29 Sixth Heaven
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[果たして、空を飛べるのだろうか]
『世界に従うか 自分に従うか』
[空へ行きたいと、言えるのだろうか]
(-70) 2011/04/20(Wed) 02時頃
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[口を開けば泣き声が零れてしまいそうで。 やっとの事で紡げた言葉は]
……いい、え……知らないより……幸せ、のはず、だから。 ……ありが、と……――。
[か細く途切れ途切れの声。 他者を意識する余裕などなくて、 抱き上げられるがままにフィリップの胸に顔を埋めた]
(190) 2011/04/20(Wed) 02時頃
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/* 一大イベント in 3d。 墓下より葛藤がメインになってきた私達の組。
古い器+過去の管理者の知り合い+狼の設定が融合したような。
(-72) 2011/04/20(Wed) 02時頃
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[部屋を辞した事が解れば、もう泣きじゃくるのを止められなかった。 フィリップの首に腕を回し、ぎゅっとしがみ付く]
いや、こんなのいや……。 一緒に、いようって……好きって、言ってくれたのに……。
[ぼろぼろと涙を零しながら、耳元で告げる]
っ、……フィル、……お願い……。
(196) 2011/04/20(Wed) 02時頃
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管理者に……ならないで……。 このまま、帰って……。 今なら……まだ、間に合う……から。
フィルが私を殺さなきゃ、いけないなん、て……。
そんなの、哀し過ぎる……っ……。
(-73) 2011/04/20(Wed) 02時頃
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じゃあ、……フィルは、どうするの……? あと2年もすれば、私は……ダメになっちゃう……。 その時に、私を……。
[身を離し泣き腫らした目でフィリップを見る。 ぎこちない表情に目を細めると、 眦からまた涙が転がっていく。 震える手で、彼の頬に手を当てた]
……でも、もう遅い、よね。 今帰ったって……フィルはもう知っちゃった……。 どうやったって……フィルを哀しませちゃう。
……どうして。 神様がいるなら、どうして。 私達を愛してくれなかったの……。
(-76) 2011/04/20(Wed) 02時半頃
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それは……っ、……。
[今フィリップがいなくなれば。 きっと、接続されればすぐにでも壊れてしまうだろう。 けれど、遅かれ早かれ死ぬ運命ならば、いっそ。 そう思った、だけど]
……分か、った。 ちゃんと、2人で……決める。
フィルの気持ち……無視しちゃ、ダメだよね……。 ごめんね……ごめん、ね……。
(-78) 2011/04/20(Wed) 03時頃
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マーゴは、フィリップの表情を目にすると、泣きながら首を振った。
2011/04/20(Wed) 03時頃
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[涙混じりに、笑おうとした]
そうだね……神様なんて……もう、いいよね。 だって、世界はちっとも平等じゃないんだもの……。
[だから嫉妬が生まれるのだ。 嫉妬を吸い上げる事、それはすなわち 世界に振り撒かれた理不尽に目隠しをする事と同義で]
大好きだよ、フィル。 苦しいくらい、好きだよ……。 フィルと、ずっと一緒に……いたい……。 フィルと一緒なら、どんなに辛くたって 生きていけるはずなのに……。
(-80) 2011/04/20(Wed) 03時頃
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……ごめん。 もう、言わない……。
まだ……どうしたら良いのか決められない、だけど。 フィルと一緒なのだけは、絶対だから……。
(-81) 2011/04/20(Wed) 03時頃
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うん……。
[強く抱き締められて、胸が詰まりそうになる]
攫って……逃げて、くれるの……? 何処かもっと、違う世界まで。 こんな哀しみのない世界まで……。 もし、行けるなら……。
[例え世界に苦しみが解き放たれたとしても。 再び世界に危険が溢れても]
もし我侭が許されるなら。 私は、フィルと一緒に生きていきたい。 どんな世界だって、構わない。 私達、死ぬために再会できただなんて思いたくないの……。
(-84) 2011/04/20(Wed) 03時半頃
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[綺麗な翠から零れた雫をそっと指で掬う]
道化師じゃなくたって、良いよ。 私にとってフィルは、窓から……外の世界から 会いに来てくれる大好きな人。
[抱き締め返す腕に力が篭る]
……2人で、決めよう。 私達が一番、笑って暮らせる世界を……**
(204) 2011/04/20(Wed) 04時頃
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[翠が零す涙が温かい。 彼が泣くのを見たのは、初めてかもしれない。 2人で静かに涙を流し、やがて]
世界って、まるで檻みたいね……。
[深く息を吐き、向けられた視線の冷ややかさに 哀しげに眉が寄せられる]
……全部、捨てて逃げる事になる。 そういう、事……?
