250 ─ 大病院の手紙村 ─
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/* あ、あと174+9cm 170後半ないのやだから……中途半端に振ろう……
(-13) 2018/09/25(Tue) 12時半頃
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/* そこまででかくなくてもいいぞ!?
(-14) 2018/09/25(Tue) 12時半頃
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[「貴志石動物園」
一つの動物園を舞台に、たくさんの人の想いが交錯する 現代ものの、ミュージカル。 女の子が、水槽に飛び込んじゃったり 動物園のツアー企画で大変なことがおこったりして
それでも、最後はみんないっしょに
さよならまたね、って、 おしまいのおはなし。]
(6) 2018/09/25(Tue) 12時半頃
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[サヨナラ マタネ マタアシタ
そうやって、一番最後に歌う、女の子。 お守りのペンダントを落としちゃって、水槽に落ちちゃったり パパなんて知らないって、背中向けちゃったり。 色んなものを、置いて行こうとしちゃった、小学生。
小劇団の子役 八国メイの、最初で最後の主演作。]
(7) 2018/09/25(Tue) 12時半頃
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[パパは、お仕事が忙しいとか。 ママは、ちょっぴり疲れちゃったとか。 おいてけぼしは、さみしいよ、とか。 そんなのも、なんにもわかんないで ワガママぶつけちゃう、女の子。]
[わからないって、いちばん、悪いこと。 台本を読んだ時に、抱いた印象だったはず。]
(8) 2018/09/25(Tue) 12時半頃
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[ほら、今だってね。 毎日、お友達をおいてけぼりにしちゃって メイは、なんにもわかんないで ハジメマシテを突き刺すの。
毎日、昨日を喪っちゃうのと。 毎日、昨日を忘れられちゃうのと。
ホントに辛いのは、どっちでしょうか。]
(9) 2018/09/25(Tue) 12時半頃
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[辛いのだって、忘れちゃうのと。 辛いのを毎日、重ねられちゃうのと。
ホントに■■■の、どっちでしょうか。]
(10) 2018/09/25(Tue) 12時半頃
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[昨日よりもたくさんの、昨日のかけらが運ばれて。 毎日毎日崩してきた昨日のヒカリは ちゃんと重ねて、箱の中。
今日もちゃんと、オハヨウ、しよう。 今日も、ハジメマシテの世界には。]
(11) 2018/09/25(Tue) 12時半頃
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[ハジメマシテじゃないものが、届いてるから。]
(12) 2018/09/25(Tue) 12時半頃
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[オハヨウ、知らないお部屋。 オハヨウ、四角の空。
それから ハジメマシテ、白い服のお姉さん。 朝、起きたアタシはね あれれ、ここ、どこだろう? って 怖いのもなんだか、なくって。
なんだか 困ったみたいに笑うお姉さんに ここどこ? よりも、 だぁれ? よりも。]
(13) 2018/09/25(Tue) 12時半頃
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わ、わ、ハジメマシテ! あのね、アタシね、メイです。 メイ。えっと、八国メイ。
メイね、ガッコ、 あれれ きょー、なんよーび?
