181 アイスソード伝記
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[──結果から逆算すれば、盗賊らの判断は誤りだったと言える。
或いは、暴力を傍において暮らすが故に、交渉に置いて恐怖の暴発がおきるタイミングを計り間違ったのかもしれない。
もしくは、学者の男にとって命綱となっていた剣を手放せということが、どのような拒否反応を引き起こすかを想像できなかったか。
または、学者に掘り当てられた剣が持つ能力を侮ったか。
理由は組み合い、混じりどれとも言えず、ただおそらくは望んだ結果と穏便さから彼らを遠ざけた。]
(*8) 2016/01/20(Wed) 17時頃
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[ひとつの可能性として、男が剣の扱いに長けていたなら、また別の結果に辿りついたのかもしれない。
ただ、不幸なことに資金難の考古学者の男が専門としていたのは、あくまでも古代の風俗についての調査であり、世でもてはやされる魔法の武具──まとめて「エア」と呼ばれるものついての研究ですらなかった。]
(*9) 2016/01/20(Wed) 17時頃
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[人を傷つける力を奮うことに慣れない男の脳裏に木霊してしたのは、襲撃者への恐怖と思わぬ力を手に入れたことへの動揺が多くを占めて響いていた。
"どうしよう どうしよう どうしたら" "この剣を手放して、本当に見逃してもらえるのか?" "どうにか どうにか 逃げたい"
そう口は出されぬ言葉がぐるぐると心内で回る。]
(*10) 2016/01/20(Wed) 17時頃
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[そうして、本来誰も耳にすることはないはずの言葉を"聴き取り"]
"にげられればいいのですか"
[応じる声はサイモンのものと同じく、男の脳内にだけ響いた。]
(*11) 2016/01/20(Wed) 17時頃
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"私はあのひとたちをとめれば?"
(*12) 2016/01/20(Wed) 17時頃
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[──そう彼へと発した言葉がどういう効果をもたらしたのか、 正確なところは、私にはわかりません。
ただ覚えているのは、いちもにもなく 彼が頷いたということでした。
"助けてくれ"、と。]
(*13) 2016/01/20(Wed) 17時頃
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[──そうして"指示"を、得た剣は、幽かに了承の意を示すように震えると、その言葉と同時に、夜の空気を急速に冷えこませた。
そのときかたかたと鳴る歯の音は、 寒さ故かそれとも別の畏怖だったか。]
(*14) 2016/01/20(Wed) 17時頃
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[その新月の夜に、スタルト砂漠からは ひとつのオアシスが消え、 代わりに氷の柱を取り囲むように 人の姿をした氷像が、増やされた。
──それがとある剣が、 初めて力を奮ったある夜のお話です**。]
(*15) 2016/01/20(Wed) 17時頃
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我は佇む 冷えにし暗き雑木林に 冷たき水は密やかに 森の間に間に流れ行く
見よ あれは遠きひかり 一振りの剣の放ちし 祈りの氷の その行く末の水は 星を映して 暗く輝く
─── 無名詩歌集 第1集「アルビオン」より抜粋
(6) 2016/01/20(Wed) 17時半頃
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■西暦789年
ウィリディス領主、アルフレッド・ウィリデ、 武器商人よりアイスソードを購入す。
(7) 2016/01/20(Wed) 17時半頃
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アルビオンという土地がある。 湖沼の多い湿地帯として知られるこの土地は、 かつてウィリディスと呼ばれていた。
ウィリディスとは即ち緑、或いは緑の園とでも訳せようか。 土地の規模は然程大きなものではない。 大きさといえば人の足でも一昼夜、 馬で駆ければ更に短く日のあるうちに抜けられるほど。 三方を山に囲まれ、西の一方は広く開ける平地である。 山間を道が通っている。三方への近道だ。
この土地を、ヴェリデと名乗る一族が治めていた。 この小さな土地に、危機が迫りつつある。
(8) 2016/01/20(Wed) 17時半頃
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ヴィリディスの北側は、山というには少し低い丘である。 この北の向こうを迂回して、東西に大きな街道が通っている。
アルフレッドがヴィリディスを治める当時の八世紀後半、 西の領主アウァールスが、北の地を攻め取った。 アウァールス家は、これまでも度々ヴィリデ家と干戈を交えている。
これを機にヴィリデ家を滅ぼしヴィリディスまでも攻め取れば、 アウァールス家は一気にレグルス地方の大領主となり得るだろう。 アウァールスは、ヴィリデを攻め滅ぼすことを決意した。
(9) 2016/01/20(Wed) 17時半頃
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────この剣は、氷を生む剣である。
そんな売り文句と共に、アルフレッド・ヴィリデの元に アイスソードが齎されたのは西暦789年のこと。 この年代は近隣との戦闘の記録から見て、 ほぼ間違いないと見て構わぬだろう。
兵力に劣るヴィリデにとって、アイスソードの力は天恵だった。 ヴィリデは、この年から翌年にかけて続く幾つかの戦闘に勝利する。
(10) 2016/01/20(Wed) 17時半頃
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アイスソードの齎した戦力は著しかった。 ある戦いにおいては、剣は敵兵の一群を凍らせたといい、 ある戦いにおいては、なんと街ひとつ分の地を氷に閉ざしたという。
