265 魔界娼館《人たらし》
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[ 気だるさを湯にとかす中、突然に語られた物語は、"君"が主人公だった。 部屋を訪う際に、伺候の真似事をしたように、また何かの役を演じろというのかと思っていたが、どうも勝手が違う。
それは作り話ではないと、わたくしの直感──あるいは存在しない記憶がさざめいた。
"彼"は罪を告白し、だが、悪びれた様子は欠片もなく、己の計画で語りを結ぶ。]
(-339) enju 2019/05/21(Tue) 12時頃
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[ 魔物に、是非を問うのは無駄なのだろう。 「欲しいと思った」 それ以上の動機も配慮もありはしないのだと。
"彼"と視線をあわせず、湯を注ぎ続ける獅子の口を見る。]
…その国の民は、守られましたか。
[ 記憶にはないだろうその答えをのみ、求める。*]
(-340) enju 2019/05/21(Tue) 12時頃
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[何故、との問いも非難も口にせず、彼は民の安否のみを訊く。 世が世なら、良い王になっただろう。民に慕われるような。]
さあ? 興味はなかったからね。
[肩を竦め、掌で水を撥ね散らす。]
けれど、乱は起きなかったみたいだよ。
[端的に、それだけを答えた。]
(-341) nekomichi 2019/05/21(Tue) 13時半頃
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[おそらく、だ。 彼は国が割れるのを憂えて、命を捧げる覚悟をしていたのだ。 使命感と決意に彩られた人間の顔は美しい。]
あの時の君は息を呑むくらい綺麗だったよ。 けれど、今の君も素敵だ。
君はもっと綺麗になる。 あんな蕾のまま散るなんて惜しい。
見たいんだ。 君を、もっと。
[だから攫った、とは言わず、ただ回した腕に力を込めた。*]
(-342) nekomichi 2019/05/21(Tue) 13時半頃
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[ "彼"らしい答えに頷く。]
わたくしに欠けていたものを差し出してくださったのですから、 あなたにはお礼を言わねばなりません。
[ 今の今でなお、もっと、と求める腕の力に、同意を返すことはできないけれど、 視線をあわせ、一礼した。]
(-343) enju 2019/05/21(Tue) 14時頃
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[ それ以上、過去に深入りはせず、そっとしまっておく。 せっかくの切り札にも、わたくしがあまり動じなかったので、"彼"は物足りなく感じるかもしれない。
けれど、わたくしはきっと、"彼"の手で攫われなかったら生きてはいなかったと思うのだ。
ここにいるのは、魔物の伺候を待つ《花》となったわたくし。 憂うのは、ひとりきりになってからでよい。]
(-344) enju 2019/05/21(Tue) 14時頃
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何か 飲み物を用意しますか?
[ 腕をほどいてもらいたくて、提案する。 このまま"彼"がその気になってしまったら、危険だ。*]
(-345) enju 2019/05/21(Tue) 14時頃
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[彼の視線がこちらを向き、礼によって隠される。 彼に返した記憶の欠片が彼にどんな影響を与えるのか分からない、けれど]
今の君なら、昔を知っても折れずにいられると思ったからね。 君の心の端は、もうわたしに繋がっている。
[お礼を、と言う彼の胸に指先で触れた。]
根無し草の儚さもいいけれど、 過去も全部呑み込んで、咲いている君が良い。 きっと、その方が綺麗だ。
[語った理由の一端を、そんな風に明かす。]
(-346) nekomichi 2019/05/21(Tue) 14時半頃
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君を飲ませてくれるの?
[何か飲み物を、と言う彼に、冗談めかして問う。 けれども水中で手早く体の位置を入れ替え、覆いかぶさる動きは冗談などではない。]
それとも、わたしを飲んでみる?
[彼を浴槽の縁に追い込み、両手を押さえて彼に跨る。 どうやらもう"その気"になっていた。*]
(-347) nekomichi 2019/05/21(Tue) 14時半頃
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随分と自信がお有りになられる。
[ 「繋がっている」ゆえに「折れずにいられる」と言ってのける強かさを揶揄するでもなく認めた。 "彼"が折に触れて語る世辞をとことん受け流す自分も大概だが。]
あなたは、わたくしに対して責任を取るとおっしゃいました。 わたくしが王の子であるならば、わたくしもまた、臣民に対して責任を負うべきです。
思い出させてくださった以上、遠慮はいたしませんよ。
(-348) enju 2019/05/21(Tue) 15時頃
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そうですね…、 またラズベリーを取り寄せてくださいましたら、嬉しく思います。
[ 今日のところは、そんなふうに切り上げておこう。 口止めせずとも、"彼"が、わたくしの過去を周囲に吹聴してまわることはないと考えた。]
(-349) enju 2019/05/21(Tue) 15時頃
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[ 話題を変えれば、"彼"はすぐに乗ってきたが、何やら意図的に勘違いしている。 わたくしは追い詰められ、のしかかられて、喉を仰け反らせながら"彼"を睨んだ。]
溺死か衰弱死か選べと?
