙を一枚一枚確認する。自分の字は、ない。 仕立て屋は時々お世話になっていた。 無残な姿は見ていない。 陳情したのは数人の大人だった。 父の親友もその中に居た。よく覚えている。
返ってきた返答への、反応も。
よくおぼえている…。]
(12) 2012/01/10(Tue) 14時頃
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「あんな事を、子供が出来るはずはないのに」 「あいつらはいったい何を考えてるんだ」 「殺し合いをするのを楽しんでるだけじゃないのか?」
「大丈夫よ、子供たちだけは、 まもってあげるから…」
[そう言ったのはついこの間結婚したばかりの女性だった。 恐らく彼女にも新しい命が宿っていたのだろうか。 この件に関しては、 とてもとても、強く主張をしていた事を覚えている。 二日目、三日目の投票用紙は、彼女の提案により子供たちから 取り上げられた。]
(-4) 2012/01/10(Tue) 14時頃
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[子供たちは、蚊帳の外だった。
父親が殺されているのに、何もさせてもらえない。 でも―― 何をしたらいいのかも、自分は解らない。 遺体を見ていないから、実感も沸いていなかったのかもしれない。
集められた時にはあまり親しくもなかった他の子供たちとは、 その頃になると程ほどに打ち解けていた。
同じ年頃の子、少し年下の子。
される子供扱いに、不満はあったものの。 どうしていいか解らない気持ちは共通しているように見え、 どうしたらいいんだろうと言う話を、ただ、毎日していた。
残る大人たちの精神に、限界がくるまでは。]
(-5) 2012/01/10(Tue) 14時頃
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[……思い出しながら、ところどころに沈黙を挟みながら、 ただ、読み進める。 そして少しの間、少し目立つインク溜に*視線を落とした*]
(13) 2012/01/10(Tue) 14時頃
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徒弟 グレッグは、メモを貼った。
2012/01/10(Tue) 14時頃
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― 回想 ―
[地下書庫から上へと続く階段付近でケヴィン>>2:158と擦れ違う。 ネルとの話すその声で誰であるかを判別した。 近い頃合に結社入りした男に緩く会釈をして通り過ぎる。
荷物を書庫に預けてきたからクラリッサの歩みは行きよりも確か。 けれど歩調はネルよりもゆっくりとしたもので 廊下でユリシーズの声>>2:176を聞いた時には少し距離が出来ていた。 ネルとユリシーズの二人の会話に一度二度瞬きをするが 続く言葉には少しだけ驚いたような表情の後]
お久しぶりです。 ユリシーズ先輩もお元気そうで何よりです。 詩的な言葉も相変わらずのようですね。 お忙しそうですが、御自愛を。
[幾度聞いても慣れぬのか僅か目を伏せはにかむ。 地下へと向かうらしいユリシーズに緩く腰を折り 奥広間へと向かうネルと別れ一度部屋に戻った。**]
(14) 2012/01/10(Tue) 14時頃
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徒弟 グレッグは、メモを貼った。
2012/01/10(Tue) 14時頃
童話作家 ネルは、メモを貼った。
2012/01/10(Tue) 14時頃
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/* そういえば
今回のイニシャルは親子そろってGC(げーむきゅーぶ)
ジェフとグレッグ 親子だっていわれて納得できるかなっておもってチョイス… ウェーズリーでもよかったけど、霊ウェズさんはちょっと…
あとスティーヴンとも迷った…
(-6) 2012/01/10(Tue) 14時頃
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徒弟 グレッグは、メモを貼った。
2012/01/10(Tue) 14時半頃
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/*
あと、実際 手記は 子ども狼がそこそこ強い、という印象が たぶん俺の中身にある。
(-7) 2012/01/10(Tue) 15時頃
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/* >>11
ジェフはあのジェフなのだろうかと思うと。
だが、確かにグレッグと髪質が似て見える……。 あと凄く濁音家系。嫁だれだ。
あと、新しい命を授かった女性は名前がカトリーナだと思う。
(-8) 2012/01/10(Tue) 15時半頃
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徒弟 グレッグは、メモを貼った。
2012/01/10(Tue) 15時半頃
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──地下書庫──
[グレッグの手へと、手記を渡す。厚みのあるそれが渡る。 腕が一度僅かに沈んで、そのまま浮かせたままで留まる。]
…
… ───。
[グレッグの、声が出ない様子にも。 引き結ばれる口元にも。 それを見下ろす間を置き、何も言わずに、腕を下ろす。 腕を下ろす音が、耳に届くほどに、地下書庫は静かだった。]
(15) 2012/01/10(Tue) 17時頃
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[胸の辺りにまでしかない頭を、見下ろす。 声は、かけられない。沈黙。
表紙に、手がかかる。
めくられた一ページ目。
グレッグの手が、そこで止まる。 沈黙が降り来る。]
…───。
[静寂ではない。──とりのこされるようではない。 無音へ沈んでも、相手へ、意識が残されている、静かさ。]
(16) 2012/01/10(Tue) 17時頃
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[少しの間、グレッグの前に立っていたが。 動きを止めている間に、音を押し殺すように、上体を捻ねり、机の方へと足を持ち上げて、下ろした。]