(14) 2018/09/25(Tue) 12時半頃
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[ベッドの上 くしゃくしゃのセーラー服を抱きしめたオンナノコ。 たぶん、それを着てみたら ちょっぴり小さいなんてことも わかりっこない、アタシ。
お姉さんが教えてくれた バッテンのいっぱいなカレンダー 日付だけのカレンダー バッテンついてないのが今日だって 学校はお休みになったんだって。]
(15) 2018/09/25(Tue) 12時半頃
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えへへ、アリガト! ガッコ、おやすみなんだ。
[そう、窓を見ようってして。 見えた、綺麗なサイドテーブル。 出しっぱなしの筆箱の隣に 綺麗に並んだ、三つの封筒。
お姉さんに聞いたらね メイへのお手紙なんだって。 胸のとこが、ぽかぽかしちゃって。 はやくはやくって、急かすみたいな指先で 三つの封筒を、持ち上げてさ。]
(16) 2018/09/25(Tue) 12時半頃
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[そっと、そっと、ぺりっ て、したら。]
(17) 2018/09/25(Tue) 12時半頃
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[x曜日は遅出の日。またの名を、唯一まともに昼食が摂れる日。 売店のコーヒーは酷いものだが、院内喫茶店のコーヒーは中々悪くない。 週に一度のお楽しみは、いつもの窓際のカウンター席で。]
[数センチだけ残したコーヒーを傍らに、手元には3枚の紙があった。 ひとつは何度か折り畳まれただけの便箋、もうひとつは果物柄の封筒、そして強い筆圧で殴るように書かれたメモ用紙。 もはや折られてすらいないそれは、本当に人に送るつもりもないメモ書きだったのだろう。自分の古いメモ書きが友人の元に転がり込んでしまったように。]
(18) 2018/09/25(Tue) 14時頃
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[返事を書くべきか否か、自然と第二関節はまた口元へ。 誰かに見られたと知れば、余計気分が悪くなるのではないか。だからといって、見なかったことにして置いておけるのか。 果たしてこれは、本当に何の意味もなく、ただの怪異の気紛れで迷い込んだのか。]
冷淡なニヒリスト気取りの無能、のはずなんだけどな
[自嘲するように呟く。 随分前に、クライエントの父親から叩き付けられた言葉だ。その頃から自分は何も変わっていない。変わろうともしていない。変われない。そのはず、だったのだけれど。] [たまたま。丁度昨日買ったレターセットの余り、封筒と便箋がそれぞれ3枚ずつだったから。言い訳は、これでいこう。]
(19) 2018/09/25(Tue) 14時頃
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[ ───── 嫌な、夢をみた。 ]
(20) 2018/09/25(Tue) 14時頃
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[ 深く暗い海のなか、 なにを掴むこともできず 声をあげることもできずひとり沈んでいく。 そんな寂しい、夢だった。 ]
( 死んだかと思った )
[ 目が覚めた僕の、今日一番最初の感想。 母さんにこんなこと話したら なんてこと言うのって悲しい顔をするんだろうけど でも、だって、本当にそう思ったんだ。
太陽だって寝惚け眼を擦るような時間、 深海みたいなひとりぼっちの薄暗い部屋の中で
心臓と呼吸の音だけが聞こえていた。 ]
(21) 2018/09/25(Tue) 14時頃
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[ 果ての見えない、広い人生の海を 真っ直ぐ強く進む船のような人になってほしい。 海堂 航 の名前には、そんな父の願いが込められている。
今となっては、父は僕のことなど気にもかけないし 入院すると伝えても「そうか」って こっちもみないで溜息を吐く、 ………そんな人のことなのに。
僕は何故だか、昔のことを思い出して ]
( エンジンの壊れた船だけどね )
[ ……そう、胸を抑えひとり笑った。 みんながすいすいと進んでいくなか 僕は弱々しく動く船におろおろしながら 追い越されて行くばかりの旅をする。 それが、父が大層な願いを込めた息子の現実だ。 ]
(22) 2018/09/25(Tue) 14時頃
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………あれ、
[ だけど、ひとりで船を進めたわけじゃない。 今も海を進めるのは、誰かの助けがあったから。 ]
(23) 2018/09/25(Tue) 14時頃
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[ 目に入ったのは、サイドテーブルに置かれた紙。 いつかクラスの女子がやってたみたいに 小さく丁寧に折られたそれには 僕の名前と、大好きないちごの絵。 ]
………せんせい、
[ 日が昇り、淡い光の射し込む部屋で 僕はなんだかほっとして、眉を下げくすくす笑った。
