193 ―星崩祭の手紙―
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
エピローグ
終了
/ 最新
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
全て表示
|
[1つ。 最後に残されたそれを開くと、ごく薄く、酸の匂いが、した。 滑らかな紙は少し厚く、しなやかな弾力と張りを彼女の手に伝えてくる。 お世辞にも丁寧とは言い難いその文字を、彼女は少し眉根を寄せながら、辿り始めた。]
(103) hakutou 2016/07/23(Sat) 00時頃
|
|
[そこにしたためられた内容は、強い痛みを伴うものだった。 最期の文、そう書き残す送り手は、全て覚悟の上、なのだろうか。]
……ごめんなさい。
[嗚呼、これは、私などが受け取って良いものではなかったのだ。 助けを求めていた。 受け取ったのが私でなければ、この送り手は、あるいは救いの手を得られたかもしれない。]
ごめん、なさい。 私には、助けられない。
[すぐ近くの小さな手すら、掬い上げてやれない私には。 キカというらしい送り主の手は、どうしようもなく遠い存在に思えた。]
(104) hakutou 2016/07/23(Sat) 00時頃
|
|
[カタリと、音を立ててチップが落ちる。 机の上で1回だけ跳ねたそれは、薄暗い部屋に小さな光源を与え、女性の姿で話し始める。
らくらく惑星育成キット。 幾億もかかる星の一生を、たった4日で見せてくれると、事細かに説明するその声は、膜が張ったように、くぐもって聞こえた。]
(105) hakutou 2016/07/23(Sat) 00時頃
|
|
[5つのカプセルを抱えて、彼女は送信機へ向かいます。
お手紙を送れるのは、きっとこれが最後。
少し寂しい気もしますが、カプセルたちを見送れば彼女は前を向いて歩き出しました。
何故か、BARとは逆方向に。
一体どこへ行くつもりでしょうか。]
(106) dix73 2016/07/23(Sat) 00時頃
|
|
[辿り着いたのは小さな墓地。
十字に括られたパイプが疎らに立ち並んでいます。
彼女はそのうちのひとつの前にしゃがみ込みました。
そう、彼女の父親の。 私の。 魂の抜けた肉体が眠るお墓です。]
(107) dix73 2016/07/23(Sat) 00時頃
|
|
[彼女の唇が動きます。]
(パ パ)
(ここに いるの?)
[いいえ。
私はそこにはいません。]
(108) dix73 2016/07/23(Sat) 00時頃
|
|
[私は、私は]
『私はここにいるよ。』
[その音は。声は。
ミツボシの、声帯のない唇から確かに響きました。
彼女は、辺りを見回して、喉を押さえます。
ぱくぱくと、口を動かす彼女の口からは再び音は出ませんでした。
けれど、彼女は、心を、胸を押さえます。
そう、私は]
(109) dix73 2016/07/23(Sat) 00時頃
|
|
[パパは
確かにそばにいてくれたの。]
(ありがとう、パパ。
大好きよ。)
[私は唇を動かした。
一度失った私の肉体は目の前のお墓の中に。 パパの肉体と一緒にある。
だけど、私はここにいる。 私の魂は、この機械の体の中にある。
そして、ずっとパパと一緒にあった。]
(110) dix73 2016/07/23(Sat) 00時頃
|
|
[『泣かないで、ミツボシ。 パパは空の向こうに行くだけだから。』
それがパパの最後の言葉。 それがまた、今、胸に鳴り響く。
涙の流れないガラス球から、一粒なにかが溢れ落ちると、
再び聞こえることはなかった。]
(111) dix73 2016/07/23(Sat) 00時頃
|
|
[だけどね、私、寂しくないわ。
私は星空を見上げる。
いつかきっと、巡り巡ってまた会える。]
(112) dix73 2016/07/23(Sat) 00時頃
|
|
[遠くないうちにきっと会える、あなたとあなたの娘。 湖の上で暮らす自然豊かな星の、あなた。 空気に溺れた星に住む、妹と暮らす、あなた。 藍色の星で歌う、たいせつなひとと暮らすあなた。 獣人たちと暮らし、お父さんを待つ、あなた。 星を飛び回る、明るいあなた。 どこかまだ知らない星の、あなた。
空の向こうの、あなた。]
(113) dix73 2016/07/23(Sat) 00時頃
|
|
[あなたにあえる、その日まで。
私はここで踊りを踊って、待っている。]
(114) dix73 2016/07/23(Sat) 00時頃
|
|
/* 締め、た…! あとはゆるゆる見守るしせい…!
