158 Anotherday for "wolves"
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[インクの届け先はあと少し先でも大丈夫だろう。
仕事に出る前、 酒場から持ちだした酒瓶はどうしよう。 届け主を思い浮かべて、 その彼が住まう場所を考えて、 向かう気にはなれなくて、 ぼんやりと診療所のある方角を見る。
いつも神出鬼没なのだから、 こういう時も草陰から顔を出してくれればいいのに。
現実は、そう思い通りには動かない。]
(147) 2015/05/15(Fri) 23時半頃
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[すぐに傷むものではないので、 蜂蜜の瓶はジョスランの家の玄関先に置いた。
陽にあたりすぎるとよくないけれども きっとそのうち戻ってくるんじゃないかと 考えて。]
(156) 2015/05/16(Sat) 01時頃
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[それから。
少し。 眩暈がした。
眠気は全くないのに体は疲れを訴えている。
どこかで少し休もうか。 それとも今日は宿に戻ってしまうか。
そんなことを考えながら。 村の中を歩き続けている。**]
(157) 2015/05/16(Sat) 01時頃
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徒弟 グレッグは、メモを貼った。
2015/05/16(Sat) 01時頃
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/* やりたいことは見つけたけれど、 んーやらせてくれるかなあ…。
(-121) 2015/05/16(Sat) 01時頃
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―幼い頃の話― [今はもう記憶の奥にしまわれてしまった話。 幼い頃の話。
兄貴分の幼馴染を追いかけて遊ぶことが少年は、 夕暮れの時間が一日の中で一番好きだった。 遊びの時間が終わってしまう事は嫌だったけれど 走り回って疲れた後の湯浴みも好きだったし、 宿に帰れば待っている叔母のご飯も好きだった。
何よりも、]
ラーラ、
もう少しだけ。 あと少しだけ、遊ぼう。
[振り返ると見える、 手を引く幼馴染の少女の夕陽にあたって いっそう鮮やかに映える赤の色が大好きだった。]
(-123) 2015/05/16(Sat) 01時半頃
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[夕陽が沈むと夜の色が赤に被って、 赤紫色に変わる様子も気に入っていたし、 もう少し待てばまたその色を変えることも知っていた。
幼馴染の少女は、 自分の眼の色が好きではないのだという。 不思議なことだ。こんなに楽しいものなのに。]
ああ、でもそうか。 外では鏡、見れないから。
[自分ではきっと、気付いてないのだ。 何かと幼馴染に問われたのなら緩く首を横に振る。 教えてあげることもできたけれど少し照れくさいし、 それに誰も知っていないことに少年だけが気づいているのは ゆうえつかんというものだったから。
ああ、ほら。また。次の色に変わった。 くらくなった赤に、たくさんの星が瞬いている。**]
(-124) 2015/05/16(Sat) 01時半頃
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―回想・昨晩・広場に行く前― [宿に一度戻るとルパートは戻ってメアリーと共に居た。 墓参りは無事に済ませてこれただろうか、 叔母の命日に、このような事件が重なってしまったのだ。]
…あのさ、ルパート。
[そう思ったからというのもあった。 昨晩、誘いを断ってしまったこともあった。 だから、]
……帰ったらさ。 …今夜は、飲まない?
[一緒に。と酒場を目で指して言って小首を傾げ笑う。 この時は、本当に。 共に帰れることを何も信じて疑わなかったのだ。]
(197) 2015/05/16(Sat) 12時頃
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―回想・昨晩・広場―
………ぇ、
[決定と。 >>10告げられた名前とその響きの重さに 直ぐには理解のできない顔で、瞬いて。 それからストンと血の気が一気に降りていくのを感じる。]
ぁ、 待って!そんな…!
何かの間違いだ…、 ルパート…!!
[かつての親友である医師に連れていかれる叔父の姿を 追いかけようとして、他の村のおとな達に引きとめられて。 メアリーのように人々の手をかいくぐることはできなくて、 遠ざかっていく叔父と従妹の姿に顔色失せたまま叫ぶ。]
(198) 2015/05/16(Sat) 12時頃
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叔父さん……!!
[まだ、まだ何も聞けていない。
これから話すつもりだったのだ。 メアリーに言われたおとなの理由も。 鶏の羽の上手な毟り方も。 酒の選び方と、酔い潰れない方法も。]
……っ、叔父さん…!!
(199) 2015/05/16(Sat) 12時頃
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叔父さん…!!!