[ 浮力の作用する湯から上がったら歩けないほどに、消耗しているものを。*]
(-350) enju 2019/05/21(Tue) 15時頃
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いいね。 君はやはり嫋やかなだけの《花》じゃなぃ。 その目、たまらないよ。
[遠慮はしないと言う眼差しに、嬉し気に頷く。 ラズベリーを、というのにも頷いて、彼の唇に触れた。]
今度は、私の手で食べさせたい。 ひと粒ずつ押し込んで、舌の上で潰して、 赤い果汁で君の唇を染めてみたい。
[次に来るときはぜひ用意しようと思う。]
(-351) nekomichi 2019/05/21(Tue) 16時頃
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[圧し掛かれば彼の目が睨んできた。 可愛い。]
どちらもきっと気持ちいいよ。
[本気でそう言うけれど、溺死も衰弱死も《人たらし》では許されない行為だ。 それに、まだ彼を壊したくはない。 だから代わりに、彼の頭の後ろに手を差し入れた。 髪を掴み、引き下げて、さらに上を向かせる。]
心配いらない。 わたしの一部を飲ませてあげるよ。 そうしたらまた"君は元気になる"から
[呪と共に唇で彼の口を塞ぎ、こじ開けた。]
(-352) nekomichi 2019/05/21(Tue) 16時頃
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[潜り込ませた舌の先から己自身を少しずつ溶かし、液体に変える。 濃い魔力を含んだそれを、彼の喉の奥に注ぎ込んだ。
気の遠くなるほどの年月で凝縮された魔界の気だ。 人間にいきなり与えれば焼け爛れてしまうだろうが 彼には既に自分の精を浴びるほど注いである。 呪も織り込んでの糧だ。壊れることはないだろう。]
すぐ熱くなってくるよ。 身体の隅々まで熱が巡る。
さっきたくさん可愛がった場所が、また疼いてくるよ。
[言葉の網をも彼の全身に投げかけて、作用を促した。*]
(-353) nekomichi 2019/05/21(Tue) 16時頃
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[ 魔物の「心配いらない」は往々にして人間の基準から大きく外れているものだ。 力では敵わないと知りつつも、本能的に抗うのは止められない。]
ぅう、 ぐ…
[ 唇が重なり、すぐに舌が縺れあい、口の奥に魔素が注ぎ込まれた。 味覚でとらえきれない何かが喉を伝いおりてゆく。 いずれ臓腑のどこかで、下に撒かれた魔精と混ざるのだろうか。]
(-354) enju 2019/05/21(Tue) 17時頃
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[ "彼"の説明どおりならば、回復薬というより催淫効果が強いものなのだろう。 体が火照るのは、湯のせいではなさそうだった。
戻ろうとする舌を噛んで、せめてもの反撃をしようとする。*]
(-355) enju 2019/05/21(Tue) 17時頃
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お前の中で、死んで一部になるよ
[そう言いながらハラフの中に入った一部を自死させるか、そっと残して留まらせておくか悩む。
満月が近く、ハラフは抑えがたい衝動に身をよじる。次の狩はまだもう少し先の予定で、だから花に熱を放ちにきたのだが、まだ足りないとでも言うようで。]
治るまで付き合うよ
[彼に聞こえたかなんてわからない、顔に似合わずよく鍛えられた体を、自分にしがみつくようにして挿入の刺激に耐えている。
声を出さないよう、それでもくぐもったうめき声が漏れるのが悔しげで。]
(-356) 閉 2019/05/21(Tue) 17時頃
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[口づけしながら、入れられ揺さぶられるハラフは酸素が足りないと言うように、合間合間の呼気が苦しげでそれがひどく淫らだ。
飲み込めない溢れた唾液が口の端から垂れて、それすら惜しい。溢れた跡を舐めとり。]
たまんない……
[気持ち良いかと聞いたら、思わぬ反応を得た。本当でも嘘でもよくて、体を開かれ中を貫かれ、口元も、したもぬちゃぬちゃと、胸も自分が舐め回したせいで、あちこちが濡れて汚れているのに
ハラフはこちらに挑むみたいに笑って
その様子になんだか痺れるような感覚がした。彼の反応ひとつひとつが自分を喜ばせる。]
(-357) 閉 2019/05/21(Tue) 17時頃
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気持ちよくなって 声を上げて
[まだ足りない、理性はそのまま残っている、そんな風に見えて、
中に入れていたものを引っこ抜くと、ずるりとした感触で、濡れててらてらした陰茎がハラフの後口から出てくる様もなんだか目を楽しませた。]
痛くなくしてあげる
[ハラフの体制をかえ、うつ伏せにして、後背から再び性器を押し込む、雄の狼をドッグスタイルで犯し
腰を抱え体を打ち付けた。この方が奥まで届くし、こちらを見れない分ハラフが没頭できるのではないかと。]
(-358) 閉 2019/05/21(Tue) 17時頃
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あ、、、ねえ 中に出していい?