[負の感情を吸い取られている事を知りながら、 未だ犠牲が存在する事を知りながら、 この世界で暮らしていかなければいけない。 それは確かに、あまりに残酷な現実だった]
(-95) 2011/04/20(Wed) 14時半頃
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……いらない。 私、誰かに私の嫌な気持ちを押し付けて生きていくなんて。 きっと、できない……。
[何も知らずに繋がれていったトニー。 そして、これから繋がれていくであろう人々。
それでも、こうして囚われ続け、 最期に待つものを座して待つのは苦しくて、切ない]
(-96) 2011/04/20(Wed) 14時半頃
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ねえ、フィル……大昔に戦争があって、 それで地上には人が住めなくなったって。 言ったよね。
[詳細を話したのは他の人だったかもしれないが]
私……その地上っていう世界に、行きたい。 何もないかもしれない。 生きていけないかもしれない。 でも、そこでなら何の犠牲もなく 自分達のありのままの心で生きられるんだよね……?
[本当の意味での自由。 いずれ訪れる死ならば、ありのままにそれを迎えたい]
いつまでもこんな世界、続けちゃいけないよ……。
[罪を知らずに生きる今の世界の人々は、 自分の力で罪を抑制する術を失ってしまうのだろう。 温室で育てられた果実は、寒さに耐える術を知らない]
(-97) 2011/04/20(Wed) 15時頃
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だから、ねえ、フィル……。 “この世界”の外へ行こう……?
[それはあまりに突飛過ぎる願いで]
それができないなら……。
[冷たい色を湛える瞳を見詰める目が、 拒絶を怖れて僅かに揺れた]
私は、フィルに……殺して、もらいたい。 フィルの記憶の中の、綺麗なままの私で。 これ以上、私が苦しむ姿をフィルに見せる前に。
[他の人に殺させたくないと言った彼。 自分が死んだら、彼はどうするのだろう。 それを背負ってなお、生きていくのだろうか……]
(-99) 2011/04/20(Wed) 15時頃
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[途方もない話。 地上が死滅してからどれだけ経ったか解らない。 辿り着くまでの道も遠く険しいだろう。 辿り着いた先に再生した美しい世界があるなど、幻想にも程がある]
私が、もっと強ければ良かったね……。 ごめんね……。
[もう何度、謝罪の言葉を口にしただろう。 自分の所為で本来自由だったはずの彼まで 巻き込んでしまっていると思うと哀しくて。 明るく振る舞う彼を見詰める灰青は憂いに満ちていた]
フィルは。 私に器をやめさせて、一緒に帰りたい、のね。
[サーカスで彼と一緒に暮らす風景を想像する。 それに甘んじてしまいたくなる気持ちも、ないわけではない]
……私が器をやめたら。
(-104) 2011/04/20(Wed) 20時半頃
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次の器が見付かるまで、世界は。 次の器が見付かったら、その子は……。
[彼の紡ぐ言葉を聴きながら、静かに目を閉じる。 自然発生する負の感情に慣れてしまった自分は、 地上に戻れば心は軽くなるだろうが 同時にきっと喪失感も覚えるようになるのだろう。 そして、喪失感と同時に此処の事を思い出し続ける]
いっそ、何も……知らないまま、だったら……。
[頬から首筋へと滑った手。 ゆっくりと瞳を開き、鮮やかな翠を見上げる]
(-106) 2011/04/20(Wed) 20時半頃
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[途切れがちに紡がれる声に、彼の心中を思う。 穏やかな笑みへと返す表情は何かを堪えるようで]
フィル……。
[声を発すれば、彼の手に喉の動きが伝わる事だろう。 手の温もりを首元に感じながら。 何を思ったか、同じように彼の首へと手を伸ばした。 軽く力を込めて、その脈を手の平に感じるとすぐに 手を降ろし小さく首を振った。 彼のように、微笑む事なんてできなくて]
フィルは犠牲の上を、歩いていける……? 私がもし立ち止まってしまったり、歩けなくなったりしても。 私の手を離さないで、歩いていける……?
