196 水面に映る影より遠く
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[昇降口に着いた時、ちょうど小夏の元から一匹の白猫が逃げていくところだった。>>101]
ねこ……?
[視線でその背を追うけれど すぐにはっと気がついて]
ていうか、アイス アイス!溶ける!
[そう急かせば、二人並んで廊下を駆け出した。
───あいつの残したメッセージに>>47 俺はまた、気がつけなかったんだ。>>0:273>>0:277]
(118) 2016/08/20(Sat) 00時頃
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──→ 教室 ── [小夏のスピードに合わせて走り、 教室に着いたのも一緒。>>103 大声でアイスを売り出す小夏の後ろについて教室へ入ると、「みかんは売り切れ」の言葉にこっそり笑って、『運賃』を受取った。]
はいどーも。 次回からは割増料金になりまーす。
あ、そーだ
[ふと、思い出したように小夏に一歩近寄ると 身長差があるせいか、自然と耳元で囁くように顔を寄せた。]
(120) 2016/08/20(Sat) 00時頃
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俺、女子で後ろに乗っけたの 小夏が初めてだよ。
(-52) 2016/08/20(Sat) 00時頃
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[ぼそりと落とした呟きは きっと周りには聞こえていないだろう。]
ありがと。
[手に持った“おそろい”を軽く上げて笑いかけると そのまま席へと向かいながら袋を開けて口の中へ。
広がる味は甘くて酸っぱくて、 あつくなった身体の熱を 冷ましてくれる。]**
(122) 2016/08/20(Sat) 00時頃
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[自分の席に座り、アイスの二口目をかじろうと口を開けた時、律が近寄ってくることに気がつけば食べるのをやめ、おはよ と軽く挨拶。>>126]
ん、みかん。 ちょっとだからな!
[ちょーだい、と言われたら断ることもせず その食べかけのオレンジ色を律の口元へ。 代わりに向けられた乳白色を遠慮なく口に含む。 味見にしてはちょっとだけ大きめな一口は 律に怒られただろうか。]
(153) 2016/08/20(Sat) 08時半頃
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[どこかの誰かさんたちみたいに>>26>>78 甘酸っぱい男女の関係ではないので 恥じらったり、味がわからなくなるなんてこともなく]
んま。 桃も悪くないな。
[口に広がる優しい甘さに 素直に美味しいと感想を漏らす。 やっぱみかんが一番だけどね。]
(154) 2016/08/20(Sat) 08時半頃
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[最後の一口を食べ終わった頃だろうか おもむろに律が発した言葉に>>127 げほごほげほっ、とむせ込んだ。]
……え、なにそれ。
[真剣にこちらを見つめる律に 昨日の「俺はともかく」の言葉を思い出す>>0:185。 あれは 既にカノジョがいるとか、 そうなりそうな関係の女子がいるとか、 そういう意味、だったんだろうか。]
(155) 2016/08/20(Sat) 08時半頃
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……それ、俺に聞きます? そんなん女子に聞け。
ていうかなに?だれにあげんの?
[食べ終わったアイスの棒をビシッと向けながら 座ったまんま、 身を乗り出すように顔を覗き込む。 コレか?って、昨日の律がしたみたいに 小指を立ててみたり。]*
(156) 2016/08/20(Sat) 08時半頃
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/* 小夏ちゃんめっちゃ可愛くないですか 変な秘話送っちゃってなんかすごくすみませんって感じ… ちゃらいのか、ちゃらいのかこれは。 ちょっと調子に乗ったかもだけど小夏が可愛いのが悪い(?)
(-60) 2016/08/20(Sat) 09時頃
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/* あと律がとてもあざとい(まがお) アイス食べさせあいっこって!おまえ!(嬉しい)
(-61) 2016/08/20(Sat) 09時頃
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────… 転校?
[神山からその話を聞いたのは、 準備運動の最中のプールサイド。 どうやら声が大きかったらしく、 神山は慌てて「しーっ!しーっ!」と 周りを気にしながら口元に人差し指を当てていた。 近くに先生がいたからなのか、 別の理由>>107があったからなのかは知らないけれど いつもの得意げな表情でなかったことは 俺にも見て取れた。]
(159) 2016/08/20(Sat) 09時半頃
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……知らない。だれ?
[声を潜め問い返すも、 神山はそれ以上は知らないと眉を下げる。 周囲を見渡せば、俺の声に気付いた誰かと 目が合うことはあっただろうか。
──夏休みが終われば、誰かがいなくなっている。 胸の奥、小さな穴が空いたみたいに なにかがひゅうっと通り抜けていった。]
(160) 2016/08/20(Sat) 09時半頃
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…………えいっ
[重くなりかけた空気を壊すように 神山の背をぽん、と押した。 不意を突かれた彼はそのままプールにドボン。 俺も水に飛び込んで、突然のことに怒る神山に ごめんごめんと笑いながら謝った。]
…………
[ココロの隙間を満たそうと 水の中に身体を沈め プールの底を滑るように、静かに泳ぐ。
みんなの声を遠くに聞きながら、 息が続く限り、ずっと。]
(161) 2016/08/20(Sat) 09時半頃
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[水面に顔を出した時、 きっとみんなは昨日と変わらず 水泳を楽しんでいたことだろう。 大樹が圭一に指導を頼んでいるのを知れば>>132 俺は!?水泳部だよ!?!?って騒いだかもしれない。]
あおい?