[まだ何も言えていないのだ。
叔父の髪の毛の後退が少し気になることも、 遺伝ならばどうしようと自分も気にしている事も、
もう、何時の間にか 彼が彼の兄であった男の本当の父親の年齢を越えて、 本当の両親よりも長い時間、一緒にいるという話も。]
……っ、
(200) 2015/05/16(Sat) 12時頃
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…っ、父 さ …、
[まだ、
まだ、
何もできていない。 引き取ってくれたことへのお礼すら、言えていない。のに。
立っていれられなくなって、その場に崩れ落ちる。 メアリーの悲鳴が聴こえたのは、その少し後。>>169 終わってしまった、間に合わなかった。]
(201) 2015/05/16(Sat) 12時頃
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―――――……、
[同じように叫びだしそうになるのを、ギリ、と 奥歯を強く噛みしめることで耐えてふらふらと立ちあがり 悲鳴をあげた場所で動けなくなっている従妹の元へ向かう。]
……メアリー、 ……メアリー…、……帰ろう。
[そう言って、抱き上げたところまでは覚えている。 その後おそらく連れて帰ったはずで、
気がついた時には―――…もう朝になっていた。**]
(202) 2015/05/16(Sat) 12時頃
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―宿屋前― [診療所に行かないのなら、 酒瓶を持ち続けるのは億劫だと思った。 一度宿屋に戻って酒瓶は置いて、それからインクを届けよう。 1時間くらいなら休憩で寝てしまってもいいだろうか。 そんなことを考えながら、足は宿屋の方へと向かう。
サイラスの姿を見つけたのは、 >>131彼がメアリーを探しだす前のことだった。]
……おはよう、 サイラス。
[呼び掛けてから緩く眉を寄せる。 いつもの彼とは違う違和感を感じるのは何だろう。 考えてから、いつも呼び止める彼はもっと ゆっくりと歩いているからだと思い当たる。
いつも、従妹と仲の良い彼女と、共にいるから。]
(203) 2015/05/16(Sat) 12時頃
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……マーゴットは? ああ、メアリーが遊びに行ってるのかな。
[遊びに行く場所のひとつに、 彼女の名前も挙げたから。そう呟いて。
訊ねの言葉にはどんな返事が返ってきたか、 サイラスの様子がやはりどこかおかしくて。]
…何かあったの、
[少し、厭な予感を感じて表情がかたくなる。 きっとその予感は当たっているのだと サイラスにもう一度、訊ねの言葉を投げた。**]
………何が、あったんだ?
(204) 2015/05/16(Sat) 12時頃
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徒弟 グレッグは、メモを貼った。
2015/05/16(Sat) 12時頃
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―宿屋前― [問うたサイラスの目元は腫れているような気もして 彼が叔父の為に泣いてくれたのかとも一度は思ったけれども、 >>245俯くサイラスが言葉に詰まるように、 強く何かに耐えるような所作を見せた後に 告げられた言葉に男の血の気も下がっていった。]
……マーゴット、が……
[昨日の朝には宿屋の前に来て、 元気な声で従妹の名を読んでいた少女が。 >>246人狼族に、殺されている。]
(254) 2015/05/16(Sat) 21時半頃
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[疑ってなんていなかったけれども、 死んだ叔父の他に本当の犯人はいるということで。
なら。 なんで、叔父は死ななければならなかったんだ?
喉まで出掛かった言葉は、息を詰め込んで。 呑み込んで。]
……ごめん。
[小さく、謝る。]
……辛いこと、言わせた。
[目の前の男が、サイラスが、 どれだけマーゴットのことを大切にしていたかは 知っている、つもりだったから。]
(255) 2015/05/16(Sat) 21時半頃
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……それを、メアリーに伝えにきてくれたのか? …でも、
[>>247サイラスが次の言葉を紡ぐ前に男はそんな言葉を続けた。 視線を辺りに彷徨わせる、メアリーは今、どこにいるのか。]
……今は、言わないであげて欲しい。 メアリーとマーゴットが仲が良かったことは知ってるだろ?
ただでさえ、父親を亡くしたばかりなんだ… それを受け止めきれてない…、
……サイラス?
[ぽつぽつと、朝のメアリーの様子を思い出しながら サイラスの方を見ると、いつもの彼の顔と違う。
いつものお節介な、 気遣いの絶えない彼の姿は目の前にはなくて。]
(256) 2015/05/16(Sat) 21時半頃
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……サイラス、
…お前は、
[サイラスを見る男の目に、警戒の色が宿る。]
……メアリーを、疑ってるのか?