今日も、僕の新しい一日が始まる。 ]
(24) 2018/09/25(Tue) 14時頃
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/* 死にかけた(処刑)ネタを入れたかった! お返事二通と新しいの一通考えつつお仕事に戻る! 今日は一番時間がない日なので、間に合うか不安。
(-15) 2018/09/25(Tue) 14時頃
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[それでも差出人すらわからない、と思いきや、 端の方に僅かに光の透け方が異なる場所があった。 強く線が引かれたような、その割に色が乗っていない場所。]
……失…矢?メ、ル
[画数の多いらしい一文字目はわからない。 陽光に透かして、指で辿って、矯めつ眇めつして。 ようやくそれだけ読み取れると、万年筆のキャップを開ける。 音にならない誰かの悲鳴を、聞き届けたと伝えるために。]
(25) 2018/09/25(Tue) 15時頃
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[白い横位置の封筒は、三角の封の部分に薄く蔦模様の透かしが入っている。 対する便箋はシンプルなもので、白地に薄いグレーの罫線が引かれただけだ。 そうして一緒に封筒に入れられたもう一枚は、あなた自身が書いた殴り書きのメモ。]
[あなたにとっては意図しない送り相手、その相手からの返信。 なるべく不安にさせたくはないと、言葉を選びながら綴られた手紙。]
(-16) 2018/09/25(Tue) 15時頃
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メルさん、で合っているかな。 初めまして、私は祝宮といいます。 x棟x階のカウンセリングルームの者です。 こちらにこんなメモ書きが届いたんだ。君のプライベートなものだろうから、同封しておいた。今流行りのナントカ様の仕業かもしれないね、勝手に見てしまって申し訳ない。
ところで、偶蹄類…牛や鹿なんかの生き物は、胃が複数あるという話を知っているかな。 彼らは食べた草を一度で消化しきれないから、第1胃での消化と反芻を繰り返して飲み込んでいくんだ。 ヒトの記憶の反芻というのも、もしかしたらそういったものなのかもしれない。きみの”嫌な事”も、その記憶の反芻も。 私は何も知らないから、きみを慰めたり、共感したりする事は出来ない。 けれど、一人で抱えるのが嫌になって、誰かに話を聞いて欲しくなったら。 その時はきっと、私が力になれるはずだ。
祝宮 碧
(-17) 2018/09/25(Tue) 15時頃
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[言葉を選んで、書き終える頃にはコーヒーは冷たくなっていて。 迷った末に元のメモも一緒に入れて、封をする。ふと腕時計を見れば、もういい時間になっていた。]
[“エスカレーター歩行禁止!”の張り紙を事も無げに無視してカウンセリングルームを目指しつつ、角がズレたまま折られた便箋を片手で開く。大人の文字らしい走り書きが、淡々と並んでいた。誰だ。]
夢に希望、願い、ねえ……
[相手からしてみれば「お前が誰だ」状態だったであろうことに気づくのは、この後、自身の根城の扉を開けるとき。]
(26) 2018/09/25(Tue) 15時頃
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/* こいつ完全に自分が何書いて出したか忘れてやがるぜ
(-18) 2018/09/25(Tue) 15時頃
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/* 本当はゴミ箱ポイしたもう一個も誰かに送りたかったんだけど、紙ゴミしか入れてないとはいえ一旦ゴミ箱に入ったものを誰かに渡すのはよくないのでダメでした
(-19) 2018/09/25(Tue) 15時頃
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[休憩の合間、コーヒーを片手に2枚目の手紙を記す。 相手は恐らく大人だ。医療関係者か、院内に入っている店舗の者か、業者か、はたまた見舞客か。想像を巡らせはするが、問う事はしない。 けれどさすがに1通目の文面は簡素過ぎたと、こちらも特定には及ばない程度に名を添えた。]
[問いに対する問いの答えははぐらかし。昨日のようにインク溜まりを作る事も、修正テープを使うこともない。よどみなく書き終えて、デスクの端に置いた]
(27) 2018/09/25(Tue) 16時頃
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[白い横位置の封筒は、三角の封の部分に薄く蔦模様の透かしが入っている。 対する便箋はシンプルなもので、白地に薄いグレーの罫線が引かれただけだ。 封筒の裏面、その右下には、申し訳程度に添えましたといったていで”アオ”と2文字並んでいる。]
[相も変わらずぴったりと折られた紙に、その割には癖のある字。僅かばかりのコーヒーの香りを添えて、きっとまた、あなたの目にふれる場所へ。]
(-20) 2018/09/25(Tue) 16時頃
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