88 めざせリア充村3
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―― →制御室 ――
[キーでセキュリティを解除する。 踏み込んだそこは、地下の奥の小さな部屋。 立ち入りが禁じられているその部屋の中に足を踏み入れ 無言で目的の場所まで歩く。]
………………
[唇が紡ぐ名前は一つだけ。 ここでならその名を呼ぶことができる。]
(166) 2013/06/23(Sun) 15時半頃
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――カリュクス
[答えない白い顔を覗きこみながら。 彼女の名前を呼ぶ。]
(*12) 2013/06/23(Sun) 15時半頃
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[背後で扉が開く音がする。>>201 振り向かず、そこに佇んだまま。
名前を呼んで近づいてきたポプラを見下ろす。 それから視線はカプセルへと戻る。 二つは同じで別々のもの。]
(212) 2013/06/23(Sun) 19時頃
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[いつ起きてくれるのだろう、とそれだけを。 彼女の姿を見るたびに思う。
やはり手紙は書いておけばよかった。 あの時の想いと今の想いが、同じなのか異なったのか。 そんなことも自身では分からない。]
……カリュクス
[呼びかける先はカプセルであって、 隣にいる小さな擬体ではない。]
(*14) 2013/06/23(Sun) 19時頃
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[袖を引かれて視線はもう一度傍らにいるポプラへと。 いつもの行為だったから、何も考えずにポケットに手を入れて。 桃の包紙につつまれた飴によく似た砂糖菓子を取り出した。]
……ほらよ。
[包紙を解いて、ポプラの口元に持っていく。 唇があけば、その中に押しこんで。 手があけば頭を撫でてやろうとして、その手は途中で止まった。]
(*17) 2013/06/23(Sun) 20時頃
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[本当に撫でたいのは誰なのだろう。 飴をやって甘やかして、慈しみたいのは。]
(*18) 2013/06/23(Sun) 20時頃
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[首を傾けたポプラに声をかけることはなく。>>*19 その手は彷徨いながらも、そっと彼女の頭の上に置く。
結局何もかも中途半端でしかなくて。 それが余計に困らせているのだろうけれど。]
――……
[やはりその名は呼べなかった。]
(*20) 2013/06/23(Sun) 20時半頃
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[呼べば認識してしまうだろう。 彼女が「ポプラ」であって「カリュクス」ではないことに。 もしもそう思うようになってしまったら、 いつかカリュクスが目覚めた日に、ポプラを失うことになる。
そんなことは耐えられなかった。 だから、ポプラの名など呼べるわけがないのだ。 あくまでもこれは擬体だから。 ポプラという生き物は存在しないから。
そしてこれをカリュクスと呼んでしまえば―― なんだか、これ以上彼女を待てない気がしてしまっている。]
(*21) 2013/06/23(Sun) 20時半頃
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/* エロ本なんか隠すか。 可愛い娘とかに見つかったら困るだろうwww
(-126) 2013/06/23(Sun) 21時頃
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/* おいこらモニカww
(-129) 2013/06/23(Sun) 21時頃
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ああ、悪い悪い。
[ばたばたと手を動かしたポプラに謝って。 乱暴に頭を撫でていた手を引っ込めた。]
もう一つ食べるか?