[返す声が、少しずつ―――低くなっていく。]
(257) 2015/05/16(Sat) 21時半頃
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[自分の見解を話し出すサイラスを…じっと見つめて。 メアリーが来るまで待つと、その言葉には首を横に振った。]
サイラス、 さっきも言ったけれど今日はやめてほしい…。
[そう頼みを告げてもサイラスが引く様子はなく、 >>251帰って聞たばかりのメアリーのところに 遠慮なく向かっていく様子に低く唸る。]
(258) 2015/05/16(Sat) 21時半頃
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サイラス……!!!
[強めの牽制をかけても、 サイラスは留まらないのだろう。
彼を制止しようと、 その肩を掴もうとするように手を伸ばした。]
(259) 2015/05/16(Sat) 21時半頃
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徒弟 グレッグは、メモを貼った。
2015/05/16(Sat) 21時半頃
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/* どうしようかな、 レオナルドには悪いけれども、 考えてた通りにやらせてもらってみようかな。
それでダメだったらあーダメだったで笑っておこ。
(-200) 2015/05/16(Sat) 21時半頃
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サイラス、やめろ。
[ぎり、と爪の短い手がサイラスの肩に力を篭める。 メアリーに向かおうとする男の姿を留めることはできども 制止の声を向けてもサイラスの言葉は止まらない。]
やめろって……!!!
[うぅ…と喉元が鳴くのは人狼特有の唸り声。
1日村中を駆けまわっている男と薬屋の男では どちらが力が強かったろう。多分、聞くまでもない。]
(270) 2015/05/16(Sat) 22時頃
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―――………っ!!!
[口で止められないのなら力づくで止めるしかない。 サイラスの肩を掴む手を強く引いて。
叩きつけるように、地面へと引き倒した。]
(271) 2015/05/16(Sat) 22時頃
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[サイラスを地面に引き倒した後も、 唸り声はやまず、荒く息を吐く度にその音は大きくなった。
サイラスから手を離して、目元を押さえた。 ひどく、眩暈がする。 きっと一睡もできていない所為だ。
普段だったら力に訴えようとする前に 考え巡らせ留まろうとしていたはずなのだけれども、 男の方も、いつも通りにふるまう余裕がなかった。]
………、……、
[ごめん、と出かけた言葉が留まる。]
(280) 2015/05/16(Sat) 22時半頃
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[>>275弱弱しく呟くメアリーの方を見た。]
……メアリー、 …拾った…ものなのか…?
[責めるのではなく、確認する声音で聞く。]
(281) 2015/05/16(Sat) 22時半頃
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[>>282メアリーの声に、灰色の瞳が 心の底からほっとした、というように和らぐ。 小さく頷いてから、 立ち上がれないでいるサイラスを見下ろして。 >>279彼の言葉に唸りは徐々に納まっていく。]
…ごめん。
[ぽつりと謝る。]
……俺、喧嘩あんましたことないから…、 今の、結構痛かったと思う…。
[そのこと、だけ。他のことは謝れない。 彼にどうやって手を差し伸べていいのかもわからず、 ただ、 同じように大事な人を喪ったばかりの男の姿から 目を逸らそうともしなかった。]
…ネックレスの話…、
(285) 2015/05/16(Sat) 23時頃
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俺も、教えてもらってたんだ。
[ぽつりと、見下ろす姿へと言葉を落とす。 サイラスが己の見解を男に告げたように、]
…サイラス、おかしくないか…?
俺は、ドナルドはマーゴットの首飾りが オーレリアに渡したものか確認していないって聞いた。
なのに、 オーレリアに渡したものとして… 話が既に出回っている……
(286) 2015/05/16(Sat) 23時頃
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…俺さ、 …教えてくれたジョスランを疑うつもりはないんだ。
俺は―――…
(287) 2015/05/16(Sat) 23時頃
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…俺はその話を聞いた時から…ドナルドの事を疑ってる。
[嘗ての兄貴分だった男の名前を挙げて。 少し遅れて噴き出してきた汗を拭う為に、 男は頭に巻いていたタオルを解いて顔を拭った。]
(288) 2015/05/16(Sat) 23時頃
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…………、…………
[>>283サイラスの呟きに思い浮かぶ言葉はあったけれど それを口にすることはなく。]
……水、汲んでくる。 …ごめん、酒場…入ってて、いいからさ。
[一度冷静にならなきゃいけないのかもしれない。 と、宿の裏手の方を仰いだ。]
(289) 2015/05/16(Sat) 23時頃
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