279 宇宙(そら)を往くサルバシオン
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… だから。 お兄さんには、投票してない。
したく、なかったの。
[分かってる。彼は宇宙クラゲだったのだろう。 であればこれは、裏切りかも。それでわたしが仲間と断じられても仕方ない。…でも。わたしは、嫌だったのだ。
キャンディを受け取ってくれた時の、彼の表情を覚えてる。>>2:175 我儘、と思われるかも知れない。浅はかとも。でもそれは、わたしの大切な思い出だった。*]
(132) 2020/09/04(Fri) 22時半頃
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/* 要素は白を取る派です
(-96) 2020/09/04(Fri) 22時半頃
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/* まあでも、これでワクラバさん黒だったらお手上げだがね。わはは!
(-97) 2020/09/04(Fri) 22時半頃
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[わたしは、少し緊張していた。 懸命に考えたつもりではあったけど、でも、責められたって仕方ない。
わたしは、お兄さんを疑っていて、それでもお兄さんを死なせたくはなかった。間違いかも知れないと思い続けていた。
彼が宇宙クラゲであったのなら。 わたしは、宇宙クラゲさんの肩を持っていたのでしょう。]
モナリザ、…さん?
[けれど、掛けられた声は予想外で。>>135 キャンディを希望する彼女の声に頷くわたしの声に、戸惑いが乗る。]
(136) 2020/09/04(Fri) 23時頃
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うん、いいよ。 まだちょっとだけ、残っているから。
[もう殆どは、床に砕けてしまったけど。 まだ幾つかのキャンディは、袋の中に残ってた。 ころころとそれを机の上に出してみせ、彼女に漸く目を向ける。]
どの色が好き? ……ねえ、あのね。モナリザさん。
わたし、お姉さんの部屋に一緒に来てくれて嬉しかったの。 とても嬉しかったの。…その、
[あの時、彼女は隣人の愛を示してくれた。>>4:36 それが心強かったこと、彼女にきちんと伝えられたのかしら? 嬉しかったこと。その気持ちはきちんと伝えたくて。]
だから、
(138) 2020/09/04(Fri) 23時頃
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嫌い、なんかじゃ、ないんだわ。
[ひょっとしたら、わたしは間違えてしまっているのかも知れない。 票を入れたと言っておきながら、偽善なのかも。 何が間違いで何が正しいのか自信などないままで。 わたしは祈りを込めるように、モナリザさんへとキャンディを差し出した。]
(139) 2020/09/04(Fri) 23時頃
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/* モナリザさんにときめくな……… っていうか、能力者丸出ししてお弁当どうぞ!のつもり、でしたが。灰狭めるだけで終わったような気もするな。
マジすまないやで…
(-116) 2020/09/04(Fri) 23時半頃
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/* 最高
(-117) 2020/09/04(Fri) 23時半頃
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ミタシュは、モナリザの声にびくんと体を揺らした。
2020/09/04(Fri) 23時半頃
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…… な、なに?
[わたしは、モナリザさんから身体を引いた。 聞き慣れたはずの、滑らかな合成音声。それなのに。 冷え冷えとした声色には、覚えがない。]
(146) 2020/09/04(Fri) 23時半頃
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………。 どうして、
[聞き慣れたはずの声が、聞き覚えのない声色を紡ぐ。 それをわたしは、呆然として聞いていた。
ああ、わたしは本当には分かってなかった。 宇宙クラゲは単純に犠牲者を喰らっただけじゃない。 彼らは宿主こそを、真っ先に喰らっていたのだ。]
(148) 2020/09/04(Fri) 23時半頃
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お姉さんは、食料、なんかじゃないわ。 っそれなら!!わたしを食べればよかったじゃない! わたしだって、脳くらいは生身なんだから!
[それだけじゃ食べごたえはなかった、のかも知れないけど。]
………。でも、そうなのね。 モナリザ…いいえ、クラゲさん。
宇宙クラゲさんたちは、みんな、そんな風だったの?
[気に掛かった。他のふたり、も。 やっぱり、あれは全て演技、だったのかと。]
(150) 2020/09/04(Fri) 23時半頃
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コータ、さん……そう。
[一番先に追い出されたやつ、と。 聞いて名を呼ぶ。いいえ、クラゲの名前ではないのだけれど。]
まったく、全然、元の人格もなかったの? お兄さんが、ずっと、優しかったの は……………
…… やっぱり、いいわ。
[聞くのが怖い。わたしは首を横に振った。]
(154) 2020/09/05(Sat) 00時頃
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………。ねえ、「モナリザさん」
今は貴方に聞こえないのかも知れないけど…… でも、聞いて。
あなたが宇宙クラゲさんに寄生されているなら、 わたしたちは今日、あなたを宇宙空間に追放するわ。 クラゲさんの目覚めない、氷の温度に閉じ込めて。
でも……でも、ひょっとしたら。 いつか、猫さんの研究が完成するかも。
モナリザさんと宇宙クラゲさん。 二人を二人に分かつことが、出来るように、なるのかも。
(155) 2020/09/05(Sat) 00時頃
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だから眠って待っていて。 わたし、きっと忘れないから。
[以前語られた、猫さんの夢。>>3:211 きっと文字通りの夢のような話だろう。 実際に出来るかどうかも分かりはしない、夢語り。
それでも、未来が繋がるのならそれは希望だ。 だからと言葉を繋いで、わたしは猫さんを見る。]
ねえ、猫さん。 だからそれまで……わたしを、助手にしてくれない?
[そう願った。*]
(156) 2020/09/05(Sat) 00時頃
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……そ、っか。
ありがとう、クラゲさん。
[その返答に。わたしは、いちど深く頭を下げた。>>158]
(163) 2020/09/05(Sat) 00時頃
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