171 獣[せんせい]と少女
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[今日は、こんなところに隠れているけど。 昨日は楽しかったなぁ、なんて。
朝食を終えてから広間に向かったら、 思いの外、泥人形たちは苦戦していて。 祈りの堂まで迎えに行ったら、 一緒に包みを抱えるヒナコにばったり。>>1:409]
ヒナコ!わぁ、手伝ってくれてありがとー! すごい、今年はこんなにたくさんあるんだ…!
それ、重いでしょ。あたしも一緒に持つよー。
[去年より数が多かったり、包みが大きかったり。 最後の一つを二人で運び終わる頃には、 厨房ではフルーツタルト作りが始まろうとしていたから、]
(85) 2015/10/11(Sun) 18時半頃
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後で開けて、みんなで分けっこしよーね!
[そう、手を振って、彼女を厨房へ送り出した。
料理のできるクラリッサやヒナコが羨ましいなんて秘密。 一度手伝いを申し出てみたけれど、 何度やっても焦がしたり分量を間違えるので、 今ではすっかり足が遠のいてしまった。
代わりに洗濯や食器洗いが得意になったものの、 こんなので外に出て大丈夫かな…とは今になって思ったりする。
ヒナコを見送った後。 少し手伝ってもらったけど、と照れながら ヴェラとパティシアに勉強の成果を報告した。]
(86) 2015/10/11(Sun) 18時半頃
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[夕方には、ちょっとしたサプライズも。
去年のようにミッシェルとオズワルドが訪ねてきて、 一緒に誕生日を祝ったりもできた。]
あのね、ミッシェルおねえちゃん、聞いて! あたし達、こんなことができるようになったの…
[この一年でどれくらい成長したか、見てほしくて。 色んな先生の手を引いては、力を借りて、 覚えた使い方を片端から披露しようとしてみたり。]
(87) 2015/10/11(Sun) 19時頃
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[去年は、子供っぽいところを見せちゃダメ、と 頑なに背伸びばかりしていたあたしだったけど。
今年はそんなこと忘れたように、 年甲斐もなく抱きついて、たくさん甘え倒した。
今ではすっかり白くなってしまった髪。 一年で更に色が抜けたように思える。
…彼女に残された時間が少ないということを、 あたしは本能的に、悟っていたのかもしれない。]
(88) 2015/10/11(Sun) 19時頃
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/* どうしようかなと思っていた加齢による変化なのだけど、 首にリングの痣、というのを考えていただけに、エフのロルに動揺したのは内緒だ(
どうしようかな、被っちゃうのもアレかな。 小鳥モチーフでも少し考えたけど、ヒナコがいるので却下して、 当初の通り鈴でとも思ったんだけど…
いや、悩むくらいならオズに秘話すればいいことなんだけど! 開始前のかんこさんの様子だと、ある程度は自由かなとも思ったり。 先生の力も、予想してなかったタイプが幾つかあったん(脳みそが単純
(-29) 2015/10/11(Sun) 19時頃
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―回想・死神―
[いつも強気なくせに、その日ばかりは躊躇いがち。 …知ってる。逃げたかったのは、あたし自身だった。
でも見上げたエフの表情は落ち着いていて、>>100 久々に話すのに、良い天気だね、と暢気なもの。>>101
僅かな沈黙ののち謝罪の言葉をかけられれば、]
べ、別に!怯えてなんか、ないもん…!
[思わず返した言葉は喧嘩腰で、 言い訳染みて、全然伝えたことと違っていて、 強く首を振ってから、深呼吸した。]
(118) 2015/10/11(Sun) 20時半頃
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…たしかに、せんせいは、
せんせいが言ってたように、 “死神”――なのかもしれない。
[意を決して、真っ直ぐにエフを見つめながら。 春にここで、彼が呟いた言葉を繰り返す。>>96]
(119) 2015/10/11(Sun) 20時半頃
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…でもね、せんせい。
あたし、せんせいが怖かったんじゃない。 せんせいなんか、全っ然怖くないの。
いっつもお酒飲んで、煙草吸ってて、 二日酔い?で頭痛くて、だらしなくて、 授業は難しい話ばかりで意味わかんないし、 年中、物見小屋でぐうたらしてるし、
[だんだんと早口になりつつ並べ立てるエフの姿は、 なんだか悪口みたいになってきて少し焦ったけれど、]
(120) 2015/10/11(Sun) 20時半頃
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…つ、つまり! たとえせんせいが死神だったとしても!
そんな死神っ、 これっぽっちも怖くないってこと!!
