人狼議事


278 冷たい校舎村8

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【人】 大太刀源流 タツミ

[光化学スモッグ警報が出そうなくらい、晴れているのにどこか霞んだ空を落ちていた。
乾いた地面に降り立つと、遊具の林の間で、滑り台の影に隠れるように、1人の子供が泣いていた。]


 ……おい


[なんで泣いてんの。声をかける。手を伸ばす。――ぐしゃぐしゃになった顔がこちらを見る。


…………俺だ。
ガキの頃の俺だった。わかってもぎょっとするもんだな。
今よりずいぶん小さい手が、迷ったように俺の手をとって、明るい場所に出てくる。
そのまんま乾いて少しひび割れたベンチに腰かけて、誰もいない公園を見てる。]

(1095) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時頃

【人】 大太刀源流 タツミ



 ……なぁにそんなに泣いてんだよ。

『おにいが、……おいてって……』
 
 あーもう……


[要領を得ない泣きごとばかりを小さい俺が繰り返している。こんなんだったっけな。困り切って、何か気を紛らわせるようなものがないか探した。
スマホ。……駄目だろ。もう少しいいもの。

ようやく一つ、ポケットの中に固いものを見つけて取り出す。]

(1096) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時頃

【人】 大太刀源流 タツミ



 これでもやるから舐めてろ。
 

『……あめ……』


[小さい手のひらに握らせたのは、檸檬キャンディー一つ。
パチパチと包装が破られる音。丸い頬が飴一つを食む。直後、「う」とうめき声が聞こえた。]


『…………すっぱい…………』


 忘れんだろ。泣きたかったこと。


[砂埃の薄く舞う公園をぼんやり見ている。泣き止んだガキの俺は不服そうに飴玉を転がして、唇を引き結んでガリゴリと飴を噛んでいた。]

(1097) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時頃

【人】 大太刀源流 タツミ


『おいしくない』

 そのうちおいしくなる

『……おいしくない!』

 ……はいはい。よくまあそんなにわめいたり泣いたりできんな

[にらみつけてくるガキの俺と目が合う。よくもまあそんなに泣けるもんだ。そういう感想が思わず口をついていて、――ガキの俺は、それを聞いてきょとんと目を丸くしていた。]


『なんで?』

 ……なんでっつか

『なきたいときはなくよ。
 わらいたいときはわらうよ。へんなの』

(1098) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時頃

【人】 大太刀源流 タツミ

[ガキの俺はベンチから降りて、空を仰ぐ。
仰いで、くるりと振り向いて、俺の目を見て

――まくしたてた。]

(1099) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時頃

【人】 大太刀源流 タツミ

『おにいちゃんがいじわるしてくるからかなしい。
 おとうさんがおにいちゃんのことばっかりいうのやだ。
 もんげんをまもらなかったら、おこるおかあさんがこわい。

 たまにみえるこわいものも、やだよ。
 あたまがおかしくなったみたい。

 だからおれ、ずっとずっとずっとないてる。
 ないておこられてる。それは、やだ。
 よわいおれは、やだ。』

『……でも、なくのだけがまんするの、むずかしいよ。
 うれしいこともぜんぶ、がまんしちゃう』

[ガキの俺の口調が、ほんの少し変わっていくのを、
俺は何も言えずに見ている。
静かに風が吹いている。]

(1100) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時頃

【人】 大太刀源流 タツミ

『七星にいたずらしたらたのしいし。
 ワカバヤシにおこられたらちょっとはずかしーけどうれしかったよ。

 れーといっしょにいるのすごくうれしいし
 ひむろとふくずみがしあわせそうでもうれしい。

 わだつみとはなしたらあたたかくてほっとするし
 はののうそはきらいだけど、わらってくれたらしあわせ。

 きたなかとはやてといっしょにいるとげんきになるし
 まこともそこにいたら、すっごくうれしい。

 はやみがおなじほんをよんでたらうれしいし
 えのみやのごはんをたべたらほっとしたの』
  
『……ぜんぶダメ? ぜんぶ、がまんしなきゃダメだった?』

(1101) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時頃

【人】 大太刀源流 タツミ



 『おれ、きらいなものにも、すきなものにも、
  うそつきたくなかったよ。
  ……だいじなもの、おっことしちゃいそうで、こわかったよ』

(1102) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時頃

【人】 大太刀源流 タツミ

[ガキの俺がまっすぐ、俺の目を見ている。
ね、と言って微笑んでいる。

…………いや。これは、本当に子供の頃の俺か?

困り果てながら黙ってその目を見つめ返す。視界がどうにも滲んで困る。]


 『…………なんでそんなにないてるの』


  ………うるせえよ


[光化学スモッグ警報でも出そうな、晴れた空。
どこにも雲が見当たらないのに雨ばかりが落ちて
俯いた俺を、子供の俺がのぞき込んでいる。]

(1103) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時頃

【人】 大太刀源流 タツミ

『おれがなにおとしてきたかなんて、わかってるでしょ

 ……うそつくの、そろそろね。そろそろ、やめときなよ。



 あ。――れーくんだ。
 じゃあね、おじさん。』


 おいこら、誰がおじさ…………


[顔をあげる。
突き抜けるような青空の中、そこには誰もいなくて、
――――――――――……直後、視界が暗転した。]

(1104) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃

【人】 大太刀源流 タツミ

―― 未来の話 ――

[スマホが鳴る音で目を覚ました。
……メールが一件届いている。
どうでもいい日常の話だった。

メールボックスの中には、
友人を映画館に誘うメールや、
或いは、家族が引っ越す友人を気に掛けるメールが散らばっている。]

