29 Sixth Heaven
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[でも、そうか。だから、起きなきゃいけないんだっけ。
…なにがだからなのか、解らないけれど。 それを思い出す事はとても面倒。
だから、いい。 別に。]
(12) 2011/04/13(Wed) 03時半頃
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[シーツの中をを這うようにして隅へと移動する。 時々、動きが止まり、そうして思い出したように再び動く。 転がるでも無く、随分な時間を掛けて移動した身体は ようやくもたりと床へ、シーツごと寝台から滑り落ちた。
ぺたりと座りこんだ身体は、ゆったりとした服の上からでも酷く細い。 肩より上に揃えられた髪は形作る輪郭を隠して、 その顔が一層幼さを増していた。
此処へ来て7年。 その経過した月日を彼は覚えていない。 思い出そうと、しない。
繰り返す日々に疑問を抱かぬまま、 その間、彼の成長はその7年前から停止したままだった。 まるで身体ごと、成長を怠惰に放棄した様に。
――此れが、24の歳を数える青年だと誰が思うのか。]
(13) 2011/04/13(Wed) 03時半頃
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――…あ、
[座り込んだ姿勢のまま、ぽつりと言葉が落ちた。
…ちゃんと降りれば良かった。その方が、楽だったのに。 立ち上がる気がしない。…面倒くさい。 このまま、こうしていよう かな。
そう思考が巡って、…いつもならば停止してしまう。 ただ今日は不思議と「何かがあるから起きなければならない」 という思考まで辿りついて、再び漸く ゆっくりと動きだす。
7年間注がれ続けた“怠惰”が 止められた故。 それに彼が気付く事は、当然のように無いけれども。
…それを繰り返して繰り返して、立ち上がるのは随分と経ってから。]
(14) 2011/04/13(Wed) 03時半頃
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[他のみんなは、…どうしているだろう。 ――だれがいたか、覚えていない けれど。 多分、この部屋の外に出たら、いるかな。
……、…みんな?]
――…、 … ?
[皆、って誰だろう。 記憶する事を、思考する事すら放棄した脳が、少しだけ動いて ――まぁ、いいか。その言葉で、動く事を放棄する。
世界の最深部。 ぺた。ぺたり。 素足が床を叩いて 個室の扉が、ゆっくりと*開く*]
(15) 2011/04/13(Wed) 03時半頃
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― 学園 ―
[いつもの帰り道、並んで歩いていた。見慣れた風景の中歩く異性の友人の顔を見上げる。
―いつの間にか、見上げるような背丈になっていたんだな、と。感慨深く思う。
感傷を振り切るように、足早に歩いて彼を抜き去って振り返る。 彼は、立ち尽くしたまま少し驚いた顔でこちらを見ていた。]
……あたし、ね。決まったの、管理者になること。だから、もう、逢えない、ね。
[彼の驚いた顔が強張る。 首を傾げると、肩に収まっていたおさげがするりと落ちた。]
祝福、してくれるでしょ、友達なんだから。
[彼が、伸ばそうと上げた手を力なく落として頷いた。
―どうして泣きそうな顔をしているのか、理解できなかった。 ―大切な友達の願いが叶えば、自分なら我が事のように嬉しいのに。]
(16) 2011/04/13(Wed) 09時頃
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……あっ。
[不意に吹いた強い風が、お気に入りの帽子を浚って行った。 追いかけようとする彼を呼び止める。]
拾いに行かなくていいよ、もう迎えが来てるから、すぐに行かなきゃ。
[迎えに来た黒服の男を見て、困った表情で言う。 彼はこちらを向いて、なにか言いたげにしていたけど。結局なにも言わずに飛んで行った帽子を追いかけて行った。
それが、彼を見る最後になるのかもしれないのに。 それでも、彼を待たずに出発した。
―友達だから、なにも言わなくてもきっと気持ちをわかってくれると甘えて。
その後、しばらくの間、隔離されて管理者としての養成を受けた。 管理者になる誰もが養成を受けるわけではないらしいから、養成所にはたった一人で居たかも知れない**]
(17) 2011/04/13(Wed) 09時半頃
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牧人 リンダは、メモを貼った。
2011/04/13(Wed) 09時半頃
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/* という事で、 おはよう ございます。
ペラ(♂)です、kairi(かいり)です。 楽しみにしておりました頑張るぞ!
フィリップの相方さんが8年は器の気配なので、 …まさか、先輩がいる、だt…と思いながら しかしならば絡むだけよ!先輩!誰ですか先輩!
しかし養成ギプスっていうと、星飛馬しか想像つかない俺残念…( …まぁ、違うよな…。どんなんだろうか…。
(-0) 2011/04/13(Wed) 10時頃
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― 最深部・寝室 - 接続切断前 ―
[普段よりも深い眠りから覚めた灰青色の目が、 空っぽになった部屋をきょとりと見渡した]
……お姉ちゃん?