ミツボシの体にミツボシのチップと親父のチップが入ってる件は細かい設定あるんだけどやたら薄暗くなるから割愛した…
(-310) dix73 2016/07/23(Sat) 00時頃
|
|
/*
か、書き溜めたらながくなったー。 ゆるゆる投下するけど、エピでもらった手紙の反応は、あやうい。
(-311) noir 2016/07/23(Sat) 00時半頃
|
|
― 調査船島:港湾 ―
[空へ、宙へ昇り、小さくなり、消えて行く無数のカプセル]
[行く先はそれぞれ別の、どこかの誰かのところ。 行く先々で、きっと誰かの小さな幸せになる為の、小さな心の旅人たち]
[何処か幻想的な光景をぼんやりと眺めていると、 背後から、わぁ……っと、歓声が沸いた]
――……う、わぁ。
[振り仰ぎ、「すげぇ」と口元だけで呟く]
(115) noir 2016/07/23(Sat) 00時半頃
|
|
[青と紫と少しの紅が入り混じる宵闇色の空。 まだぼんやりと白く並んだ二つの月と、微かに光る小さな星々]
[いつもの光景、いつもの、どこまでも続くかのような水平線。 その水平線の端から、ぶわりと光が沸き立ち、空を翔る]
……金色の滝みたいだ。
[星が崩れゆく波のように見えるから、星崩祭。 金の波は、金の滝は、空と水面を翔け、泳ぎ。縦横無尽に視界を染め上げてゆく]
[まるで、奇跡のような光景だった]
(116) noir 2016/07/23(Sat) 00時半頃
|
|
[肩に置いた機械仕掛けの小鳥に見えるよう、小さな頭を宙へ向けてやる。 愛らしい声で「ぴゅいっ」と鳴いた小鳥の無機質な瞳にも、この光景が映れば良いと思った]
(117) noir 2016/07/23(Sat) 00時半頃
|
|
/* ミツボシの締めがとってもすてき…… 素敵でせつなくってあったかい。
(-312) かの 2016/07/23(Sat) 00時半頃
|
|
[前夜祭として行われる文流し。 実際には星崩祭が終わるまで、宇宙カプセルの遣り取りは可能らしい。 返信用のカプセルの内蔵されていない、やや小振りなカプセルを売る店が幾つか見える]
[他の船や島の事までは分からないけれど、調査船島の売り場では島特有の文化という事でか潜水艦型のカプセルを良く見掛けた。 やはりここでも潜水艦型が人気なのか既に品薄のようだった]
オネーサン、そのカプセルちょうだい。 あーっと、もうちょい大きい……そうそれ。
[残っていたカプセルの中から、男の両手にやっと収まるか収まらないか程度の大きさのカプセルを幾つか。 デフォルメされた花弁の多い花を模ったカプセルを――妙に少女趣味に見えてどうかと思いながら――購入した]
(118) noir 2016/07/23(Sat) 00時半頃
|
|
[桃色の薔薇を模ったのだろう玩具のような小振りのカプセルの中。 手紙と贈り物が、ぎゅうぎゅうに詰められている]
(-313) noir 2016/07/23(Sat) 00時半頃
|
|
鉄クズヤードのお姫様 ミツボシへ
返事と綺麗な海の絵をありがとう。 ちゃんと手紙が届いてたことと、喜んでもらえたこと、返事をもらえたこと。 みんな、ぜんぶ、すっげー嬉しい。
チーズは湖面クジラや星牛から作れるからうちの星にもあるけど、宇宙鼠はこっちじゃ食べられないみたいだ。 そうだ、絵の中の女の子がミツボシなのかな。 あの子がドレスを着て踊ったらすごく綺麗だろうなー。
宇宙鼠ジャーキーも食べてみたいし、ミツボシが踊るところも見てみたいし、 いつかそっちのバーに行けたらいいな。
……って言っても、うちの星の技術じゃ俺が爺になっても難しいだろうから、こっちの『おいしいもの』を少しだけ送るな。
(-314) noir 2016/07/23(Sat) 00時半頃
|
|
あ、そうそう。
人に訊いといてアレだけど、俺の『大切な人』は家族なんだ。 今は一緒に暮らしてはいないけど、これからは家族を大切にして、 んで、そのうち出来るだろう特別な人も、いっぱい大切にしたいと思うよ。
でも今回の星崩祭は、残念ながら大切な人とは見られないかな。 残念だから、他の星のやつにもミツボシのお祈りパワーお裾分けしておいた。
ミツボシが、いつか大切な人と笑いあえるように。 ミツボシに、大切な人がもっといっぱい、ずっと出来るように。 俺のじゃお祈りパワー弱いかもしれないけど、お祈りしておくな。
じゃあ、良い星崩祭を!