[ただの言葉遊びだ、女みたいに扱うよと、人間の射精をまねてひくひくと彼の中に、ぬるんだものを吐き出す、
ロイエのなかに撒き散らしたのと同じものだ。薬物のせいにしてくれるように。]
あったかくなったでしょ
[言いながら、疲れなどない硬いままのそれは、ハラフの中を再び突き。
彼が素直に声を上げるまで。*]
(-359) 閉 2019/05/21(Tue) 17時頃
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・ ・
わからない お前を食べた後
[寂しいと言う感情はあるかと聞かれてそう答えた。彼がいなくなった世界を思うと、その気持ちがわかる気がする。*]
(-360) 閉 2019/05/21(Tue) 17時頃
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[ハラフを眠らせ、 起きていたなら絶対に許してくれないからだが
人の形で抱きかかえてバスルームにつれていく。**]
(-361) 閉 2019/05/21(Tue) 17時頃
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[彼の歯が舌を捕えようとする。 目を笑みの形にして、身体を希薄化した。 彼はきっと、綿菓子でも噛み切るような心地だったろう。 落ちた舌の先は、そのまま液体として彼の中へ流れていく。]
"わたしは霧。わたしは力。 わたしはここに溶けていく。"
[唇を離し、舌の痛手など無い顔で呪を紡ぐ。 言葉と共に身体は薄れ、暗い色の霧と化した。 漂う霧は、湯船の湯と、そこに浸かる彼に纏わりつき、染み込むように消えていく。]
(-362) nekomichi 2019/05/21(Tue) 17時半頃
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[次の瞬間、彼は身体がざわめくのを感じるだろう。 彼に溶け込んだ魔の霧は、彼の神経そのものを掌握する。
先ほど触れられたすべての箇所が、同時に疼き、収縮し、同じだけの快感を受け取るのを感じるだろう。 誰も触れるものなどないと言うのに、身体は先ほどと同じ反応を再現する。
そんな彼が浸かっている湯もまた変化する。 弾力を持って彼の体を包み込み、浴槽の中央に引き寄せ、首から下をそれこそスライムに埋まったような圧力で捕えた。]
(-363) nekomichi 2019/05/21(Tue) 17時半頃
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[湯の一部が盛り上がり、人間の上半身に似た形を取る。]
せっかくの初めてだもの。 人間相手では経験できない快感も味わってみたいよね?
[人間の姿を取っていたときと同じ声で話しかける。 ただ、水の中でしゃべっているかのように、ごぼごぼという異音が混ざっていた。]
安心して。 この状態なら君の体にも活力を注ぎ込めるから、 体力が尽きるなんてことはないよ。
たっぷり楽しんで。
[嬉々として告げて、彼の頭を両手で抱え、額に接吻ける。 それはちゃんと人間の体温と感触を伴っていた。*]
(-364) nekomichi 2019/05/21(Tue) 17時半頃
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[ "彼"の姿が薄れる。 同時に、溶けゆくものを飲み込んだが、まさか、"彼"が全部、わたくしの体内に入ってしまったわけではないだろう。
以前も一度、"彼"が変容するところは見ている。 馬乗りになって、首に手をかけた時だった。 案外と"彼"は、物理攻撃に対しては希薄化して回避という選択肢を常套とするのかもしれない。
そんな戦術的なことを思案する一方で、淫火のともされた体は、媾う相手を見失って焦れる。]
(-365) enju 2019/05/21(Tue) 18時半頃
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っあ! はぁ…っ
[ 不意に、あの感覚がフラッシュバックした。 縛られ、舐られ、貫かれ、捻られ、くすぐられ、ついばまれ…]
んあ、あ、 や…ッ
[ 否、それは記憶上のことではなかった。 今この瞬間、神経は過去に体験したのと同じ刺激を味わい、鮮烈な快感を呼び覚ましている。]
(-366) enju 2019/05/21(Tue) 18時半頃
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[ 憑依か、これは。
誰かの視線であるかのように、自分の震える太腿を、疼く乳首を眺めさせられる。 粘性を増した湯に包まれ、意思によらず足を動かして深みへ嵌まってゆくのを把握しつつ、どうしようもなかった。
水の柱めいたものが"彼"の口調とくぐもった声で、果てしない享楽の執行を宣告する。
どこで間違った、と考えるも、答えは出ない。
欲情を掻き立てられた体は、人知を超える体験を求めて、約束の接吻けに打ち震える。*]
(-367) enju 2019/05/21(Tue) 18時半頃
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/* うふうふ。
ところで、延長あと2回できるんですが、してもいいだろうかな、かな? 顔出しはもちろんお任せで。
(-368) enju 2019/05/21(Tue) 18時半頃
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