敵わぬと見たアウァールスは、ヴィリデに和平を申し出た。 これより、西暦973年にヴィリデが滅亡するまでの184年間、 小競り合いはあったものの、ヴィリディス平地は、 ヴィリデ家の治める地として平和を享受することとなる。
(11) 2016/01/20(Wed) 17時半頃
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西暦790年。 アルフレッドは一連の勝利を喜び、アイスソードを家宝と定めた。 剣は女の姿へ変化し、人語を解する能力を有していた。 アルフレッドは剣を手に取り、宣言した。
汝の名をオーレリアと定める、と。
以後、アイスソードはオーレリアと呼び習わされることとなる。 アイスソード「オーレリア」の始まりである。
(12) 2016/01/20(Wed) 17時半頃
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/* ええと。 描写やること
サイラスの土地がどれだけ絶望的になったか
アイスソードと遭遇(レスまつ)、移動
貨幣地代に移り変わったことで 領主が没落 クソのような野郎の政治 おかげで労働者反感持つ
雑談挟む前に、現状の愚痴をはきながら労働の描写 雑談の質問のとこで落とす(何レスかほしいものだけまつ。あとは置いとくようにガスガスいく)
かな まずは
(-1) 2016/01/20(Wed) 22時頃
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[西暦790年、春。
ヴィリデの城にある広間の床に、 高い窓から陽光が差し込んでいた。
敷かれた緑の絨毯の上にも落ちた明るい光は 濃い緑を萌える若葉色に見せている。
広間には尖らぬ静けさが満ち、そこに居並ぶ並ぶ者たちの上にたゆたっていた。]
(13) 2016/01/21(Thu) 01時頃
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[その日、広間に列席した人間たちは いずれもヴィリデ家に関わる者たちであった。
その人間らの視線は、敬意を故とする 柔らかな静謐さをもって、一様に奥へと向けられている。
開かれた両開きの扉のその奥、列席者たちの視線の先には、 壇になった床に立つ領主の姿があった。]
(14) 2016/01/21(Thu) 01時頃
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[そうしてその領主アルフレッド・ヴィリデの一歩手前では、 白金の髪を持った少女がひとり、 祈りを捧げるように手を組み膝を折っていた。]
(15) 2016/01/21(Thu) 01時頃
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[黒の衣装を纏ったその娘姿へと剣を取る男の手が伸べられる。
祈りを捧げるように面を伏せていた少女が、 緩やかに顔を上げる。]
────。
[一見すればおとなしやかな青い瞳に、 髭を蓄えた領主の姿が映った。]
(16) 2016/01/21(Thu) 01時頃
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[二度、髪と同じ色の睫で縁どられた瞼がまばたいた。 祈りを捧げていた白い手が、新雪の表面に跡をのこさぬ静かさで、剣だこのある掌に乗せられる。
凍った湖面を思わせる目が、 瞼の奥の瞳を見止めて、 少女はゆっくりとひとつ頷いた。]
(17) 2016/01/21(Thu) 01時頃
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[瞬間。膝をついていた娘の姿が ふ。と空気も揺らさずに掻き消えた。]
(18) 2016/01/21(Thu) 01時頃
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[そして消えた姿と入れ替わりに、 その場に現われたるのは、 領主の手に握られた、細身の長剣だった。]
(19) 2016/01/21(Thu) 01時頃
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[氷を纏いつけぬ剣を片手で掲げ、ヴィリデ家の当主は、 朗々とよく響く声で宣言をした。
汝の名をオーレリアと定める、と。
命名の言葉が春の日差しに暖められた城の広間にしんと染み入る。]
(20) 2016/01/21(Thu) 01時頃
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[──ヴィリデとアウァールスの戦は、これよりオーレリアと呼称される氷剣が、統制を外れた暴力ではなく武力として扱われた初めての舞台だったといえる。
アルフレッド・ヴィリデは、 恐れを抱かず、自らの家の力として 氷剣を扱った最初の人間だった。]
(21) 2016/01/21(Thu) 01時頃
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[古代の兵器でもなく、換金の為の道具でもなく
"剣"として見た最初の「主」だった。]
(22) 2016/01/21(Thu) 01時頃
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[明朗な余韻を残して、宣言が振るわせた空気は 広間に広がりやがて壁に人に、
剣の刀身にも、等しく染み入った。]
(23) 2016/01/21(Thu) 01時頃
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[心地よい静けさの中、余人には聞こえぬ声で 剣は少女の声で「主」へ応えた。
"謹んで拝名いたします。"
と、「オーレリア」は主に言った**。]
(24) 2016/01/21(Thu) 01時頃
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おもえば、私はうれしかったのだと思います。
おまえはここにいてよいといってもらえた気がして。 居場所をつくってもらったような気がして。
(-2) 2016/01/21(Thu) 01時頃
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名づけにこたえた私の声はきっと 誇らしさを胸にほほえんでいたでしょう。
そう、そのときを思い出したときの いまの私のようにです**。
(-3) 2016/01/21(Thu) 01時頃
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