(1105) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃

【人】 大太刀源流 タツミ

[夢を見た気がした。
ひどく懐かしい夢だったのに、内容が思い出せなくて
辰美は頬に落ちていた涙を不思議そうに拭った。

誰に首を絞められることもない、
少しだけ遠い町に借りた部屋の中。
大学もバイトも休みだった辰美は、
スマホを手に取ってベッドから身を起こした。

窓を開ければ、
降りしきっていた雪は穏やかな陽光に溶けて、
暖かい風が吹き込んだ。

その風に巻き込まれて桜の花がひとつ、ふたつ。
部屋の中に紛れ込んで、飲みかけの薬だったり
読みかけの『ゴーストライター』に落ちる。]

(1106) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃

【人】 大太刀源流 タツミ

[暖かな日差しを浴びながら、
半分覚醒した頭で、辰美幸俊はスマホを触っている。

クラスメイトを家に招いたあの日、
『撮らせて』と全員に頼んで撮った写真を取り出しては
思い出に浸るようにそれを眺めた。

気まぐれのように過去へとアルバムを遡る。
日常の景色。故郷の景色。
そういったものが過って、

――ふと、その指を止めた。]

(1107) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃

【人】 大太刀源流 タツミ



 ……あれ。

 

(1108) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃

【人】 大太刀源流 タツミ

[……ほんの一瞬、
あの校舎の黒板に記されていた
”みんな”の文字が映った気がして>>5:18

辰美はそれを懸命に探そうとしたのだけれど
結局、その写真はどこにも見つからなかった。

真実を嘘に。嘘を真実に。
あの不思議な出来事が本当にあったかなんて
今や、あの時間を共有したクラスメイトの胸の中にしかない。]

(1109) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃

【人】 大太刀源流 タツミ


[辰美は息を吐いてベランダから外を見る。
飛行機雲のかかる夜ではなくて、
色鮮やかに桜が照り映える昼だった。
もう一度スマホに指を滑らせ、あの日の共犯者にメールを打った。]

(1110) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃

【秘】 大太刀源流 タツミ → 共信の友 はのん

―――――――――――――――
 
From:辰美
To:葉野紫織

そっちの生活はどう?
よかったら、また暇なときに喫茶店いこ。
 
―――――――――――――――

(-1012) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃

【人】 大太刀源流 タツミ

[それを送信した直後、スマホがせわしなく震える。
……今度はなんだ、と確認してみれば、
それは兄からの電話だった。

元気にしてるか。
俺はちょっとずつ回復してる。
随分遅れたけど、大学も行けるはず。

そんな言葉に辰美は穏やかに相槌を打つ。

元気だよ。
回復おめでと。
俺より一個下の学年じゃん。勉強教えようか。

長くもなく短くもない会話のおしまいに、兄は言う。]

(1111) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃

【人】 大太刀源流 タツミ



 『お前さ、丸くなった?』

   ……なんのことだよ。うっせ。

 『まさか故郷離れて寂しいんじゃねえだろうな』

   ……。ばか。

 

(1112) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃

【人】 大太刀源流 タツミ

[辰美は思わず噴き出した。

確かにここには、辰美が『だいすき』だったものはない。
あの日に笑っていたともだちはここにはいない。
スマホの中に、確かにあったものとして写真が残るだけ。

高校を卒業してしまえばそれぞれの人生があり
別れを惜しむ心を置き去りにして、時間は進む。

けれども、――と、ほんの少し夢見がちな男は言う。]

(1113) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃

【人】 大太刀源流 タツミ


     すこし寂しいけど、だいじょーぶだよ。
 

(1114) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃

【人】 大太刀源流 タツミ


[切れやしないって信じているから。
切らしやしないって、想っているから。]
 

(1115) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃

【人】 大太刀源流 タツミ

[兄との通話が終わった後。

ほんの少しだけ眦に滲む涙をごまかさずに、
眠たげな狼……むしろ、犬、のようにあくびをすれば
流し足りなかったらしい涙が頬を伝った。

辰美はそのままゆるゆると微笑んで
晴れ渡る窓の外を眺めている。

雪解けを迎えた春爛漫。

やさしすぎるあたたかな風が、
しずかに1人の男の頬を撫でていった。**]

(1116) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃

【独】 大太刀源流 タツミ

/*
ソロル難産すぎて明日頑張って〆を落とせる気がしないので先に……普通に大学通ってます

他の方の何かを見て反応したかったらしますが、
あらためて、お疲れさまでした。ありがとうございました。

(-1014) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃

【独】 大太刀源流 タツミ

/*
俺は引き続きプロポーズを見守る仕事に戻るからな<●><●>

(-1016) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃

【独】 大太刀源流 タツミ

/*
ふくずみちゃああああああん!!!!!!!![拍手]

(-1025) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃

【独】 大太刀源流 タツミ

/*
ひむろは無理せずね…(回収むずかしそうだなって思って病院のとこで色々言ったとこあるので

うどん一杯ください。

(-1032) さねきち 2020/06/29(Mon) 01時頃

【独】 大太刀源流 タツミ

/*
最近発言数をみなくなってしまった……けどエピに入ったらもりもりましましになるよな…って思います

そーまくんはありがとう、そーまくんの〆楽しみにしてます!

(-1037) さねきち 2020/06/29(Mon) 01時頃

【独】 大太刀源流 タツミ

/*
明日でしまるんだな…って気持ちを抱えつつ、おやすみなさい…**

(-1038) さねきち 2020/06/29(Mon) 01時頃

【独】 大太刀源流 タツミ

/*
役者になっている…!わー素敵……!!
映画とか応援しに行くからな……ってにこにこしてます

(-1052) さねきち 2020/06/29(Mon) 07時半頃

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