[最後は大声で叫んで誤魔化しながら、 ビシッと左の人差し指を突き付けた。]
(122) 2015/10/11(Sun) 20時半頃
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[指は下ろし、肩で息をしながら。 見つめる瞳は半ば睨み付けるようにして、]
怖くないっ、せんせいなんか怖くない、 あの力で怪我を治してくれるせんせいも、 あたしはちっとも怖くないよ。
…でも、だけど、怖かったの。 あたし、たぶん死ぬのが怖い。 外に出ないまま、何もしないで死ぬのが怖い。
クリスマスの小鳥みたいに、みんなより先に……
(126) 2015/10/11(Sun) 21時頃
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どれだけあたしの命が消えちゃったのか、 …それが。それだけが、怖かったの。
[本当は、ごめんねって伝えたかったけれど。 これ以上口を開いたら泣いてしまいそうだったから。
それだけ告げると唇を強く結んで、エフを見つめた。]*
(127) 2015/10/11(Sun) 21時頃
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/* ト書きと勘違いしてクリスマスをクリス呼びし損ねたなど(
(-46) 2015/10/11(Sun) 21時頃
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/* うっかりすると喋り過ぎる癖をどうにかしたいのです… 一人で会話は成り立たないんだから、少し待つ心を覚えるべき。
最近コアずれ多かったから、独白癖がついちゃってやばいやばい。
(-47) 2015/10/11(Sun) 21時頃
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町娘 小鈴は、メモを貼った。
2015/10/11(Sun) 22時頃
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[言いたいことが上手く纏まらなくて、 いつもどこかで脱線してしまうものだから。
色々と無駄を省いてしまえば、 言いたいことは、とっても単純。>>159
たった一言で終わってしまったエフの総括に、 今度はあたしの表情が固まった。 …うーん、ぐうの音も出ない。>>142]
(203) 2015/10/12(Mon) 00時頃
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[頭を撫でてくれる手は相変わらず優しくて、>>159 色々やれるという言葉に、無言でこくりと頷いた。
――人には絶対に出来ないことがたくさん出来る。
大きな怪我でなければ支障がないことだって、 エフの口から直接聞くことで安心もした。
続いて気遣わしげに尋ねるエフに、>>162 ふっと息をついてから、静かに答えた。]
(207) 2015/10/12(Mon) 00時頃
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クリスは、 ……クリスは、泣いてた。 あたしが、泣かせちゃったの。
でもせんせいのこと、怖がってなんかいないよ。 雀を治してくれたことだって、喜んでたもん。
ただ、あたしが死にたくないって叫んでたから、 それを聞いて、ごめんねって謝ってた。 とりさんは、嫌だったのかな…って。
(208) 2015/10/12(Mon) 00時頃
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ねぇ、せんせいも誰かの怪我を治した時、 クリスと同じこと、考えてる…?
[なるべく使いたくないと言っていたから、 たぶん、似たようなことを思うのだろうけれど。
真っ直ぐ瞳を見つめて、真剣に問う。]*
(209) 2015/10/12(Mon) 00時頃
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/* エフもクリスにお誘いかけると思うんだけど、どうかなー。 と思うので、暫く様子見。
(-83) 2015/10/12(Mon) 00時半頃
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/* エフは私のロルも書かなきゃいけなかったからなー。 たぶん、余計に引き留めてたと思う。
それでなかなか誘いに行けなくて、って感じだったらちょっと申し訳ないな。
(-110) 2015/10/12(Mon) 02時頃
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町娘 小鈴は、メモを貼った。
2015/10/12(Mon) 03時頃
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/* あああああどこから礼を言ったらいいのやら! みんなフォローありがとうありがとう…! こんなところ引きこもっててほんとすみません!
オズワルドの気遣いとアヤワスカの優しさと、何より迎えに来てくれるユージン、全員に全力で感謝したいの心っ
あんましアレコレ書いてもなと思ってたけど、 全力ありがとうモードの時は寧ろもう、他に何も言えないよね…!w
(-137) 2015/10/12(Mon) 13時半頃
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―現在・忘れられた家―
[開け放したままの窓辺から離れ、 再び椅子に、膝を抱えて座る。
誰の声も聞こえなくて、とっても静か。 目を閉じれば、このまま消えてしまいそう…
そんな錯覚に陥りかけた時、一陣の風が吹いて。 舞い込む落ち葉が、文字を紡いだ。>>293]
――――……っ!!
[―――見つけてくれた!
こちらを気遣うような言葉だけれど。>>294 …でも、誰?いったい、誰が?]
(338) 2015/10/12(Mon) 18時半頃
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[風の力を使うといえば、 思い浮かぶのは、ユージンとパティシアの顔。]
…だぁれ?
[急いで窓辺に駆け寄って、辺りを見渡したけれど、 誰かがいたとしても、すぐには見つけられなかったから。 試しに小さく、問いを投げてみて、]
あたしね、最初に迎えに来てくれたせんせいと、 一緒に旅に出ようと思うの。
あたしがいないことに気付いて、 どこにいても、探しに来てくれるせんせい。
[一秒、二秒、…僅かな沈黙。]
(339) 2015/10/12(Mon) 18時半頃
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……でも、そんなせんせい、いるのかな。
(340) 2015/10/12(Mon) 18時半頃
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ねぇ、
………いるのかな。
(341) 2015/10/12(Mon) 18時半頃
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…せんせっ、
――… せんせいっ!
(342) 2015/10/12(Mon) 18時半頃
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ねぇ、ねぇ、
鐘楼の鐘みたいに、大きくもないし! 空飛ぶ鳥みたいに、通りもしないけど!
(343) 2015/10/12(Mon) 18時半頃
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……あたしの声、
聞こえてる…?
(344) 2015/10/12(Mon) 18時半頃
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ユージン、せんせい…、
(-141) 2015/10/12(Mon) 18時半頃
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[最後に、小さく小さく、唇が紡いだ名は。 風に攫われて、自分の耳にも届かなかった。
お願い、お願い、流れゆく風よ。
あたしの声を届けて。 あの人まで、届けて。
…このまま忘れられた子になんか、なりたくない。]*
(345) 2015/10/12(Mon) 18時半頃
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町娘 小鈴は、メモを貼った。
2015/10/12(Mon) 19時頃
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[あたしの興味は、いつもがっこうの外。
朝、鐘楼を鳴らすのも、大きな声で叫ぶのも、 先生の力をどうやって使うか考えるのも、 全部全部、口にするのは外にいる誰かのこと。
…そこに、誰がいるの? ―――知らない。 …その人に、何をしたいの? ―――わからない。
わからないまま漠然と、それを求めていたのは。 あたしが、物事の表面しか見ない子だったから。]
(361) 2015/10/12(Mon) 20時頃
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