――湖の星より ナユタ
(-315) noir 2016/07/23(Sat) 00時半頃
|
|
[色気の無い白地の紙と黒のインクの手紙。 その中にエフに送った時と同じく「お祈り」の文字の横に三つ、星を象ったマークが黄色のインクで描かれている]
[それから、馴染みの店で毒見と称してサービスされた、星型の果実を透明な飴で包んだ黄金色の菓子。 食べればしゃりっとした触感と酸味が甘い飴と絡み合う絶品なのだけれど、これは食べる事を必要としない『人』を知らない青年の手落ち]
(-316) noir 2016/07/23(Sat) 00時半頃
|
|
[もうひとつ]
[小さな小さな凸凹とした突起を持つ、生まれたての星のような砂糖菓子を閉じ込めた小瓶。 色取り取りのこれは、出店で買ったばかりのもの。 ミツボシのマークに似て見えたから、きっと見ているだけでも喜んでくれるだろうと思って]
(-317) noir 2016/07/23(Sat) 00時半頃
|
|
/* 灰など、全て読んでおりますがお返事できていなくて本当に申し訳ないです。 アマルテアさんのお手紙の拾い方とても素敵で嬉しいです。嬉しい。
(-318) hitoyo_ 2016/07/23(Sat) 00時半頃
|
|
うーん、さっすがに小さい
……な、これは。これは無理だ。
[もう一通を送ろうと桃色お花畑なカプセルを開いてはみたものの、容量に対し、如何せん中身が多過ぎた。 四苦八苦しているうち、手元で紙袋ががさりと音を立てる]
――ああ、これがあったっけ。
[手に提げたままだった袋を持ち上げ、少し重いそれを取り出す]
(119) noir 2016/07/23(Sat) 00時半頃
|
|
[湖底で無人探査機『R0-MBα』が引っ掛かって――もとい、発見したのは、大量のカプセルだった。 何年前のものだろう、昔むかしで始まる御伽噺の時代のものかもしれない、カプセルの山。 中身が入った物から空の物まで、まだ調査しきれてはいないけれど、祭り明けはきっと残業の日々が待っていることだろう]
[最初にR0-MBαが見つけたカプセルは、同じ時代の物だろうという事だった。 一見して空のカプセルは、資料的価値は低いだろうと発見者である俺に押し付け――もとい、調査部から俺が譲り受けた。 調査班に渡す前にと思い泥と汚れを落としていたのに、無駄骨を折った気分だ]
(120) noir 2016/07/23(Sat) 00時半頃
|
|
[ともあれ汚れを落としたお陰で、調査班に比べれば文化史の素人同然の俺にも一つ分かった事がある。 現代の潜水艦型のカプセルと湖底から引き揚げたカプセルは良く似ていると思ったけれど、これは全くの別物だ。 螺子の細部に至るまで緻密に組み上げられたカプセルは、現代の形だけを似せたものを遥かに超えた技術を以って作られたもの]
[そして何より、そもそも模している乗り物が、違う。 一見すると良く似た形をしているけれど、 ずんぐりとした舟のようなボディには、潜水艦には無い羽のようなパーツと噴射孔のようなパーツが付属されている]
(121) noir 2016/07/23(Sat) 00時半頃
|
|
うーーーーん…… まぁ、これでいっか。うちの星の物なのは間違いなさそうだし。
[時代はかなり違うけれど、それは些事だろう]
(122) noir 2016/07/23(Sat) 00時半頃
|
|
[返信用と思しきサイズの宇宙船のような形のカプセル。 古めかしいデザインのカプセルの表面には、取り切れなかったのか緑色の藻が少しだけ付着している]
[開くと手紙と贈り物が、ぱんぱんに詰め込まれている]
(-319) noir 2016/07/23(Sat) 00時半頃
|
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
エピローグ
終了
/ 最新
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
トップページに戻る