[機嫌を取るようにポケットから飴を出す。 先ほどと同じ桃色の包紙を開いて、砂糖菓子を口へと持っていく。 彼女が何も言わないのに食べ物を与えるのは、 話題をそらしたい時だとばれているだろうけど。]
――掃除は進んでいるかねぇ。
[診察室が荒らされているとは知らず、 ぽそりとそんなことをいって、意識を区切った。]
(*23) 2013/06/23(Sun) 21時頃
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/* エロ本って断定されとるwwおいww
ちげーよ、それたぶん産婦人科の本だよ。 オスカーにはエロ本に見えただけだよ。
(-138) 2013/06/23(Sun) 21時半頃
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[パッとモニターがついて、診察室が映し出される。 ちょうどモニカが黒いあいつを見つけたところだっただろうか。>>261 傍らにいたオスカーはちゃっかりエロ本を読んでいる。>>265]
あー……懐かしいなあれ。 何年前だかに、どうしてもって頼まれて密輸した。
[ある程度の年がいった男子の被験者だった。 本来ならその類は厳しい規制があるのだけれど。 内緒にするという条件付きで。
……で、問題はどうして診療室にあるかなのだが。 もしかしてあそこ隠し場所にしてたのか。やるな。]
……元気にしてるかね。
[幸い彼の名前はまだ報告されてこないから、 きっとどこかで生きている。]
(*25) 2013/06/23(Sun) 22時頃
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/* ……えっ。えっ>>*26 俺は何で抜いてるのwww 想像かwwそれとも電子媒体でもちゃんと準備してるのかww
まさかもう役に立たないなんてことは(
(-148) 2013/06/23(Sun) 22時半頃
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[男は皆通る道だ、頑張れ。 とかなんとなくオスカーにエールを送ってみたりする。
ポプラが視線を送ってきたいたが>>*26 まったくもって痛い腹ではないので平然としていた。 ちなみに黒いあれにそっくりなモノは、 何かの折に誰かが入手していたものをいたずらに使って 没収とかしたような気がする、そんな遠い昔の話。]
ああ、男同士の秘密ってヤツだからな。
[ポプラの言葉には笑ってそう返し。 ナユタが雨を呼んでいるのを見て、おおと手をたたく。>>281 チアキも似たような事を。>>284 お前ら。隠し通せる限界をしっとけ。]
……能力、は禁止なんだけどなぁ。
[報告するなよ、とポプラに笑いながら言った。]
(*27) 2013/06/23(Sun) 22時半頃
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使っちまう気持ちもわかるんだがな……
[昔はもっと厳しかった。 こんな楽しい幸せな使い方ではなくて、 もっと直接人を傷つける方法をとることも多かった。
思い出してミナカタの目が暗い色を帯びる。 仲裁に入り双方をなだめるのも、 責任を取れと言われ折檻を受けるのも ほとんど自身の役割であったから。]
ま、なんとかしてくれ。 頼んだぞ。
[ぽむりとポプラの頭を撫でた。]
(*29) 2013/06/23(Sun) 23時頃
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[ゆらゆら揺れるポプラを撫でる手に能力は込めない。 生身ではないから効果がない。
能力なんてない方がよかったと、あの頃は呪ったけれど 今はあっても悪くなかったとそう思える。
――願わくば、彼らもそう思える日が来ると、いい。]
じゃあそろそろ戻るか。 お前はもう少しここにいる?
[ポプラに尋ねる。 一緒に行く、と言われれば抱き上げて歩いて行くし 残ると言われれば一人で地上へと戻るつもり。]
(*31) 2013/06/23(Sun) 23時半頃
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/* おっと忘れる前に 98 チアキ 66 オスカー 58 ソフィア 57 志乃 50 モニカ 48 ナユタ 43 ヤニク 26 ライジ 16 リッキィ 1 ケイト
(-169) 2013/06/23(Sun) 23時半頃
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―― →廊下 ――
[地下からゆっくりと戻ってくる。 腕には小柄なポプラを抱いて。
地上につけば彼女に降りるかどうかを尋ねて。 そのままでいいと言えば抱えたまま、 掃除が行われている建物の中を歩いて行く。]
「あらセンセ」
[ふらりと目の前に現れたのはヨーランダだ。 やはり掃除はしてなかったか。]
暇そうだなヨーランダ。 面白いことでもあったのか?
[尋ねると彼女はふふと笑って。 内緒と言わんばかりに唇に指をあて走っていった。]
(312) 2013/06/23(Sun) 23時半頃
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/* >>336 ちょおぉおおお⁉
しかしケイトは選択肢が健全だな…
(-192) 2013/06/24(Mon) 00時半頃
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― 手記No12 ―
x月x日、今日は志乃とケイトがクッキーを作るという。 火を扱わないだけマシだろうが心配なので こっそり監視を頼んで二人で見ていた。
危なっかしいがなんとなかった模様。 志乃もケイトも丁寧だからきちんと出来ていた。 形は少々いびつだが悪くない。
「おいしい?」と聞いてもらって答えたが 本当は味など分かりはしなかった。 こうやって大きくなっていくんだろうか。 志乃なんて、少し前は棚に届きもしなかったのに。
またつくってくれると良い。
(-194) 2013/06/24(Mon) 00時半頃
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―― 診察室付近 ――
[ポプラを脇に抱えたまま根城へ向かって歩いて行く。 ケイトの悲鳴はぎりぎり聞こえないぐらい。>>356 もっとも傍らにいる小さな妖精は、 耳に聞こえなくてもきっちりと感知しているだろう。]
……ケイト、か。
[ポプラにその旨を言われれば歩みを早める。 診察室についた時には、誰がそこにいただろうか。**]
(376) 2013/06/24(Mon) 17時頃
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―― 診察室 ――
[オスカーに説明を受けて、診察室の中へと入る。>>377 机や周囲は気もとめず、カーテンを開けるとケイトがそこにいる。]
おいケイト、大丈夫か。
[ぺしりと軽く頬を叩いて名前を呼ぶ。 悪いな、と一言断ってから彼女の手を握った。 ゆっくりと鎮静をかけながら、柔らかい髪の毛を撫でる。]
大丈夫、大丈夫だ。
[それはケイトへなのか、傍らのオスカーへなのか、自分へなのか。 わからないけれど何度か同じ言葉を繰り返す。]
(411) 2013/06/24(Mon) 22時頃
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まあとりあえずはここで休んでいけ。 ねんのために熱でもはかって――?