[少女は独りでは眠れない。 6つの時分に此処へやって来た時から、ずっと。 幼い子供だったが故、管理者との添い寝が いつの間にか習慣となっていた。
管理者が変わり、第二次成長期を迎えても、 外界に触れず育つ事となった少女から その習慣は中々抜けはしなかった]
(18) 2011/04/13(Wed) 11時頃
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[“保護者”と認識した人間への執着。 それは流し込まれる負の感情の捌け口として 少女が無意識の内に選んだ手段だった。 今の管理者がそれを負担に思い始めてから、 睡眠導入剤で強制的に眠りに就かされている事など、 少女は勿論知る由もない]
お姉ちゃん、何処……?
[ベッドを降りてドアへと向かう。 しかし、ノブは回らなかった。 逆方向へ回しても、がちゃがちゃと音がするだけ。 ぱた、ぱた、と手の平でドアを叩く]
お姉ちゃん? お姉ちゃん!!
[呆けていた瞳には焦りの色が浮かんでいた。 少し背伸びをすれば、ドアにはめ込まれた硝子越しに廊下が見える。 硝子に向かって手を伸ばしても、冷たい感触がするだけで]
(19) 2011/04/13(Wed) 11時頃
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……っ、……――。
[不意に焦りは怯えへと取って代わり、 ばっと背後を振り返る。 そこには今まで自分がいたベッドと、 最初の管理者が作ってくれたふわふわの ぬいぐるみ達が数体転がっているだけ]
[ふるふると首を振り、何かを振り払うように後退る。 ドアに背がぶつかると、そのままずるずると崩れ落ちた。 掻き抱くように胸元でぎゅっと衣服を握り、 ぺたりと座り込んだまま口元を震わせる]
いや、独りはいや……。
[這うようにベッドへと戻ると、 ぬいぐるみ達を掻き集めて抱き締める。 背を丸めて、自分の胸の内に閉じ込めるように]
(20) 2011/04/13(Wed) 11時頃
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[否、見る者によっては何かから それらを守っているようにも見えただろう。
まるで“あの時”のように……――]
(-1) 2011/04/13(Wed) 11時頃
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どうして、私は独りなの……?
[柔らかなぬいぐるみを抱えたまま枕に顔を埋める。 泣いているような、呻いているような、 どちらともつかぬか細い声が漏れ聞こえる。
爪の切り揃えられた小さな手は、 いつしかぬいぐるみの首をぎゅっと 締め上げていた……――**]
(21) 2011/04/13(Wed) 11時頃
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―とある修道院―
よ、い、しょ、…っと。
[ひょこり、ひょこり。移動する度、不恰好に身体が大きく傾いだ。 右の足を引き摺りながら、そう広くは無い集会所を丹念に清掃する。 汚さないよう裾を上げ、素のままを晒す足には、太腿から足首に至るまで大きく引きつったような傷痕。幼いころについた傷は、感覚を失わせる位に大きなもの。
このご時世。自由の利かない足と孤児の出で縁も何も持たない身では、働き口も見つからない。 半ば転がり込むように、見習い修道士の名目で世話になっていた。]
[足が理由で、托鉢や労働は免除され、修道院内の雑務を主に担っている。それでもごくごく簡単なものばかりで。 ある種の特別扱いを受けているきらいもあるものの、テクノロジーのおかげかこの場所の性質か。周りからのやっかみやら蔑みやらは殆どない。
青年自身も、この現状をただ有難く享受している。 そう。それは、有難い事でしかないのだ。]
(22) 2011/04/13(Wed) 11時半頃
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……ふう。 後は皆さんが帰ってきたらご飯の支度、と。 あ、郵便屋さん!こんにちは、いつもご苦労様です。
[掃除もあらかた終わり、一息ついて。 姿を見せた馴染みの郵便屋に笑顔でぺこりと挨拶をすれば、 差し出されたのは自分宛の郵便物>>#4。 シンプルな、白い封筒。差出人は――……。]
……僕宛、ですか……?
[その内容に見当もつかず。 まだ封は開けぬまま、差し出した手の持ち主を見て、 不思議そうに首を傾げた。**]
(23) 2011/04/13(Wed) 11時半頃
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/* 指さし確認! ムピーで入村。そして希望は村人! わはーい、宜しくですです。
ついかっとなって足が不自由にしてしまいましたが、素で忘れそうなのでしっかり覚えておかないと…。← うん、まぁ、弱者だし。相方さんもハンデ持ちですし。とか。
同村する皆々様、特に相方のフォルトさんよろしくですよ…!
