181 アイスソード伝記
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[主をせめて安らかにおくりだすことは
またあおうと約束を果たせなかった。 愚かで無知だった。
なにも。 なにも、 守ることのできなかった。
ねがい その私に残された最後の役目でした。]
(*14) 2016/01/23(Sat) 08時半頃
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[── 私は、]
(*15) 2016/01/23(Sat) 08時半頃
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[私の自惚れでなければ、主が私を自身に突き立てたその理由を、そう過たずに理解できていたと思います。
ウィリデのオーレリアであれ。と 家族だと。ここにあれと。
たとえ力尽きたとて、 他に奪われまいと、
守ろうとして、そのために。]
(*16) 2016/01/23(Sat) 09時頃
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[それは、あたたかくて、やさしくて、]
(*17) 2016/01/23(Sat) 09時頃
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きしきしと軋みながら温度を下げる閉じられた氷室から 外部へと最初に現れた変化は、まず地面だった。
ぴし と微かな軋みをあげて 土が僅かに身をもたげる、 その後のほんの僅かの静寂のあと
(4) 2016/01/23(Sat) 09時頃
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[その祈りのような思いを、拒絶できるわけもなくて]
[私は。 いやだと。 その言葉を飲みました。]
(*18) 2016/01/23(Sat) 09時頃
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─── 剣の振り下ろされるよりも速く、
空気が裂けるような悲鳴をあげた。
(5) 2016/01/23(Sat) 09時頃
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[叫びたいのも本当で。
いいたくないのも本当の。
私の拒絶を、呑みました。]
(*19) 2016/01/23(Sat) 09時頃
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はじめにおきた足元の変化に集っていた兵が 何事かと視線を下げる。
そうして、その動作のために、 彼らは逃げる隙を永久に失した。
(6) 2016/01/23(Sat) 09時頃
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[剣の力は主の遺した遺志のために、 拒絶することなく冷気を引き出され、 内側から主を凍りつかせ、 柔らかなヒトから冷たい剣の鞘へ──
ひとから、ただのモノへと。 私の力はそのように主を変えていきました。
そうして、あとに残ったのは。
誰もわたしの声を聞くことのない、静寂でした。]
(*20) 2016/01/23(Sat) 09時頃
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…マスター。
(*21) 2016/01/23(Sat) 09時頃
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[剣の姿のとき、私の言葉は、所有者たるひとにしか聞こえません。 ですから、主が死ねば私の言葉が誰かに聞こえることはありません。]
…きこえてますか、マスター。
[だから言葉を発しても、それは誰にも届きません。]
(*22) 2016/01/23(Sat) 09時頃
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マスター。
[呼びかけても。返事がもどることは、ありません。]
(*23) 2016/01/23(Sat) 09時頃
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──────。
[確認するように、沈黙に私は耳を澄まして]
(*24) 2016/01/23(Sat) 09時頃
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…、 っ、…ふふ
… ねむく、なっちゃいましたよね。
[聞こえないことが、返らないことが、 わかりきっている独り言を、つぶやいて、]
(*25) 2016/01/23(Sat) 09時頃
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マスター。…っ
[もし、私がひとの姿であれば、]
マスター、マスター、マスター、… [私は、]
(*26) 2016/01/23(Sat) 09時頃
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…っ、 っ、さいらす、さ ま
[私は、涙をこぼすことを許されたでしょうか。]
(*27) 2016/01/23(Sat) 09時半頃
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ぱあん。とはじけるような何かの音があり 水を含んだ濃い茶色の土の表面が ひび割れたかと思えば、瞬過に白が走りぬける。
──土の下より顔を見せた霜柱は成長を続け 兵らの鉄靴を縫いとめ、張り付き、 また互いに身を繋げて大地の表層を覆った。
下草がしなやかさを忘れ硝子の用に尖り、 木々すらも内側に抱いた水を凍らせて蒼ざめた。
(7) 2016/01/23(Sat) 09時半頃
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どうして 、
(*28) 2016/01/23(Sat) 09時半頃
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夕刻を過ぎた暗がりの中で 曇天を見上げた誰かが、 死だ。と言った。
冷やされた空気の中をちらちらと白いものが降る。
雨となるべき水は凍り、 吐き出された人の息に溶けることすら無く 空を仰いだ者の頬へと積もる。、
(8) 2016/01/23(Sat) 09時半頃
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雪と呼ばれる白さを見たことがあるものは幾人だったか。
知識のあるものは驚愕に 無知のものは未知の恐怖に
それぞれが襲われる間に、 冷気は彼らの思考ごと命を凍らせた。
(9) 2016/01/23(Sat) 09時半頃
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走り抜けた白は動くものらの足を、 動きを染み入る針で縛りつけ、痺れさせ、 やがてその痛みすら奪い去っていった。
死神の手に撫でられた森には 温度を失った氷像のみが立ち並ぶ。
(10) 2016/01/23(Sat) 09時半頃
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── どう して、…、っ
(*29) 2016/01/23(Sat) 09時半頃
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[一度沈めた声は、塞ぎこんだ以上に爆ぜるようでした。]
…ぁ、あ ああ
ああああ
っあ、ああああ
(*30) 2016/01/23(Sat) 09時半頃
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────ああ、〜ぁ ああ ああ、あああぁぁぁあ っ
(*31) 2016/01/23(Sat) 09時半頃
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白は人を、村を、城を、 森を、山を、大地を、 湖を、川を、滝を、区別もなく呑んだ。
瞬く間に水源たる湖を瞬く間に凍りつかせ、 川の流れるよりも疾く氷を走らせ 滝の落ちる姿そのままを白い壁と成した。
(11) 2016/01/23(Sat) 09時半頃
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空に逃げた鳥すらも寒波の矢で射落とし、 白は平地を平らげて山裾にまで至った。
かつて、氷の剣のあった城も。
その城下までも、みな等しく 氷のうちに鎖した。
(12) 2016/01/23(Sat) 09時半頃
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西暦973年、春。
たった一本の剣から発せられた巨大な寒波は、 緑の園を完全に飲み込み、
白の国 アルビオンへと、塗り替えてしまった*という*。
(13) 2016/01/23(Sat) 09時半頃
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[── 剣は、武器は、道具は、
「エア」は。
それを使うものがなくば、 その力を発揮することができません。
ですから。本来ならば、 主の死後に力が暴発するなど 本来はありえぬことのはずでした。]
(*32) 2016/01/23(Sat) 14時半頃
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[ただ、ふたつに割った心臓を 崩すことなく壊すことなく 触れた先から皹ひとついれず凍らせるそのためには、 街を沈めるほどの湖の水を、みっつ数える間に 子供の小指より細い管からすべて吹きつけるような
そんな力が必要で。]
(*33) 2016/01/23(Sat) 14時半頃
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