[カーテンはうっすら影ぐらいなら透ける。 その向こう側、人影があった。>>418 自分で気がつかなくとも、ポプラが教えてくれたかもしれないが。
誰だろうと思いながら、カーテンの隙間から顔を出す。]
チアキ、どうした? ……ああ、座ってろ。なおしてやるから。
[解けた包帯を見て何となく察した。>>417]
(423) 2013/06/24(Mon) 22時半頃
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[オスカーの言葉には目を細める。>>427 自我を持ってそれほど時間がたっていなくとも、 オリジナルの記憶はなくとも、 彼は人の痛みや寂しさがわかるのか。]
いい子だなお前は。
[ぽん、と頭に手をおいて、くしゃりと撫でる。]
じゃあ、ちょっとケイトのことは頼む。 チアキが来てるから、手当してくるわ。
(434) 2013/06/24(Mon) 23時頃
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[そう言ってカーテンの外へと。 チアキがまだいれば、自分用の椅子に座らせて、 彼の前に膝をついて包帯をほどきながら傷を診る。]
ああ、そういや可愛いプレゼントありがとうな。
[ぬいぐるみについて礼を言う。 チアキは悪戯のつもりかもしれないけれど、 自分にとっては大切な贈り物だ。]
(435) 2013/06/24(Mon) 23時頃
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忙しいってわけじゃない。
[ほら、と足をブラブラさせるチアキの傷の上に もう一度ゆっくりと包帯を巻いていく。 プレゼント、という言葉に首をかしげたのを見て>>450]
ぬいぐるみ。ああいうのいいな。
[良い記念になる、とは口に出さないけれど。 一つでも思い出は多い方が良いから。]
ああ、ケイトがちょいと調子悪そうでな。 オスカーが見ててくれてる。 ――よし、こんなものか。
[先ほどよりも気を使って包帯を巻き直す。 もう解かないように、と笑いながら念を押す。]
(455) 2013/06/24(Mon) 23時半頃
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[解ければ来る口実になるなら、 いくらでも解いていいのだが。 さすがにそれは甘やかしすぎている気がした。]
ま、下手に自分でなおすよりは来い。 巻き直しならいつでもしてやる。
[少し考えた末、ぎりぎり許容範囲のような言葉を。]
(-269) 2013/06/24(Mon) 23時半頃
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/* >>466にすごいショックをうけたww
いやまぁ、一回りぐらいしたの少年少女にデレデレしてるので、確かに変態かもしれない。安全な変態だが。
(-277) 2013/06/24(Mon) 23時半頃
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―― 研究所扉前 ――
[彼女はいつものように毅然とした態度でそこにいる。 もう何年もそうだったように、凛と顔をあげて。]
「世話になったわ、って一応言ってあげるわよ、センセ」
[見上げてきた水色の目。 流れる灰の髪に手を伸ばし、一度撫でると額に一つだけ口付けを落とした。 何をするのよ、と罵られてもかまわなかったが。]
「……ロリコン」
[容赦のないその言葉には小さく笑って、彼女の柔らかく長い髪を乱す。]
気をつけろよ、お前は身体が弱いんだから。
[否定の言葉は笑って流し、彼女の髪からも手を放す。 ここから先の扉が開けば、彼女は外へと出ていく。]
(*33) 2013/06/25(Tue) 00時頃
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