[ぎ い。と靴底が軋む音。表紙をめくる音。 動きが止まる無音。書類を持つ音。]
(17) 2012/01/10(Tue) 17時頃
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[会話は無い。]
(18) 2012/01/10(Tue) 17時頃
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[──グレッグの父について、ケヴィンから、 グレッグへ何かを語った事はない。
手記への態度と同じに、ケヴィンは言葉で、多くを語らない。 ただ。とつとつとした記述が、 手記にのみ残されている。]
(-9) 2012/01/10(Tue) 17時頃
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[霊能者が名乗りを上げたときの事についての文章は、 やはり、短い。
『集会場内に集められた内の一人が、霊能者を名乗る。
姓名は Geoff Crook 。
結社への協力に際し、条件をつけられる。 村の為に協力を要請した。』]
(19) 2012/01/10(Tue) 17時頃
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[集会場内にいた霊能者──グレッグの父が 結社へ名乗り出るのは、早かった。
ケヴィンに対しても、譲らぬ空気で、 覚悟を決めた顔つきで 連絡係として中に入ったケヴィンに、 はっきりとした声で話しかけてきた事を、記憶している。]
(-10) 2012/01/10(Tue) 17時半頃
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[当時の集会場の廊下で。 話しかけられねば、対応しない結社の男は、 身体の前を、霊能者を名乗る男へ向けた。]
貴方の協力は、 村の助けになる。
[「場合によっては協力できない」と言う男へ ──返したのはそんな言葉だったか。]
(-11) 2012/01/10(Tue) 17時半頃
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[条件がある事は理解した様子であれど問わず。 ただし呑み込みもせず、 強制するでなく、脅すでなく。 人狼を退治する為でなく、 利益の話もせず
──村の為だ。と確固として信じ込んでいる調子で、
そう、言葉を置いて、ケヴィンは グレッグの父へと、話の続きを視線で促した。]
(-12) 2012/01/10(Tue) 17時半頃
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[──また、『霊能者』が名乗り出た際の事について。 他に記されているのは、一文。 他の文よりも小さく。]
/10 『私見ではあるが、信用の置けそうな男だ。』
[報告というよりも、メモ書きの様に、そう書いてある。 改めて纏めた際の言葉ではないのだろう。
傍に、名乗り出た日の、日付が添えてあった。]
(20) 2012/01/10(Tue) 17時半頃
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[その、翌日に。]
『...Geoff Crook の遺体を集会場の外へ運び出す。
喉笛に噛み傷。足と腕に爪痕。 人間のものではない。 ──人狼の仕業と断定される。』
[最初の犠牲者の様子が──書いてある。]
『首の動脈を食い千切られたのが致命傷と推定される。
明らかに欠損している肉は少量。 歯傷より爪痕が多い事から、殺害目的と見られる。』
(21) 2012/01/10(Tue) 17時半頃
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[最初の犠牲者が、グレッグの父親であり、 彼の親友が同グループ内にいたのもあるのだろう。
「子どもの仕業ではない。」という声が、 淡い期待も入り混じり、多く集まっていた。
子どもは守られるべきだ。と、 そう口にするものが多く、 実際に、年少者の投票も 他の者が肩がわりをしている状態だった。]
(22) 2012/01/10(Tue) 17時半頃
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──地下書庫──
[立ったままのグレッグへ、声をかけることもなく。 グレッグが。彼の村の出来事が記された手記を読みすすめる間に、世話を焼くように彼の隣に立ち続けることもしない。]
…
[音を殺すように、黙々と。息の音すらもせぬ程。 環境の一部であるように、邪魔にならぬように。 持ち込んだ資料を、静かに、静かに、 ひとつひとつ、表紙同士を擦れさせる音も僅かに棚へ納めた。]
(23) 2012/01/10(Tue) 17時半頃
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[たとえ息を殺す音が聞こえても。──グレッグが、手記に想いを沈める間。声をかける事は無い。 代わりに、黙って、傍を離れる事もない。]
…
[与えられた仕事を、黙々とこなす。
手記を読む。グレッグの傍らで。]
(24) 2012/01/10(Tue) 17時半頃
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[棒立ちのようにグレッグが、地下書庫の床に立ち続ける間。 ケヴィンの仕草の速度は、普段よりも鈍い。
紙のめくられる音。沈黙。書類を棚に収める音。 ぎ い。と椅子が軋む音。机の脚が微かに床を擦る音。
──沈黙。親指が紙の表面を擦る音。
互いに、押し殺したような音だけをさせながら、 地下書庫の時間は、過ぎていく。]
(25) 2012/01/10(Tue) 17時半頃
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[本が閉じる音を待って。それからも、 少し長く、沈黙の時間をおいて、顔を上げる。
そうしてから、 グレッグ。と、いつものように、
──声を、掛ける*。]
(26) 2012/01/10(Tue) 17時半頃
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