(-2) 2011/04/13(Wed) 11時半頃
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/* 今回の目標は、大人しい子です。よわよわ。 …ついかっとなってまた暴れないように しない と。
とりあえず、修道院ニートです。
(-3) 2011/04/13(Wed) 11時半頃
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―町外れの教会― [祭壇に一人の男が偶像を背に立っている。 偶像の後ろにある小さな窓はステンドグラス。 日の光が注ぎ込んでいて、逆光になるため 男の表情はよくわからない。 教会を訪れる人々は以外に多い。 今日も]
幸せを感じたとき 誰かに感謝したくなったとき 思いを向ける先がわからなければ 主のもとへいらっしゃい。 この地を与えてくださった神へ感謝を――
[穏やかに話しかける声が静かな聖堂に響く。 彼を、偶像を見上げていた女性は深く頭を垂れた。 そして顔をあげ、”また話を聞いてくれますか”と男に問う。 少しばかりの沈黙の後、男は首を振った]
(24) 2011/04/13(Wed) 11時半頃
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残念ですが…… 私は主に与えられた任を全うすべく、行く場所があるのです。 私の代わりは直ぐに派遣されてくるでしょう。 何も心配はいりません。
[幾らか其れを誇らしく思う口調。 祭壇より離れ、女性の傍へと近づくと 両腕を広げて彼女を優しく抱きしめる]
慈愛の抱擁を貴女へ。 私には、祝福を下さいますか?
[ローマンカラーを着け、スータンを着用している男の手を取り 女性はそっと口付けを落とす]
――有難う。 ところで……知っていますか? さようなら、というのは”左様なら”と言うのです。
(25) 2011/04/13(Wed) 12時頃
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[ゆっくりと拘束を解き、牧師はまた祭壇へ。 窓から注ぐ光を背に受け、女性を振り返ると 柔らかな声音で先を紡ぐ]
主よ、あなたの望みが”そうであるなら” 私はこの別れをも受け容れましょう。 ……さようなら、 。
[優しく名を囁かれた彼女は目頭を押さえる。 いつも此処へ訪れる彼女は知っていた。 男には妻も、生まれたばかりの子供も居ること。 彼に与えられた任は知らずとも、 此処を離れねばならぬと言う事は―― そう、男を思った故のしずく。
男は数年前に修道院から派遣されてきた、この街の牧師だった。 名をチャールズ。 祭壇には封を切られた手紙>>#4が置かれていた**]
(26) 2011/04/13(Wed) 12時頃
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/* まともすぎてかゆい
ここから真実知って狂ってゆく予定ですん。 うへへ 色欲って 限界とかいらないよね?
(-4) 2011/04/13(Wed) 12時頃
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>>チャールズ様メモ 大事なことなので、二度謂いましたwwwwwwwwwwwwwwww
…まだ始まったばかりだと謂うのに 何故こんなにも色気があるのですか。 流石です。
もしかしなくてもチャールズグラ好きです。
(-5) 2011/04/13(Wed) 12時半頃
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―とある書斎にて― [時計。秒針。 チク・タク・チク・タク 鳴る。規則正しく。 チク・タク・チク・タク
捲る。資料を繰る音。 滑る。金色のペン先。 デジタル化の進んだこの時代に、 男は万年筆を使い筆記することを好んだ。
きっちりと釦を上まで留め、ネクタイを締めた姿は 彼の生真面目そうな雰囲気をさらに際立たせていた。 くすんだ金色の髪が輪郭を縁取る。 黒縁の眼鏡の奥で、藍色の眼が小さく動き、 資料とノートを行き来する。
10時55分。 銀色の腕時計、白い文字盤に視線を落とし、男は顔を上げた。]
(27) 2011/04/13(Wed) 12時半頃
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そろそろか。
[だれもいない部屋の中で、男はひとり呟いた。 背もたれに体重を預け、封を切られた 手紙を手にした。>>#4 そこには名前が記されている。
スティーブン・エドワード・クレスウェル (Steven Edward Cresswell)
それは彼の名前。 1つ息を吐くと手紙を机の上に置き、 先程まで目を通していた資料を見た。 彼の几帳面な字がびっしりと並んでいる。 その中に幾度か出てくる人名。Gilbert. スティーブンは、眉を寄せた。]
(28) 2011/04/13(Wed) 12時半頃
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……ギルバート。何故。
[死んだ友人の名をスティーブンは呟き問いかける。 答えなど在るわけがない。 もう彼はいないのだから。
ギルバート。 彼は「世界」からとある使命を帯びて 研究室から去っていった。 その日の笑顔を、スティーブンは今も憶えている。
だが。
幾年か過ぎ。 戻ってきた彼は、変わっていた。 問いかけても何も答えない。 笑う顔も、曖昧な、誤魔化すような様子で。 問いかけても。問いかけても。 彼は何も答えなかった。 ただ時折、酷く思いつめたような顔をして。]
(29) 2011/04/13(Wed) 12時半頃
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[「スティーブ、俺は」
一度だけ、ギルバートが何かを言いかけた事がある。 結局彼は「なんでもない」と首を振ったのだが。
その夜、彼は 自ら命を絶った。
丁度、珍しく犯罪の増加が 見られた時期だった]
(30) 2011/04/13(Wed) 12時半頃
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