[彼の翼は、飛べるのだろうか。 重い枷をはめられた器を引き摺って、なお。 飛んで行く決心が、あるのだろうか]
(-107) 2011/04/20(Wed) 20時半頃
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― 個室 ―
[静かな部屋の中、少年と少女は向き合っていた。 少女の手は力なく下ろされ、 少年の手は緩く少女の首へとかけられている。
少年は、穏やかに微笑んでいた。 少女は、道に迷った子供のような目で少年を見上げていた]
(267) 2011/04/20(Wed) 20時半頃
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……知らなければ、きっと何も変わらなかった。 世界は、今も、昔も、これからも。
[欠けた憤怒の器。 彼らも重い決意を持って市井へと消えていったのだろうか。 何年前かには確かに存在していた、7番目の器達。 それに疑問を抱かなかったのは、何故だったのだろう]
(-121) 2011/04/20(Wed) 21時半頃
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……フィルは、私の空だったわ。
[ぽつ、と話し始めたのは昔の話]
フィルが来るまで、私の部屋の窓はただの背景だった。 フィルが来てから、私は窓から外を見るようになった。 フィルが来るたび、窓から見える景色は変わった。
[首元がすっと涼しくなり、持ち上げられた指先に 何処かで触れた感触が当たる。 一つ、ゆっくりと目を閉じて、開く。 そうして、彼の手からそっと手を引いた]
私は、空をただ見上げる事しかできなかったし。 きっと、これからもずっとそうだと思う……。
[“あの時”も、伸ばした手は触れ合う事は叶わなかった]
(-122) 2011/04/20(Wed) 21時半頃
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……届かない空なら、見上げない方が楽だとすら、思った。
でも……。
(-123) 2011/04/20(Wed) 21時半頃
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― 個室 ―
[取られた手を引いて、背に回す。 そして、ゆっくりと目を閉じると一つ息を置いて]
[先程その指先に触れたその場所へと、そっと唇を寄せた]
(275) 2011/04/20(Wed) 21時半頃
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[触れるだけの、口付け。 それはまるで何かの誓いにように]
空は届かないものじゃない。 いつだって、顔を上げればそこにいてくれる。
[囁く声音は密やかに]
(-126) 2011/04/20(Wed) 21時半頃
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[頬を染めて、恥らうようにさっと背を向けた]
……私、フィルと一緒に、生きる。 それがどんな罪でも。
私にだって……人を愛する権利は、あるはずだから。
(-127) 2011/04/20(Wed) 21時半頃
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[早くなる鼓動を抑え付けるように胸に手を当てると、 背後から強く抱き締められた]
[罪も罰も共に。 どんな時でも彼と無条件に在れる事を想像すれば 綺麗事に過ぎないかもしれないが、 今まで犠牲になった者達の分まで生きようと思えた]
……っ、ん……――。
[強引に横を向かされて驚いて目を開けば、 一瞬灰青と翠がかち合って。 息ごと唇を奪われればみるみる内に頬が染まっていく。 何処を見ていて良いのか解らなくて、小さく睫毛が震え。 そっとそのまま目を閉じた]
(-139) 2011/04/20(Wed) 22時頃
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[口付けとはどのくらいの長さでするものなのか? 白雪姫も眠り姫も、御伽噺の口付けは触れるだけ。 緊張のあまり息を止めたまま、 頭が真っ白なのは照れだけではなかったのだろう。
が、気を遣ってくれたのか ホワイトアウトする前に解放されて 両手で唇を抑えて目をぱちぱちと瞬いた]
(-144) 2011/04/20(Wed) 22時半頃
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― 個室 ―
[何故か酷く赤い顔をして。 口元を抑えながらこくこくと頷いた。 笑うどころではなくて、半ばショートしたままぽややんと]
う、うん……。
[ほとんど話の内容を理解していないのは丸解り。 笑顔を向けられてようやく表情筋が動き始める。 ふわふわと雲を踏むような足取りで、 慌ててフィリップの後を追い駆ける]
(295) 2011/04/20(Wed) 22時半頃
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[フィリップの内心など露知らず。 手を引かれれば顔の火照りが引くどころではなくて]
な、何でフィルはそんなに平気なの……。
[頑として俯いたまま、手を引かれるがままに廊下を歩き出した]
→ 廊下 ―
(304) 2011/04/20(Wed) 23時頃
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……誰かと、き……キス、した事あるの、もしかして。
[むっと湧き上がった感情の名は嫉妬。 しかし、注がれるよりはずっと軽い。 だが、自発的に生じた感情ゆえに内心一瞬はっとした。
そうして、台所の方へ着く頃には 顔も上げられるくらいには平静を取り戻しており。 タオルを受け取ると、台所を覗き込んだ]
ベルナデットお姉ちゃん……? じゃなくて。
[そこにいたのは、フィリップが声をかけたのとは別の人物]
(316) 2011/04/20(Wed) 23時頃
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