[プールの端、ぶくぶくと沈む姿を見つけられたなら>>130、すいー…と近寄ってみる。 なかなか立ってこないようなら その腕を引き上げようと、手を伸ばして]*
(162) 2016/08/20(Sat) 09時半頃
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/* 晶、大丈夫かな。
彰人と雛子と話したい…が、タイミングが合わない…… 葵を助けに行くの、自分じゃないよなと思いつつ 溺れてるのは放っておけなかった…
(-62) 2016/08/20(Sat) 10時頃
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/* あ、いらっしゃってた。 すごいタイミングだった。
(-63) 2016/08/20(Sat) 10時頃
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── 教室 ── [ちげぇよ!って、 ちょっと頬を染めながら否定する律が>>167 昨日の大樹と重なって>>0:78]
ほーん…?なるほどな?
[つまりはそういうことだろ?と にやにや笑みを浮かべる。 お前しかいないって言ってもらえるのは嬉しいけど>>168 でもやっぱり、人選ミスではないでしょうか。 女心とは一番無縁な気がするよ、俺。]
(209) 2016/08/20(Sat) 13時頃
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なんだよ水臭いな うちのクラス? 俺にも教えろ──…
[頬杖をつきながら にやにや笑顔のまま、律の視線を追って──]
(210) 2016/08/20(Sat) 13時頃
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…──よ
[その先の小夏を見れば、ぴしりと固まる。]
(211) 2016/08/20(Sat) 13時頃
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…………え、なに、そうなの?
[アイスの棒を口元に当て 意味ありげに微笑む律。>>168 肯定されたわけではないけど 視線だけを動かして二人を交互に見ながら へぇー…と小さく声を漏らした。]
……なんでも喜ぶんじゃない? あ、みかん好きって言ってたよ。
[さっきの会話を思い出しながら>>77 「何をあげたら…」の問い>>127への返答を。]
(212) 2016/08/20(Sat) 13時半頃
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…デートでも誘ってみれば? ほら、いつだか祭とかあんじゃん。 かっこいー弓道部次期主将様からのお誘いなら 喜んでくれるっしょ。
[ぶらぶらと足を揺らしながら 視線はその靴の先。 律が主将にと先輩に言われたことを>>0:263 聞いたことはあっただろうか。 もしなかったとしても、その実力は知っているつもりだから、きっと主将になるんだろうと勝手に想像していた。
恋愛には疎い俺だけど、 友人に青い春が訪れたのならば その恋を、応援する、つもり。]*
(213) 2016/08/20(Sat) 13時半頃
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/* 帰宅。 彰人がひとりだ!これは行かねば…!いそげ!
(-97) 2016/08/20(Sat) 20時頃
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── 補講後 ── [部活だったり>>232 あんみつだったり>>229 昼飯だったり>>274 デート?だったり>>259
それぞれの予定を耳に聞きながら ひとり、教室を出る。 向かう先はやっぱりプール。 でも……]
……………帰っかなぁ…
[覗き込んだ水面、映る人物の表情はどこか寂しげだ。 ぱしゃん、とそれを掌で弾くと立ち上がる。 顧問が実家に帰省中で来られないからと部活は少しの間休み。 つまり、プールには自分以外誰もいなくて 思い出されるのは、昨日の孤独感>>0:277]
(283) 2016/08/20(Sat) 21時頃
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[水に入るのを躊躇うなんて 今まではそんなこと、思いもしなかったのに。 ……いいや、水が嫌なんじゃない。]
( ひとりが、いやなんだ )
[自分はこんなにも寂しがりだったろうか。 よく、わからない。
乾いた足元に視線を落とすと、 そのままその場を後にした。
静かに波打つ、誰もいないプールは いつもと変わらず、 光を反射させ きらきら輝いていた。]
(284) 2016/08/20(Sat) 21時頃
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俺も混ぜてもらえば良かった……
[自転車のかごに荷物を乗せながら ぽつりと独り言を漏らす。 あんみつ女子会に混ざるのはアレだけど 圭一と大樹とか、飯行くって言ってたし…]
律待ってたら、 また寂しかったのかって言われそうだし…
[それは、なんだかいやだった。 だから俺は自転車に跨って ひとり、校舎をあとにするのだ。]
(285) 2016/08/20(Sat) 21時頃
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── 学校 → ──
………あれ、
[学校を出て少し先の公園に 見知った人影を見つける。>>278 あいつは、───]
(286) 2016/08/20(Sat) 21時頃
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あきとー!!
[自転車を停めると、大声でその名を呼び ぶんぶんと手を振った。 寂しんぼうだった俺は、知った顔を見つけられて きっと、どこか安心したような笑顔を浮かべていただろう。
彰人に気付いてもらえたら、公園内へと入り なにしてんの?って話しかけてみようか。]*
(287) 2016/08/20(Sat) 21時頃
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/* 行っちゃって良かったかな…? プールと、律との会話拾ってこなきゃ。
ていうか、いなくなっちゃうのって八竹ちゃん…?
(-101) 2016/08/20(Sat) 21時頃
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── 教室、律と ── [俺の推測を全否定する律に>>218 ふぅん、と気のない返事をする。 そこまで否定されると逆に…とも思ってしまうけど 本人がそこまで言うのなら、追求はしない。]
おれは、
[靴の先を見つめたまま、小さな声で]
(296) 2016/08/20(Sat) 22時頃
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俺は、たのしーよ。 律といるの。
(-109) 2016/08/20(Sat) 22時頃
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